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帝国軍人 公文書、私文書、オーラルヒストリーからみる (角川新書) 新書 – 2020/7/10
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大日本帝国、陸海軍秘話!大和ミュージアム館長と『独ソ戦』著者が初公開。
大日本帝国、陸海軍秘話。
大和ミュージアム館長と『独ソ戦』著者が初公開!
戦後、将校・下士官兵は何を二人に語り残したのか……。
大日本帝国陸海軍の将校・下士官兵は戦後に何を語り残したのか?
戦後も陸軍はヤマタノオロチで、海軍は双頭の蛇の組織構造だったこと、
瀬島龍三が情報を握りつぶした話が漏れた経緯に、
松井石根の『陣中日記』改竄を突き止めた舞台裏をはじめ、
陸海軍の秘話が明かされる。
そして、日本軍の文書改竄問題から、証言者なき時代にどう史資料と向き合うかに至るまで、
直に証言を聞いてきた二人が語りつくす!!
■瀬島龍三が情報を握りつぶした話が漏れた経緯
■藤村義一の「誇張」、坂井三郎の「加筆」、朝枝繁春の「ほら」
■大井篤が漏らした「連合艦隊との戦いは終わった」
■『滄海よ眠れ』で暴露された、ミッドウェイで捕虜を茹で殺していた事実
■松井石根の『陣中日記』改竄を突き止めた舞台裏
■大和と武蔵を「使いこなせなかった」ことに問題があった
■歴史に残るメイキング、ババル島虐殺事件 etc.
【目次】
まえがき
序 章 帝国軍人との出会い
第一章 作戦系と情報系――陸軍編1
第二章 陸軍はヤマタノオロチ――陸軍編2
第三章 連合艦隊と軍令部――海軍編1
第四章 海軍は双頭の蛇――海軍編2.
第五章 日本軍の文書改竄――史料篇1
終章 公文書、私文書、オーラルヒストリー ――史料編2
あとがき
ブックガイド
大日本帝国、陸海軍秘話。
大和ミュージアム館長と『独ソ戦』著者が初公開!
戦後、将校・下士官兵は何を二人に語り残したのか……。
大日本帝国陸海軍の将校・下士官兵は戦後に何を語り残したのか?
戦後も陸軍はヤマタノオロチで、海軍は双頭の蛇の組織構造だったこと、
瀬島龍三が情報を握りつぶした話が漏れた経緯に、
松井石根の『陣中日記』改竄を突き止めた舞台裏をはじめ、
陸海軍の秘話が明かされる。
そして、日本軍の文書改竄問題から、証言者なき時代にどう史資料と向き合うかに至るまで、
直に証言を聞いてきた二人が語りつくす!!
■瀬島龍三が情報を握りつぶした話が漏れた経緯
■藤村義一の「誇張」、坂井三郎の「加筆」、朝枝繁春の「ほら」
■大井篤が漏らした「連合艦隊との戦いは終わった」
■『滄海よ眠れ』で暴露された、ミッドウェイで捕虜を茹で殺していた事実
■松井石根の『陣中日記』改竄を突き止めた舞台裏
■大和と武蔵を「使いこなせなかった」ことに問題があった
■歴史に残るメイキング、ババル島虐殺事件 etc.
【目次】
まえがき
序 章 帝国軍人との出会い
第一章 作戦系と情報系――陸軍編1
第二章 陸軍はヤマタノオロチ――陸軍編2
第三章 連合艦隊と軍令部――海軍編1
第四章 海軍は双頭の蛇――海軍編2.
