ホロビッツらしさが垣間見れて面白かった。
時代描写も丁寧で、ホームズのキャラクター、ワトソンの描写も的確と感じた。
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シャーロック・ホームズ 絹の家 (角川文庫) 文庫 – 2015/10/23
アンソニー・ホロヴィッツ
(著),
駒月 雅子
(翻訳)
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初のコナン・ドイル財団公認作品! ホームズ新作長編が待望の邦訳!
コナン・ドイル財団が初めて公式作品認定をした八十数年ぶりの、名探偵シャーロック・ホームズ新作(第61作)。『カササギ殺人事件』等で知られ、「今、一番おもしろいミステリ作家」として名高いアンソニー・ホロヴィッツが贈る波瀾万丈のミステリ! ホームズ・シリーズの懐かしの面々も多数登場し、ロンドンの光と闇の中を縦横無尽に駆け抜けるホームズ、ワトソンらの活躍が重厚かつ活き活きと描かれた快作!
本作は、老年期のワトスン(ホームズの友人の開業医にして伝記作家)が昔を振り返り、“あえて公表してこなかった”重大かつ衝撃的な事件の記録である――
時代は一八九〇年(ホームズとモリアーティ教授との「最後の事件」が発生する前年)。ホームズのもとに相談に訪れた美術商の男エドマンド・カーステアーズは、アメリカの豪商との取引の際にボストンのギャング団とトラブルになり、それ以来、イギリスへ逃げ帰った後も不審な男の影に怯えていると語る。ホームズは例のごとく、浮浪少年の集団「ベイカー街別働隊(イレギュラーズ)」に手伝いを頼み、見張りを依頼するが……その中の一人が惨殺死体となって発見されてしまう。手がかりは、死体の手首に巻き付けられた絹のリボンと、捜査するうちに浮上する「絹の家(ハウス・オブ・シルク)」という言葉だった……その後に続く予想外の展開、悲劇、謎、警告、そしてホームズを襲う未曾有の運命。
ワトスンが残した、かつて誰も知らなかった新たなるホームズの活躍と、戦慄の事件のショッキングな真相とは?
解説:北原尚彦
【アンソニー・ホロヴィッツ】
1955年生まれのイギリスの作家、脚本家。ロンドン在住。世界で1900万部の人気を誇る「アレックス・ライダー」シリーズなど多数の著書がある一方、脚本家として『名探偵ポアロ』『バーナビー警部』等の数多くのテレビ・ドラマ作品も手がけている。『絹の家』『モリア-ティ』執筆後に、イアン・フレミング財団の公認を得て『007 逆襲のトリガー』も執筆。他に『カササギ殺人事件』『メインテーマは殺人』など。
コナン・ドイル財団が初めて公式作品認定をした八十数年ぶりの、名探偵シャーロック・ホームズ新作(第61作)。『カササギ殺人事件』等で知られ、「今、一番おもしろいミステリ作家」として名高いアンソニー・ホロヴィッツが贈る波瀾万丈のミステリ! ホームズ・シリーズの懐かしの面々も多数登場し、ロンドンの光と闇の中を縦横無尽に駆け抜けるホームズ、ワトソンらの活躍が重厚かつ活き活きと描かれた快作!
本作は、老年期のワトスン(ホームズの友人の開業医にして伝記作家)が昔を振り返り、“あえて公表してこなかった”重大かつ衝撃的な事件の記録である――
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ワトスンが残した、かつて誰も知らなかった新たなるホームズの活躍と、戦慄の事件のショッキングな真相とは?
