この案件を推し進め、詐欺の兆候を全て見過ごして闇社会に巨額を振り込み、更には発覚時からそれ以降も情報をひたすら隠そうとし、辞職すべきとまで調査委員会に言われていた当時の社長および取巻が、会社の発展に大きな功績がありかつ原因究明と情報公開に動いていた当時の会長をクーデターで追い出して実権を手中した経緯が詳しく書いてあります。
そしてこんな大きな過失をし、海外からも批判を浴びて日本および会社の名声を地に落としたそれらの経営陣が結局のうのうと続けられてしまった理由も説明されています。かなり深いところまで調査をされており、とても勉強になりました。

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保身 積水ハウス、クーデターの深層 単行本 – 2021/5/28
藤岡 雅
(著)
なぜ、小物ばかりトップになるのか?役職が上の者ほど責任から逃げるのか?
なぜ、小物ばかりトップになるのか!?
日本にはいまだ経営トップの不正を監視し、正す機能がない。
隠蔽された「騙されるはずのなかった」地面師事件。積水ハウスで起きたクーデターの内実を明かし、この国の漂流する企業倫理までも抉る経済ルポ!
地面師=他人の土地を自分のもののように偽って第三者に売り渡す詐欺師
積水ハウスは地面師に騙され、取引総額70億円、55億5900万円を支払った。
役職が上の者ほど、責任から逃げる。
実力派会長の突然の辞任。それは、社長の「保身」によるクーデターだった!
積水ハウスでは2018年、地面師事件の全容解明を進める会長が失脚した。
背景には、事件への社長責任が明記された「調査報告書」の存在があった。
責任を問われた社長が、会長を返り討ちにしたのだ。
11年のオリンパス事件以降、東芝、日産自動車、関西電力、東京電力とトップ企業の不祥事が繰り返されている。
下には厳しく、上には優しい、名ばかりのコンプライアンスはなぜ蔓延したのか?
積水ハウス事件から、日本企業の腐敗構造までも暴く経済ルポ!
【目次】
まえがき
序 章 解任――クーデター政権、樹立す
第一章 事件――推進圧力は社長がもたらした
第二章 不正――現場は地面師に引き寄せられた
第三章 予兆――カリスマ君臨と腹心の野望が交錯する
第四章 暗闘――副社長、策動す
第五章 隠蔽――絶対権力の道へ
第六章 結集――公器としての会社を問う
第七章 総会――企業倫理、漂流す
終 章 腐敗――立憲主義を取り戻せるか?
あとがき
主要参考文献
なぜ、小物ばかりトップになるのか!?
日本にはいまだ経営トップの不正を監視し、正す機能がない。
隠蔽された「騙されるはずのなかった」地面師事件。積水ハウスで起きたクーデターの内実を明かし、この国の漂流する企業倫理までも抉る経済ルポ!
地面師=他人の土地を自分のもののように偽って第三者に売り渡す詐欺師
積水ハウスは地面師に騙され、取引総額70億円、55億5900万円を支払った。
役職が上の者ほど、責任から逃げる。
実力派会長の突然の辞任。それは、社長の「保身」によるクーデターだった!
積水ハウスでは2018年、地面師事件の全容解明を進める会長が失脚した。
背景には、事件への社長責任が明記された「調査報告書」の存在があった。
責任を問われた社長が、会長を返り討ちにしたのだ。
11年のオリンパス事件以降、東芝、日産自動車、関西電力、東京電力とトップ企業の不祥事が繰り返されている。
下には厳しく、上には優しい、名ばかりのコンプライアンスはなぜ蔓延したのか?
積水ハウス事件から、日本企業の腐敗構造までも暴く経済ルポ!
【目次】
まえがき
序 章 解任――クーデター政権、樹立す
第一章 事件――推進圧力は社長がもたらした
第二章 不正――現場は地面師に引き寄せられた
第三章 予兆――カリスマ君臨と腹心の野望が交錯する
第四章 暗闘――副社長、策動す
第五章 隠蔽――絶対権力の道へ
第六章 結集――公器としての会社を問う
第七章 総会――企業倫理、漂流す
終 章 腐敗――立憲主義を取り戻せるか?
