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セレモニー 単行本 – 2019/4/26
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文化大革命を超える完全監視社会は、独裁体制の完成形か?
「民主主義」への逆転のツールか?
共産党建党記念祝賀行事と北京万博が重なる空前の式典年に勃発した感染症パニックと、その背後で密かにうごめき始めた極秘の暗殺計画――。
SARS事件、ウイグル問題、ファーウェイ疑惑など、現代中国をめぐる事態を髣髴とさせる、インターネット時代の『一九八四年』。現在、行動の自由を厳しく制限されている反体制作家による、中国本国で未公刊の問題作、邦訳刊行!
----------
インターネット、IT技術と独裁体制――推薦のことば 王柯(神戸大学教授)
本書関連地図/主要登場人物紹介
靴のインターネット
ドリーム・ジェネレーター
グリッドシステム
電子の蜂
事変
民主
幸福
あとがき
訳者あとがき
「民主主義」への逆転のツールか?
共産党建党記念祝賀行事と北京万博が重なる空前の式典年に勃発した感染症パニックと、その背後で密かにうごめき始めた極秘の暗殺計画――。
SARS事件、ウイグル問題、ファーウェイ疑惑など、現代中国をめぐる事態を髣髴とさせる、インターネット時代の『一九八四年』。現在、行動の自由を厳しく制限されている反体制作家による、中国本国で未公刊の問題作、邦訳刊行!
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インターネット、IT技術と独裁体制――推薦のことば 王柯(神戸大学教授)
本書関連地図/主要登場人物紹介
靴のインターネット
ドリーム・ジェネレーター
グリッドシステム
電子の蜂
事変
民主
幸福
あとがき
訳者あとがき
- 本の長さ448ページ
- 言語日本語
- 出版社藤原書店
- 発売日2019/4/26
- 寸法13.8 x 3 x 19.5 cm
- ISBN-104865782222
- ISBN-13978-4865782226
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商品の説明
出版社からのコメント
中国共産党の建党記念祝賀行事と北京万国博覧会とが重なった大式典年
――二つの大式典の成功は、党と政府にとっての最重要課題である一方、誰もがその成功によって自分の政治的な地位を上昇させることを夢想していた。国家安全委員会のあるメンバーは、業績をあげて昇進を手にするため、インフルエンザの警報レベルを上げるよう画策する。一方その上司は、防疫活動を利用して競争相手を排除しようともくろむ。しかし、WHOの調査の結果、実際にはウイルスの変異は認められないことが確認されてしまう。一連の空騒ぎののち、国家安全委員会弁公室の蘇主任は、表向きは防疫活動の功労者としてまつりあげられたものの、裏では各方面から批判の集中砲火を浴び、最高権力者の「主席」にも疎んじられるようになる。式典が終わればスケープゴートにされることを悟った蘇主任は、腹心の部下たちと共に、全国民を監視するIT技術を駆使して、極秘の計画をスタートさせる。それは、この危機的状況を生き延び、“上"へと這い上がるための周到な計画だったが……。
【推薦のことば――王柯(神戸大学教授)】
最新のインターネット、IT技術の主導権を握る者は将来の世界を握る。それが非民主的独裁政治体制によって掌握されれば、いったい人類になにをもたらすのか。その答えは、中国当局によって夫人(チベット人作家ツェリン・オーセル) とともに行動の自由を厳しく制限されている、反体制派の著名作家、王力雄氏の最新作、小説『セレモニー』にあった。 非民主的独裁政治体制は、つねにデータを恣意的にねつ造し、さまざまな国家的セレモニーを通じて、自らの支配の正当性を国民に押し付け、国民の思想の自由、言論の自由を一切許さず、外部世界との情報交換も完全に遮断する。厳しい監視体制のもとに、国民が少しでも不満を漏らせばたちまち容赦なく弾圧される。これらの人権侵害行為は、今日の中国において、すべてインターネット、IT技術の力を借りて成し遂げられたものと言っても過言ではない。
