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ゲノム編集を問う――作物からヒトまで (岩波新書) 新書 – 2017/7/21
石井 哲也
(著)
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「ゲノム編集」とは何で、何が問題なのか。――〈狙った遺伝子を〉〈痕跡残さず〉改変できるこの技術は、生命のありようをどう変え、そしてどこまで変えることが許されるのか。規制と推進とで揺れる中、対話のために、作物や家畜の品種改良、そしてヒトの医療におけるその可能性と課題をあぶり出し、いかに向き合うべきかを真摯に問う。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2017/7/21
- ISBN-104004316693
- ISBN-13978-4004316695
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対象商品: ゲノム編集を問う――作物からヒトまで (岩波新書)
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2017/7/21)
- 発売日 : 2017/7/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4004316693
- ISBN-13 : 978-4004316695
- Amazon 売れ筋ランキング: - 521,630位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 126位バイオテクノロジー (本)
- - 2,276位岩波新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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石井哲也(いしい てつや)
1970年群馬県生まれ.名古屋大学大学院農学研究科博士前期課程修了,北海道大学博士(農学)取得.科学技術振興機構,京都大学iPS細胞研究所などを経て,2013年北海道大学安全衛生本部特任准教授,2015年より同大学安全衛生本部教授.生命倫理,特に医療と食に関するバイオテクノロジーと社会の関係を研究分野とする.読売,朝日,毎日新聞などへの寄稿,市民向けの講演,NHK「視点・論点」やラジオ出演などで活躍.
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年8月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
植物のゲノム編集を少しかじった経験があります。この本を読んでいて、ゲノム編集の在り方、今後の進展等を考えてみました。数回繰り返して読んでいるので、この本にないもの、事実関係等を検証しながら読んでいるので他の本を読むより時間がかかっています。今、ヨーロッパ等でゲノム編集が20年前の遺伝子組換えと同様の扱いになったのは、今年はじめで、日本では、それに追随するかどうかの議論をしているようです。その辺りの詳しい読み物も読んでみたいと思っています。
2018年6月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一般人には遺伝子組み換え、そしてゲノム編集の実態は未だベールに包まれた世界の話。
本書はゲノム編集とは、そして遺伝子組み換えとの違い、植物、動物の品種改良への応用、
そして遺伝性の病気やガン治療への応用、そして生殖への応用などについて5章から書かれている。
目次を見る限りかぎりにおいては、いずれも自分の身の回りの話として、とても興味のあることばかりで、
ワクワク、ドキドキと期待をもって読み始めた。
だが、核心の遺伝子組み換え、ゲノム編集の技術的なポイントについては解説が専門的で、
何回も前のページをめくり返したりで理解するのに難儀した。
一方、遺伝子組み換え技術への誤解、また、ゲノム編集の技術応用の将来性、そして生殖応用への倫理的な
問題点については、筆者の提起する問題点にうなずける点が多々ある。
いずれにせよ、この本をスラスラ読めるには、ゲノム編集の技術的な知識を相応のレベルまであげる必要があり、
筆者のほかの著書をも含めて読んでおく必要があるように思えた。
本書はゲノム編集とは、そして遺伝子組み換えとの違い、植物、動物の品種改良への応用、
そして遺伝性の病気やガン治療への応用、そして生殖への応用などについて5章から書かれている。
目次を見る限りかぎりにおいては、いずれも自分の身の回りの話として、とても興味のあることばかりで、
ワクワク、ドキドキと期待をもって読み始めた。
