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科学の栞 世界とつながる本棚 (朝日新書) 新書 – 2011/12/13
瀬名 秀明
(著)
「本書に登場する科学書の多くは、むしろ読むとあなたに新たな疑問や謎を残すでしょう。本のページを閉じた後、世界はもとに戻るのではなく、むしろ変化して見えることでしょう」(本文「はじめに」より)
宇宙や心のふしぎからダーウィンの進化論の裏側まで「もっと知りたい」を刺激してくれる本がここに100冊とちょっと、あります。
宇宙や心のふしぎからダーウィンの進化論の裏側まで「もっと知りたい」を刺激してくれる本がここに100冊とちょっと、あります。
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2011/12/13
- ISBN-104022734302
- ISBN-13978-4022734303
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2011/12/13)
- 発売日 : 2011/12/13
- 言語 : 日本語
- 新書 : 288ページ
- ISBN-10 : 4022734302
- ISBN-13 : 978-4022734303
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,209,589位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,393位朝日新書
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2014年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
瀬名さんが読まれた(科学系の)本の書評集です。
(カッコ付けているのは、必ずしも科学系といえないものもあるため。)
元々新聞等に書かれたものを編集したものですので、かなり簡潔に書かれています。
また感想文に近いものも多く、必ずしも内容を表現しているとも言えません。
この本の役立て方は2つあると思います。
1つは読みたいジャンルの本を求める時、その取っ掛かりとして当本を利用する。
「何か科学系で読みたいものあるかなー。」と思ったとき、役に立つと思います。
もう1つは、瀬名さんのロジックや文章表現を自分の中に取り入れるハウツー本としての使い方。
ロジック・表現ともに、味わえる文書を書く人ですので、学んで損はないと思います^^
(カッコ付けているのは、必ずしも科学系といえないものもあるため。)
元々新聞等に書かれたものを編集したものですので、かなり簡潔に書かれています。
また感想文に近いものも多く、必ずしも内容を表現しているとも言えません。
この本の役立て方は2つあると思います。
1つは読みたいジャンルの本を求める時、その取っ掛かりとして当本を利用する。
「何か科学系で読みたいものあるかなー。」と思ったとき、役に立つと思います。
もう1つは、瀬名さんのロジックや文章表現を自分の中に取り入れるハウツー本としての使い方。
ロジック・表現ともに、味わえる文書を書く人ですので、学んで損はないと思います^^
2012年8月30日に日本でレビュー済み
瀬名さんの書評やエッセーは初めて読んだのだが、なんて素敵な文章なのだろう。「読みたい!」と思わせる書き方にたけている。瀬名さん自身がその魅力を伝えたい、という気持ちが短い文章から響いてくるのだ。『パラサイト・イブ』などに活かされた、薬学を学んだという科学者の資質と作家としての才能が、どの本にもしっかりした評価と的確な文章を与えている。
たとえば:
『100歳の美しい脳』では「背筋が伸びてくるような気高さに満ちた本だ」。
『世界でもっとも美しい10の科学実験』では、「科学の精神と奥深さを、これほど気高く語れる人がほかに何人いるだろう」。などなど・・・。
アーサー・C・クラーク『楽園の日々』では「アウトスタンディングで読んだ小説の感想をひたすら書き綴ってゆく。それがめっぽう面白いのは、彼がいつもわくわくするような物語と本当の科学を求めてやまない情熱を持っていたからだ。」と瀬名さんは書いているのだが、私はこの言葉を瀬名さんの本書にも贈りたい。
