民主主義を教育するには、民主主義を体験させなければならない。多数決が民主主義ではない。
やる気がふつふつと湧いてくる本だった。進化していること、進歩していることを示したいじゃないですか。
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ジョン・デューイ 民主主義と教育の哲学 (岩波新書 新赤版 1945) 新書 – 2022/10/20
上野 正道
(著)
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教育とは何かを問い、人びとがともに生きる民主主義のあり方を探究し実践した、アメリカを代表する思想家デューイ。彼の構想したコモン・マン、すなわち一般の人のための哲学は現代の教育や社会にも大きな影響を及ぼしている。広範な学問分野に亘るその思想をデューイ研究の第一人者が丹念に読み解き、今日的意義を展望する。
- 本の長さ270ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2022/10/20
- 寸法1.1 x 10.7 x 17.3 cm
- ISBN-104004319455
- ISBN-13978-4004319450
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商品の説明
著者について
上野正道(ウエノ マサミチ)
1974年生まれ.上智大学総合人間科学部教授.
東京大学大学院教育学研究科博士課程修了.博士(教育学).大東文化大学准教授,教授,山東師範大学,済南大学,西北大学客員教授などを経て,現職.著書に『学校の公共性と民主主義──デューイの美的経験論へ』(東京大学出版会,2010年),『民主主義への教育──学びのシニシズムを超えて』(同,2013年)など.訳書に,ガート・ビースタ『教えることの再発見』(監訳,東京大学出版会,2018年),『デューイ著作集6 教育1 学校と社会,ほか』(訳者代表,同,2019年),『デューイ著作集7 教育2 明日の学校,ほか』(訳者代表,同,2019年)など.
1974年生まれ.上智大学総合人間科学部教授.
東京大学大学院教育学研究科博士課程修了.博士(教育学).大東文化大学准教授,教授,山東師範大学,済南大学,西北大学客員教授などを経て,現職.著書に『学校の公共性と民主主義──デューイの美的経験論へ』(東京大学出版会,2010年),『民主主義への教育──学びのシニシズムを超えて』(同,2013年)など.訳書に,ガート・ビースタ『教えることの再発見』(監訳,東京大学出版会,2018年),『デューイ著作集6 教育1 学校と社会,ほか』(訳者代表,同,2019年),『デューイ著作集7 教育2 明日の学校,ほか』(訳者代表,同,2019年)など.
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2022/10/20)
- 発売日 : 2022/10/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 270ページ
- ISBN-10 : 4004319455
- ISBN-13 : 978-4004319450
- 寸法 : 1.1 x 10.7 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 31,115位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 23位西洋近現代思想
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- - 47位近代西洋哲学
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年11月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白いところをあげてみよう
○デューイは同志的妻のアリスをメキシコ訪問の翌年の1927年に亡くし、戦後の1946年に87歳で、42歳の寡婦ロバータと再婚し、戦争孤児2人を養子とした。その5年後、養子たちと遊んでいて、転んで怪我をし、翌年に肺炎で亡くなった。
○デューイは東京帝大での講演のため、アリス夫人と二人で1919年2月海路で、大正デモクラシー下の日本に到着した。資金は渋沢栄一が援助した。講義は数回行われ、1回目の参加者は1000名だったが、3回めは500人、終盤は数十名になった。西田幾太郎も内村鑑三も講義に失望した。
○2ヶ月半の日本滞在後に、夫人同伴で清朝崩壊後の中華民国にわたり、2年3ヶ月中国に滞在し、各地をまわり、200回ほどの講演を行った。
