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20世紀アメリカの夢: 世紀転換期から1970年代 (岩波新書 新赤版 1772 シリーズアメリカ合衆国史 3) 新書 – 2019/10/19

4.3 5つ星のうち4.3 62個の評価

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工業化と大衆社会化を迎えるなかで,格差や貧困といった新しい問題に直面した20世紀のアメリカは,ニューディールに象徴される社会的な福祉国家と変貌していく.しかしそれは同時に,二つの世界大戦を経て帝国化していく道でもあった.そしてベトナム戦争とニクソンショックにより冷戦が変化を迎える70年代までを描く.

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商品の説明

著者について

中野耕太郎(なかの こうたろう)
1967年生まれ.京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学.博士(文学)
現在─大阪大学大学院文学研究科教授
専攻─アメリカ近現代史
著書─『20世紀アメリカ国民秩序の形成』(名古屋大学出版会),『戦争のるつぼ──第一次世界大戦とアメリカニズム』(人文書院),『現代の起点第一次世界大戦4遺産』(共著,岩波書店),『アメリカ合衆国の形成と政治文化──建国から第一次世界大戦まで』(共編著,昭和堂),『アメリカ史研究入門』(共著,山川出版社)ほか

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2019/10/19)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2019/10/19
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 282ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 400431772X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4004317722
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.7 x 1.2 x 17.3 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 62個の評価

著者について

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中野 耕太郎
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理想主義が差別を温存し、国に帝国への道を歩ませる。人間は百年前と変わらない
5 星
理想主義が差別を温存し、国に帝国への道を歩ませる。人間は百年前と変わらない
 アメリカ流の合理的な社会の改善策が実行される中で、そこからこぼれおちた貧困など様々な問題がエスノ・レイシャル(Ethnoracial、人種・民族的)な問題だと解釈され、黒人差別などが1960年代まで解決されなかったことが描かれていると感じました。 そして、ニューディーラーたちが目指したエスノ・レイシャルな問題を除いた「偉大な福祉国家」が実現したのは、テキサス出身ながら若い頃からの根っからのニューディーラーだったジョンソンが引いた後に大統領となったニクソンだったという評価は驚きました。考えてみれば、ニクソンは「名誉ある撤退」というキャッチフレーズでベトナム和平を公約して大統領選挙を戦いました。当時は欺瞞的に感じましたが、言葉の通りのことは実行したのも事実。やはり社会正義を目指す民主党政権は好戦的で、中東からの撤退を進めるトランプや古くはアイゼンハワーも含めて共和党政権は意外と平和志向なのかもしれません。 テキサスで史上最大級の油田が発見され、モルガンとカーネギーはUSスチィールを合併。再選されたマッキンリーが暗殺され、米西戦争の英雄T・ローズヴェルトが42歳で大統領になったのが1901年という出だしも印象的。19世紀に繁茂した「アメリカの自由」に対して、20世紀のアメリカは積極的に修正を試みる革新主義の時代に入った、と。しかし、貧困が社会的な問題として意識されると、それはエスノレイシャル(Ethnoracial、人種・民族的)な問題だと認識され、投票要件に識字テスストが導入される結果につながる、というのは清廉さが黒人差別などの問題を先送りしたことにつながる、という指摘になるのでしょうか(p.17-)。 オアフ島真珠湾の軍事要塞化、パナマ運河の完成はアラスカ-ハワイ-パナマ-カリブ海の防衛ラインを生んだというあたりや(p.47)、第1次大戦後の国際秩序はアジアでは中国のナショナリズムと日本の帝国主義、ヨーロッパではドイツから挑戦を受けることになったという大きな見取り図も納得的(p.119)。 コミュニティが活力を失い消費のもたらす快楽と宣伝によって受動的に結びついただけの大衆文化は、主体的なコミットメントを必須とする民主政治と両立できるか?とアパシーが1920年代に問題視されていたのですが、こうした状況は100年前と変わらないな(p.108)、と。20世紀アメリカのコンセンサスは「(経済的な)セキュリティの要求」と語ったCIOの幹部の言葉なのかも。
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アメリカの根深い人種問題について理解を深めたいと思い、本書を手に取った。アメリカの海外膨張と、アメリカ国内の複雑な人種問題の交錯について、説得力を持って解説している。多くの学びがあった。グローバルヒストリーの潮流に相応しい、アメリカ史必読の書であると思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自由と民主主義の正義の国として、国内では貧困と不平等をなくし、自由と豊かさを世界に分け与えようと対外関与に乗り出す20世紀のアメリカの姿を描く。社会的な諸改革が2度の大戦を勝利に導きつつ、保守的な反動も常に渦巻く世情を読み取れる。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年11月9日に日本でレビュー済み
はじめに
革新主義の時代
 社会改革の理想と現実
 ◆人種・民族的な国民社会
 革新主義とアメリカ帝国
第一次世界大戦とアメリカの変容
 中立期の政治
 参戦への道程
 総力戦と市民社会
 戦争とナショナリズム
新しい時代 
 反動政治の実相
 新しい時代
 去り行く平和
ニューディールと第二次世界大戦
 百日議会
 ニューディール連合の形成
 善隣外交から第二次大戦へ
冷戦から「偉大な社会」へ
 冷戦時代のはじまり
 第三世界とアメリカ
 ◆偉大な社会と市民権運動
過渡期としてのニクソン時代
 サイレント・マジョリティの発見
 権利の政治と破砕の時代
おわりに
あとがき
図表出典・略語一覧
主要参考文献
略年表
キーワード
2019年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 アメリカ流の合理的な社会の改善策が実行される中で、そこからこぼれおちた貧困など様々な問題がエスノ・レイシャル(Ethnoracial、人種・民族的)な問題だと解釈され、黒人差別などが1960年代まで解決されなかったことが描かれていると感じました。

