理不尽を、納得させるに値する内容。
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遠巷説百物語 (角川文庫) 文庫 – 2023/2/24
京極 夏彦
(著)
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江戸末期の遠野で、化け物退治が開幕! 第56回吉川英治文学賞受賞作
【第56回吉川英治文学賞受賞作】
『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞を受賞――本作でシリーズ三冠!
「遠野は化け物が集まんだ。咄だって、なんぼでも来る」
盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていた。
郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎は言い知れぬ不安を感じる。
ある日、世事に通じる乙蔵から奇異な話を聞かされた。
菓子司山田屋から出て行った座敷童衆、夕暮れ時に現れる目鼻のない花嫁姿の女、そして他所から流れて迷家に棲みついた仲蔵という男。
祥五郎のもとに舞い込む街談巷説、その真偽は――。
ハナシは、やがて物語になる。どんどはれ。
〈巷説百物語〉シリーズの集大成!
【第56回吉川英治文学賞受賞作】
『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞を受賞――本作でシリーズ三冠!
「遠野は化け物が集まんだ。咄だって、なんぼでも来る」
盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていた。
郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎は言い知れぬ不安を感じる。
ある日、世事に通じる乙蔵から奇異な話を聞かされた。
菓子司山田屋から出て行った座敷童衆、夕暮れ時に現れる目鼻のない花嫁姿の女、そして他所から流れて迷家に棲みついた仲蔵という男。
祥五郎のもとに舞い込む街談巷説、その真偽は――。
ハナシは、やがて物語になる。どんどはれ。
〈巷説百物語〉シリーズの集大成!
- 本の長さ608ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2023/2/24
- 寸法10.8 x 2.2 x 15 cm
- ISBN-10404113109X
- ISBN-13978-4041131091
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商品の説明
著者について
●京極 夏彦:1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2023/2/24)
- 発売日 : 2023/2/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 608ページ
- ISBN-10 : 404113109X
- ISBN-13 : 978-4041131091
- 寸法 : 10.8 x 2.2 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 44,835位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1963年生まれ。北海道小樽市出身。
日本推理作家協会 監事。世界妖怪協会・お化け友の会 代表代行。
1994年「姑獲鳥の夏」で衝撃的なデビューを飾る。1996年「魍魎の匣」で第49回日本推理作家協会賞長編部門、1997年「嗤う伊右衛門」で第25回泉鏡花賞、2003年「覘き小平次」で第16回山本周五郎賞、2004年「後巷説百物語」で第130回直木賞を受賞。2011年 「西巷説百物語」で第24回柴田錬三郎賞受賞。2016年 遠野文化賞受賞。2019年 埼玉文化賞受賞。2022年 「遠巷説百物語」で第56回吉川英治文学賞受賞。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年11月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
★★ご存知、巷説百物語★★
ある意味、幕末史(水野忠邦の政争期)。
ある意味、必殺仕掛人(基本不殺で)。
何でも怪異化物の仕業で迷宮入解決。
★★本作は最終回の前段回の枠★★
時系列はファンサイト参照として、
シリーズ的には、
「前→巷説、続他→西→(決戦編?)→
▲遠→(了他)→後」
↑☝こういう繋がりです。
(元ネタの絵本百物語、あと1冊分残ネタ有り)
★★今回の舞台は奥州遠野(南部候の領地)★★
山に囲まれた盆地の街、物流交通要衝。
それが遠野です。
「山を超えねばどこにも行けない」
それが、化物怪異の文化を生む温床。
山で繋がる東と西(京阪ー北林ー江戸ー奥州)、
こういう巷説シリーズの背骨とリンクします。
・・書評として、・・
面白さは折り紙付きです。映像化向きの作りです。
(但し映像化にはどうも恵まれていない作品です)
今回の遠は、事後の話と結びの話の
ちょうど前段、いわば最終回一つ前。
まだ描かれていない八咫烏Vs妖甲斐の暗闘、
(それによる水野勢失脚と西の仕掛勢の滅び)
愛すべき小悪党どもの勇姿の再臨です。
次回(現在連載中)の了が、
ある意味、最終回千秋楽と
予想出来ます。
ただただ愉しみです。
(今作読んでワクワクが止まりません)
京極先生にはなるべく御自愛頂き、
お元気で何卒、シリーズ完結を
お願い申し上げしたいものです。
(幕末大作にかかった作家の多くは
未完でご逝去されてますもので)
以上、面白さ掛け値なし!!!
御行仕奉候、
これで終いの金比羅山。
どんどはれ
ある意味、幕末史(水野忠邦の政争期)。
ある意味、必殺仕掛人(基本不殺で)。
何でも怪異化物の仕業で迷宮入解決。
★★本作は最終回の前段回の枠★★
時系列はファンサイト参照として、
シリーズ的には、
「前→巷説、続他→西→(決戦編?)→
▲遠→(了他)→後」
↑☝こういう繋がりです。
(元ネタの絵本百物語、あと1冊分残ネタ有り)
★★今回の舞台は奥州遠野(南部候の領地)★★
山に囲まれた盆地の街、物流交通要衝。
それが遠野です。
「山を超えねばどこにも行けない」
それが、化物怪異の文化を生む温床。
山で繋がる東と西(京阪ー北林ー江戸ー奥州)、
こういう巷説シリーズの背骨とリンクします。
・・書評として、・・
面白さは折り紙付きです。映像化向きの作りです。
(但し映像化にはどうも恵まれていない作品です)
今回の遠は、事後の話と結びの話の
ちょうど前段、いわば最終回一つ前。
まだ描かれていない八咫烏Vs妖甲斐の暗闘、
(それによる水野勢失脚と西の仕掛勢の滅び)
愛すべき小悪党どもの勇姿の再臨です。
次回(現在連載中)の了が、
ある意味、最終回千秋楽と
予想出来ます。
ただただ愉しみです。
(今作読んでワクワクが止まりません)
京極先生にはなるべく御自愛頂き、
お元気で何卒、シリーズ完結を
お願い申し上げしたいものです。
(幕末大作にかかった作家の多くは
未完でご逝去されてますもので)
以上、面白さ掛け値なし!!!