だが、核心の遺伝子組み換え、ゲノム編集の技術的なポイントについては解説が専門的で、
何回も前のページをめくり返したりで理解するのに難儀した。
一方、遺伝子組み換え技術への誤解、また、ゲノム編集の技術応用の将来性、そして生殖応用への倫理的な
問題点については、筆者の提起する問題点にうなずける点が多々ある。
いずれにせよ、この本をスラスラ読めるには、ゲノム編集の技術的な知識を相応のレベルまであげる必要があり、
筆者のほかの著書をも含めて読んでおく必要があるように思えた。
2017年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書名に『問う』とあるように、ゲノム編集の解説書というよりも、ゲノム編集の何が問題で、ゲノム編集による産業や医療への応用が進む中で専門家ではない一般市民が規制か推進かを考えていく際のポイントについて説明した本である。
ゲノム編集の応用分野として最も研究が進んでいる作物や家畜の品種改良といった農業と病気の治療や予防などの医療、そして将来倫理面で大きな議論になるであろうヒト受精卵に対するゲノム編集という3つのテーマが取り上げられそれぞれ1章を設けて解説されている。農業と医療については、それぞれ遺伝子組み換えと遺伝子治療という技術がゲノム編集に先行して応用されているが、農作物については一般の消費者に十分受け入れられず国内では商業的な栽培や飼育は一切行われていないし、医療についても医薬品として承認に至った遺伝子治療薬は非常に少ない状況にある。本書ではそれらの技術がなぜ社会に受け入れられなかったのか、どのような議論がなされたのかを振り返ることでゲノム編集の応用を進めていく上で起こりうる問題やポイントを解説している。そういう点では分かりやすい内容になっていると思われる。
ただ、著者は生命倫理が専門とのことで、ゲノム編集の応用に関しかなり慎重な態度に終始している点は少し気になった。勿論、拙速に開発を進めることで大きな問題を起こし、社会の拒否反応を引き起こしてしまっては元も子もないだろう。しかし、著者が度々取り上げているオフターゲット効果(本来編集すべき遺伝子以外に塩基配列が同じ若しくは似た配列の遺伝子を編集することで起こる有害な作用)についても、個人ごとの遺伝子配列に元々ある違いと区別が難しいとされるなかで厳密に調べる意味がどこまであるのか良く分からない。作物の品種改良にしても、遺伝子組み換え以前にやられていた放射線を用いた突然変異による育種の方が余程色々な遺伝子に傷を付けていたはずだが、そうやって開発された作物を一般消費者は受け入れてきている。著者も指摘しているように、研究者や開発者の一般に向けた丁寧な説明と研究開発の透明性を高める努力は必要だが、ゲノム編集の応用でこれまで治療の難しかった多くの疾患が治療可能と考えられる現状を考えると、特に命に関わる重篤な疾患などについては、リスクについての考え方を再考するなど普及に向けての方策などの提示ももっとあっても良いと感じられた。
ゲノム編集の応用分野として最も研究が進んでいる作物や家畜の品種改良といった農業と病気の治療や予防などの医療、そして将来倫理面で大きな議論になるであろうヒト受精卵に対するゲノム編集という3つのテーマが取り上げられそれぞれ1章を設けて解説されている。農業と医療については、それぞれ遺伝子組み換えと遺伝子治療という技術がゲノム編集に先行して応用されているが、農作物については一般の消費者に十分受け入れられず国内では商業的な栽培や飼育は一切行われていないし、医療についても医薬品として承認に至った遺伝子治療薬は非常に少ない状況にある。本書ではそれらの技術がなぜ社会に受け入れられなかったのか、どのような議論がなされたのかを振り返ることでゲノム編集の応用を進めていく上で起こりうる問題やポイントを解説している。そういう点では分かりやすい内容になっていると思われる。
ただ、著者は生命倫理が専門とのことで、ゲノム編集の応用に関しかなり慎重な態度に終始している点は少し気になった。勿論、拙速に開発を進めることで大きな問題を起こし、社会の拒否反応を引き起こしてしまっては元も子もないだろう。しかし、著者が度々取り上げているオフターゲット効果(本来編集すべき遺伝子以外に塩基配列が同じ若しくは似た配列の遺伝子を編集することで起こる有害な作用)についても、個人ごとの遺伝子配列に元々ある違いと区別が難しいとされるなかで厳密に調べる意味がどこまであるのか良く分からない。作物の品種改良にしても、遺伝子組み換え以前にやられていた放射線を用いた突然変異による育種の方が余程色々な遺伝子に傷を付けていたはずだが、そうやって開発された作物を一般消費者は受け入れてきている。著者も指摘しているように、研究者や開発者の一般に向けた丁寧な説明と研究開発の透明性を高める努力は必要だが、ゲノム編集の応用でこれまで治療の難しかった多くの疾患が治療可能と考えられる現状を考えると、特に命に関わる重篤な疾患などについては、リスクについての考え方を再考するなど普及に向けての方策などの提示ももっとあっても良いと感じられた。
