少し前に「小池劇場」という言葉があった(もっと前には「小泉劇場」も)。メディア、特にテレビが政治家の発言をこの言い方で頻繫に取り上げた。この「劇場」という言葉は一体何だったのだろう。政治家の言動は舞台上のパフォーマンスなのか。私たち有権者はそれを眺めているだけの観客に過ぎないのか。政治とはそんなものなのか。私のささやかな、しかしどうにも引っかかる疑問の答えは本書の中にあった。
「政治家は政治サービスの提供者で、主権者は投票と税金を対価にしたその消費者であると、政治家も主権者もイメージしている」
人々は、政治と自分との関係を商品、サービスを提供する企業と消費者との関係と同様に捉えているのではないか。しかしそれは根本的に間違っている。なぜなら民主主義国家において国民は主権者であるから、政治に一定の責任を持つ。しかし消費者に責任はない。責任を自覚しなければ、政治など自分と無縁の世界と見過ごしていれば、人々は政治家の噓やごまかしを見抜くことなどできはしない。それが今の日本の全体主義に近づきつつある政治状況だと著者は指摘する。
では私たちを消費者にしているものは何か。言うまでもなくテレビやインターネットだろう。テレビ局はランキングが大好きだ。それは自分たちが常に視聴率という数字で査定され、ランク付けされているからだ。そしてテレビを見る私たちの側も数字を盲信し、損得だけを行動の基準にしている。☆の数の多さでネット通販の商品をクリックし、視聴回数でYou Tubeの動画を選択する。それが「賢い消費者」として当然の態度だと思っている。
でもちょっと待って欲しい。あなたの欲しいものは、趣味嗜好は、世間の多数派とイコールなのか。イコールならばあなたはどこにいるのか。誰なのか。商業資本主義を何の疑問の持たず受け入れることは自分を見失うことになりはしないか。「名立たるものを追って 輝くものを追って 人は氷ばかり掴む」(中島みゆき『地上の星』)ことになるのではないか。
世の中の出来事を私たちはメディアを通じて知る。しかしテレビでは全ての情報が娯楽の色に染められる。どんなに悲惨で理不尽な事件が起きても、すぐに前向きで明るく楽しいCMが矢継ぎ早に投げ込まれ、視聴者を「平常心」に戻してくれる。「問題はあるんだろうけど、こんなもんじゃないの。このままでいいんじゃないの」という冷笑的な、あるいは悟ったような、もしくは諦めの気分にさせられる。今がそこそこ楽しければ、このままで構わないと。時事問題で鋭く核心を衝いた意見を放つコメンテーターもわずかにいるが、総体として見ればテレビは映画『マトリックス』の青いピルのような、おぞましい現実から目を背けさせ、とりとめのない快適な浮遊感のようなものを視聴者に与えているのではないか。
「あいちトリエンナーレ2019」で幾つかの自治体首長は展示の一部を「反日」と決めつけ、中止すべきだと発言した。政府は補助金不交付を決定した。個人的には件の少女像が「反日」とは全く思わないが、仮にそうであったとしても展示は認められるべきだ。表現の自由、意見の多様性は民主主義社会の基底をなす必須の要件なのだから。しかし青いピルの服用者にとって、そんなことは関心の外にあるのだろう。彼らが国政選挙で棄権する50%の有権者と重なることは容易に想像がつく。
では覚醒するための赤いピルはどこにあるのか。それが本書だ。探す気さえあれば他にいくらでも見つけることができる。おかしなことをおかしいと声を上げなければ、おかしなことはいつまでたってもおかしなままだ。個人の意見など大海の一滴であることは百も承知。でも「有効性は問題ではない」(三島由紀夫)。
かつてインド、ネパールを7か月ほどかけて旅行したことがある。帰国して成田空港から都心に向かう電車に乗ったときの感覚は今も忘れ難い。人々の顔が能面のように無表情なのだ。ここは不吉な国だと思った。それはほとんど恐怖に近い感情だった。私は何度か、このまま空港に引き返しインドに戻りたいという気分に襲われた。日が経つにつれ不吉な感覚は徐々に薄れていったが、今もなお消えてはいない。消すつもりもない。
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日本人は民主主義を捨てたがっているのか? (岩波ブックレット) 単行本(ソフトカバー) – 2013/11/7
想田 和弘
(著)
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橋下現象とは何だったのか。安倍政権の狙う改憲の本質とは。市民が政治の当事者となり、権力の暴走を抑えるはずの民主主義のシステムが形骸化しようとしている。いま必要なことは、当たり前に享受してきた「自由」や「権利」の意味を私たちが自ら問い直すことではないか。気鋭の映画作家が、日本社会の直面する危機を鋭く描出する。
- 本の長さ80ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2013/11/7
- 寸法15 x 0.5 x 21 cm
- ISBN-104002708853
- ISBN-13978-4002708850