第五章 日本軍の文書改竄――史料篇1
終章 公文書、私文書、オーラルヒストリー ――史料編2
あとがき
ブックガイド
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2020/7/10
- 寸法11 x 1.5 x 17.3 cm
- ISBN-104040823346
- ISBN-13978-4040823348
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対象商品: 帝国軍人 公文書、私文書、オーラルヒストリーからみる (角川新書)
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商品の説明
著者について
●戸高 一成:呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)館長。日本海軍史研究家。1948年、宮崎県生まれ。多摩美術大学美術学部卒業。1992年、(財)史料調査会の司書として、海軍反省会にも関わり、特に海軍の将校・下士官兵の証言を数多く聞いてきた。92年に理事就任。99年、厚生省(現厚生労働省)所管「昭和館」図書情報部長就任。2005年より現職。19年、『[証言録]海軍反省会』(PHP研究所)全11巻の業績により第67回菊池寛賞を受賞。著書に『戦艦大和復元プロジェクト』『海戦からみた太平洋戦争』(角川新書)などがある。
●大木 毅:現代史家。1961年東京生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてボン大学に留学。千葉大学その他の非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、国立昭和館運営専門委員、陸上自衛隊幹部学校(現陸上自衛隊教育訓練研究本部)講師等を経て、現在著述業。雑誌『歴史と人物』(中央公論社)の編集に携わり、多くの旧帝国軍人の将校・下士官兵らに取材し、証言を聞いてきた。『独ソ戦』(岩波新書)で新書大賞2020大賞を受賞。著書に『「砂漠の狐」ロンメル』(角川新書)など多数。
●大木 毅:現代史家。1961年東京生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。DAAD(ドイツ学術交流会)奨学生としてボン大学に留学。千葉大学その他の非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、国立昭和館運営専門委員、陸上自衛隊幹部学校(現陸上自衛隊教育訓練研究本部)講師等を経て、現在著述業。雑誌『歴史と人物』(中央公論社)の編集に携わり、多くの旧帝国軍人の将校・下士官兵らに取材し、証言を聞いてきた。『独ソ戦』(岩波新書)で新書大賞2020大賞を受賞。著書に『「砂漠の狐」ロンメル』(角川新書)など多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
陸海軍の、本性が、理解、究極の、本である!負けぬイクサも、ずさんな、態勢な日本軍であった、要するに、のぼせ!
2022年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者が当時の資料や、存命の方の証言を集めた本です。
陸海軍に共通の問題や、陸と海それぞれの問題について纏められています。
それは陸軍で言えば人数が多いことによるセクショナリズム、足の引っ張り合いであり、海軍で言えば所帯が小さいことによる庇いあい、隠蔽体質です。
ある程度の規模の組織ならどこにでもあり得る問題が多く、自らがその愚に陥らないためという目的で読んでみると軍隊等に特に興味がない方にも得られる物が有ると思います。
陸海軍に共通の問題や、陸と海それぞれの問題について纏められています。
それは陸軍で言えば人数が多いことによるセクショナリズム、足の引っ張り合いであり、海軍で言えば所帯が小さいことによる庇いあい、隠蔽体質です。