2017年12月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当著作は人為的交配から遺伝子組み換え、そして遺伝子編集(ゲノム編集)へと至る生命科学の流れや生命倫理などでの問題点、専門家や国家の対処の状況を要領よく説明していると思う。医療や動植物での遺伝子編集での問題提起もさることながら筆者、そして私を含め専門外の多くの人々が最も関心を持ち危惧しているのが生殖系列細胞の遺伝子編集でのいわゆる「デザイナーベイビー」の問題だと思う。容姿、知的能力、芸術性、運動能力などでの遺伝子編集は理論上はそして実際にある程度は可能だとも思えるがその発現にはもって生まれたDNAが大きく影響することは間違いないにしても生まれた後の環境も無視できないことは事実だと思う。また、極度の知的資質や芸術的資質が精神疾患などと関連していることも有意に検証されているように生殖系列細胞でのゲノム編集はある意味永遠に確実な成果を予測できないのではとも思う。ダーウィンの言う「種」に関する言葉「強いものが生き残るのではなく適応するものが生き残る」のであれば種としてのホモサピエンスの生存に多様な容姿や能力は不可欠であり、もちろん止めようのない流れとしてはあるにしても我々が映画「ダカタ」のようなあらかじめの遺伝子編集による中世以前のような階級社会に逆戻りするような極端な選択をすることは考えにくい。ある意味生命倫理もまた時代とともに変化するのだと思う。紆余曲折や停滞(それは今なお存在する)があった、あるにしてもマクロとして見ればホモサピエンスは科学の進歩とともに政治・経済・医療・道徳など生命活動のあらゆる場面で着実に進化してきたことをより信頼すべきだと思う。私は遺伝子編集など生命科学の進歩に期待こそすれ将来を悲観してはいない。
2017年8月15日に日本でレビュー済み
私、一応生命科学分野の仕事をしているのですが、うかつにも「遺伝子組み換え」と「遺伝子(ゲノム)編集」との違いを知りませんでした。「生命科学もついにそこまで来ているのか」というのが正直な感想です。
これまで、生物(生命)はDNAに偶然起こる突然変異と、いわゆるダーウィニズムによる選択によって分化して種を増やし進化してきました。ヒトによる農耕・牧畜が始まってからもそれを基にした人為的な選択によって農作物や家畜の改良がおこなわれてきました。種としてのヒト(ホモ・サピエンス)の場合も同様です。ヒトもこのような仕組みで環境に適応し形質を少しずつ変化させて南極を除く各大陸に広がりました。しかし、いまゲノム編集技術によってそれが根本的に違った形で生物(生命)が操作できる「神の領域」に踏み込んだ時代となってきました。とりわけ生殖医学における応用は、いわゆる「デザイナーベビー」の誕生の可能性など様々な問題を孕んでいます。いま「生命とは何か」ということを改めて問い直す時期に来ているのだと筆者は本書の中で示しています。
残念なのは、本書では他書に比べて遺伝子編集の大本命「クリスパーキャス9」についての説明が不十分なことです。もう少しページを割いてもよかったのではないでしょうか。また、SNP, ZFN, NHEJ, MSTN, PGED、タレン、クリスパーキャス9、オフターゲットなどの聞きなれない略字やカタカナ語が頻出しますので、末尾に索引をつけほしかった。
これまで、生物(生命)はDNAに偶然起こる突然変異と、いわゆるダーウィニズムによる選択によって分化して種を増やし進化してきました。ヒトによる農耕・牧畜が始まってからもそれを基にした人為的な選択によって農作物や家畜の改良がおこなわれてきました。種としてのヒト(ホモ・サピエンス)の場合も同様です。ヒトもこのような仕組みで環境に適応し形質を少しずつ変化させて南極を除く各大陸に広がりました。しかし、いまゲノム編集技術によってそれが根本的に違った形で生物(生命)が操作できる「神の領域」に踏み込んだ時代となってきました。とりわけ生殖医学における応用は、いわゆる「デザイナーベビー」の誕生の可能性など様々な問題を孕んでいます。いま「生命とは何か」ということを改めて問い直す時期に来ているのだと筆者は本書の中で示しています。
残念なのは、本書では他書に比べて遺伝子編集の大本命「クリスパーキャス9」についての説明が不十分なことです。もう少しページを割いてもよかったのではないでしょうか。また、SNP, ZFN, NHEJ, MSTN, PGED、タレン、クリスパーキャス9、オフターゲットなどの聞きなれない略字やカタカナ語が頻出しますので、末尾に索引をつけほしかった。
2018年4月15日に日本でレビュー済み