解説:北原尚彦
【アンソニー・ホロヴィッツ】
1955年生まれのイギリスの作家、脚本家。ロンドン在住。世界で1900万部の人気を誇る「アレックス・ライダー」シリーズなど多数の著書がある一方、脚本家として『名探偵ポアロ』『バーナビー警部』等の数多くのテレビ・ドラマ作品も手がけている。『絹の家』『モリア-ティ』執筆後に、イアン・フレミング財団の公認を得て『007 逆襲のトリガー』も執筆。他に『カササギ殺人事件』『メインテーマは殺人』など。
- 本の長さ432ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2015/10/23
- 寸法10.7 x 1.5 x 15 cm
- ISBN-104041025109
- ISBN-13978-4041025109
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ベイカー街の女たち ミセス・ハドスンとメアリー・ワトスンの事件簿1 (角川文庫) | オリエント急行殺人事件 (角川文庫) | 恐怖の谷 (角川文庫) | |
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価格 | ¥1,100¥1,100 | ¥990¥990 | ¥770¥770 |
内容紹介 | ロンドンの街で秘かに起きている、既婚の女性を狙った薄汚い恐喝事件。名探偵ホームズに依頼を断られ、意気消沈した女性を救うべく、ハドスン夫人とメアリーはホームズとワトスンに内緒で調査に乗り出す! | 高級寝台特急で起きた殺人事件の容疑者は、目的地以外は共通点のない乗客たち。世界一の探偵、エルキュール・ポアロが導き出した真実とは――。”ミステリーの女王”の代表作が読みやすい新訳で登場! | ホームズのもとに届いた暗号の手紙。解読するも、時同じくして、サセックス州の小村にある館の主が殺害された!事件の背後にはモリアーティ教授の影。捜査に乗り出したホームズは、過去に事件の鍵を見出す。 |
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA; 一般文庫版 (2015/10/23)
- 発売日 : 2015/10/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 432ページ
- ISBN-10 : 4041025109
- ISBN-13 : 978-4041025109
- 寸法 : 10.7 x 1.5 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 34,433位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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イギリスを代表する作家。ヤングアダルト作品〈女王陛下の少年スパイ! アレックス〉シリーズがベストセラーに。また、人気テレビドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認のシャーロック・ホームズ・シリーズの新作長編『シャーロック・ホームズ 絹の家』などを手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』では『このミステリーがすごい!』『本屋大賞〈翻訳小説部門〉』の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。さらにホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ『メインテーマは殺人』『その裁きは死』でもすべてのランキングで1位に選ばれ、3年連続で年末ミステリランキングの完全制覇を達成した。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大変面白い小説でした。ほとんど一気読みでした。
しかし熱血ホームズ、詩的で冗長なワトソン、残虐、醜悪、どんでん返し、アクション等々正典ホームズとはやはり違います。
さらに文体にビクトリア風(正典風)の典雅さがなく、テンポの速い現代風(句読点が短い)という難もあります。
