本書は日本の港町が海外に開かれる1850年代の幕末から、海を越える交通手段が船から飛行機に変わり港のコンテナリゼーションが始まる1960年代までを軸として日本の政治、文化、社会を紹介する新しいアプローチをしている作品である。
第Ⅰ部では分権的な幕藩体制から中央集権体制への政治体制の変化のなかで、函館・石巻・横浜・博多・宮津の5つの港町の様子を描いている。
第Ⅱ部では人々の移動が活発化していくなかで広島・基隆・神戸・長崎・下関の5つの港町がその中継地点として果たした役割を考えている。
第Ⅲ部は移動する人々が集まる場所として港町が都市化していく過程を大阪・小名浜・舞鶴・東京・湘南の5つの港町を対象に説き明かしている。
著者が述べているように「港町×地方史×政治史」がテーマとなっているのであるが、幕末の条約改正、外国人の居留地問題、鉄道敷設、日清戦争、日露戦争、台湾統治、ブラジル移民、満州権益、オリンピックなど日本の近代史を15の港町とともに紹介するのは新鮮な試みである。図や写真、統計も多いので専門書なのに読みやすく最後まで飽きることなく読むことができた。日本の近代史に興味があるなら一度手にとっても良いだろう。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥2,860¥2,860 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥2,860¥2,860 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥1,500¥1,500 税込
ポイント: 15pt
(1%)
配送料 ¥340 6月9日-10日にお届け
発送元: GAO 販売者: GAO
¥1,500¥1,500 税込
ポイント: 15pt
(1%)
配送料 ¥340 6月9日-10日にお届け
発送元: GAO
販売者: GAO
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
港町巡礼――海洋国家日本の近代 単行本(ソフトカバー) – 2022/10/28
稲吉 晃
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥2,860","priceAmount":2860.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"2,860","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"V1KqTnUaE01cTbIoDytLDMDo2W6MsUdPtFf1ICrbB8NHeVJq%2FWR38ayR3bhsBGKOH8hgSCMPwHgaJcq%2B0TrD00ttxJwz%2FqlcPVL8SJUvVMWieQIFWln0bZ1O5YKjOxH98Go%2BmKtNBpE%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1,500","priceAmount":1500.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,500","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"V1KqTnUaE01cTbIoDytLDMDo2W6MsUdPYzvJmyaT5Cx%2FJvb4gZqEgBm2qw8ROMxIQD4AyjM6jNhjphmbt6%2FffdaLG1LxsvnXdfTE8LaKpq%2B2ap1nhqM66k7TfAIcBR7vHPaWFpBOdOz19ROE0b8CKmSqtCMgV%2BXR4h3cLYZUDBbamOWrCc%2FEsw%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
島国・日本にとって海外への唯一の窓口であった港。各地の15の港町をめぐりながら、近代日本の政治と社会を描く野心的な試み。「港町からみた政治史」へようこそ! 函館、石巻、小名浜、東京、横浜、湘南、舞鶴、宮津、大阪、神戸、広島、下関、博多、長崎、基隆(キールン)……図版、写真多数。
【書評・紹介】
●『読売新聞』2023年3月5日、評者:金子拓氏(東京大学准教授)
●『新潟日報』2023年1月29日、評者:武藤秀太郎氏(新潟大学教授)
●『外交』2023年1・2月号
●『中日新聞』(2023年1月15日)
●『週刊読書人』(2023年1月6日号)、評者:崎島達矢氏(東京大学大学院人文社会系研究科助教)
●『本の雑誌』(2023年1月号)「新刊めったくたガイド」、評者:すずきたけし氏
