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辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 (角川文庫) 文庫 – 1979/5/30

4.1 5つ星のうち4.1 71個の評価

足尾銅山の資本家の言うまま、渡良瀬川流域谷中村を鉱毒の遊水池にする国の計画が強行された! 日本最初の公害問題に激しく抵抗した田中正造の泥まみれの生きざまを描く。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (1979/5/30)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1979/5/30
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 219ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 404131013X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4041310137
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 71個の評価

著者について

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城山 三郎
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(1927-2007)名古屋生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎えた。一橋大学卒業後、愛知学芸大学に奉職、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』により文学界新人賞、1959年『総会屋錦城』で直木賞を受け、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『黄金の日日』『役員室午後三時』『毎日が日曜日』『官僚たちの夏』『もう、きみには頼まない』『硫黄島に死す』『指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。1996(平成8)年、菊池寛賞を、2002(平成14)年、朝日賞を受賞。2007年3月22日没。享年79。没後発見された愛妻への遺稿『そうか、もう君はいないのか』と、愛妻が倒れる前年から最晩年まで自らを励ますかのように綴られた手帳の記述をまとめた『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』は世代を超えたベストセラーとなった。

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
71グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2019年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もちろん、財閥が金儲けの亡者でなかったかと言えば何とも言えませんが、ならば原発を止められない私は?と思わざるを得ないです。食うや食わずの貧乏ですが。
そこを考えるならば「男子の本懐」であらわされた外為でぼろ儲けしようとする者たちが大勢の国民の貧窮を招き、軍部の独走につながったことにも思いをはせるべきでしょう。
さらに残念なのは城山小説が訴えかけたかった読者たる社会。これが変容してしまったため、若人に勧めてもピンと来てくれない。何としようか。歯がゆいとしか言いようがない。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年9月8日に日本でレビュー済み
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良い作品だと思います。田中正造と云えば、足尾銅山の鉱毒問題を告発し、
天皇に直訴した、ある意味華々しい偉人伝みたいな小説を予想しましたが
さにあらず。その後国は強制退去を進め、これに抵抗する農民たちの物語
です。前半は正造の死まで、後半はその遺志を引き継いだ農民たちの闘い
が書かれています。読んでいて辛くなりますがこういった国の施策と虐げ
られた住民たちという構造は、今でもあるということに想いが及びます。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
星-1の理由から先に述べると、本書には、誠に遺憾ながら、城山自身が書いた「あとがき」は収録されていません。したがって城山がこの小説をどう考え、世に出すことで何を伝えたかったのかを知る手がかりを、城山の言葉にそって理解することができません。単行本や全集で読むことができると思いますが、文庫本にする過程で抜け落ちてしまったのは大変惜しい点であるといえるでしょう。(ただし、エッセイストでマフィア研究家の常盤新平氏による「解説」は一読の価値あり)
他の方も書いている通り、この小説は大作です。近代化していく日本の国家権力によって消されていった人々や地域、共同体がテーマであり、この国が一体どういう国であったか、真剣な反省を迫るものです。こんにちでいえば、沖縄県名護市の米軍基地辺野古移設問題を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。この本について、知るのが遅かったことが非常に勿体なかったと感じます。現代人必読の一冊です。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年7月27日に日本でレビュー済み
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国語の教科書で知っている田中正造が、人間味あふれ、いかに激しく国や県と鉱毒被害と戦ったのか、その内面の葛藤をも感じることができた作品でした。正造の死後、どのようにして谷中の残留民が廃村するに至ったのか、その先のことも非常に知りたくなり、読後に様々な資料を読むようになりました。
鉱毒被害の根源は、ダムという堆積場にとどめられたままいまだ解決されていないことを知り、日本人はもっと100年以上前の公害事件から学ばねばならない、忘れてはいけないと痛感させられました。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年11月8日に日本でレビュー済み
足尾銅山の鉱毒にあえぐ渡良瀬川流域の谷中村の農民支援と鉱毒事件に生涯を捧げた田中正造の最後の抵抗運動を描いた作品。正造の闘いを中心とする第一部「辛酸」と正造の死後の農民たちの最後の抵抗である萱刈騒動までを扱った第二部「騒動」とから成る。