また、正典からの引用(『入院』(医師)、『ガーネット』(賭け事)、『踊る』(米国人妻、ギャング団)、『恐怖』(ピンカートン、数字暗号)、『緋色』『アビー』『恐怖』(惨殺)、『唇』(アヘン窟)、『プライオリー』『ボヘミア』(スキャンダル)、『高名』(王族)、『ギリシャ』『親指』(曇りガラス馬車)、『まだら』(毒盛り)、『バスカヴィル』(怪しい召使い)、『空家』(変装)、『カーファックス』(棺)、『ミルヴァートン』(恐喝)、『絵具屋』(ガス殺)、『ボヘミア』(男装)、『瀕死』(仮病))がやや鼻につきます。
このほか、倫理観を備えた高潔な某人物が『クリスティ・ロンドンマッシブ』を彷彿させるかもしれません。
これらを気にしなければ、あるいは『ガンダムオリジン』のように正典の番外編(スピンオフ)と割り切って読めば非常に楽しめます。
しかし熱血ホームズ、詩的で冗長なワトソン、残虐、醜悪、どんでん返し、アクション等々正典ホームズとはやはり違います。
さらに文体にビクトリア風(正典風)の典雅さがなく、テンポの速い現代風(句読点が短い)という難もあります。
また、正典からの引用(『入院』(医師)、『ガーネット』(賭け事)、『踊る』(米国人妻、ギャング団)、『恐怖』(ピンカートン、数字暗号)、『緋色』『アビー』『恐怖』(惨殺)、『唇』(アヘン窟)、『プライオリー』『ボヘミア』(スキャンダル)、『高名』(王族)、『ギリシャ』『親指』(曇りガラス馬車)、『まだら』(毒盛り)、『バスカヴィル』(怪しい召使い)、『空家』(変装)、『カーファックス』(棺)、『ミルヴァートン』(恐喝)、『絵具屋』(ガス殺)、『ボヘミア』(男装)、『瀕死』(仮病))がやや鼻につきます。
このほか、倫理観を備えた高潔な某人物が『クリスティ・ロンドンマッシブ』を彷彿させるかもしれません。
これらを気にしなければ、あるいは『ガンダムオリジン』のように正典の番外編(スピンオフ)と割り切って読めば非常に楽しめます。
2021年12月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どのページも読んでいて楽しいです。
2024年3月23日に日本でレビュー済み
数名の方のご指摘の通り小説自体は面白いけれど、ホームズじゃないと思いました。子供を無惨に殺したり、捻りのない広告を出して罠を承知でアヘン窟に正面切って乗り込んだり等。もっともホームズのイメージや聖典の捉え方もファンによって違うでしょうが。
絹の家の話は、ドラマの刑事モースのcase9を先に見ていたので途中でわかってしまいました。もっとも、この小説が先に出版されているので、ドラマがこちらからヒントを得たのでしょうかね?いくつかの謎が立体的に錯綜していくようすが映像作品の脚本的かなと感じました。
絹の家の話は、ドラマの刑事モースのcase9を先に見ていたので途中でわかってしまいました。もっとも、この小説が先に出版されているので、ドラマがこちらからヒントを得たのでしょうかね?いくつかの謎が立体的に錯綜していくようすが映像作品の脚本的かなと感じました。
2022年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
モリアーティを登場させてワトソンに会わせる必然性な無かったように思われます。
2013年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コナン・ドイルの子孫達が運営するコナン・ドイル財団により、コナン・ドイル自身の著書以外で初めて正式に認可された、シャーロック・ホームズの物語。
この原書自体、イギリスでつい一昨年(2011年)に出たばかりの、新しい作品でもあります。
もっとも、短編集であれば、実はコナン・ドイルの息子が、本格ミステリー界の“密室の王者”ことディクスン・カーと共にかつて非常に面白い短編集
『シャーロック・ホームズの功績』(原書出版は1954年。早川書房にて邦訳有り)を書いたのですが、どうもそちらは財団の認可はなされてはいない様です。
一方、アンソニー・ホロヴィッツの手によるこちらの『絹の家』は長編で、そもそもコナン・ドイル自身はホームズ物語の長編を生涯に僅か4冊しか書きませんでしたから、
“唯一の財団公認であり、長編のホームズ物”という二重の魅力を持っているこの作品を、私も大いに期待して読みましたが、実際に期待通りの面白さでした。
ところで、私自身はこれまで“本格ミステリー”のジャンルに限定してレビューを書いてきたため、ホームズ作品について感想を述べるのは少し畑違いな気もするのですが…。
それと言いますのも、たしかにホームズは名探偵の代名詞ですが、しかし厳密に言う“本格ミステリー”とは、コナン・ドイルの影響を受けつつも、
