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井上荒野

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生皮あるセクシャルハラスメントの光景単行本 – 2022/4/7

井上荒野 (著)

63

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小説講座の人気講師がセクハラで告発された。

桐野夏生さん激賞
「この痛みは屈辱を伴っているから、
いつまでも癒えることはないのだ」

* * *

皮を剥がされた体と心は未だに血を流している。

動物病院の看護師で、物を書くことが好きな九重咲歩は、小説講座の人気講師・月島光一から才能の萌芽を認められ、教室内で特別扱いされていた。しかし月島による咲歩への執着はエスカレートし、肉体関係を迫るほどにまで歪んでいく--。

7年後、何人もの受講生を作家デビューさせた月島は教え子たちから慕われ、マスコミからも注目を浴びはじめるなか、咲歩はみずからの性被害を告発する決意をする。

なぜセクハラは起きたのか? 家族たちは事件をいかに受け止めるのか? 被害者の傷は癒えることがあるのか? 被害者と加害者、その家族、受講者たち、さらにはメディア、SNSを巻き込みながら、性被害をめぐる当事者たちの生々しい感情と、ハラスメントが醸成される空気を重層的に活写する、著者の新たな代表作

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本の長さ

296ページ
言語

日本語
出版社

朝日新聞出版
発売日

2022/4/7
寸法

18.8 x 13 x 2.6 cm
ISBN-10

4022518162
ISBN-13

978-4022518163
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小説講座の人気講師がセクハラで告発された。

桐野夏生さん激賞
「この痛みは屈辱を伴っているから、
いつまでも癒えることはないのだ」

* * *

皮を剥がされた体と心は未だに血を流している。

動物病院の看護師で、物を書くことが好きな九重咲歩は、小説講座の人気講師・月島光一から才能の萌芽を認められ、教室内で特別扱いされていた。しかし月島による咲歩への執着はエスカレートし、肉体関係を迫るほどにまで歪んでいく--。

7年後、何人もの受講生を作家デビューさせた月島は教え子たちから慕われ、マスコミからも注目を浴びはじめるなか、咲歩はみずからの性被害を告発する決意をする。

なぜセクハラは起きたのか? 家族たちは事件をいかに受け止めるのか? 被害者の傷は癒えることがあるのか? 被害者と加害者、その家族、受講者たち、さらにはメディア、SNSを巻き込みながら、性被害をめぐる当事者たちの生々しい感情と、ハラスメントが醸成される空気を重層的に活写する、著者の新たな代表作

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2022/4/7)
発売日 ‏ : ‎ 2022/4/7
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 296ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4022518162
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022518163
寸法 ‏ : ‎ 18.8 x 13 x 2.6 cm

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- - 4,106位日本文学

カスタマーレビュー:
63

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井上荒野

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１９６１年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。１９８９年「わたしのヌレエフ」で第１回フェミナ賞を受賞し、デビュー。２００４年『潤一』（新潮文庫）で第１１回島清恋愛文学賞、２００８年『切羽へ』（新潮社）で第１３９回直木賞を受賞。『あなたがうまれたひ』（福音館書店）など絵本の翻訳も手掛けている。

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superseven

面白い

2022年12月6日に日本でレビュー済み

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新聞の書評で購入しました。満足です。

2024年3月19日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

まず、さらっと物語に憑依。
昨今、おれ、そんなつもりなかったとか言う、某県の市長。
しかし、さらっと軽くやったセクハラが女性の今後の人生、狂わすんです。
スキンシップ、
気持ち悪い？別にみたいなんがテーマみたいな小説。

2022年5月8日に日本でレビュー済み

私自身も「生皮」を剥がされた人間である。相手は確かに、自信に溢れ、才能豊かな「師」だった。私の中で、「師」と特別な関係を結べたことは、私自身の学びになることだし、尊敬とも愛情とも取れる感情を抱いていたので、幸せな気持ちになったことは間違いない。

相手には妻子がいた。会う時はいつもホテルだった。出張の時に誘われ、のこのこと会いに行っていた。セックスの、人肌が温められ、寂しさを紛らわせられる快感と、行為の前後の「研究や本の話」「人生の先輩としてのアドバイス」により、自分の知識が増え、視野が広がっていく快感に酔いしれていた。