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対象商品: 日本人は民主主義を捨てたがっているのか? (岩波ブックレット)
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2013/11/7)
- 発売日 : 2013/11/7
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 80ページ
- ISBN-10 : 4002708853
- ISBN-13 : 978-4002708850
- 寸法 : 15 x 0.5 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 450,019位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6,875位政治 (本)
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2019年12月5日に日本でレビュー済み
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2013年12月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書の著者は「選挙」などを撮ったドキュメンタリー映画監督であり、政治に関して良い意味で評論家的でないため、
誰にでも読みやすく、ダイレクトに今の日本に蔓延する空気を感じることが出来る貴重な一冊です。
岩波ブックレットシリーズ全体に言えることですが、本書もページ数は80ページと大変短い上に、文章が平易なため、
このシリーズの中でも特に短時間で読み終えることの出来る1冊だと思います。
内容はもうタイトルが全てを示しています。一応3章に分かれていますが、一貫しているのは日本人一人一人があまりにも
政治に対して放任主義である危険性についてです。1章ではまだ「維新の会」の橋下市長に勢いがあった頃に
記述されており、この時点では著者は橋下市長の煽動的な世論の引っ張り方に対して、危機感を募らせており、
2章で触れられている通り安倍晋三という政治家に関しては、既に消え去った政治家であると考えています。
しかしながら衆院選前に、自民党はまさかの安倍晋三を党首とし、民主党に失望していた国民は、選挙権を行使せず、
結果史上稀に見る低投票率の中、組織票を持つ自民党が政権与党の座を取戻しました。
そして安倍晋三が内閣総理大臣として返り咲くという著者としても有り得ない展開を見せたのでした。
私もまさかついちょっと前に政権を投げ出してトンズラした人が、こんな短期間で首相に返り咲くとは
全く思っていなかったし、その後アベノミクスのまやかしで空前の高支持率を得るとは思いもよりませんでした。
さらに今、返り咲いた安倍晋三が何をやっているかと言うと、経済再生という聞こえの良いアベノミクスという言葉の裏で、
秘密保護法案や積極的平和主義などという時代錯誤とも言える政策が進められているのが現実です。
著者はこのこっそりと全体主義の方向へ進んでいく今の日本の姿を「熱狂なきファシズム」と呼んでいますが、
まさにその通りで、国民がボーッとしている内に、ほとんどの国民が望まないかつての戦前のような統制社会へと着々と戻されつつあります。
安倍晋三は確かに政治家として酷いのですが、そんな政治家がやりたい放題やれる土壌を作ってきたのは実は国民だということです。
そして民主主義国家において国民に与えられている権利は、一旦失ってから気付いたのでは、既に後の祭りとなるというのが著者の主張の全てだと思います。
民主主義とは、自分たちに与えられた権利を使うことで初めて成立する制度であるということを、私たちはそろそろ気付いて
動き出さないといけないように思います。それだけ現政権の出してくる法案は、常軌を逸した全体主義へ突き進むための悪法ばかりだからです。
昨日、猪瀬都知事が辞職しましたが、その都知事と一緒になって狂騒し「汚染水は完全にコントロールされている」と大嘘ついて
オリンピック招致に邁進していたのは一体誰でしたか? そんな無責任な大嘘で勝ち取ったオリンピックを喜んでいるようではダメです。
国民一人一人が「悪いことには目をつぶらない」という自覚とモラルを持つということが、とても重要な意味を持つ局面になってきたように感じます。
誰にでも読みやすく、ダイレクトに今の日本に蔓延する空気を感じることが出来る貴重な一冊です。
岩波ブックレットシリーズ全体に言えることですが、本書もページ数は80ページと大変短い上に、文章が平易なため、
このシリーズの中でも特に短時間で読み終えることの出来る1冊だと思います。
内容はもうタイトルが全てを示しています。一応3章に分かれていますが、一貫しているのは日本人一人一人があまりにも
政治に対して放任主義である危険性についてです。1章ではまだ「維新の会」の橋下市長に勢いがあった頃に
記述されており、この時点では著者は橋下市長の煽動的な世論の引っ張り方に対して、危機感を募らせており、