ある程度の規模の組織ならどこにでもあり得る問題が多く、自らがその愚に陥らないためという目的で読んでみると軍隊等に特に興味がない方にも得られる物が有ると思います。
2020年7月21日に日本でレビュー済み
興味深く拝読したが、記憶でしゃべっているので、けっこう気になるミスが見受けられる。
主なものを挙げると次のとおりである。
1、220p~222p 松井石根大将日記の改竄について、『歴史と人物』(昭和60年冬号)に板倉由明氏による「松井石根大将「陣中日記」改竄の怪」という記事が載っている。板倉氏は『歴史と人物』編集部から改竄の事実を知らされたと書いているのに、なぜか対談の中では板倉氏のことが全然出てこない。
2、119p 戸高「中沢佑が軍務局の制度をつくっている時に、岡さんが来て言いました。「海軍大臣が石川を使えと言っていると聞いたので、まあ、使った」と。
「中沢佑が軍務局の制度をつくっている時」というのは、よくわからない。もしかすると中沢ではなく、軍務局第一課長高田利種の間違いで、海軍国防政策委員会設置のことか。
3、130p 大木「彼女(澤地久枝)自身が見つけた戦闘詳報に則って議論をすると、れっきとした海軍士官が「戦闘詳報」を、100%鵜呑みにできるわけができないでしょう」と言うのです。「ええーっ!?」と思ったものです。」
133p 戸高「澤地久枝さんは、散々苦労して、生き残りを辿って資料を調べ、防衛庁(当時)が「ない、ない」と言っていた戦闘詳報の原本を発見した。そいう物を突き合わせて議論をしていますから、超白熱となったのです。」
217p 戸高「ミッドウェイについては、オリジナルの戦闘詳報は長い間出ませんでした。それを澤地さんが頑張って発見しますが、こればかりは人に知られたくないところが多々あったと思います。」
当の澤地氏は『記録ミッドウェー海戦』18~19pに次のように書いている。
「資料として重要な一冊は、昭和四十六年三月一日、朝雲新聞社刊、防衛庁防衛研修所戦史室による『戦史叢書ミッドウェー海戦』(執筆角田求士)である。兵装転換問題に疑問を感じてこの本を繰返し読むうちに、従来いわれてきたミッドウェー海戦とは異質の、『定説』をくつがえす記述に気づいた。同時に、角田氏が資料とされている『第一航空艦隊戦闘詳報』と、わたしがもっている『(第二復員省)機動部隊戦闘詳報』の記述(たとえば艦の所在表示など)が微妙にちがっていることに気づいた。それで、ミッドウェー海戦の戦闘経過の根本を疑った文章に「私が見ている『戦闘詳報』とは別のものがあるようである。(略―原文のまま)ともかく、戦後に生きのこった『戦闘詳報』原本があることをここでは推定しておく」(『サンデー毎日』83・1・30号)と書いた。
わたしの疑義提出は、海軍関係者の一部の激怒を買ったが、思わぬことにこの文章がきっかけになって、戦史室に『原本』が保存されていることがわかった。その閲覧ができるだけでなく、コピーをとることも許され、戦史編纂関係者以外にも、自由に使える道がひらかれることになった。」
以上のように澤地氏が「戦闘詳報の原本を発見した」したわけではない。冷静に考えれば、部外者である澤地氏が発見するなどということができないことはわかりきった話であろう。
澤地氏は1981年(昭和56年)1月に厚生省と防衛庁戦史室を訪ねたところ、第二復員省が筆写した「機動部隊戦闘詳報」しか見られなかったとある。しかし評者はそれより約10年前の47年戦史室を初めて訪問し、ミッドウェー海戦の「機動部隊戦闘詳報」を申請した時、ちゃんと原本が出てきて閲覧している(翌年写真にも撮っている)から、『記録ミッドウェー海戦』を読んだ時、そんな馬鹿なと思ったものである。なぜそのようなことになったのか、書庫の所定の場所に原本の戦闘詳報がなかった、つまり一時的に迷子になってしまったのではないかと思われる(あくまでも一つの可能性である)。なお戦史室は55年市ヶ谷から目黒に移転していた。