ただ、当時、過食嘔吐をしていた。
いつも訳のわからぬ苛立ちと虚しさを抱えていた。
どうしてそうなるのか、自分でもわからなかった。太りたくないとは思っていたが。

あれから20年以上経った。
今も、メンタル的な薬を飲んでいる。
今になって、当時、相手に洗脳され、いいように思わされ、動かされていたことがわかる。
全ては（考えまでも）仕組まれていたのだ。

どうして「師」は、「弟子」にセックスを求めるのか。

セックスしないと伝わらないというのは、詭弁でしかない。セックスなしでも弟子を成功に導いた師匠は、はいて捨てるほどいるだろう。

作中の月島は、いろいろ御大層なことを抜かしているが、ただ、性欲処理をしたいだけなのだ。若い好みの女と寝たいだけなのである。

ありとあらゆる世界に「師」と「弟」は存在する。目をかけられ、肉体的関係を持つことを光栄に思う「弟」もいる反面（そんなキャラが作中にもで出てくるが、幸せではなさそうだ）、本当は嫌だけれど「そういうものだから」「自分の肥やしになるから」「利益があるから」「断ると関係が気まずくなるから」などと、必死に自分に言い聞かせて、自分を無理くり納得させて、関係を持つ「弟」もいる。

心とは複雑で恐ろしいものである。何年も経って、「辛いよ、苦しいよ」「嫌だったんだよ」「おぞましかったんだよ」と爆発し始める。自分の感情に蓋をした結果、抑えつれられ行く宛を失っていたその時の感情が堪えきれずに「助けてほしい」と、自分自身に救いを求めるのだ。よくできたシステムである。生きるために、必要なシステムである。

この本は、「師弟の間柄で行われた」「7年前の」「あるセックスについて」、さまざまな人間の目線から描かれている。この本を読んで、自分自身に「重ならない」人物はいないはずだ。どの人物もリアルに描かれており、自分の中にもこの人物のこういう価値観は確実にあるなと考えさせられた。

読後の感想は、ただ一言。
おっさんたちは、ただヤリたいだけなんだな。

自分たちには権力があり、崇高（笑）な目的があり、「セックスよりも大切な何か」があると信じてやまない全てのおじさんへ。

あなたは、魅力的じゃない。

121人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ちゃむ

面白いって言っては何だが、面白く読みました

2022年6月18日に日本でレビュー済み

「自分を引き上げてくれる」相手ってのは始末が悪い
物語りになるとほぼ全理解できるが、多分身近な誰かさんにこれを訴えられても「自分で捕りに行った部分もあるよね？」と思うであろうという事は、何かを得たいなら何かを引き渡して当然である。という意識が自分の中にあるんだろう。…恐ろしい
が、師の指導で自分でも認識出来ている向上や成長ををしている最中に、「そういう事はされたくありません」と剣突食らわせて「見放される」を選べる人はいるであろうか
成功してから、もしくは耐えられずにぼろぼろになってからしか「Me Too」が出て来ないのがよく分かる
ご寵愛を求めて競い合う方がマシなのかも知れない
光一の「成功体験」作ったのは夕里であり小荒間である気もしてくるし。ンでも自分の為に闘う事すら難しいのに後進の為に闘う事は無理というもの
永遠に理解できない感覚と認識のズレが存在します。一旦目をつけられたら逃げるだけでも大きな物を失いますよ。でも逃げようね。しかないんだよね…
相手に報復して「いい気味だ」と溜飲下げるのは被害者じゃなくて第３者。それで本人が癒えるならマシだけど、それですっきり癒える人もなかなかいない。傷は受けないに越した事はない
面白く読みました

表紙見た時ＤＶの話かと思った。氏の本で装画と中身のイメージがずれるのは珍しい。画風は割と好きな方だが、もうちょっと暗喩的な画のが良かったんじゃないかなあ…。ついでに副題邪魔。今どきは中身の説明しないと手に取る人が減るのかも知れないけど、これは帯でやった方が良かったんじゃないか

10人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

マツ

表紙のイメージじゃない

2022年9月19日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

女性心理を丹念に非常によく現した作品。
作者のお父上、あまりにも有名だが、そんなことを差し引いても著者の心理描写はすばらしい。そしてまた、教育の世界でも、一般社会でも、人間教育の見直し或いは必要性があると強く感じた。表紙ははっきり言って違うと思う。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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