2章で触れられている通り安倍晋三という政治家に関しては、既に消え去った政治家であると考えています。
しかしながら衆院選前に、自民党はまさかの安倍晋三を党首とし、民主党に失望していた国民は、選挙権を行使せず、
結果史上稀に見る低投票率の中、組織票を持つ自民党が政権与党の座を取戻しました。
そして安倍晋三が内閣総理大臣として返り咲くという著者としても有り得ない展開を見せたのでした。
私もまさかついちょっと前に政権を投げ出してトンズラした人が、こんな短期間で首相に返り咲くとは
全く思っていなかったし、その後アベノミクスのまやかしで空前の高支持率を得るとは思いもよりませんでした。
さらに今、返り咲いた安倍晋三が何をやっているかと言うと、経済再生という聞こえの良いアベノミクスという言葉の裏で、
秘密保護法案や積極的平和主義などという時代錯誤とも言える政策が進められているのが現実です。
著者はこのこっそりと全体主義の方向へ進んでいく今の日本の姿を「熱狂なきファシズム」と呼んでいますが、
まさにその通りで、国民がボーッとしている内に、ほとんどの国民が望まないかつての戦前のような統制社会へと着々と戻されつつあります。
安倍晋三は確かに政治家として酷いのですが、そんな政治家がやりたい放題やれる土壌を作ってきたのは実は国民だということです。
そして民主主義国家において国民に与えられている権利は、一旦失ってから気付いたのでは、既に後の祭りとなるというのが著者の主張の全てだと思います。
民主主義とは、自分たちに与えられた権利を使うことで初めて成立する制度であるということを、私たちはそろそろ気付いて
動き出さないといけないように思います。それだけ現政権の出してくる法案は、常軌を逸した全体主義へ突き進むための悪法ばかりだからです。
昨日、猪瀬都知事が辞職しましたが、その都知事と一緒になって狂騒し「汚染水は完全にコントロールされている」と大嘘ついて
オリンピック招致に邁進していたのは一体誰でしたか? そんな無責任な大嘘で勝ち取ったオリンピックを喜んでいるようではダメです。
国民一人一人が「悪いことには目をつぶらない」という自覚とモラルを持つということが、とても重要な意味を持つ局面になってきたように感じます。
2019年7月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今、この時代にこそ、読まれるべき本という程古くはないけれど、本に指摘されている様々なことがますます現実味を帯びていて怖いくらいである。
日本の国で民主主義が続くために(既に一部壊れているとも言えるけれども)、どうか多くの人に読んで貰って考えてほしいし、そのために大事なことを色々と教えてくれる名著だと思う。
日本の国で民主主義が続くために(既に一部壊れているとも言えるけれども)、どうか多くの人に読んで貰って考えてほしいし、そのために大事なことを色々と教えてくれる名著だと思う。
2014年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
想田和弘さま
この本を執筆してくださったことに感謝の念が耐えません。
20年近く日本を離れていて、一昨年帰国して以来 安倍政権のあれよあれよと眼をうたがうばかりの暴走ぶり。
まさにナチスの台頭そのままなのに、 大手メディアをはじめ世論は まさに「どこふく風?」とばかり。
40年前ならこんなことは決して無かっただろうに、、、、 どうしてだろう? 私が偏屈なのだろうか?
あの頃の「怒れる若者たち」はどこへいってしまったのだろう? (孫崎享氏もおっしゃっています。)
いまは国民は変に上品になってしまい 国情を理解している振りをしているが、 ほんとうに自分達で先々のことまで熟考しているのだろうか? 原発の不合理性、平和憲法の改悪、 これらが近い将来 かならず「後悔先に立たず」になるのがわからないのだろうか? いつからこんなに日本国民は飼いならされてしまったのだろうか?
オーストラリア在住時には当然 日本のニュースよりも紛争が起きている国、コスボ、イラク、アフガニスタン、エジプト、シリア等 これでもかといわんばかり毎日のように情報を見聞きします。
時の政権でいかに容易く人々が奔走さされるか、、、、もう我が身のように感じます。
この本はどうして今の日本の人々が能天気になってしまったのかを解説してくれました。
それと同時に どうやって この窮地を脱出できるか、ひとすじの光を与えてくれました。
レビューはいつも参考に読ませていただいていますが、 めったに書きません。
しかし 今回はどうしても皆様に ひとりでも多くの人に読んでいただきたいので乱文ですが載せました。
ちなみにオーストラリアでは投票に行かないと罰金が科せられます。 棄権はけっして自慢すべきものではありませんね。
この本を執筆してくださったことに感謝の念が耐えません。
20年近く日本を離れていて、一昨年帰国して以来 安倍政権のあれよあれよと眼をうたがうばかりの暴走ぶり。
まさにナチスの台頭そのままなのに、 大手メディアをはじめ世論は まさに「どこふく風?」とばかり。
40年前ならこんなことは決して無かっただろうに、、、、 どうしてだろう? 私が偏屈なのだろうか?
