環境問題には関心が多少なりともあるが、戦争には無関心なあなた。
「戦争だから仕方ない」「遠い世界での出来事だから」と私もつい考えてしまいがちです。でも本書を読めば、戦争こそが最大の環境破壊であり、戦争がなくならない限り、私たちの地道な環境運動も無に帰してしまうことが実感できます。「戦争、その準備のための軍事開発を止めずに、何が環境保護だろう。」「おカネとエネルギーの使い方が変わるとき、社会の仕組みは一変していることに気付くだろう。」こうした本書の一文に納得すると同時に、読後、何か勇気をもらったような気になる好著です。

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戦争って、環境問題と関係ないと思ってた (岩波ブックレット NO. 675) 単行本 – 2006/5/10
田中 優
(著)
- 本の長さ72ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2006/5/10
- ISBN-104000093754
- ISBN-13978-4000093750
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著者について
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田中優(たなかゆう)
1957年東京都生まれ。
地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和などの、さまざまなNGO活動に関わる。
2012年末に岡山に移住。2013年5月、自宅では電力会社との電線をカットし電力会社に頼らない太陽光パネルと独立電源システムの生活、「オフグリッド生活」を始めた。
2016年 自宅を国産無垢材で極力化学物質を使わない「天然住宅」で建てた。
現在「未来バンク事業組合」理事長、「ap bank」監事、「一般社団法人 天然住宅」代表、「天然住宅life」共同代表、「自エネ組」相談役を務める。横浜市立大学非常勤講師。
カスタマーレビュー
星5つ中3.4つ
5つのうち3.4つ
5グローバルレーティング
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年7月24日に日本でレビュー済み
この本の問題点は、著者が主張の裏付けとしているデータや情報の信用度が低いことです。執筆者の正体が不明なネット情報や一般書籍からの引用ばかりで、新聞、政府、国際機関、権威ある研究機関による刊行物や、(査読つきはもちろん一般的な)学術論文が出典になっているものがほとんどないのです。そもそもこの書評を書いている時点で出典とされたURLの半数がリンク切れで参照すら出来ません。また、引用部分を原典と本書で比べると改ざんや文脈を無視した恣意的な引用がされていることが少なからず見られるほか、出典が明記されていない事が「事実」として随所で述べられています。致命的なのは、この本のテーマの根幹を成す戦争と環境問題を結びつけるための軍のCO2排出量データが根拠に乏しく信用出来ないことです。
この本は情報リトラシーがない人が読むには危険です。
書かれている事を鵜呑みにせず、それが本当か確かめながら読みましょう。
この本は情報リトラシーがない人が読むには危険です。
書かれている事を鵜呑みにせず、それが本当か確かめながら読みましょう。
2009年9月8日に日本でレビュー済み
イラク戦争やアフガニスタン爆撃のニュースを見ても私たちはそれを画面の奥に追いやってしまい、現実を知ろうとしなかった。ニュースやインターネットだけではリアリティがないため実感出来ない。日本に住んでいると本当に平和な生活が出来ているんだと思った。
戦争について考えるとき、私たちは安全圏からの視点で見ているのだ。戦争に関していろいろな意見があるだろうが、少し視点を変えてみてはどうだろう。実際に戦場で被害にあっている住民の視点で戦争を考えてみたら新しい考え方が生まれるかもしれない。被害にあっているイラクやアフガニスタンの家族の話を読んでみて考えてほしい。
戦争をすれば「金持ち」と「死人」が増えると言う。金持ちとは軍需産業会社や政府の高官、死人は戦場での民間人。理不尽な話だ。戦争には金・石油・人間の欲、そして人の悲しみや不幸が詰まりきっている。戦争ほどカオスなものはないだろう。
戦争について考えるとき、私たちは安全圏からの視点で見ているのだ。戦争に関していろいろな意見があるだろうが、少し視点を変えてみてはどうだろう。実際に戦場で被害にあっている住民の視点で戦争を考えてみたら新しい考え方が生まれるかもしれない。被害にあっているイラクやアフガニスタンの家族の話を読んでみて考えてほしい。
戦争をすれば「金持ち」と「死人」が増えると言う。金持ちとは軍需産業会社や政府の高官、死人は戦場での民間人。理不尽な話だ。戦争には金・石油・人間の欲、そして人の悲しみや不幸が詰まりきっている。戦争ほどカオスなものはないだろう。
2006年7月30日に日本でレビュー済み
イラク戦争を主とした戦争の各種問題点のダイジェストを、エネルギー・環境問題と結びつけて、豊富な参考文献と共に中身濃く記述しており、興味深い。 「チームー6%」と環境省は言う前に、世界一米国債を買っている国を代表して、米に、世界最大の米軍の二酸化炭素排出量・石油使用量削減、劣化ウラン弾・白燐弾等化学兵器の使用禁止を訴えてはどうか? また冷戦時の核実験によって、日本の死産率が10%を越えていたことや市民がやり始めている環境への代替案について知るだけでも、読む価値はある。
2006年7月11日に日本でレビュー済み
戦争に反対する人でも環境問題に無関心な人は多いし、その逆の人もこれまた多いです。本書は、そうではない、両方の問題は密接に関わっているんだということを、豊富で複雑に絡み合う事実や資料を基に、じつに分かりやすく解説してくれました。たとえば、地球温暖化防止の市民運動に何十年がんばっても、たった一つの戦争が吐き出す膨大な二酸化炭素で、市民の努力が無になるという指摘には頷きました。私たちの貯金がいつの間にか、戦争にも環境破壊にも利用されている事実にも。世の中には様々な問題がありますが、個別に対処するのではなく、いろいろな市民運動の横のつながりで総合的な視野で動いていくことが大切だと教えられました。