前書きでも指摘されているが、科学系の一般書は絶版になりやすい。新しい事実が判明すると、間違った内容になってしまう部分も出てくるからだ。しかし、事実とは違ってしまったことを書いてあっても、科学をする姿勢や考え方には学べるものがたくさんあるはずだ。
ここに挙げられた書物の中にもそういうものがたくさんある。読んでいて感じるわくわく感、何かをつかんだ時のすっきり感。誤った結論が書かれているのかもしれないけれど、真実を知ろうとする姿勢からは学ぶもの、読み取れるものがある。本書を読んで気づかされたことである。
正直、若い人を鼓舞するような表現の文章がちょっと鼻についたりする箇所もある。褒めるばかりではなくて事実と違ってしまっているところなどは、ちょっと指摘しておいてくれるともっとありがたかった、と贅沢を言っておきたくもなるところもある。それでも一通り読み終えた今、ここに紹介されていて未読の本を片っ端からよんでみようかという気になっている。
瀬名さんは、読み手を上手に刺激してくれる。そして、科学の本を通して世界につないでくれている。
たとえば:
『100歳の美しい脳』では「背筋が伸びてくるような気高さに満ちた本だ」。
『世界でもっとも美しい10の科学実験』では、「科学の精神と奥深さを、これほど気高く語れる人がほかに何人いるだろう」。などなど・・・。
アーサー・C・クラーク『楽園の日々』では「アウトスタンディングで読んだ小説の感想をひたすら書き綴ってゆく。それがめっぽう面白いのは、彼がいつもわくわくするような物語と本当の科学を求めてやまない情熱を持っていたからだ。」と瀬名さんは書いているのだが、私はこの言葉を瀬名さんの本書にも贈りたい。
前書きでも指摘されているが、科学系の一般書は絶版になりやすい。新しい事実が判明すると、間違った内容になってしまう部分も出てくるからだ。しかし、事実とは違ってしまったことを書いてあっても、科学をする姿勢や考え方には学べるものがたくさんあるはずだ。
ここに挙げられた書物の中にもそういうものがたくさんある。読んでいて感じるわくわく感、何かをつかんだ時のすっきり感。誤った結論が書かれているのかもしれないけれど、真実を知ろうとする姿勢からは学ぶもの、読み取れるものがある。本書を読んで気づかされたことである。
正直、若い人を鼓舞するような表現の文章がちょっと鼻についたりする箇所もある。褒めるばかりではなくて事実と違ってしまっているところなどは、ちょっと指摘しておいてくれるともっとありがたかった、と贅沢を言っておきたくもなるところもある。それでも一通り読み終えた今、ここに紹介されていて未読の本を片っ端からよんでみようかという気になっている。
瀬名さんは、読み手を上手に刺激してくれる。そして、科学の本を通して世界につないでくれている。
2012年1月17日に日本でレビュー済み
以下、杉江松恋による書評
<[...]>『WEB本の雑誌』より
瀬名秀明の真摯な書評集『科学の栞』
ページを開いた途端、これは自分にとって大事な本になると判ることがある。
読書は、本と人間との時間の共有である。ページを繰って最後までつきあって、初めてその価値が判る。だが、最初の数ページに目を通しただけで、私は心を奪われてしまったのだ。
瀬名秀明『科学の栞(しおり)』(朝日新書)がその本だ。「世界とつながる本棚」と副題がついているように、これは瀬名の書評集である。さまざまな科学書についての書評が収められている。
どんな文章に胸を打たれたのか、恥ずかしいけど明かすことにする。「はじめに」と題された著者のまえがきの、最初のところに出てくる文章である。
ちょっと長いが、段落をすべて引用することをお許しいただきたい。
----いま日本では進路を決めるとき、理系・文系という枠から入ることになっています。本書を手にしてくれたあなたは、科学実験好きの理系志望かもしれない。あるいは読書好きの文系志望かもしれない。本書があなたに伝えたいのは、科学実験が好きで読書が好きな人生ってすばらしいじゃないか、ということなのです。あなたは理系に進んでも小説好きでいられるし、文系に進んでも科学を楽しむことができる。そして未来をいま真剣に考えているあなたは、おそらく自分が将来どのように社会に貢献できるかと悩んでいることでしょう。科学の本を読むということは、そうした悩みに向き合い、未来を考えてゆくことでもあるのだと伝えたい。