4、216p 山本聯合艦隊長官がミッドウェー海戦の最中、将棋を指していたという近江GF司令部従兵長の回想を否定していたのには、評者も同意見である。ただ決定的な証拠が示されるかなと期待したが、だいぶ前『水交』に載った近江の回想を否定する論考(横谷英暁「ミッドウェー海戦において山本長官は将棋を指していたか―『水交』H25年陽春号」)の二番煎じという感じでちょっとがっかりであった。なお大木氏は同じ216pで「確認が取れず、あくまでも回想記にもとづく推測にすぎませんが、ガ島、ガダルカナル戦のときに、第八艦隊参謀だった神重徳が「また一隻、やられたか」と言ったようです。」と語っているが、何を言いたかったのだろうか。もしかすると、ガダルカナル戦の時に従兵長か何かで第八艦隊司令部にいた近江が神の発言を聞いた、それを戦後ミッドウェーの時と勘違いしたということであろうか。しかし近江の著書『連合艦隊司令長官山本五十六とその参謀たち』によれば、第八艦隊司令部附となったことはない。
主なものを挙げると次のとおりである。
1、220p~222p 松井石根大将日記の改竄について、『歴史と人物』(昭和60年冬号)に板倉由明氏による「松井石根大将「陣中日記」改竄の怪」という記事が載っている。板倉氏は『歴史と人物』編集部から改竄の事実を知らされたと書いているのに、なぜか対談の中では板倉氏のことが全然出てこない。
2、119p 戸高「中沢佑が軍務局の制度をつくっている時に、岡さんが来て言いました。「海軍大臣が石川を使えと言っていると聞いたので、まあ、使った」と。
「中沢佑が軍務局の制度をつくっている時」というのは、よくわからない。もしかすると中沢ではなく、軍務局第一課長高田利種の間違いで、海軍国防政策委員会設置のことか。
3、130p 大木「彼女(澤地久枝)自身が見つけた戦闘詳報に則って議論をすると、れっきとした海軍士官が「戦闘詳報」を、100%鵜呑みにできるわけができないでしょう」と言うのです。「ええーっ!?」と思ったものです。」
133p 戸高「澤地久枝さんは、散々苦労して、生き残りを辿って資料を調べ、防衛庁(当時)が「ない、ない」と言っていた戦闘詳報の原本を発見した。そいう物を突き合わせて議論をしていますから、超白熱となったのです。」
217p 戸高「ミッドウェイについては、オリジナルの戦闘詳報は長い間出ませんでした。それを澤地さんが頑張って発見しますが、こればかりは人に知られたくないところが多々あったと思います。」
当の澤地氏は『記録ミッドウェー海戦』18~19pに次のように書いている。
「資料として重要な一冊は、昭和四十六年三月一日、朝雲新聞社刊、防衛庁防衛研修所戦史室による『戦史叢書ミッドウェー海戦』(執筆角田求士)である。兵装転換問題に疑問を感じてこの本を繰返し読むうちに、従来いわれてきたミッドウェー海戦とは異質の、『定説』をくつがえす記述に気づいた。同時に、角田氏が資料とされている『第一航空艦隊戦闘詳報』と、わたしがもっている『(第二復員省)機動部隊戦闘詳報』の記述(たとえば艦の所在表示など)が微妙にちがっていることに気づいた。それで、ミッドウェー海戦の戦闘経過の根本を疑った文章に「私が見ている『戦闘詳報』とは別のものがあるようである。(略―原文のまま)ともかく、戦後に生きのこった『戦闘詳報』原本があることをここでは推定しておく」(『サンデー毎日』83・1・30号)と書いた。
わたしの疑義提出は、海軍関係者の一部の激怒を買ったが、思わぬことにこの文章がきっかけになって、戦史室に『原本』が保存されていることがわかった。その閲覧ができるだけでなく、コピーをとることも許され、戦史編纂関係者以外にも、自由に使える道がひらかれることになった。」
以上のように澤地氏が「戦闘詳報の原本を発見した」したわけではない。冷静に考えれば、部外者である澤地氏が発見するなどということができないことはわかりきった話であろう。
澤地氏は1981年(昭和56年)1月に厚生省と防衛庁戦史室を訪ねたところ、第二復員省が筆写した「機動部隊戦闘詳報」しか見られなかったとある。しかし評者はそれより約10年前の47年戦史室を初めて訪問し、ミッドウェー海戦の「機動部隊戦闘詳報」を申請した時、ちゃんと原本が出てきて閲覧している(翌年写真にも撮っている)から、『記録ミッドウェー海戦』を読んだ時、そんな馬鹿なと思ったものである。なぜそのようなことになったのか、書庫の所定の場所に原本の戦闘詳報がなかった、つまり一時的に迷子になってしまったのではないかと思われる(あくまでも一つの可能性である)。なお戦史室は55年市ヶ谷から目黒に移転していた。