1920年前後にとりわけイギリスのアガサ・クリスティーやクロフツ等といった作家達によって開拓されたジャンルを言うからです。簡潔に説明するならば、
読者が作者から与えられた“情報を基に謎を解く”ことに重きが置かれているものが、本格ミステリーと言えるでしょう。
一方、読者が謎を解ける様に“情報”を与えるという作風ではなく、事前に読者が知らない情報を基にホームズが推理を語ることが多いドイルの作品は、
本格ミステリーとは言わないのです。
そんな訳でこちらの作品も、本格ミステリーとして書かれているというよりは、やはり、徹底してコナン・ドイルのスタイルで書かれた作品であることに、
最たる特徴の一つがあると言えます。しかしそうは言いながらも、同時に、長年の本格ミステリー・ファンの私から見ても、王道的なミステリー小説らしい推理が
展開される秀作でした。
否、むしろ、最後まで読むと分かりますが、何気ないところまで意外と細かく気が配られており、しかも精読していれば事前に読者はそれに気付くといった趣向も
凝らされておりましたので、“本格ミステリー風”とも言える、秀逸な作品だなと思いましたね。
ですが、もちろん、この作品の魅力を本格ミステリー的な観点ばかりから考えることは間違いです。それと言いますのも、やはりドイルのホームズ作品と言えば
魅力溢れる冒険的色彩も濃いわけですが、こちらの作品もドイルばりの優れた冒険物語となっているからです。と言うよりも、この作品の最大の魅力は、
ドイルの書いた様々なホームズ作品の影響が至るところに詰まっている点で、「ここはあの話から影響を受けてるな」などと思うところが多々あり、
それがこの作品で展開されている冒険談に華を添えていて、コナン・ドイルへのオマージュを感じると共に、ドイルのホームズが本当に復活したかの様な印象を受け、
ファンに“安心感”を与える出来ともなっているのです。
そこでふと思うのが、こちらの作品の作者が、日本でも英国ミステリー・ドラマのファンにはお馴染みの脚本家であり、小説家でもある、アンソニー・ホロヴィッツ
であることこそが、この作品の成功の秘訣かもしれないということです。
ホロヴィッツと言えばなんといっても、あのデビッド・スーシェ主演ドラマの『ポワロ』の脚本を成功させた功績がありますし、他にも、これまた日本でも
英国ミステリー・ファンには人気のドラマ『バーナビー警部』といった作品の脚本もやはり成功させています。それらに見られる様に、人気小説を題材に
非常に面白い脚本を書く彼は、“原作の良さを損なわずに自分なりのアレンジをし、優れた作品を新たに創る”ことの天才なのでありまして、その才能やこれまで培ったノウハウが
小説において遺憾なく発揮されたのが本作だと思えてならないのです。
以上、このようなわけで、全体的にレベルが高く秀逸な出来なので、もちろん星は5つにしました。
ちなみに、単行本なので二千円近く、少々値は張りますが、しかし実際に手に取ってみると、カバー・デザインのみならず、カバーを外したデザインも美しく、
私はこれほど見事な装丁のミステリー小説は他に持っていないため、お宝を手に入れた様な感もありまして、この小説が本当に気に入りました。 おすすめの一冊です。
この原書自体、イギリスでつい一昨年(2011年)に出たばかりの、新しい作品でもあります。
もっとも、短編集であれば、実はコナン・ドイルの息子が、本格ミステリー界の“密室の王者”ことディクスン・カーと共にかつて非常に面白い短編集
『シャーロック・ホームズの功績』(原書出版は1954年。早川書房にて邦訳有り)を書いたのですが、どうもそちらは財団の認可はなされてはいない様です。
一方、アンソニー・ホロヴィッツの手によるこちらの『絹の家』は長編で、そもそもコナン・ドイル自身はホームズ物語の長編を生涯に僅か4冊しか書きませんでしたから、
“唯一の財団公認であり、長編のホームズ物”という二重の魅力を持っているこの作品を、私も大いに期待して読みましたが、実際に期待通りの面白さでした。
ところで、私自身はこれまで“本格ミステリー”のジャンルに限定してレビューを書いてきたため、ホームズ作品について感想を述べるのは少し畑違いな気もするのですが…。
それと言いますのも、たしかにホームズは名探偵の代名詞ですが、しかし厳密に言う“本格ミステリー”とは、コナン・ドイルの影響を受けつつも、
1920年前後にとりわけイギリスのアガサ・クリスティーやクロフツ等といった作家達によって開拓されたジャンルを言うからです。簡潔に説明するならば、