――二つの大式典の成功は、党と政府にとっての最重要課題である一方、誰もがその成功によって自分の政治的な地位を上昇させることを夢想していた。国家安全委員会のあるメンバーは、業績をあげて昇進を手にするため、インフルエンザの警報レベルを上げるよう画策する。一方その上司は、防疫活動を利用して競争相手を排除しようともくろむ。しかし、WHOの調査の結果、実際にはウイルスの変異は認められないことが確認されてしまう。一連の空騒ぎののち、国家安全委員会弁公室の蘇主任は、表向きは防疫活動の功労者としてまつりあげられたものの、裏では各方面から批判の集中砲火を浴び、最高権力者の「主席」にも疎んじられるようになる。式典が終わればスケープゴートにされることを悟った蘇主任は、腹心の部下たちと共に、全国民を監視するIT技術を駆使して、極秘の計画をスタートさせる。それは、この危機的状況を生き延び、“上"へと這い上がるための周到な計画だったが……。
【推薦のことば――王柯(神戸大学教授)】
最新のインターネット、IT技術の主導権を握る者は将来の世界を握る。それが非民主的独裁政治体制によって掌握されれば、いったい人類になにをもたらすのか。その答えは、中国当局によって夫人(チベット人作家ツェリン・オーセル) とともに行動の自由を厳しく制限されている、反体制派の著名作家、王力雄氏の最新作、小説『セレモニー』にあった。 非民主的独裁政治体制は、つねにデータを恣意的にねつ造し、さまざまな国家的セレモニーを通じて、自らの支配の正当性を国民に押し付け、国民の思想の自由、言論の自由を一切許さず、外部世界との情報交換も完全に遮断する。厳しい監視体制のもとに、国民が少しでも不満を漏らせばたちまち容赦なく弾圧される。これらの人権侵害行為は、今日の中国において、すべてインターネット、IT技術の力を借りて成し遂げられたものと言っても過言ではない。
著者について
【著者紹介】
●王力雄(おう・りきゆう/Wang Lixiong)
1953年中国・長春市生まれ。作家、民族問題研究者。
1978年、文革後最初の民主化運動「民主の壁」に参加、94年には中国最初の環境NGO「自然之友」を創設。 2002年当代漢語研究所より「当代漢語貢献賞」、同年独立中文ペンクラブより第1回「創作自由賞」、2003年ヒューマン・ライツ・ウォッチより「ヘルマン・ハメット賞(助成金)」、2009年チベットのための国際委員会より「真理の光賞」、等を受賞。著作は『漂流』(1988)、『天葬――西藏的命運』(1998)、『溶解権力――逐層逓選制』(1998)、『與達賴喇嘛對話〔ダライ・ラマとの対話〕』(2002)、『逓進民主』(2006)、『権民一体論――逓進自組織社会』(2016)など多数、邦訳された著作に『黄禍』(1991。邦訳集広舎2015)、『我的西域、你的東土』 (2007。邦訳『私の西域、君の東トルキスタン』集広舎2011)など。『黄禍』は1999年『亜洲週刊』「20世紀に最も影響を与えた中国語小説100選」の41位に選ばれた。
【訳者紹介】
●金谷譲(かなたに・じょう)
1960年生。翻訳者(英・露・中)。
1991年大阪大学文学部研究院博士課程前期修了(専攻・中国中世史)。訳書に、龔延明編・岡田英弘監修『絵で見る中国の歴史 第5巻 宋・遼・金・元の時代』(原書房、1995年)、曹長青編著『中国民主活動家チベットを語る』 (日中出版、1999年)、チベット国際キャンペーン著『チベットの核』(日中出版、2000年)など、著書に、林思雲と共著で『中国人と日本人――ホンネの対話』(2005年、『続』2006年、『新』2010年、いずれも日中出版)、『国基研論叢?vol. 1』(共著、国家基本問題研究所、2012年)など。
●王力雄(おう・りきゆう/Wang Lixiong)
1953年中国・長春市生まれ。作家、民族問題研究者。
1978年、文革後最初の民主化運動「民主の壁」に参加、94年には中国最初の環境NGO「自然之友」を創設。 2002年当代漢語研究所より「当代漢語貢献賞」、同年独立中文ペンクラブより第1回「創作自由賞」、2003年ヒューマン・ライツ・ウォッチより「ヘルマン・ハメット賞(助成金)」、2009年チベットのための国際委員会より「真理の光賞」、等を受賞。著作は『漂流』(1988)、『天葬――西藏的命運』(1998)、『溶解権力――逐層逓選制』(1998)、『與達賴喇嘛對話〔ダライ・ラマとの対話〕』(2002)、『逓進民主』(2006)、『権民一体論――逓進自組織社会』(2016)など多数、邦訳された著作に『黄禍』(1991。邦訳集広舎2015)、『我的西域、你的東土』 (2007。邦訳『私の西域、君の東トルキスタン』集広舎2011)など。『黄禍』は1999年『亜洲週刊』「20世紀に最も影響を与えた中国語小説100選」の41位に選ばれた。