あとがき
主要参考文献
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2021/5/28
- 寸法13.7 x 2.8 x 19.5 cm
- ISBN-104041097568
- ISBN-13978-4041097564
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出版社より


登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2021/5/28)
- 発売日 : 2021/5/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 368ページ
- ISBN-10 : 4041097568
- ISBN-13 : 978-4041097564
- 寸法 : 13.7 x 2.8 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 176,835位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
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2023年10月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
事件当時、ニュースにはなったが、断片的な報道が多く、会長辞任や株主総会の騒動の経緯などが繋いで理解することができてなかった。
事件の経緯だけでなく、二人の取締役のバックボーンを対比させながら進んでいくストーリーは、小説のようで面白く、とてもわかり易かった。
個人的には最後のアベ批判は余分だったと思う。
事件の経緯だけでなく、二人の取締役のバックボーンを対比させながら進んでいくストーリーは、小説のようで面白く、とてもわかり易かった。
個人的には最後のアベ批判は余分だったと思う。
2022年5月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どちらかに肩入れせず、冷静に話は進んでいくのが良い。事実や資料を元に話が構成されており、楽しめる。惜しいのは小田次長と詐欺グループとの関係性がより具体的に描かれていれば良かった。とても良い本だと思う。
2021年9月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
週刊誌的な「不正暴露ルポ」の要素もありますが、360ページにおよぶ本書は「コーポレートガバナンス」「株式会社の社会的責任」「株主の権利と義務」さらには「資本主義の根本」「マックスウェーバーの倫理観」などなど壮大な広がりを見せますので、下世話な悪人論ではないことをあらかじめ知っておいた方がいいかのしれません。
特に「立憲主義的ガバナンス」とは社内統治ではなく、株主や従業員が経営者たちを監視するためのシステムであり、けしてチクりあいや密告制度ではないという主張は極めてまっとうです。ただし、個人的には「どっちもどっち」という感想もありました。
2兆円企業の55億円が説明責任すらない「微小」な損失で「捜査中で」「模倣犯を防ぎ」「プライバシーに配慮が必要」とはまったく思いませんが、実はこの会社だけが特殊で特別なのではなく、どこにでもある話なのかもしれません。
特に「立憲主義的ガバナンス」とは社内統治ではなく、株主や従業員が経営者たちを監視するためのシステムであり、けしてチクりあいや密告制度ではないという主張は極めてまっとうです。ただし、個人的には「どっちもどっち」という感想もありました。
2兆円企業の55億円が説明責任すらない「微小」な損失で「捜査中で」「模倣犯を防ぎ」「プライバシーに配慮が必要」とはまったく思いませんが、実はこの会社だけが特殊で特別なのではなく、どこにでもある話なのかもしれません。
2021年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「なぜ、小物ばかりトップになるのか」という帯紙のメッセージに惹かれて購入。積水ハウスを騙す側から書かれた「地面師たち」も読みごたえ十分だったが、本書も期待に違わぬ面白さだ。綿密な取材と明確な問題意識、日本の大企業の企業統治に疑問を投げかける力作と思う。本書のテーマは実力会長の解任と、56億の損害を被った不動産詐欺の責任を負うべき無能社長の居座りだ。解任に会社を守る大義はなく、社長をはじめとする一味の「保身」がすべて。許せないという倫理感覚からも然るべき制裁がなされるべきだろう。
無能な人物を後継者に選んだ会長にも責任はある。期待していた2人の人材が相次いで亡くなったこともあるが、有能な副社長の昇格案を却下したのをみると、長期政権を続けるべく傀儡にしやすい人物を指名した可能性もある。社長にはビジネスの手腕はないが政治工作にたけていた。派閥を形成し、くだんの副社長を抱き込んで数の力で取締役会を牛耳ったのだ。平然と恩を仇で返す非道な人物が、ドラッカーの信条であるintegrityを強調するのは噴飯もので、才も徳もない下劣な人物でも超大企業のトップになれるのに驚く。
不思議なのは、こうした問題を内在しつつ無能なトップが率いる積水ハウスの業績がさほど落ち込んでいないことだ。中間管理職がしっかりしていれば神輿は軽いほうがいいのだろうか。優良会社と信じて疑わなかった積水ハウスの腐敗に開いた口が塞がらない。
無能な人物を後継者に選んだ会長にも責任はある。期待していた2人の人材が相次いで亡くなったこともあるが、有能な副社長の昇格案を却下したのをみると、長期政権を続けるべく傀儡にしやすい人物を指名した可能性もある。社長にはビジネスの手腕はないが政治工作にたけていた。派閥を形成し、くだんの副社長を抱き込んで数の力で取締役会を牛耳ったのだ。平然と恩を仇で返す非道な人物が、ドラッカーの信条であるintegrityを強調するのは噴飯もので、才も徳もない下劣な人物でも超大企業のトップになれるのに驚く。
不思議なのは、こうした問題を内在しつつ無能なトップが率いる積水ハウスの業績がさほど落ち込んでいないことだ。中間管理職がしっかりしていれば神輿は軽いほうがいいのだろうか。優良会社と信じて疑わなかった積水ハウスの腐敗に開いた口が塞がらない。
2022年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
役員の椅子にこだわって、クーデターを起こしてまで自分だけの保身に走る。
椅子取りゲームに翻弄され、本来の実業がおろそかになっていく・・・・
何度もあった詐欺のアラートは、見誤られ大きな損失を負ってしまう。
ドラマのような展開に、ハラハラドキドキしながら一気に読める内容です。
本当にこんな事あるの?と思うような詐欺師とのやり取りはフィクションじゃないかと思うくらいです。
理不尽な毎日を送っている全てのサラリーマンに読んでもらいたいと思える一冊です。
椅子取りゲームに翻弄され、本来の実業がおろそかになっていく・・・・
何度もあった詐欺のアラートは、見誤られ大きな損失を負ってしまう。
ドラマのような展開に、ハラハラドキドキしながら一気に読める内容です。
本当にこんな事あるの?と思うような詐欺師とのやり取りはフィクションじゃないかと思うくらいです。
理不尽な毎日を送っている全てのサラリーマンに読んでもらいたいと思える一冊です。
2021年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
早く到着!状態も綺麗でした。
2022年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
仕事で不動産業界とも付き合いがあり、本事件には大変興味を持っていたが全体像はハッキリとはわからなかった。上場企業の積水ハウスがこのような幼稚な詐欺に引っかかるとは想像できなかったからだ。しかし、会社内部での権力抗争やコーポーレートガバンナスの欠如を背景とした取締役会クーデターと結びつけるとやっと理解できる。これからの組織管理においてコーポレートガバナンスやスチュワードシップの重要性を再認識させる良書である。 ただし、少し長い。