本書には2種類の文章が収められている。瀬名が「朝日中学生ウィークリー」紙に寄稿したもの、そして一般紙や総合誌に書いたもの、つまりディーン向けと大人向けの文章だ。それぞれの書評の見出しがしおりのような体裁になっており、前者に属する文章には「科学書への第一歩」、後者は「魅惑の科学書」というタグがつけられている。もちろん、初心者向けだからといって甘えた文章で書いているわけではない。引用したのは、「科学書への第一歩」に属する本を読むであろう、十代の読者に向けて書かれた部分だ。
全体は科学書入門、脳科学・心理学・生命倫理などの「こころ」の分野、生命科学や進化、気象・地球・宇宙などの地学天文分野、環境や生物などの自然を対象とした分野、物理・数学・医学、機械・建築・ロボット、そして科学者の伝記やフィクションに関するもの、といった具合に8つに分かたれ、合間にエッセイが挿入されている。
どの本も魅力的で、目が回りそうになる。アリス・ドムラット・ドレガー『私たちの仲間 結合双生児と多様な身体の未来』(緑風出版)の項を読んで、自分が拠っている「普通」の感覚にゆらぎを覚え、リチャード・プレストン『世界一高い木』(日経BP社)の項でツリークライマーという存在を知り、カール・ジンマー『大腸菌 進化のカギを握るミクロな生命体』(NHK出版)の項では「飲み会で手持ちぶさたになった分子生物学の学生たち」は「酵母と大腸菌、どっちがかわいい?」という話題で盛り上がるのだと知って驚愕する。すべての書評に初出紙誌と掲載年月日が記されているのも親切でいい。
内容も魅力的なのだが、感心させられるのは瀬名の書評者としての真摯な態度だ。
たとえば池谷裕二『単純な脳、複雑な「私」』(朝日出版社)をとりあげた際には、単に内容を紹介するだけではなく「後半の展開は実際のところかなりハードで、噛み砕くには読者側の集中力も必要だが、著者は怯まない」「この著者でなければ決してつくれなかった本だろう。本書で池谷裕二はついに、ひとりの科学者になったのだと思う」と、きちんと著者に対する批評を行っている。それは「本書の書評のため初期の著作から刊行順に彼の足跡を一気に読んでたどり、そうだよ、研究者はいつだってこうやってひとりの人間としてあゆんでゆくんじゃないか、と心のなかでうなず」き、内容が以前の著書より「格段に洗練されていることがわかる」というように著者の全体像を視野に収めているからできることだ。
中学・高校生向けに書かれた部分では、読者を鼓舞することも忘れない。
----いまは難しいと感じてもいい。どうかこの本を大切に置いていてほしい。いつかきみが本当に科学をめざすとき、この本はかけがえのない宝となるはずだ。(星新一『人民は弱し 官吏は強し』新潮文庫)
----10年後、皆さんもこのような本がきっと書ける。本書を読んで科学のおもしろさに目ざめたら、今後はあなたが伝える番だ。(生化学若い研究者の会編・石浦章一監修『光るクラゲがノーベル賞をとった理由』日本評論社)
実は最初に紹介した「まえがき」にはさらに美しい文章があり、私はそのくだりを読んで本格的に感動してしまった。ここにその文章を書き写すことは簡単なのだが、ぜひ実際に読んで確かめてもらいたい。私がこの本を紹介しなければならないと決意した理由がわかっていただけるのではないかと思う。
見本として、その文章の頭の部分だけを引用しておきます。
----本書は書評を集めた本ですが、本当のことをいえば、ここに掲載した書物が大切なのではありません。未来にあなたがきっと手に取るであろう、いまは世に出ていない科学の本のために、この書評集をつくりました......
<[...]>『WEB本の雑誌』より
瀬名秀明の真摯な書評集『科学の栞』
ページを開いた途端、これは自分にとって大事な本になると判ることがある。
読書は、本と人間との時間の共有である。ページを繰って最後までつきあって、初めてその価値が判る。だが、最初の数ページに目を通しただけで、私は心を奪われてしまったのだ。
瀬名秀明『科学の栞(しおり)』(朝日新書)がその本だ。「世界とつながる本棚」と副題がついているように、これは瀬名の書評集である。さまざまな科学書についての書評が収められている。
どんな文章に胸を打たれたのか、恥ずかしいけど明かすことにする。「はじめに」と題された著者のまえがきの、最初のところに出てくる文章である。
ちょっと長いが、段落をすべて引用することをお許しいただきたい。
----いま日本では進路を決めるとき、理系・文系という枠から入ることになっています。本書を手にしてくれたあなたは、科学実験好きの理系志望かもしれない。あるいは読書好きの文系志望かもしれない。本書があなたに伝えたいのは、科学実験が好きで読書が好きな人生ってすばらしいじゃないか、ということなのです。あなたは理系に進んでも小説好きでいられるし、文系に進んでも科学を楽しむことができる。そして未来をいま真剣に考えているあなたは、おそらく自分が将来どのように社会に貢献できるかと悩んでいることでしょう。科学の本を読むということは、そうした悩みに向き合い、未来を考えてゆくことでもあるのだと伝えたい。