「ゲノム編集」という言葉は知っていましたが、ここまで大きな進歩だったということは本書を読んで初めて知りました。従来の遺伝子組み換え技術は、遺伝子を導入できたとしてもどの場所に入るかわからないもので成功率は低い。それが、ゲノム編集では、外から狙った部分の遺伝子を変えられるという点で、成功率も格段に高く、かつ、成功率が高いから複数の遺伝子を変えられるとのこと。第三世代のクリスパーキャス9を使うゲノム編集手法は2013年ごろに完成した技術なのに圧倒的なスピードで世界の研究室に広まっているそうです。
その圧倒的なインパクトから生み出される倫理的な問題も大きいことが予想されます。いわゆるデザイナーベイビーの問題や遺伝子を外から変えること自体の倫理など、これまでいささか観念上の問題だったところがリアリティのある問題になってきているように思えました(幸いにして人間の知能にかかわる遺伝子はたくさんあって、いくらゲノム編集といえど簡単にはデザインできないようで少し安心しましたが…)。既にいくつかゲノム編集技術の研究倫理・研究指針に関する世界的な会議が開かれているようで、難しいながらもコンセンサスを得るような方向で検討が進んでいるようです。技術が生まれてから数年でこのような会議が開かれるのは驚きですが、技術が普及してからでは遅いので、当然の流れのように思えました。
技術的な話もそれが生み出す社会的な問題の話も分かりやすく、新しい技術の解説書にはもってこいの一冊です。
その圧倒的なインパクトから生み出される倫理的な問題も大きいことが予想されます。いわゆるデザイナーベイビーの問題や遺伝子を外から変えること自体の倫理など、これまでいささか観念上の問題だったところがリアリティのある問題になってきているように思えました(幸いにして人間の知能にかかわる遺伝子はたくさんあって、いくらゲノム編集といえど簡単にはデザインできないようで少し安心しましたが…)。既にいくつかゲノム編集技術の研究倫理・研究指針に関する世界的な会議が開かれているようで、難しいながらもコンセンサスを得るような方向で検討が進んでいるようです。技術が生まれてから数年でこのような会議が開かれるのは驚きですが、技術が普及してからでは遅いので、当然の流れのように思えました。
技術的な話もそれが生み出す社会的な問題の話も分かりやすく、新しい技術の解説書にはもってこいの一冊です。
2017年12月5日に日本でレビュー済み
本書は、ゲノム編集にはワクワクする話だけでなく、倫理的に検討すべき点もあることを改めて指摘する本である。(ゲノム編集の技術面に関心のある一般読者ならば、『ゲノム編集とは何か』(講談社新書、2016)などの方が適していると思う)。
まずは、家畜や農産物の品種改良におけるゲノム編集。既に遺伝子組み換え作物において問題提起されているが、ゲノム編集は遺伝子組み換えに比べて「遥かに簡単で正確な技術」であるだけに、かつてより影響力は格段に大きくなっている(なお、読者は、人間にとって直接的な「食の安全性」の問題については、一般人が安心できるかは別として、少なくとも科学的な結論は出せそうに感じている。しかし、「生態系に与える影響」の方は、なかなか分かりそうにない印象)。
もう一つは、病気治療におけるゲノム編集。ヒトゲノムが解読され、遺伝子が分かってくるにつれ、これまで有効な治療法がなかった難病について、新たな治療法の開発を患者が期待するのももっともである(実際の医療に使える水準は先とはいえ)。
他方、「頭を良くて、容姿の優れた子どもが欲しい」からといって、生殖細胞をゲノム編集するとなると「ちょっと待て」となるだろう。しかし、生殖細胞という点では同じでも、遺伝病が高確率で予想される場合に、あらかじめ、手をうつことが絶対にダメなのかというと、悩ましい。
イケイケドンドンだけでなく、本書のような考察も必要だと感じた次第★4
まずは、家畜や農産物の品種改良におけるゲノム編集。既に遺伝子組み換え作物において問題提起されているが、ゲノム編集は遺伝子組み換えに比べて「遥かに簡単で正確な技術」であるだけに、かつてより影響力は格段に大きくなっている(なお、読者は、人間にとって直接的な「食の安全性」の問題については、一般人が安心できるかは別として、少なくとも科学的な結論は出せそうに感じている。しかし、「生態系に与える影響」の方は、なかなか分かりそうにない印象)。
もう一つは、病気治療におけるゲノム編集。ヒトゲノムが解読され、遺伝子が分かってくるにつれ、これまで有効な治療法がなかった難病について、新たな治療法の開発を患者が期待するのももっともである(実際の医療に使える水準は先とはいえ)。
他方、「頭を良くて、容姿の優れた子どもが欲しい」からといって、生殖細胞をゲノム編集するとなると「ちょっと待て」となるだろう。しかし、生殖細胞という点では同じでも、遺伝病が高確率で予想される場合に、あらかじめ、手をうつことが絶対にダメなのかというと、悩ましい。
イケイケドンドンだけでなく、本書のような考察も必要だと感じた次第★4