読者が作者から与えられた“情報を基に謎を解く”ことに重きが置かれているものが、本格ミステリーと言えるでしょう。
一方、読者が謎を解ける様に“情報”を与えるという作風ではなく、事前に読者が知らない情報を基にホームズが推理を語ることが多いドイルの作品は、
本格ミステリーとは言わないのです。
そんな訳でこちらの作品も、本格ミステリーとして書かれているというよりは、やはり、徹底してコナン・ドイルのスタイルで書かれた作品であることに、
最たる特徴の一つがあると言えます。しかしそうは言いながらも、同時に、長年の本格ミステリー・ファンの私から見ても、王道的なミステリー小説らしい推理が
展開される秀作でした。
否、むしろ、最後まで読むと分かりますが、何気ないところまで意外と細かく気が配られており、しかも精読していれば事前に読者はそれに気付くといった趣向も
凝らされておりましたので、“本格ミステリー風”とも言える、秀逸な作品だなと思いましたね。
ですが、もちろん、この作品の魅力を本格ミステリー的な観点ばかりから考えることは間違いです。それと言いますのも、やはりドイルのホームズ作品と言えば
魅力溢れる冒険的色彩も濃いわけですが、こちらの作品もドイルばりの優れた冒険物語となっているからです。と言うよりも、この作品の最大の魅力は、
ドイルの書いた様々なホームズ作品の影響が至るところに詰まっている点で、「ここはあの話から影響を受けてるな」などと思うところが多々あり、
それがこの作品で展開されている冒険談に華を添えていて、コナン・ドイルへのオマージュを感じると共に、ドイルのホームズが本当に復活したかの様な印象を受け、
ファンに“安心感”を与える出来ともなっているのです。
そこでふと思うのが、こちらの作品の作者が、日本でも英国ミステリー・ドラマのファンにはお馴染みの脚本家であり、小説家でもある、アンソニー・ホロヴィッツ
であることこそが、この作品の成功の秘訣かもしれないということです。
ホロヴィッツと言えばなんといっても、あのデビッド・スーシェ主演ドラマの『ポワロ』の脚本を成功させた功績がありますし、他にも、これまた日本でも
英国ミステリー・ファンには人気のドラマ『バーナビー警部』といった作品の脚本もやはり成功させています。それらに見られる様に、人気小説を題材に
非常に面白い脚本を書く彼は、“原作の良さを損なわずに自分なりのアレンジをし、優れた作品を新たに創る”ことの天才なのでありまして、その才能やこれまで培ったノウハウが
小説において遺憾なく発揮されたのが本作だと思えてならないのです。
以上、このようなわけで、全体的にレベルが高く秀逸な出来なので、もちろん星は5つにしました。
ちなみに、単行本なので二千円近く、少々値は張りますが、しかし実際に手に取ってみると、カバー・デザインのみならず、カバーを外したデザインも美しく、
私はこれほど見事な装丁のミステリー小説は他に持っていないため、お宝を手に入れた様な感もありまして、この小説が本当に気に入りました。 おすすめの一冊です。
2015年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どうしようかなと悩んで悩んで星4つ。
理由は、「「あの変人はまだ生きている説」」の人たちにどうなのかなっていう疑問が残っているので。
ん?愛ゆえの褒め言葉だよ変人は。
単行本発行からしばらくたってるので、以下ネタバレありきで書いていきますのでご了承ください。
・シャーロック・ホームズの死
それが悲しいのでいたたまれなくなってワトさん筆を取ると、そういう出だしです。
一説によると、200才超えてもなお生きているという説をといているファンもいるので、公式認定としてその死を描いてしまうのはどうなのかなという気がしないでもないんです。
それこそ、ドイルの正典よろしく、双方が若い状態でっていうのでも良かったんじゃないのかなっていう。
私もどっちかって言うと、あの人死にそうにないイメージなんですよねえ。
外見病人っぽいけど、むしろゾンビな勢いで(笑)
・ホームズに同性愛を持ち込まない
メアリー「(ワトは)私よりホームズさんの方が好きなんじゃないかって…」
冗談的でもこれはルールに抵触してないかホロヴィッツさんんん!!?(笑)
この微妙な感じがむしろ美味しかったのは内緒だが。とはいえ。
・ホームズ個人の要素には持ち込まない
絹の家の真相。
いやはや、そうきますかと。
というか、これは同性愛という表現でくくっちゃいけないんだろうな。
その点については失敬だと謝る。
しかしこれ、児童書とかにはできなさそうですね。
・ただの数学者
某ジェームズ先生の手助けって何事ですよwwww