●『週刊東洋経済』(2022年12月10日号)、評者:佐藤信氏(東京都立大学准教授)
【目次】
序章 交通革命と港町
ペリー来航/蒸気船航路と電信網の拡充/鉄道の登場と港町の変化/多様化する港町と画一化する近代国家
第Ⅰ部 つくられる国家
第1章 箱館――国際社会に参入する
港町と夜景/西洋諸国の北太平洋進出/幕府による直轄化/幕府による再直轄化/箱館奉行の活躍/開国外交の展開/内乱の発生と新政府の承認
第2章 石巻――国土をつくる
米集散地としての石巻/岩倉使節団の条約改正交渉/全国水運ネットワークの整備/台湾出兵/東北総合開発構想/野蒜築港の失敗/鉄道輸送ネットワーク整備への転換
第3章 横浜――条約を運用する
開港と居留地建設/条約の不平等性/行政権をめぐる問題/法権回復を目指す交渉/首都計画と横浜築港/条約改正交渉の挫折/帝国議会と条約改正
第4章 博多――独自性を保つ
近代博多と福岡士族/自由民権運動の展開/アジアのなかの自由民権/政治的敗者の包摂/南進論ブームと海軍拡張/自由民権から大陸浪人へ
第5章 宮津――議会へ行こう
天橋立と庶民の旅/帝国議会の開設/特別輸出港への指定/通商国家論と地域社会/鉄道敷設法と舞鶴線/超党派組織の限界/観光都市への回帰
第Ⅱ部 移動する人々
第6章 広島――軍隊と暮らす
軍都の誕生/日清戦争/コレラと戦争/軍隊がもたらす利益と誘致活動/日露戦争/メディアと戦争/「郷土部隊」化の推進
第7章 基隆――植民地を経営する
命令航路の開設/日清戦後経営と「海の日本」/台湾統治をめぐる混乱/後藤新平による台湾経営/地域社会の成立
第8章 神戸――故郷を離れる
ブラジル移民とカフェー・ブーム/移民送り出し港としての神戸/移民宿と移民会社/海洋国家としての米国/移民問題の顕在化/ブラジル移民の国策化
第9章 長崎――国境を越えてつながる
「出島」以後の長崎/留学先・亡命先としての日本/満洲権益と辛亥革命/長崎華僑と中華民国/日華連絡航路の開設
第10章 下関――技術が発達する
二つの水産会社――林兼商店と田村汽船漁業部/遠洋漁業の拡大/北洋漁業の展開/ロシア革命と北洋漁業/蟹工船/築港と捕鯨をめぐる競合
第Ⅲ部 拡大する都市
第11章 大阪――公共サーヴィスを提供する
商人が作った山/紡績業と築港/「政治の主役」としての実業家/小林一三と私鉄文化/都市労働者の生活/米騒動と大阪市社会事業/市営築港工事の再開
第12章 小名浜――利益をまとめる
寄港地としての繁栄と鉄道開通による衰退/政党と鉄道/官僚と港湾/利益団体による機運醸成/二大政党政治がもたらす混乱/新興企業家による工業都市化
第13章 舞鶴――国家に依存する
鎮守府と要港部/陸海軍の軍縮/三つの舞鶴町/「日本海湖水化論」と満洲事変/満洲移民の国策化/再度の軍拡と「大舞鶴」の誕生
第14章 東京――人と物を集める
掘割から埋立地へ/横浜の工業港化と京浜運河/湾岸開発と万博・オリンピック/国際観光政策の展開と日中戦争/統制経済と東京の開港
第15章 湘南――郊外を開発する
レジャーの誕生/別荘族と海水浴客/神奈川県による開発/湘南海岸の軍隊/戦後の江の島開発/築港と東京オリンピック/海路から空路へ
終章 「港町の時代」の終わり
港町をめぐる状況の変質/港町からみた政治史/融解する海と陸
【書評・紹介】
●『読売新聞』2023年3月5日、評者:金子拓氏(東京大学准教授)
●『新潟日報』2023年1月29日、評者:武藤秀太郎氏(新潟大学教授)
●『外交』2023年1・2月号
●『中日新聞』(2023年1月15日)
●『週刊読書人』(2023年1月6日号)、評者:崎島達矢氏(東京大学大学院人文社会系研究科助教)
●『本の雑誌』(2023年1月号)「新刊めったくたガイド」、評者:すずきたけし氏
●『週刊東洋経済』(2022年12月10日号)、評者:佐藤信氏(東京都立大学准教授)
【目次】
序章 交通革命と港町
ペリー来航/蒸気船航路と電信網の拡充/鉄道の登場と港町の変化/多様化する港町と画一化する近代国家
第Ⅰ部 つくられる国家
第1章 箱館――国際社会に参入する
港町と夜景/西洋諸国の北太平洋進出/幕府による直轄化/幕府による再直轄化/箱館奉行の活躍/開国外交の展開/内乱の発生と新政府の承認
第2章 石巻――国土をつくる
米集散地としての石巻/岩倉使節団の条約改正交渉/全国水運ネットワークの整備/台湾出兵/東北総合開発構想/野蒜築港の失敗/鉄道輸送ネットワーク整備への転換
第3章 横浜――条約を運用する
開港と居留地建設/条約の不平等性/行政権をめぐる問題/法権回復を目指す交渉/首都計画と横浜築港/条約改正交渉の挫折/帝国議会と条約改正
第4章 博多――独自性を保つ