【訳者紹介】
●金谷譲(かなたに・じょう)
1960年生。翻訳者(英・露・中)。
1991年大阪大学文学部研究院博士課程前期修了(専攻・中国中世史)。訳書に、龔延明編・岡田英弘監修『絵で見る中国の歴史 第5巻 宋・遼・金・元の時代』(原書房、1995年)、曹長青編著『中国民主活動家チベットを語る』 (日中出版、1999年)、チベット国際キャンペーン著『チベットの核』(日中出版、2000年)など、著書に、林思雲と共著で『中国人と日本人――ホンネの対話』(2005年、『続』2006年、『新』2010年、いずれも日中出版)、『国基研論叢?vol. 1』(共著、国家基本問題研究所、2012年)など。
登録情報
- 出版社 : 藤原書店 (2019/4/26)
- 発売日 : 2019/4/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 448ページ
- ISBN-10 : 4865782222
- ISBN-13 : 978-4865782226
- 寸法 : 13.8 x 3 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 493,405位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 132,951位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
イメージ付きのレビュー
4 星
世界最大の人口(14億)の中国で “禁書” である意味
王力雄氏が北京で書いた今回の小説「セレモニー」はもちろん中国国内では “禁書” である。作品中には習近平を彷彿とさせる単に「主席」と呼ばれる中国の国家指導者が登場する。しかし、この 「主席」 は蜂の姿に似せたハイテクのマイクロドローンの毒針によってたやすく暗殺されてしまう。これだけでも “禁書” になるだろう。 この 「セレモニー」 は “SF政治小説” という位置づけなので、読者は当然 “SF” として、つまり、未来、もしくは近未来に起こりうることとして読んでいることであろう。作品中、いくつかの “SF的小道具” が出てくる。1.“IoS” 2.“ドリームジェネレイター” 3.“電子蜂(マイクロドローン)” この3つが、このSF政治小説の “三種の神器” である。そして、多くの読者はこの3つを想像力豊かな作者の “近未来的ファンタジー” として読んでいると思われる。しかし、わたしはこの作品を読みながら、この3つの一見 “SF的小道具” に見えるものがいずれもがすでに現実化しているものであることに気づいた。その詳細は右を参照のこと。 https://blog.goo.ne.jp/zaurus13/e/d9e451d867eae95b666f133ba5420982中国という国がその存亡をかけて “監視と管理のハイテク化” に血道をあげている今日、その技術的な未来像を追いかけて描き切ろうとしても必然的に出し抜かれることになると思われる。問題はそこにあるのではない。問題は中国がなぜそこまで必死になって “ハイテク化” しなければならないかである。そこまで強迫神経症的に “疑心暗鬼” になるのはなぜか? “監視と管理の強化” の根底にあるのは “恐れ” ではないのか?中国の皇帝たちは何代にも亘って “万里の長城” を築いてきた。それはまさに “自らの帝国の防衛” の歴史である。今日の中国共産党は、グローバルなインターネットの世界においても ファイヤーウォール というそびえるような “万里の長城” を築いて、外部世界の真実が国民の目にできるだけ触れないようにしている。国民の目から真実を隠そうとしているというよりは、皇帝自身が真実を直視することを避けてきたと言ったほうが正しいように思えてくる。“中” 国が、決して世界の “中心” ではないという真実を直視することを恐れているのではなかろうか?もしかしたら、中国人は一人一人がみな “皇帝” なのかもしれないとも思えてくる。テクノロジーによって、特に “情報テクノロジー” を縦横無尽に駆使することによって、はたして権威主義的、儒教的な独裁体制がその支配を永遠化できるものなのか?“万里の長城” の建造はデジタル的に続行中なのだろうか?“皇帝” の自己中心的世界観(中華思想)は永遠に不滅であろうか?