○デューイは1924年の大統領選挙で進歩党のラフォレットを応援したが、当選は共和党のクーリッジだった。1928年には社会党のトーマスを支持していたが最終的に民主党のスミスに投票し、当選は共和党のフーヴァーだった。1932年には共和党のノリスに新政党設立と出馬を勧めたが、説得できず、社会党のトーマスに投票し、結果は民主党のローズヴェルトの圧勝だった。
○デューイは貧困状態の移民労働者の支援に取り組み、女性の権利向上にも取り組んだ。全米有色人種地位向上協会の設立にも加わった。進化論を教えて有罪判決を受けた教師の弁護側に加わった。クークラックスクランを非難し、サッコとヴァンゼッティへの死刑判決に反対した。
○デューイは1928年に教育視察団に加わってソヴィエトロシアを訪問し、帰国後ロシアの学校を称賛したが、次第にスターリンの神格化に失望し、距離を置くようになった。1937年にはトロッキー防衛のためのアメリカ委員会の委員長に就任し、起訴調査委員会の調査の結果、モスクワ裁判でのトロッキーの起訴内容はすべて捏造であったと発表した。
○デューイはアートを「経験」「生命活動全体に関わる想像性」「公共的なコミニュケーション」「探究」「民主主義の文化的基盤」と位置づけた。そのアート思想、アート政策は大恐慌下のニューディールアート政策に大きな影響を与え、失業アーティストの救済、芸術支援プロジェクトを後押しした。
○デューイは今日の「アクティブ・ラーニング」につながる教育論を提唱した人物として知られている。しかし、パッシブな学びに代わってアクティブな学びを取り入れることを主張したわけではない。私達が経験する世界において能動性と受動性の関係は「能動ー受動的な事柄」として連続的なものなのである。
○デューイは同志的妻のアリスをメキシコ訪問の翌年の1927年に亡くし、戦後の1946年に87歳で、42歳の寡婦ロバータと再婚し、戦争孤児2人を養子とした。その5年後、養子たちと遊んでいて、転んで怪我をし、翌年に肺炎で亡くなった。
○デューイは東京帝大での講演のため、アリス夫人と二人で1919年2月海路で、大正デモクラシー下の日本に到着した。資金は渋沢栄一が援助した。講義は数回行われ、1回目の参加者は1000名だったが、3回めは500人、終盤は数十名になった。西田幾太郎も内村鑑三も講義に失望した。
○2ヶ月半の日本滞在後に、夫人同伴で清朝崩壊後の中華民国にわたり、2年3ヶ月中国に滞在し、各地をまわり、200回ほどの講演を行った。
○デューイは1924年の大統領選挙で進歩党のラフォレットを応援したが、当選は共和党のクーリッジだった。1928年には社会党のトーマスを支持していたが最終的に民主党のスミスに投票し、当選は共和党のフーヴァーだった。1932年には共和党のノリスに新政党設立と出馬を勧めたが、説得できず、社会党のトーマスに投票し、結果は民主党のローズヴェルトの圧勝だった。
○デューイは貧困状態の移民労働者の支援に取り組み、女性の権利向上にも取り組んだ。全米有色人種地位向上協会の設立にも加わった。進化論を教えて有罪判決を受けた教師の弁護側に加わった。クークラックスクランを非難し、サッコとヴァンゼッティへの死刑判決に反対した。
○デューイは1928年に教育視察団に加わってソヴィエトロシアを訪問し、帰国後ロシアの学校を称賛したが、次第にスターリンの神格化に失望し、距離を置くようになった。1937年にはトロッキー防衛のためのアメリカ委員会の委員長に就任し、起訴調査委員会の調査の結果、モスクワ裁判でのトロッキーの起訴内容はすべて捏造であったと発表した。
○デューイはアートを「経験」「生命活動全体に関わる想像性」「公共的なコミニュケーション」「探究」「民主主義の文化的基盤」と位置づけた。そのアート思想、アート政策は大恐慌下のニューディールアート政策に大きな影響を与え、失業アーティストの救済、芸術支援プロジェクトを後押しした。
○デューイは今日の「アクティブ・ラーニング」につながる教育論を提唱した人物として知られている。しかし、パッシブな学びに代わってアクティブな学びを取り入れることを主張したわけではない。私達が経験する世界において能動性と受動性の関係は「能動ー受動的な事柄」として連続的なものなのである。
2023年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
デューイは、教員になった人なら誰でも名前は知っていると思いますが、最近まではその著作をあまり読む人はいなかったかもしれません。本書は、デューイが単なる講壇教育学者ではなく、社会的な活動も含めて活動した実践者であったことを示してくれます。
アクティブラーニングや主体的・対話的な学びと直結させるのは、筋違いだとしても、今、学びとは何かを考えるとき、デューイに立ち返ってみるのが良いのではないか、と思い手にとりました。
