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東京漂流 ペーパーバック – 2008/1/1
藤原 新也
(著)
- 本の長さ397ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2008/1/1
- ISBN-104022643188
- ISBN-13978-4022643186
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2008/1/1)
- 発売日 : 2008/1/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 397ページ
- ISBN-10 : 4022643188
- ISBN-13 : 978-4022643186
- Amazon 売れ筋ランキング: - 431,499位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年7月10日に日本でレビュー済み
大変有名な本なので、解説の必要はないだろう。
管理され、安全になっていくが、しかし同時に社会そのものが「去勢」されていくことへの、どうしようもない違和感と喪失感が紙面に漂っている。
80年代前半、まさしくバブル前夜が舞台であり、平成生まれの人たちに取っては、前提の知識がないと解らないところが多いかもしれない。実際、この頃に子どもだった私でも、少々取っ付きづらい。しかし、彼が問うたこと自体は未だに古びていない。いや、むしろ予感が当たったというべきか。
なんとなく、押井守のパトレイバーシリーズを思い浮かべた。帆場が見ていた風景が、重なるのだ。
多くがFOCUS寄稿の記事だったのに少し驚いた。
管理され、安全になっていくが、しかし同時に社会そのものが「去勢」されていくことへの、どうしようもない違和感と喪失感が紙面に漂っている。
80年代前半、まさしくバブル前夜が舞台であり、平成生まれの人たちに取っては、前提の知識がないと解らないところが多いかもしれない。実際、この頃に子どもだった私でも、少々取っ付きづらい。しかし、彼が問うたこと自体は未だに古びていない。いや、むしろ予感が当たったというべきか。
なんとなく、押井守のパトレイバーシリーズを思い浮かべた。帆場が見ていた風景が、重なるのだ。
多くがFOCUS寄稿の記事だったのに少し驚いた。
2009年10月18日に日本でレビュー済み
1983年に情報センター出版局から出た単行本の文庫化。ただし、2篇が新たに加えられており、そのため「新版」となっている。
もともと雑誌『フォーカス』に連載された写真・エッセイである。しかし、あるとき広告主のサントリーの逆鱗に触れるような記事を書いてしまい、中途で打ち切りとなってしまったことでも有名。
内容は、1980年前後の世相を切り取っていくというもの。なかなか大胆な取り組みが多くて面白いが、時事的なネタが多いので、いま読んでも分からない部分も少なくない。
また、藤原氏の場合、旅行記にくらべて、こうした文明論的な文章はあまり上手くない。切れ味がいまいちだ。
もともと雑誌『フォーカス』に連載された写真・エッセイである。しかし、あるとき広告主のサントリーの逆鱗に触れるような記事を書いてしまい、中途で打ち切りとなってしまったことでも有名。
内容は、1980年前後の世相を切り取っていくというもの。なかなか大胆な取り組みが多くて面白いが、時事的なネタが多いので、いま読んでも分からない部分も少なくない。
また、藤原氏の場合、旅行記にくらべて、こうした文明論的な文章はあまり上手くない。切れ味がいまいちだ。
2014年6月17日に日本でレビュー済み
凄いというかここに収められた写真以上のものは著者自身も
撮ってないでしょう。怖いというか恐ろしい写真が収められています。
こんな写真を撮る人間がこの国にいる、と驚きました。
撮ってないでしょう。怖いというか恐ろしい写真が収められています。
こんな写真を撮る人間がこの国にいる、と驚きました。
2010年6月21日に日本でレビュー済み
著者は海外を10年以上旅した人物。