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2020年4月11日に日本でレビュー済み
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おりしも2021年の共産党建党100周年を迎えた中国で今年発生した新型コロナウイルス。世界中にパニックを引き起こしたこの時期に、中国本土では発禁のこちらを読むと、背筋に寒いものが走る。共産党建党記念日の準備が進む中国を舞台にした完全監視社会と感染症パニックを描く政治SF。人々の行動を完全に掌握するために、国家安全委員会が考え出したのは、中国で売られるすべての靴の中にICチップを埋め込むという手法。完全に現実離れしているものの、いまの中国では近い将来それができてしまう、いや実際もうそうなっているのではないか・・・。そんな印象を受けずにはいられない詳細な描写と、建党100周年を前に中国全土を巻き込んだ感染症パニックという舞台設定が、この時期に読むといろいろな箇所でシンクロしてしまい、一度ひらいたらページをめくる手が止まらなかった。
2022年11月20日に日本でレビュー済み
中華人民共和国が崩壊していく様を描く政治ファンタジー小説です。(中国ではファンタジーにSFも含まれるそうです)ここに描かれた中国の崩壊はどこまでリアルなのか、私には知る由もありませんが、重要な小道具がおそらく完璧なフィクションでしょうから(あるいは中国では開発可能なのでしょうか)、やはりこのお話はシミュレーションではなく、空想でしょう。リアルのようなSF小説として読めば面白いです。しかし、気になる点がいくつかあります。上述のように空想的な部分はさておき、女性と暴力の描き方です。女性は身体を自由にしてしまえば、言うことを聞くという設定は現代においては使うべきではないように思います。この点がこの小説の古臭さを感じます。(あるいは中国は今でもこうなのでしょうか)もう一つは描写が拙いと思う部分があることです。きちんと書いて欲しいところを端折ったり、どうでもいいことを詳細に書いたり(暴力とセックスとか)、小説としての完成度がもう一つという感じがします。
しかしながら、中国が崩壊するとしたらこうなる、まるで三国志や戦前の軍閥のような状態になる、という点は面白いです。ラストは2001年宇宙の旅でしょうか。
しかしながら、中国が崩壊するとしたらこうなる、まるで三国志や戦前の軍閥のような状態になる、という点は面白いです。ラストは2001年宇宙の旅でしょうか。
2019年7月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
王力雄氏が北京で書いた今回の小説「セレモニー」はもちろん中国国内では “禁書” である。作品中には習近平を彷彿とさせる単に「主席」と呼ばれる中国の国家指導者が登場する。しかし、この 「主席」 は蜂の姿に似せたハイテクのマイクロドローンの毒針によってたやすく暗殺されてしまう。これだけでも “禁書” になるだろう。
この 「セレモニー」 は “SF政治小説” という位置づけなので、読者は当然 “SF” として、つまり、未来、もしくは近未来に起こりうることとして読んでいることであろう。
作品中、いくつかの “SF的小道具” が出てくる。
1.“IoS”
2.“ドリームジェネレイター”
3.“電子蜂(マイクロドローン)”
この3つが、このSF政治小説の “三種の神器” である。そして、多くの読者はこの3つを想像力豊かな作者の “近未来的ファンタジー” として読んでいると思われる。しかし、わたしはこの作品を読みながら、この3つの一見 “SF的小道具” に見えるものがいずれもがすでに現実化しているものであることに気づいた。
その詳細は右を参照のこと。 https://blog.goo.ne.jp/zaurus13/e/d9e451d867eae95b666f133ba5420982
中国という国がその存亡をかけて “監視と管理のハイテク化” に血道をあげている今日、その技術的な未来像を追いかけて描き切ろうとしても必然的に出し抜かれることになると思われる。問題はそこにあるのではない。問題は中国がなぜそこまで必死になって “ハイテク化” しなければならないかである。そこまで強迫神経症的に “疑心暗鬼” になるのはなぜか? “監視と管理の強化” の根底にあるのは “恐れ” ではないのか?