その哲学を、もう少し掘り下げてもらえると良かった感じがしますが、新書としては十分なのかもしれません。
アクティブラーニングや主体的・対話的な学びと直結させるのは、筋違いだとしても、今、学びとは何かを考えるとき、デューイに立ち返ってみるのが良いのではないか、と思い手にとりました。
その哲学を、もう少し掘り下げてもらえると良かった感じがしますが、新書としては十分なのかもしれません。
2023年1月19日に日本でレビュー済み
日本の戦後公教育に多大な影響を与える教育哲学。その根幹はプラグマチズムに裏打ちされた革新的教育観の理解を説く。啓蒙的な新書。現在進行中の「著作集」への架け橋的存在。流暢な筆致は澱みなく読み進められる。
2023年7月8日に日本でレビュー済み
はじめに
デューイの思想形成
デューイ、その生い立ちと思想の原点
プラグマティズムと新教育運動
進歩主義教育の萌芽
シカゴ大学実験学校の挑戦
ラボラトリー・スクール
コミュニティとしての学校
ソーシャルワークへの献身と教育活動
民主主義と教育の再構成
コロンビア大学という新天地
第一次世界大戦での失意から平和への教育へ
進歩主義学校と学びの創造
生き方としての民主主義
日本と中国への訪問
大正デモクラシー期の日本へ
新教育を模索する中国とデューイ
教育の公共性と民主主義
1920年代のデューイの思想
進歩主義の展開
デューイにとっての教育科学
トルコ、メキシコ、ロシアへの訪問
コモン・マンの教育思想
1930年代のリベラリズムと進歩主義教育
アート教育とアート政策
市民的自由、学問の自由、教育の自由
おわりに:現代に生きるデューイ
あとがき
引用・参考文献
追記
デューイの思想形成
デューイ、その生い立ちと思想の原点
プラグマティズムと新教育運動
進歩主義教育の萌芽
シカゴ大学実験学校の挑戦
ラボラトリー・スクール
コミュニティとしての学校
ソーシャルワークへの献身と教育活動
民主主義と教育の再構成
コロンビア大学という新天地
第一次世界大戦での失意から平和への教育へ
進歩主義学校と学びの創造
生き方としての民主主義
日本と中国への訪問
大正デモクラシー期の日本へ
新教育を模索する中国とデューイ
教育の公共性と民主主義
1920年代のデューイの思想
進歩主義の展開
デューイにとっての教育科学
トルコ、メキシコ、ロシアへの訪問
コモン・マンの教育思想
1930年代のリベラリズムと進歩主義教育
アート教育とアート政策
市民的自由、学問の自由、教育の自由
おわりに:現代に生きるデューイ
あとがき
引用・参考文献
追記
2023年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
教師、また教師を目指す方には是非とも読んで頂きたい一冊だと思います。
2022年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
教員採用試験などに必ずと言って良いほど出てくるジョン・デューイであるが、92年の人生で40冊の著書と700本以上の論文を発表した「知の巨人」である。現在も世界中に彼の名前を冠した学会や研究機関があるなど、その影響は計り知れない。本書ではデューイの生涯を辿りながらその思想について丁寧に読み解いた一冊である。
デューイは、子ども中心で、その実生活と結びついた教育を重視する一方、知識偏重の教育に批判的なポジションという印象を持っていたが、本書を通じて実際には教科、知識、科学などの重要性も認識していたことが分かった。若い頃から親しんでいたヘーゲルの思想などを頼りに、この二項対立を超えようとする考えが随所に見られ、大変興味深かった。
また、本書では日本や中国での滞在の様子などにも紙面を割いており、デューイの人生と思想、そしてその影響について幅広く理解できる。デューイを学ぶ上で絶好の入門書となっており、教育関係者に限らず、おすすめの一冊。
デューイは、子ども中心で、その実生活と結びついた教育を重視する一方、知識偏重の教育に批判的なポジションという印象を持っていたが、本書を通じて実際には教科、知識、科学などの重要性も認識していたことが分かった。若い頃から親しんでいたヘーゲルの思想などを頼りに、この二項対立を超えようとする考えが随所に見られ、大変興味深かった。
また、本書では日本や中国での滞在の様子などにも紙面を割いており、デューイの人生と思想、そしてその影響について幅広く理解できる。デューイを学ぶ上で絶好の入門書となっており、教育関係者に限らず、おすすめの一冊。
2022年11月11日に日本でレビュー済み
デューイについて知りたくてこのような本を探していましたが、なかなかありませんでした。
とても読みやすいので、少しでも興味のある方におすすめです。
とても読みやすいので、少しでも興味のある方におすすめです。