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バチカン奇跡調査官 聖剣の預言 (角川ホラー文庫) 文庫 – 2023/8/24

4.6 5つ星のうち4.6 81個の評価

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剣が囁く預言は、吉兆か凶兆か――天才神父コンビが新たな「奇跡」に挑む!

スペイン・バレンシア地方にある小さな村。そこにあるサン・ビセンテ・エスパダ教会には、スペインの名高い聖人、聖ビセンテに纏わる聖剣が祀られていた。
ある時、真昼から美しいオーロラが教会の真上に現れ、村が悩まされていた風土病が治まった。その後、教会に勤める司祭のもとに主からの御言葉が下される。
主の言葉通りに定められた日に教会へ向かうと、そこには同じように主の声を聞いたという11人の男女が集っていた。
聖剣を取り囲むように待つ彼らは、聖剣から不思議な音が発された後、再び主の御言葉を聞く。それは聖剣が下す預言であった。
山間の大火事や政治家の不正の発覚など、聖剣の預言は次々と的中し、ついにはバチカンへ奇跡認定の申請書が送られる。
申請を受けた平賀とロベルトは、バチカンに属する事になったマギー・ブラウン神父とともに現地への調査に赴くが……。
聖剣の下す預言ははたして本物なのか――? イケメン神父コンビが謎に挑む、大人気オカルトミステリ本編第18弾!
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商品の説明

著者について

●藤木 稟:大阪府出身。1998年『陀吉尼の紡ぐ糸』でデビュー。ミステリーや伝奇など、多岐にわたるジャンルで活躍する。「バチカン奇跡調査官」シリーズは累計140万部を突破するヒットとなり、アニメ化もされた。他の著書に「朱雀十五」シリーズ、「陰陽師 鬼一法眼」シリーズ、『太古の血脈』など多数。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (2023/8/24)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2023/8/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 368ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4041133963
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4041133965
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.5 x 15 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 81個の評価

著者について

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藤木 稟
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カスタマーレビュー

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81グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今回の事件は、歴史と化学分析がより濃く融合して、ロベルトと平賀のコンビが謎を解いていきます。
行動範囲も何時になく広く、ワクワクしながら読み進められました。
アルバーノ神父の゙さり気ない情報が織り交ぜられて、謎が解明されていきます。
背後の存在が、銀髪の騎士の存在も気になります。
次巻がとても楽しみです👍
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年1月6日に日本でレビュー済み
もう18冊目となりました本編のシリーズでございます。

1.流れる時代と変わらない天才

今回の奇跡調査の行き先はスペイン。イタリア語とスペイン語は少し似ているんだそうですが、どっちも全くわからないですね。地理的には近いのでそうなのかもしれません。
全く年を取らない平賀とロベルトに対し、時は流れ技術の進歩は目覚ましいものがあります。そして新しい知識をものすごいスピードで取り入れていく天才二人。作者も色々な歴史や新しい技術を取り入れてお話を作られるので、こういうことがあるのか、と勉強になります。

今回はマギー神父が同行し、3人体制になりました。2人にはできないししない調査方式で協力していきます。表紙の絵、どうみても神父には見えないやさぐれっぷりですよー

2.奇跡調査官の矛盾と造られる信仰

私は日本人で、家のお墓があり実家に仏壇があり身内が亡くなったらお寺で葬儀をしますが、神社にお参りに行くこともありクリスマスを祝うこともあり、何教を信仰しているという意識はありません。日本人には割と多いタイプではないかと思います。
むしろなぜ宗教を信仰しないといけないのか、と思ってしまうタチです。
もちろん親や肉親がなくなったら弔いますし、なくなったことを悲しみます。
でも、宗教の教義、ましてや奇跡などを信じる必要性を感じませんし、私の人生には今のところ不要かと思っています。
そして、この本で、天才的な頭脳を持つ平賀やロベルトが、なぜ信仰し奇跡を信じるのか不思議に思っています。

そもそも奇跡調査官とは、奇跡ではない証拠を次々と発見し、奇跡でないことを証明する仕事のように見えます。彼らの調査の中で今まで起こったとされる奇跡は、人々の幻覚の結果であり、重なり合った自然現象の偶然の結果であり、さらには誰かの捏造の結果でした。
奇跡を信じる人々、信じたい人々に、幻覚を見せ幻聴を聞かせ、奇跡を起こし、信仰を得て、自分たちの目的に利用する。なんとも酷い奴らがいたものです。

この巻では、そんな結末の最後に、小さな奇跡が認定されます。それすらも否定する材料をすでに得ることができない状況で、教会にとってメリットがあるから認定された奇跡であり、真面目に仕事をしている彼らにとってはなんとも皮肉な結果だと思います。

奇跡とは何か。信仰の意味とは何なのか。

信じることが前提の人々にとっては、そういった疑問を持つこと自体あり得ないのかもしれません。しかし、日本ではそこまで強い信仰が広まっているとは言い切れないと思いますし、そういった疑問についても扱ってくれると嬉しいなと思いました。
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