中国の皇帝たちは何代にも亘って “万里の長城” を築いてきた。それはまさに “自らの帝国の防衛” の歴史である。今日の中国共産党は、グローバルなインターネットの世界においても ファイヤーウォール というそびえるような “万里の長城” を築いて、外部世界の真実が国民の目にできるだけ触れないようにしている。
国民の目から真実を隠そうとしているというよりは、皇帝自身が真実を直視することを避けてきたと言ったほうが正しいように思えてくる。“中” 国が、決して世界の “中心” ではないという真実を直視することを恐れているのではなかろうか?もしかしたら、中国人は一人一人がみな “皇帝” なのかもしれないとも思えてくる。
テクノロジーによって、特に “情報テクノロジー” を縦横無尽に駆使することによって、はたして権威主義的、儒教的な独裁体制がその支配を永遠化できるものなのか?
“万里の長城” の建造はデジタル的に続行中なのだろうか?
“皇帝” の自己中心的世界観(中華思想)は永遠に不滅であろうか?
この 「セレモニー」 は “SF政治小説” という位置づけなので、読者は当然 “SF” として、つまり、未来、もしくは近未来に起こりうることとして読んでいることであろう。
作品中、いくつかの “SF的小道具” が出てくる。
1.“IoS”
2.“ドリームジェネレイター”
3.“電子蜂(マイクロドローン)”
この3つが、このSF政治小説の “三種の神器” である。そして、多くの読者はこの3つを想像力豊かな作者の “近未来的ファンタジー” として読んでいると思われる。しかし、わたしはこの作品を読みながら、この3つの一見 “SF的小道具” に見えるものがいずれもがすでに現実化しているものであることに気づいた。
その詳細は右を参照のこと。 https://blog.goo.ne.jp/zaurus13/e/d9e451d867eae95b666f133ba5420982
中国という国がその存亡をかけて “監視と管理のハイテク化” に血道をあげている今日、その技術的な未来像を追いかけて描き切ろうとしても必然的に出し抜かれることになると思われる。問題はそこにあるのではない。問題は中国がなぜそこまで必死になって “ハイテク化” しなければならないかである。そこまで強迫神経症的に “疑心暗鬼” になるのはなぜか? “監視と管理の強化” の根底にあるのは “恐れ” ではないのか?
中国の皇帝たちは何代にも亘って “万里の長城” を築いてきた。それはまさに “自らの帝国の防衛” の歴史である。今日の中国共産党は、グローバルなインターネットの世界においても ファイヤーウォール というそびえるような “万里の長城” を築いて、外部世界の真実が国民の目にできるだけ触れないようにしている。
国民の目から真実を隠そうとしているというよりは、皇帝自身が真実を直視することを避けてきたと言ったほうが正しいように思えてくる。“中” 国が、決して世界の “中心” ではないという真実を直視することを恐れているのではなかろうか?もしかしたら、中国人は一人一人がみな “皇帝” なのかもしれないとも思えてくる。
テクノロジーによって、特に “情報テクノロジー” を縦横無尽に駆使することによって、はたして権威主義的、儒教的な独裁体制がその支配を永遠化できるものなのか?
“万里の長城” の建造はデジタル的に続行中なのだろうか?
“皇帝” の自己中心的世界観(中華思想)は永遠に不滅であろうか?