 そして、ニューディーラーたちが目指したエスノ・レイシャルな問題を除いた「偉大な福祉国家」が実現したのは、テキサス出身ながら若い頃からの根っからのニューディーラーだったジョンソンが引いた後に大統領となったニクソンだったという評価は驚きました。考えてみれば、ニクソンは「名誉ある撤退」というキャッチフレーズでベトナム和平を公約して大統領選挙を戦いました。当時は欺瞞的に感じましたが、言葉の通りのことは実行したのも事実。やはり社会正義を目指す民主党政権は好戦的で、中東からの撤退を進めるトランプや古くはアイゼンハワーも含めて共和党政権は意外と平和志向なのかもしれません。

 テキサスで史上最大級の油田が発見され、モルガンとカーネギーはUSスチィールを合併。再選されたマッキンリーが暗殺され、米西戦争の英雄T・ローズヴェルトが42歳で大統領になったのが1901年という出だしも印象的。19世紀に繁茂した「アメリカの自由」に対して、20世紀のアメリカは積極的に修正を試みる革新主義の時代に入った、と。しかし、貧困が社会的な問題として意識されると、それはエスノレイシャル(Ethnoracial、人種・民族的)な問題だと認識され、投票要件に識字テスストが導入される結果につながる、というのは清廉さが黒人差別などの問題を先送りしたことにつながる、という指摘になるのでしょうか(p.17-)。

 オアフ島真珠湾の軍事要塞化、パナマ運河の完成はアラスカ-ハワイ-パナマ-カリブ海の防衛ラインを生んだというあたりや(p.47)、第1次大戦後の国際秩序はアジアでは中国のナショナリズムと日本の帝国主義、ヨーロッパではドイツから挑戦を受けることになったという大きな見取り図も納得的(p.119)。 コミュニティが活力を失い消費のもたらす快楽と宣伝によって受動的に結びついただけの大衆文化は、主体的なコミットメントを必須とする民主政治と両立できるか?とアパシーが1920年代に問題視されていたのですが、こうした状況は100年前と変わらないな(p.108)、と。20世紀アメリカのコンセンサスは「(経済的な)セキュリティの要求」と語ったCIOの幹部の言葉なのかも。
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5つ星のうち5.0 理想主義が差別を温存し、国に帝国への道を歩ませる。人間は百年前と変わらない
2019年11月6日に日本でレビュー済み
 アメリカ流の合理的な社会の改善策が実行される中で、そこからこぼれおちた貧困など様々な問題がエスノ・レイシャル(Ethnoracial、人種・民族的)な問題だと解釈され、黒人差別などが1960年代まで解決されなかったことが描かれていると感じました。