その帰国後に見た祖国の世相を異邦人として眺めながら綴ったエッセイです。
元々80年代に出版されたものですが、今読んでも全く古さを感じさせない斬新な切り口で世相に切り込んでいます。
今から30年近く前に資本主義の欺瞞、アメリカからの圧力を受けての官民上げての消費の扇動、競争の激化による互助の崩壊、その予兆となる事件など、まるで現在の世相を予言するかのようで驚かされました。
特に、著者がある圧力で断筆することになった連載エッセイの中で、周囲の疎外が呪詛になって実際に「悪霊」を呼び込み、それに憑かれた男が鬼になるシーンには衝撃を受けました。
まるで黒塚の鬼女を思わせるような男の激しい憎悪と悲哀。
そこには現在頻発する無差別殺害事件の萌芽が息づいているように感じました。
クセのある文章はとっつきにくい所もありますが、研ぎ澄まされた筆は鋭く、引き込まれ、読了まであっという間でした。
その帰国後に見た祖国の世相を異邦人として眺めながら綴ったエッセイです。
元々80年代に出版されたものですが、今読んでも全く古さを感じさせない斬新な切り口で世相に切り込んでいます。
今から30年近く前に資本主義の欺瞞、アメリカからの圧力を受けての官民上げての消費の扇動、競争の激化による互助の崩壊、その予兆となる事件など、まるで現在の世相を予言するかのようで驚かされました。
特に、著者がある圧力で断筆することになった連載エッセイの中で、周囲の疎外が呪詛になって実際に「悪霊」を呼び込み、それに憑かれた男が鬼になるシーンには衝撃を受けました。
まるで黒塚の鬼女を思わせるような男の激しい憎悪と悲哀。
そこには現在頻発する無差別殺害事件の萌芽が息づいているように感じました。
クセのある文章はとっつきにくい所もありますが、研ぎ澄まされた筆は鋭く、引き込まれ、読了まであっという間でした。
2011年8月24日に日本でレビュー済み
一見きれいな彩りの表紙。しかし、よく見るとぐちゃぐちゃになったケーキの中にリカちゃん人形。何とも不穏な始まりだ。内容も、時代と共に消えゆくもの、そして事件について。目を背けることなく淡々と書かれるその文章は、時に生々しく、読むのがきつい。それでも、この1冊は「あの時代」を切り取った重要な1冊だ。
2004年10月2日に日本でレビュー済み
著者の作品はとにかく重い。無菌室のような現代日本を何気なく生きてきた私にとって、この作品は人間として生きていくために不可欠なひとつの重要な視座を与えてくれたように思う。
特に「熱狂」の章に見られる、グリア行為をめぐる著者とマンジュールの対話は、いつの時代においても色褪せることのない、揺るぎない普遍性を持っている。また、「ニンゲンは、犬に食われるほど自由だ。」という過激な文と衝撃的な写真は、正常な死をも汚物として隠蔽する異常な日本社会を中和し、隠蔽されていることにすら気付かず日々を送る我々の意識を覚醒するに十分な重みをもっている。
東京という大都市と四つに組んで戦った男たちの情熱に敬意を表したい。そしてこの日本という国が、著者の表現活動を受け入れられる懐の深い、成熟した国になることを願う。
それにしても、―「いつくしみ」は人を変える、だが「憎しみ」の言葉は人を変えない。―という、あとがきに付された一文が当時の日本のみならず今日の世界をも鋭く批判しているようで、読後しばらく頭を離れなかった。
特に「熱狂」の章に見られる、グリア行為をめぐる著者とマンジュールの対話は、いつの時代においても色褪せることのない、揺るぎない普遍性を持っている。また、「ニンゲンは、犬に食われるほど自由だ。」という過激な文と衝撃的な写真は、正常な死をも汚物として隠蔽する異常な日本社会を中和し、隠蔽されていることにすら気付かず日々を送る我々の意識を覚醒するに十分な重みをもっている。
東京という大都市と四つに組んで戦った男たちの情熱に敬意を表したい。そしてこの日本という国が、著者の表現活動を受け入れられる懐の深い、成熟した国になることを願う。
それにしても、―「いつくしみ」は人を変える、だが「憎しみ」の言葉は人を変えない。―という、あとがきに付された一文が当時の日本のみならず今日の世界をも鋭く批判しているようで、読後しばらく頭を離れなかった。