王力雄氏が北京で書いた今回の小説「セレモニー」はもちろん中国国内では “禁書” である。作品中には習近平を彷彿とさせる単に「主席」と呼ばれる中国の国家指導者が登場する。しかし、この 「主席」 は蜂の姿に似せたハイテクのマイクロドローンの毒針によってたやすく暗殺されてしまう。これだけでも “禁書” になるだろう。
この 「セレモニー」 は “SF政治小説” という位置づけなので、読者は当然 “SF” として、つまり、未来、もしくは近未来に起こりうることとして読んでいることであろう。
作品中、いくつかの “SF的小道具” が出てくる。
1.“IoS”
2.“ドリームジェネレイター”
3.“電子蜂(マイクロドローン)”
この3つが、このSF政治小説の “三種の神器” である。そして、多くの読者はこの3つを想像力豊かな作者の “近未来的ファンタジー” として読んでいると思われる。しかし、わたしはこの作品を読みながら、この3つの一見 “SF的小道具” に見えるものがいずれもがすでに現実化しているものであることに気づいた。
その詳細は右を参照のこと。 https://blog.goo.ne.jp/zaurus13/e/d9e451d867eae95b666f133ba5420982
中国という国がその存亡をかけて “監視と管理のハイテク化” に血道をあげている今日、その技術的な未来像を追いかけて描き切ろうとしても必然的に出し抜かれることになると思われる。問題はそこにあるのではない。問題は中国がなぜそこまで必死になって “ハイテク化” しなければならないかである。そこまで強迫神経症的に “疑心暗鬼” になるのはなぜか? “監視と管理の強化” の根底にあるのは “恐れ” ではないのか?
中国の皇帝たちは何代にも亘って “万里の長城” を築いてきた。それはまさに “自らの帝国の防衛” の歴史である。今日の中国共産党は、グローバルなインターネットの世界においても ファイヤーウォール というそびえるような “万里の長城” を築いて、外部世界の真実が国民の目にできるだけ触れないようにしている。
国民の目から真実を隠そうとしているというよりは、皇帝自身が真実を直視することを避けてきたと言ったほうが正しいように思えてくる。“中” 国が、決して世界の “中心” ではないという真実を直視することを恐れているのではなかろうか?もしかしたら、中国人は一人一人がみな “皇帝” なのかもしれないとも思えてくる。
テクノロジーによって、特に “情報テクノロジー” を縦横無尽に駆使することによって、はたして権威主義的、儒教的な独裁体制がその支配を永遠化できるものなのか?
“万里の長城” の建造はデジタル的に続行中なのだろうか?
“皇帝” の自己中心的世界観(中華思想)は永遠に不滅であろうか?
この 「セレモニー」 は “SF政治小説” という位置づけなので、読者は当然 “SF” として、つまり、未来、もしくは近未来に起こりうることとして読んでいることであろう。
作品中、いくつかの “SF的小道具” が出てくる。
1.“IoS”
2.“ドリームジェネレイター”
3.“電子蜂(マイクロドローン)”
この3つが、このSF政治小説の “三種の神器” である。そして、多くの読者はこの3つを想像力豊かな作者の “近未来的ファンタジー” として読んでいると思われる。しかし、わたしはこの作品を読みながら、この3つの一見 “SF的小道具” に見えるものがいずれもがすでに現実化しているものであることに気づいた。
その詳細は右を参照のこと。 https://blog.goo.ne.jp/zaurus13/e/d9e451d867eae95b666f133ba5420982
中国という国がその存亡をかけて “監視と管理のハイテク化” に血道をあげている今日、その技術的な未来像を追いかけて描き切ろうとしても必然的に出し抜かれることになると思われる。問題はそこにあるのではない。問題は中国がなぜそこまで必死になって “ハイテク化” しなければならないかである。そこまで強迫神経症的に “疑心暗鬼” になるのはなぜか? “監視と管理の強化” の根底にあるのは “恐れ” ではないのか?