御行仕奉候、
これで終いの金比羅山。
どんどはれ
2023年1月9日に日本でレビュー済み
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四コマ漫画の起承転結とは異なるが、譚・咄・噺・話と4つの段落に区切りをつけて、元を同じくするはなしが語られる視点に依ってその実相を明らかにしていく…譚は嘘も実もなく昔ばなしか言い伝えであるがゆえに誰にも実害は生じないのだが咄から噺と視点が変わる度に害を被った者の有り様が見えてくる。実は語られる事実は譚と成ることで人を守っているのだ。自分は信仰心のない人間なので聖書などは史実に神の存在を上書きし天災を天罰に生き残りを信仰心の厚い者に書き換えたものだと思っているが、ある意味昔ばなしも実際に在った出来事が言い伝えられたものかも知れない。
2023年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今回は遠野ですが、又一達悪党もそろそろ最終局面になっております。お化け自体はいつものですが、真相がキナ臭くて。人間って怖いなと。まさか次で終わりかと思うと、少し寂しいです。なんだかんだで好きなシリーズですので。次回作を待ちながら読み返してます。
2021年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
やー何年待ったことでしょう。
「先」「西」と間に挟まったけれどもそこでは一番知りたい事には触れられておらず、もう随分前にそれについては諦めておりました。
それから更に時を経て、なんかもうね忘れちゃった現在に御出でましたこの「遠」。
期待はしておりませんでした正直。ええ。
先の2作くらい楽しめれば御の字、てな感じでしたね。まあ。
ところがどっこいそれがね、読み進むにつれ沸き立つ巷説本編臭。え?来る?来ちゃう?来ちゃうのコレ?…からの、キターーーー!!!。
巷説百物語、続、後、読んでおられる方、そして事の顛末に未だ不満燻っておられる方、読んでください。つーか必読かも。
ちょっと雑な感じは有りますが、一つ一つの噺も面白く、そしてどこか哀しいです。京極節です。
最後にこれまた諦めていた「鵺の碑」についても一縷の希望を持たせて呉れる一幕もありますよー。頼むよーセンセ?また待ってますよ☆
「先」「西」と間に挟まったけれどもそこでは一番知りたい事には触れられておらず、もう随分前にそれについては諦めておりました。
それから更に時を経て、なんかもうね忘れちゃった現在に御出でましたこの「遠」。
期待はしておりませんでした正直。ええ。
先の2作くらい楽しめれば御の字、てな感じでしたね。まあ。
ところがどっこいそれがね、読み進むにつれ沸き立つ巷説本編臭。え?来る?来ちゃう?来ちゃうのコレ?…からの、キターーーー!!!。
巷説百物語、続、後、読んでおられる方、そして事の顛末に未だ不満燻っておられる方、読んでください。つーか必読かも。
ちょっと雑な感じは有りますが、一つ一つの噺も面白く、そしてどこか哀しいです。京極節です。
最後にこれまた諦めていた「鵺の碑」についても一縷の希望を持たせて呉れる一幕もありますよー。頼むよーセンセ?また待ってますよ☆
2021年10月31日に日本でレビュー済み
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今回は東北の遠野が舞台。
妖説明、昔話語り、事件の状況説明から騙りの構成で6話。
ここで浄土絵(確か供養絵とも言っていたような記憶がある。)が出てきて、澤見彰「ヤマユリワラシ―遠野供養絵異聞―」を思い出した。
八咫鴉の又市はなかなか登場しなかったが、大きな権力者と戦っているのは変わっていなかった。
まだ物語としては続く可能性があるのかな?
妖説明、昔話語り、事件の状況説明から騙りの構成で6話。
ここで浄土絵(確か供養絵とも言っていたような記憶がある。)が出てきて、澤見彰「ヤマユリワラシ―遠野供養絵異聞―」を思い出した。
八咫鴉の又市はなかなか登場しなかったが、大きな権力者と戦っているのは変わっていなかった。
まだ物語としては続く可能性があるのかな?
2021年8月14日に日本でレビュー済み
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第4作の『前巷説百物語』でアニメ版から逆輸入された長耳の仲蔵が活躍する、シリーズ第6作かつスピンオフ第2弾。譚:タイトルの妖怪にまつわる昔話、拙:怪異にまつわる巷のうわさ、噺:本作主人公 宇夫方 祥五郎の見聞、話:噺の種明かしという4部構成になっています。昔話が出来る順番を逆に辿る形にて、6編の物語がおさめられています。『遠野物語』で知られる岩手の遠野が舞台になっているため、方言と相俟って、作品全体に不思議な雰囲気を醸し出しています。最後の出世螺は大団円にふさわしく、筆者一流のファン·サービスだと。
2022年1月23日に日本でレビュー済み
おもしろいんだけど、厚さばかり京極夏彦で、最近の作品、内容は薄くないですか?