邪魔な別組織を壊したいのでホームズ利用してみたってのが素敵でした。
そして、別の理由があったとは言え、結局ホームズさんはその手を借りないっていう結果も素敵でした。
ところで、
「教授の言う事きくワトスンの言うこと聞きたくないから」
だと邪推していいですかねこれ。
・ホームズの罪
最終的な結果で。
まあ、罪人相手という名目でいろいろやらかしてるホームズさんなので、個人的にはあんまり気にならないなあ。
明記はしてないしという逃げ道もあることだし。
それこそ、ワトスンのために手を血に染めたぐらいのことしないと…しても驚かないかもしれない。
ワトのためならえんやこらのイメージ強すぎなので(笑)
・ベイカー街不正規隊
ウィギンズくんが、結構シビアで、絹の家とは別に、その時代のロンドンの闇を見たような気がする。
そういえば、確かにシリーズの中で使われることって少ないですよね。
ホームズのことだから、気分でっていうか、彼らに頼む前に解決したっていう可能性もあるけれど。
絹の家のことがあったからこそっていう理由付けは、面白いと感じました。
そんな感じかなー。
正典の事件を紹介したりっていう要素は良いと思いましたねー。
初めてホームズものに関わる人に、ちょっとした紹介本という感じで読んでもらうのも良いかもしれない。
「ホロウィッツの紹介するホームズ」みたいなイメージ。
ただ、あくまでドイルさんの想定とは違うかも知れないということは前提で。
どうでもいい補足。
私の女の勘は、絹の家が明らかになったあとで、双子の片割れの正体に気づきました(笑)
理由は、「「あの変人はまだ生きている説」」の人たちにどうなのかなっていう疑問が残っているので。
ん?愛ゆえの褒め言葉だよ変人は。
単行本発行からしばらくたってるので、以下ネタバレありきで書いていきますのでご了承ください。
・シャーロック・ホームズの死
それが悲しいのでいたたまれなくなってワトさん筆を取ると、そういう出だしです。
一説によると、200才超えてもなお生きているという説をといているファンもいるので、公式認定としてその死を描いてしまうのはどうなのかなという気がしないでもないんです。
それこそ、ドイルの正典よろしく、双方が若い状態でっていうのでも良かったんじゃないのかなっていう。
私もどっちかって言うと、あの人死にそうにないイメージなんですよねえ。
外見病人っぽいけど、むしろゾンビな勢いで(笑)
・ホームズに同性愛を持ち込まない
メアリー「(ワトは)私よりホームズさんの方が好きなんじゃないかって…」
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・ホームズ個人の要素には持ち込まない
絹の家の真相。
いやはや、そうきますかと。
というか、これは同性愛という表現でくくっちゃいけないんだろうな。
その点については失敬だと謝る。
しかしこれ、児童書とかにはできなさそうですね。
・ただの数学者
某ジェームズ先生の手助けって何事ですよwwww
邪魔な別組織を壊したいのでホームズ利用してみたってのが素敵でした。
そして、別の理由があったとは言え、結局ホームズさんはその手を借りないっていう結果も素敵でした。
ところで、
「教授の言う事きくワトスンの言うこと聞きたくないから」
だと邪推していいですかねこれ。
・ホームズの罪
最終的な結果で。
まあ、罪人相手という名目でいろいろやらかしてるホームズさんなので、個人的にはあんまり気にならないなあ。
明記はしてないしという逃げ道もあることだし。
それこそ、ワトスンのために手を血に染めたぐらいのことしないと…しても驚かないかもしれない。
ワトのためならえんやこらのイメージ強すぎなので(笑)
・ベイカー街不正規隊
ウィギンズくんが、結構シビアで、絹の家とは別に、その時代のロンドンの闇を見たような気がする。
そういえば、確かにシリーズの中で使われることって少ないですよね。
ホームズのことだから、気分でっていうか、彼らに頼む前に解決したっていう可能性もあるけれど。
絹の家のことがあったからこそっていう理由付けは、面白いと感じました。
そんな感じかなー。
正典の事件を紹介したりっていう要素は良いと思いましたねー。
初めてホームズものに関わる人に、ちょっとした紹介本という感じで読んでもらうのも良いかもしれない。
「ホロウィッツの紹介するホームズ」みたいなイメージ。
ただ、あくまでドイルさんの想定とは違うかも知れないということは前提で。
どうでもいい補足。
私の女の勘は、絹の家が明らかになったあとで、双子の片割れの正体に気づきました(笑)