 そして、ニューディーラーたちが目指したエスノ・レイシャルな問題を除いた「偉大な福祉国家」が実現したのは、テキサス出身ながら若い頃からの根っからのニューディーラーだったジョンソンが引いた後に大統領となったニクソンだったという評価は驚きました。考えてみれば、ニクソンは「名誉ある撤退」というキャッチフレーズでベトナム和平を公約して大統領選挙を戦いました。当時は欺瞞的に感じましたが、言葉の通りのことは実行したのも事実。やはり社会正義を目指す民主党政権は好戦的で、中東からの撤退を進めるトランプや古くはアイゼンハワーも含めて共和党政権は意外と平和志向なのかもしれません。

 テキサスで史上最大級の油田が発見され、モルガンとカーネギーはUSスチィールを合併。再選されたマッキンリーが暗殺され、米西戦争の英雄T・ローズヴェルトが42歳で大統領になったのが1901年という出だしも印象的。19世紀に繁茂した「アメリカの自由」に対して、20世紀のアメリカは積極的に修正を試みる革新主義の時代に入った、と。しかし、貧困が社会的な問題として意識されると、それはエスノレイシャル(Ethnoracial、人種・民族的)な問題だと認識され、投票要件に識字テスストが導入される結果につながる、というのは清廉さが黒人差別などの問題を先送りしたことにつながる、という指摘になるのでしょうか(p.17-)。

 オアフ島真珠湾の軍事要塞化、パナマ運河の完成はアラスカ-ハワイ-パナマ-カリブ海の防衛ラインを生んだというあたりや(p.47)、第1次大戦後の国際秩序はアジアでは中国のナショナリズムと日本の帝国主義、ヨーロッパではドイツから挑戦を受けることになったという大きな見取り図も納得的(p.119)。 コミュニティが活力を失い消費のもたらす快楽と宣伝によって受動的に結びついただけの大衆文化は、主体的なコミットメントを必須とする民主政治と両立できるか?とアパシーが1920年代に問題視されていたのですが、こうした状況は100年前と変わらないな(p.108)、と。20世紀アメリカのコンセンサスは「(経済的な)セキュリティの要求」と語ったCIOの幹部の言葉なのかも。
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4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年10月30日に日本でレビュー済み
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 「なか見!検索」が出来ないので参考のため目次を記します。 「はじめに」に続いて
第1章:革新主義の時代
第2章:第一次世界大戦とアメリカの変容
第3章:新しい時代──一九二〇年代のアメリカ
第4章:ニューディールと第二次世界大戦
第5章: 冷戦から「偉大な社会」へ
第6章:過渡期としてのニクソン時代
 本書は1901年から1973年までの米国史。教科書的な本で所謂面白い本でもないし易しい本でもない。途中で挫折しそうになりましたが、第3章の大恐慌(p119)当りから急に易しくなります。本書の難しい理由は
・膨大な人名、専門用語が出てくるが説明がない。・・・あとがきに註記が不十分である点は心残りとある。
・多数の略語(例NAACP)が出てくるが日本語訳は初出の1回のみ
逆に考えると、こんなコンパクトな本から随分多くの事を学ばせて頂いたという意味で良書と云える。理解とは程遠い状態であるのでNetを辞書替わりにして再読する予定。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年12月6日に日本でレビュー済み
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今日があるのは、昨日があるからだ。今日を良く理解する為には、昨日をしらなければならない。遡れば際限がないので、21世紀の今を知るには、取り敢えず20世紀からと言うことになる。その意味で、本書は非常に有益なのだ。兎に角、網羅的だ。国際関係、国内政治、人種、移民、経済など多岐にわたる事象の推移や相互関係を簡潔にまとめてくれている。しかも項目列記に止まることなく、論点提示の形で記述している。
例えば、次のような視点だ。
「第二に、歴史的にこの「社会的なもの」と貧困の問題に向き合ったニューディールは、労働組合や業界団体、農協組織などが構成する「経済セキュリティー」の多元的レジームを形成した。それは物質主義的な分配に基づく社会統合であったと言う意味で、人種・ジェンダー的に中立であったが、現存する差別に対しては不作為で応じるしかなかった。」(本書238頁)。
いちいち取り上げればきりがないし、要約するのも私の手に余るのでここで止めるが、読んで損の無い本だと思う。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本人はアメリカかぶれのアメリカ知らずが多い。学校でのアメリカの歴史も一国史で学ぶので、自由と民主の国程度の浅薄な理解で終わっている。
この3冊のアメリカ史を読んで、大英帝国とたたかい独立を勝ち取る過程を通じ、戦争や暴力で自由を勝ち取ったアメリカが、南北戦争、両大戦、ベトナム戦争を通じ、革新と帝国主義、統合と分断の中から、戦争による社会変容を経て様々なアメリカ的価値観を勝ち取り、それを制度化していったことが分かる。
現代アメリカが抱える複雑な統合と分断は、このシリーズのようなアメリカと世界のかかわり、特に戦争を通じた歴史から形成されたものであることが分かる。
トランプの現代アメリカを理解するのに格好のシリーズである。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年12月31日に日本でレビュー済み
アメリカの近代史は人種差別が根幹にあるとしか読み取れませんでした。それほど、アメリカでの人種差別は激しく、白人優位を保つために弾圧したことが、黒人やヒスパニックなどの人々への反感につながったことを俯瞰してみてよく理解できました。
「黒人は、自分たちがアメリカ民主主義の構成要素と考えられていないと感じています(84p)」という言葉が痛切に刺さりました。