中国の皇帝たちは何代にも亘って “万里の長城” を築いてきた。それはまさに “自らの帝国の防衛” の歴史である。今日の中国共産党は、グローバルなインターネットの世界においても ファイヤーウォール というそびえるような “万里の長城” を築いて、外部世界の真実が国民の目にできるだけ触れないようにしている。
国民の目から真実を隠そうとしているというよりは、皇帝自身が真実を直視することを避けてきたと言ったほうが正しいように思えてくる。“中” 国が、決して世界の “中心” ではないという真実を直視することを恐れているのではなかろうか?もしかしたら、中国人は一人一人がみな “皇帝” なのかもしれないとも思えてくる。
テクノロジーによって、特に “情報テクノロジー” を縦横無尽に駆使することによって、はたして権威主義的、儒教的な独裁体制がその支配を永遠化できるものなのか?
“万里の長城” の建造はデジタル的に続行中なのだろうか?
“皇帝” の自己中心的世界観(中華思想)は永遠に不滅であろうか?
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2020年5月14日に日本でレビュー済み
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私も中国の少数民族問題を研究しているので王力雄の『私の西域、君の東トルキスタン』は読んでいたが、ここコロナ問題での「監視国家」問題が浮上するに及び、この本を初めて読んだ。最初のうちは「エロ小説」ぶりに驚き、慌てて中国の「エロ出版物に関する規定」を院生に調べてもらった。それによると「卑猥な性行為、セックスとその心理活動を書くこと」は禁止ということなので、これでは政治的な内容の当否に限らず発禁となる。これを分かった上で著者はセックスのリアルな表現を書き込んだのではないだろうか。ただし、好意的に言えば、「人間とは物欲、権力欲、色欲でうごくもの」という本書の主張をリアルに書き込むには、三番目のセックス描写も必要だったということになる。
ただし、このことを除くと、話の展開はダイナミックで速く、ぐんぐん読者をひきつける。そして、官僚、商人、科学技術者といった人物の中でも最も学ばせられるのは官僚=役人の行動様式である。このリアルさが本書のキモで、それがまさしく国家に不要なキャンペーンを発動させ、国家主席を暗殺させ、最後には「民主化」をも実現させてしまう。毛沢東は「統制すべきは官僚」としたが、それが何故なのかをよく理解させてくれる。
そのため、こうした「官僚の統制」として書かれている内容を本書から読み取ると3つの内容があることとなる。①下部組織の権益保持と闘う官僚をサポートするための中央直結組織(党にも似た役割がある)、②「中央」が官僚機構と闘う手段としてのハイテク情報収集組織、③大衆に依拠した毛沢東的な「大民主」である。著者は結局のところ、①や②の危うさを主張するとともに、「民主化」の際に官僚機構の抵抗への打撃となった③にも否定的である。それが結局のところ文化大革命と同様、国家分裂ややくざの横行など世の中の混乱をきたすと主張しているのは、結局、役人が自己保身の目的でしか「民主化」を実現しないから、つまりイニシアはあくまで官僚の側のものと考えているからのように思われる。私自身は、「マオイスト」なので、もっと素直に③を民衆のエネルギーと捉えているが、である。ちなみに、著者の最終的な主張は「権力がハイテクを使うなら、民主主義も対抗して使うべき」となっている。新しい技術を手にできるものは勝利し、できなければ勝利できない、という結局はかなり単純な主張となっている(「あとがき」より)。確かに中国では腐敗官僚の摘発に大衆のネット上での写真解析などが大きな威力を発揮しており、また本書を評した梶谷懐は②を「対官僚」の監視であるという意味で積極評価している(梶谷・高口『幸福な監視国家・中国』NHK出版新書、2019年)。著者の「民主主義のハイテク利用」は台湾で出版された2冊の書籍によって「インターネット共和国」として示されているらしい。入手して検討してみたい。