近代博多と福岡士族/自由民権運動の展開/アジアのなかの自由民権/政治的敗者の包摂/南進論ブームと海軍拡張/自由民権から大陸浪人へ
第5章 宮津――議会へ行こう
天橋立と庶民の旅/帝国議会の開設/特別輸出港への指定/通商国家論と地域社会/鉄道敷設法と舞鶴線/超党派組織の限界/観光都市への回帰
第Ⅱ部 移動する人々
第6章 広島――軍隊と暮らす
軍都の誕生/日清戦争/コレラと戦争/軍隊がもたらす利益と誘致活動/日露戦争/メディアと戦争/「郷土部隊」化の推進
第7章 基隆――植民地を経営する
命令航路の開設/日清戦後経営と「海の日本」/台湾統治をめぐる混乱/後藤新平による台湾経営/地域社会の成立
第8章 神戸――故郷を離れる
ブラジル移民とカフェー・ブーム/移民送り出し港としての神戸/移民宿と移民会社/海洋国家としての米国/移民問題の顕在化/ブラジル移民の国策化
第9章 長崎――国境を越えてつながる
「出島」以後の長崎/留学先・亡命先としての日本/満洲権益と辛亥革命/長崎華僑と中華民国/日華連絡航路の開設
第10章 下関――技術が発達する
二つの水産会社――林兼商店と田村汽船漁業部/遠洋漁業の拡大/北洋漁業の展開/ロシア革命と北洋漁業/蟹工船/築港と捕鯨をめぐる競合
第Ⅲ部 拡大する都市
第11章 大阪――公共サーヴィスを提供する
商人が作った山/紡績業と築港/「政治の主役」としての実業家/小林一三と私鉄文化/都市労働者の生活/米騒動と大阪市社会事業/市営築港工事の再開
第12章 小名浜――利益をまとめる
寄港地としての繁栄と鉄道開通による衰退/政党と鉄道/官僚と港湾/利益団体による機運醸成/二大政党政治がもたらす混乱/新興企業家による工業都市化
第13章 舞鶴――国家に依存する
鎮守府と要港部/陸海軍の軍縮/三つの舞鶴町/「日本海湖水化論」と満洲事変/満洲移民の国策化/再度の軍拡と「大舞鶴」の誕生
第14章 東京――人と物を集める
掘割から埋立地へ/横浜の工業港化と京浜運河/湾岸開発と万博・オリンピック/国際観光政策の展開と日中戦争/統制経済と東京の開港
第15章 湘南――郊外を開発する
レジャーの誕生/別荘族と海水浴客/神奈川県による開発/湘南海岸の軍隊/戦後の江の島開発/築港と東京オリンピック/海路から空路へ
終章 「港町の時代」の終わり
港町をめぐる状況の変質/港町からみた政治史/融解する海と陸
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社吉田書店
- 発売日2022/10/28
- 寸法13 x 2.6 x 19 cm
- ISBN-104910590072
- ISBN-13978-4910590073
よく一緒に購入されている商品
対象商品: 港町巡礼――海洋国家日本の近代
¥2,860¥2,860
最短で6月7日 金曜日のお届け予定です
残り1点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
稲吉 晃(いなよし・あきら)
新潟大学人文社会科学系(法学部/経済科学部)教授。
1980年、愛知県生まれ。
2009年、首都大学東京大学院社会科学研究科博士課程修了。博士(政治学)。新潟大学准教授などを経て、2020年より現職。
主著に『海港の政治史――明治から戦後へ』(名古屋大学出版会、2014年。第41回藤田賞受賞)がある。
新潟大学人文社会科学系(法学部/経済科学部)教授。
1980年、愛知県生まれ。
2009年、首都大学東京大学院社会科学研究科博士課程修了。博士(政治学)。新潟大学准教授などを経て、2020年より現職。
主著に『海港の政治史――明治から戦後へ』(名古屋大学出版会、2014年。第41回藤田賞受賞)がある。
登録情報
- 出版社 : 吉田書店 (2022/10/28)
- 発売日 : 2022/10/28
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 320ページ
- ISBN-10 : 4910590072
- ISBN-13 : 978-4910590073
- 寸法 : 13 x 2.6 x 19 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 439,242位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,009位日本史ノンフィクション
- - 1,053位東洋史
- - 1,471位地方別日本史の本
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中5つ
5つのうち5つ
2グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。