また「第一次大戦の『戦後』は、アメリカ史上類を見ない国内暴力の時代として始まった(94p)」というとらえ方がとてもよく理解できました。左翼活動家を拘束する「赤の恐怖(レッドスケア)」に関心を寄せています。連邦捜査局(FBI)の成り立ちもまたこの時代の産物です。

経済政策も保守化していくエピソードが綴られていました。特に「動員解除に伴う不況下に移民の波が復活したとき、それは非常に攻撃的な排外意識となった表出した(97p)」とあり、アメリカのヘイト運動の凄まじさを知る思いでした。1924年の移民制限法にまでつながるわけで、歴史を学ぶ大切さを再確認した思いです。
真珠湾攻撃後の「日系人の強制収容(162p)」までエスカレートしていっています。戦時下ということを割り引いても、人種差別や移民への圧力がここに激しく噴出したように受け取りました。

アメリカって常に歴史を繰り返している感じを受けました。第一次世界大戦後の「赤の恐怖(レッドスケア)」と同様、第二次世界大戦後に「マッカーシズム」が現れ、「赤狩り」として理解した行動が続きます。反省がない点もアメリカの歴史をみれば明らかです。

日本では好印象の大統領ケネディも「本格化するベトナム戦争の導火線となった(203p)」軍事支援を行っており、世界の警察としての過剰な意識が戦乱や混乱をもたらしていることは歴史が証明しています。

巻末に索引があり、そこでも探したのですが、「禁酒法」についての項目がなく、本文での記載もありませんでした。「高貴な実験」と呼ばれた禁酒法はアル・カポネを主人公とした映画にも登場しており、日本でもなじみのある法律なのに一切触れられていないのは不思議でした。シカゴを中心としたギャングの横行や、近隣諸国からの密輸も含めて、アメリカの負の歴史を知ることが、逆に健全な未来への道標になると思っていますので。

とても詳しいアメリカ近代史でしたが、筆者との問題意識が違うせいか、「禁酒法」のように知りたいことが記載してなかったのは残念です。
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