あの頃の「怒れる若者たち」はどこへいってしまったのだろう? (孫崎享氏もおっしゃっています。)
いまは国民は変に上品になってしまい 国情を理解している振りをしているが、 ほんとうに自分達で先々のことまで熟考しているのだろうか? 原発の不合理性、平和憲法の改悪、 これらが近い将来 かならず「後悔先に立たず」になるのがわからないのだろうか? いつからこんなに日本国民は飼いならされてしまったのだろうか?
オーストラリア在住時には当然 日本のニュースよりも紛争が起きている国、コスボ、イラク、アフガニスタン、エジプト、シリア等 これでもかといわんばかり毎日のように情報を見聞きします。
時の政権でいかに容易く人々が奔走さされるか、、、、もう我が身のように感じます。
この本はどうして今の日本の人々が能天気になってしまったのかを解説してくれました。
それと同時に どうやって この窮地を脱出できるか、ひとすじの光を与えてくれました。
レビューはいつも参考に読ませていただいていますが、 めったに書きません。
しかし 今回はどうしても皆様に ひとりでも多くの人に読んでいただきたいので乱文ですが載せました。
ちなみにオーストラリアでは投票に行かないと罰金が科せられます。 棄権はけっして自慢すべきものではありませんね。
2014年2月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この国はどこに行こうとしているのか。
安陪自民党はどういう国にしたいのか。
「普通の国」=戦争のできる国か。
嘘つきと秘密だらけの国か。
官僚と天下り天国か。
明治時代の富国強兵天皇制国家か。
ファシストと市場原理主義者を喜ばせるような国か。
投票率や、小選挙区選挙制度の持つさまざまな問題はあるにせよ今の政権を12年の参議院選ならびに13年の衆議院選で選んだのは我々国民であることもまぎれもない事実だ。
そして、国の政治はその国の民度の裏返しでもある。
問題の一つはその民主主義の担い手であるべき一人一人の国民の劣化が進んでいることだろう。 きっと時間をかけて為政者により行われてきた教育「改革」やマスコミ対策の成果なのだろうが、その結果としての国民総愚民化が成功しつつあるということか。
橋本が登場した時に僕が感じた違和感の延長線にあるのが今の政治ではないか。
そして、筆者はそのことを極めて冷静に普通人の目線で平易に語る。
筆者の言葉―消費モデルによる「消費者民主主義」−のなんと危険なことか。 政治は決してマーケティングではないはずなのに。
堤 未果さんの「貧困大国」シリーズルポや「政府必ず嘘をつく」ルポ、様々なジャンルの方々によって書かれている一連の岩波ブックレットシリーズでも明らかなように僕たちは実は今極めて危ない所に立っている。
お座敷政府批判派じゃもう駄目だ、動かなくちゃ。声をあげなきゃ。
安陪自民党はどういう国にしたいのか。
「普通の国」=戦争のできる国か。
嘘つきと秘密だらけの国か。
官僚と天下り天国か。
明治時代の富国強兵天皇制国家か。
ファシストと市場原理主義者を喜ばせるような国か。
投票率や、小選挙区選挙制度の持つさまざまな問題はあるにせよ今の政権を12年の参議院選ならびに13年の衆議院選で選んだのは我々国民であることもまぎれもない事実だ。
そして、国の政治はその国の民度の裏返しでもある。
問題の一つはその民主主義の担い手であるべき一人一人の国民の劣化が進んでいることだろう。 きっと時間をかけて為政者により行われてきた教育「改革」やマスコミ対策の成果なのだろうが、その結果としての国民総愚民化が成功しつつあるということか。
橋本が登場した時に僕が感じた違和感の延長線にあるのが今の政治ではないか。
そして、筆者はそのことを極めて冷静に普通人の目線で平易に語る。
筆者の言葉―消費モデルによる「消費者民主主義」−のなんと危険なことか。 政治は決してマーケティングではないはずなのに。
堤 未果さんの「貧困大国」シリーズルポや「政府必ず嘘をつく」ルポ、様々なジャンルの方々によって書かれている一連の岩波ブックレットシリーズでも明らかなように僕たちは実は今極めて危ない所に立っている。
お座敷政府批判派じゃもう駄目だ、動かなくちゃ。声をあげなきゃ。