4、216p 山本聯合艦隊長官がミッドウェー海戦の最中、将棋を指していたという近江GF司令部従兵長の回想を否定していたのには、評者も同意見である。ただ決定的な証拠が示されるかなと期待したが、だいぶ前『水交』に載った近江の回想を否定する論考(横谷英暁「ミッドウェー海戦において山本長官は将棋を指していたか―『水交』H25年陽春号」)の二番煎じという感じでちょっとがっかりであった。なお大木氏は同じ216pで「確認が取れず、あくまでも回想記にもとづく推測にすぎませんが、ガ島、ガダルカナル戦のときに、第八艦隊参謀だった神重徳が「また一隻、やられたか」と言ったようです。」と語っているが、何を言いたかったのだろうか。もしかすると、ガダルカナル戦の時に従兵長か何かで第八艦隊司令部にいた近江が神の発言を聞いた、それを戦後ミッドウェーの時と勘違いしたということであろうか。しかし近江の著書『連合艦隊司令長官山本五十六とその参謀たち』によれば、第八艦隊司令部附となったことはない。
2022年12月28日に日本でレビュー済み
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気に入らない点はありませんでした。
2020年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戸高氏と大木氏の対談本。今まで、多くの陸海軍人から証言を得てきたこの2人が、その貴重な見聞を惜しげもなく披露してくれる1冊。当時の軍人の貴重なエピソードは勿論、日本軍の暗部(指揮・命令系統の混乱、情報の握り潰し、捕虜殺害など)にも言及しており、何故日本軍があの無謀な戦争に突入し、敗北していったかが良く理解できるようになっている。本書の終盤では、歴史史料に対する著者なりの取り組み方が説かれており、単なる歴史好きだけでなく、歴史研究家にとっても大変興味深い内容ではないかと思われる。更に巻末にはブックガイドまで付いており、著者の読者に対する誠実さを感じさせられる。個人的に1番面白かったのは、松井石根の陣中日記改竄を突き止めたエピソードだ。本格的に改竄を指摘したのは板倉由明だという事は知っていたが、最初に改竄を突き止めたのが戸高氏と大木氏とは。史料を1000か所近くも改竄するなどは歴史研究家にとって言語道断の行為だと思うが、この種の人物によって今もなお間違った歴史が一部の人達の中で広まっているのは、憂慮すべき現実である。正しい歴史を後世に遺す事の重要性を痛感する。真面目な歴史研究家が損をするような時代にはならないでほしいものだ。
2021年5月12日に日本でレビュー済み
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戦闘の戦果確定には各国とも厳格だった。それは、戦功確定のためばかりでなく、本当に10機なら10機落としたのか確認しなければ次の作戦の前提が成り立たないからだ。そこがルーズになると、敵がほぼいなくなったと思ったのに、実際に行ってみたらまだ山ほどいて、痛い目に遭うのだ。
その痛い目に遭うケースが日本では実際にあった。例えば台湾沖航空戦。台湾沖で米機動部隊を捕捉しこれを撃滅、真珠湾を凌ぐ大戦果を挙げた。参謀本部は狂喜しレイテ戦に突入、撃滅したはずの機動部隊に大敗した。
これは台湾沖航空戦の戦果がガセだったためだ。この顛末は堀栄三『大本営参謀の情報戦記』に詳しい。堀は、航空戦から帰投したパイロットに直接聞き取りし、大戦果はガセと判定し、それを東京へ打電した。ところが参謀の瀬島龍三が握り潰し、悲惨なレイテ戦を撤回出来なかった、という。実はこの戦果に疑問を持ち、話半分でよいと判断した参謀も東京にはいたが、我が軍の戦果を信じないのか!と怒鳴る者もいて、そのまま上に報告してしまった。怒鳴ったのは、源田実、という。瀬島も源田も、いや堀だって、できれば大戦果が本当であって欲しい、と思っていたのではないか、当時の日本は冷静に観察すれば目を背けたくなるほど追い詰められており、勝利に飢えていたはずだから。