本書には2種類の文章が収められている。瀬名が「朝日中学生ウィークリー」紙に寄稿したもの、そして一般紙や総合誌に書いたもの、つまりディーン向けと大人向けの文章だ。それぞれの書評の見出しがしおりのような体裁になっており、前者に属する文章には「科学書への第一歩」、後者は「魅惑の科学書」というタグがつけられている。もちろん、初心者向けだからといって甘えた文章で書いているわけではない。引用したのは、「科学書への第一歩」に属する本を読むであろう、十代の読者に向けて書かれた部分だ。
全体は科学書入門、脳科学・心理学・生命倫理などの「こころ」の分野、生命科学や進化、気象・地球・宇宙などの地学天文分野、環境や生物などの自然を対象とした分野、物理・数学・医学、機械・建築・ロボット、そして科学者の伝記やフィクションに関するもの、といった具合に8つに分かたれ、合間にエッセイが挿入されている。
どの本も魅力的で、目が回りそうになる。アリス・ドムラット・ドレガー『私たちの仲間 結合双生児と多様な身体の未来』(緑風出版)の項を読んで、自分が拠っている「普通」の感覚にゆらぎを覚え、リチャード・プレストン『世界一高い木』(日経BP社)の項でツリークライマーという存在を知り、カール・ジンマー『大腸菌 進化のカギを握るミクロな生命体』(NHK出版)の項では「飲み会で手持ちぶさたになった分子生物学の学生たち」は「酵母と大腸菌、どっちがかわいい?」という話題で盛り上がるのだと知って驚愕する。すべての書評に初出紙誌と掲載年月日が記されているのも親切でいい。
内容も魅力的なのだが、感心させられるのは瀬名の書評者としての真摯な態度だ。
たとえば池谷裕二『単純な脳、複雑な「私」』(朝日出版社)をとりあげた際には、単に内容を紹介するだけではなく「後半の展開は実際のところかなりハードで、噛み砕くには読者側の集中力も必要だが、著者は怯まない」「この著者でなければ決してつくれなかった本だろう。本書で池谷裕二はついに、ひとりの科学者になったのだと思う」と、きちんと著者に対する批評を行っている。それは「本書の書評のため初期の著作から刊行順に彼の足跡を一気に読んでたどり、そうだよ、研究者はいつだってこうやってひとりの人間としてあゆんでゆくんじゃないか、と心のなかでうなず」き、内容が以前の著書より「格段に洗練されていることがわかる」というように著者の全体像を視野に収めているからできることだ。
中学・高校生向けに書かれた部分では、読者を鼓舞することも忘れない。
----いまは難しいと感じてもいい。どうかこの本を大切に置いていてほしい。いつかきみが本当に科学をめざすとき、この本はかけがえのない宝となるはずだ。(星新一『人民は弱し 官吏は強し』新潮文庫)
----10年後、皆さんもこのような本がきっと書ける。本書を読んで科学のおもしろさに目ざめたら、今後はあなたが伝える番だ。(生化学若い研究者の会編・石浦章一監修『光るクラゲがノーベル賞をとった理由』日本評論社)
実は最初に紹介した「まえがき」にはさらに美しい文章があり、私はそのくだりを読んで本格的に感動してしまった。ここにその文章を書き写すことは簡単なのだが、ぜひ実際に読んで確かめてもらいたい。私がこの本を紹介しなければならないと決意した理由がわかっていただけるのではないかと思う。
見本として、その文章の頭の部分だけを引用しておきます。
----本書は書評を集めた本ですが、本当のことをいえば、ここに掲載した書物が大切なのではありません。未来にあなたがきっと手に取るであろう、いまは世に出ていない科学の本のために、この書評集をつくりました......
2011年12月11日に日本でレビュー済み
一般向け科学書の書評集。というか簡単な紹介+感想。かなりの数の本が紹介されている分、一冊あたり一ページ程度しか割かれておらず、どんなにいい本でも良さを伝えるにはかなり厳しい。取り上げる価値あるのかなと思う本もいくつかあって、瀬名さんがどこを評価したのか知りたくてもごく簡単にしか書いてない。 どんな科学書がでているのかざっと知るには良いかもしれないが、そのために一冊買うほどかというと…。もっと高くても良いから三倍くらいの満点ボリュームで出してほしい。