谷中騒動とは概略以下のとおり。発端は明治35年(1902年)に地域住民の生活を無視して渡良瀬川下流に貯水池をつくる県の計画が浮上したことによる。正造は建設予定地となった埼玉県川辺村・利島村の反対運動に参加。計画は一旦白紙となったが、次いで明治36年(1903年)に、県は谷中村を貯水池とする案を公にした。
正造は明治37年(1904年)7月から谷中村に住み、身を挺しての抵抗運動を開始した。同年、栃木県会は密会裡に谷中村買収を決議。貯水池にするための工事に入った。明治39年(1906年)、栃木県は「谷中村は藤岡町へ合併」と発表(谷中村議会は藤岡町への合併案を否決する)。谷中村は強制廃村となったが、田中はその後も谷中村に住み続けた。
明治40年(1907年)、政府は土地収用法の適用を発表。「村に残れば犯罪者となり逮捕される」と圧力をかけ、多くの村民は村外に出たが、田中は強制破壊当日まで谷中村に住み続けて抵抗した。結局この土地が正造の終の棲家となった。 明治41年(1908年)、政府は谷中村全域を河川地域に指定。明治44年(1911年)、旧谷中村村民の北海道常呂郡サロマベツ原野への移住が開始された。土地の強制買収を不服とする裁判などがあり、この後も精力的に組織的な抵抗運動を行ったが、大正2年(1913年)8月2日、足利郡吾妻村下羽田(現在の佐野市下羽田町)の支援者であった庭田清四郎宅で倒れ、約1ヵ月後の9月4日に同所で客死した。
正造の死後も宗三郎を要とする農民18家族は粘りずよく抗議を続けた。この事件を題材として、著者は正造、中村弁護士、辛酸のなかで斃れた物故者の霊にささげるためにこの小説を著したという。
30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年10月7日に日本でレビュー済み
これでもかというほど、次から次へと降りかかる谷中村民への行政からの仕打ち。報われず闘い続ける姿に泣けました。足尾銅山の公害、そして谷中村民。田中正造の死後も闘い続ける村民にスポットあてて書かれた城山三郎さんもさすが城山三郎だと、感心しました。大企業と政治家の癒着、お上に追従する自治体、騙される国民の構図は、脈々と現代まで続いていると思います。大勢の日本人に読んでほしいと思います。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年3月16日に日本でレビュー済み
〇 わたしは旧谷中村近くの出身で、子どもの頃から田中正造と足尾鉱毒問題と谷中村のことはよく聞いて育った。中学の夏休みには渡良瀬川遊水地のなかに旧谷中村を探して訪れたこともある(古い墓地が残っていた)。たまたま目にしたこの小説を読んでみようと思ったのはそんなこともあった。

〇 読み始めてすぐに、この小説を創作だと割り切って読むべきか、ノンフィクションに近いものとして読むべきかという問題を意識したのだが、読み進めるうちにどちらにしても物足りないと思った。

〇 たとえば、この作品の田中正造は何を目指しているのだろう? 旧谷中村を元に戻したいのか、遊水地建設を阻止したいのか、残留16戸の土地買収金額を引き上げたいのか。ここがはっきりとしないのだが、これをはっきりさせないと読者は正造の行動の当否を判断できない。

〇 この段階に至っては争点は実質的に土地買収価格に絞られているように思う。そうであれば闘争の仕方もあるではないか。正造の指導が見通しが悪いために16戸の残留民を必要以上に過酷な状況に導いてしまったことはないのだろうか。わたしには、正造亡き後にひきつづき手弁当で訴訟を引き受ける中村弁護士の方が正しく魅力的で頼れるリーダーと映った。

〇 この作品に描かれた正造は、筆舌に尽くしがたい苦境を自ら引受け、国家権力に立ち向かって獅子吼する老人である。その姿は立派で見ていて爽快だしカタルシスを感じる。しかし現実に存在した人物をこのように劇的に造型して、それを手放しで礼賛するような書き方(特に第一部に多い)は、かえって田中正造を安っぽく見せてしまったと思う。この作品が、現実に起こった鉱毒被害と大規模な土地収用事件と現存した人物の生き方とから大きな力を借りているものである以上、創作であってもより事実に近い形で描いた方が命の永い作品になったのではないだろうか。例えば鴎外の渋江抽斎のように。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年7月28日に日本でレビュー済み
明治維新以降足尾銅山の日本富国強兵の一躍を担った現場がこれほど悲惨な状況で住民と官の間で裁判紛争があったとはつゆ知らず。
この官に虐げられた住民を救い必死に官と戦った元衆議院議員田中正造の生きざまを見事に描いた作品に脱帽。
一般文学通算1466作品目の感想。2015/07/28 08:20
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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