貧すれば鈍する-見たい情報、聞きたい勝利しか受け入れられない大本営になっていたのだ。この集団心理が、敗戦間際の対ソ静謐につながる。
1945年5月、ソ連駐在武官の浅井中佐は、シベリア鉄道で帰朝する際、ソ連軍の集中輸送の状況を観察、チタ総領事館から「開戦前夜を思わせる」と打電。しかし東京の作戦参謀は、今ソ連に攻め込まれると困るので「まだ先だろう」と考えた。結果、ソ連軍の攻撃を真っ先に開拓団が引き受けさせられ、各地に集団自決の修羅場を作り出した。正しい情報が来ても自分がそれは困ると思うと、そういう情報を意識の中で拒否。この点では陸海軍とも、願望に沿った情報を重視するという、はなはだ情けないことをした、のだ。
歴史の勉強と一緒で、
正しい情報からしか正しい結果は出ない。
正しい歴史把握をしなければ正しい結果を生み出せない。
その点では、戦果判定と歴史の勉強、研究は同じようなものだ、という。
この"まとめ"は、コロナ禍に、白日に晒された政府・専門家の右往左往ぶり、それを毎日眺め、手指消毒マスク励行する日常を生きる私には、堪えた。
その痛い目に遭うケースが日本では実際にあった。例えば台湾沖航空戦。台湾沖で米機動部隊を捕捉しこれを撃滅、真珠湾を凌ぐ大戦果を挙げた。参謀本部は狂喜しレイテ戦に突入、撃滅したはずの機動部隊に大敗した。
これは台湾沖航空戦の戦果がガセだったためだ。この顛末は堀栄三『大本営参謀の情報戦記』に詳しい。堀は、航空戦から帰投したパイロットに直接聞き取りし、大戦果はガセと判定し、それを東京へ打電した。ところが参謀の瀬島龍三が握り潰し、悲惨なレイテ戦を撤回出来なかった、という。実はこの戦果に疑問を持ち、話半分でよいと判断した参謀も東京にはいたが、我が軍の戦果を信じないのか!と怒鳴る者もいて、そのまま上に報告してしまった。怒鳴ったのは、源田実、という。瀬島も源田も、いや堀だって、できれば大戦果が本当であって欲しい、と思っていたのではないか、当時の日本は冷静に観察すれば目を背けたくなるほど追い詰められており、勝利に飢えていたはずだから。
貧すれば鈍する-見たい情報、聞きたい勝利しか受け入れられない大本営になっていたのだ。この集団心理が、敗戦間際の対ソ静謐につながる。
1945年5月、ソ連駐在武官の浅井中佐は、シベリア鉄道で帰朝する際、ソ連軍の集中輸送の状況を観察、チタ総領事館から「開戦前夜を思わせる」と打電。しかし東京の作戦参謀は、今ソ連に攻め込まれると困るので「まだ先だろう」と考えた。結果、ソ連軍の攻撃を真っ先に開拓団が引き受けさせられ、各地に集団自決の修羅場を作り出した。正しい情報が来ても自分がそれは困ると思うと、そういう情報を意識の中で拒否。この点では陸海軍とも、願望に沿った情報を重視するという、はなはだ情けないことをした、のだ。
歴史の勉強と一緒で、
正しい情報からしか正しい結果は出ない。
正しい歴史把握をしなければ正しい結果を生み出せない。
その点では、戦果判定と歴史の勉強、研究は同じようなものだ、という。
この"まとめ"は、コロナ禍に、白日に晒された政府・専門家の右往左往ぶり、それを毎日眺め、手指消毒マスク励行する日常を生きる私には、堪えた。
2020年10月2日に日本でレビュー済み
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も少し早く知って居れば・・・、と後悔。「日本海軍は何故誤ったか」を購入した。
2020年8月31日に日本でレビュー済み
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太平洋戦争に負けて、何となくみんな陸軍が悪かったと洗脳教育されてきたけれど、確かに一番悪かったのは陸軍かもしれないがやっぱり海軍も悪いし政治家も悪いし官僚もマスコミも悪かった。家や財産や肉親や友人知人を失って逃惑った一般市民もこの連中に惑わされて踊ってしまった責なしとは言えないが踊った罰は受けた。本当に戦争はやってはいけないと思いました。「正義の戦争より不正義の平和の方がどれだけ良いと思っとるんじゃ。」ととある映画の中で北村和夫さんが言っていたのを思い出します。