ただし、こうした「独裁批判」をつらつらと読みつつ、ふと私の本来の「経済学」に戻った時、私が現代中国の本当の支配者とするところの「独占資本」の問題が一切論じられていないことに気が付く。政治が良いか悪いかはそのそれぞれの社会における真の支配者と闘えているかどうかによって判断されるべきで、その政治的リーダーが「独裁的」かそうでないかは経済学では重要な問題ではない。「土台」における支配階級と被支配階級の関係にどう政治が関わっているかが焦点となる。「官僚」自体はある種の階級、それも支配階級をなしているので、その「打倒」は重要であが、ともかく本書で言う「主席」と「官僚」と「庶民」という構図だけでは抜け落ちる、経済社会における真の支配者の特定が何よりも重要である。ので、本書の最終的な評価はこの「問題設定の是非」にまで遡らないとできないと思った。
参考にされたい。
ただし、このことを除くと、話の展開はダイナミックで速く、ぐんぐん読者をひきつける。そして、官僚、商人、科学技術者といった人物の中でも最も学ばせられるのは官僚=役人の行動様式である。このリアルさが本書のキモで、それがまさしく国家に不要なキャンペーンを発動させ、国家主席を暗殺させ、最後には「民主化」をも実現させてしまう。毛沢東は「統制すべきは官僚」としたが、それが何故なのかをよく理解させてくれる。
そのため、こうした「官僚の統制」として書かれている内容を本書から読み取ると3つの内容があることとなる。①下部組織の権益保持と闘う官僚をサポートするための中央直結組織(党にも似た役割がある)、②「中央」が官僚機構と闘う手段としてのハイテク情報収集組織、③大衆に依拠した毛沢東的な「大民主」である。著者は結局のところ、①や②の危うさを主張するとともに、「民主化」の際に官僚機構の抵抗への打撃となった③にも否定的である。それが結局のところ文化大革命と同様、国家分裂ややくざの横行など世の中の混乱をきたすと主張しているのは、結局、役人が自己保身の目的でしか「民主化」を実現しないから、つまりイニシアはあくまで官僚の側のものと考えているからのように思われる。私自身は、「マオイスト」なので、もっと素直に③を民衆のエネルギーと捉えているが、である。ちなみに、著者の最終的な主張は「権力がハイテクを使うなら、民主主義も対抗して使うべき」となっている。新しい技術を手にできるものは勝利し、できなければ勝利できない、という結局はかなり単純な主張となっている(「あとがき」より)。確かに中国では腐敗官僚の摘発に大衆のネット上での写真解析などが大きな威力を発揮しており、また本書を評した梶谷懐は②を「対官僚」の監視であるという意味で積極評価している(梶谷・高口『幸福な監視国家・中国』NHK出版新書、2019年)。著者の「民主主義のハイテク利用」は台湾で出版された2冊の書籍によって「インターネット共和国」として示されているらしい。入手して検討してみたい。
ただし、こうした「独裁批判」をつらつらと読みつつ、ふと私の本来の「経済学」に戻った時、私が現代中国の本当の支配者とするところの「独占資本」の問題が一切論じられていないことに気が付く。政治が良いか悪いかはそのそれぞれの社会における真の支配者と闘えているかどうかによって判断されるべきで、その政治的リーダーが「独裁的」かそうでないかは経済学では重要な問題ではない。「土台」における支配階級と被支配階級の関係にどう政治が関わっているかが焦点となる。「官僚」自体はある種の階級、それも支配階級をなしているので、その「打倒」は重要であが、ともかく本書で言う「主席」と「官僚」と「庶民」という構図だけでは抜け落ちる、経済社会における真の支配者の特定が何よりも重要である。ので、本書の最終的な評価はこの「問題設定の是非」にまで遡らないとできないと思った。
参考にされたい。
2022年1月2日に日本でレビュー済み
果たして中国は、どこまで実現できているのだろうか。なんて考えてしまう。
新しいGPS。暗殺用兵器。監視カメラ。あともう少しで、できそうな物ばかりである。
そう、その後が問題である。共産党、特に上部の人間達の、政治抗争である。
己の為に、今まで築きあげたものを変えるのか? いや、それぐらいの覚悟と度胸がないとダメなのか。ただの一般市民の私には、わからない、理解できない。
とにかく、面白い本である。
新しいGPS。暗殺用兵器。監視カメラ。あともう少しで、できそうな物ばかりである。
そう、その後が問題である。共産党、特に上部の人間達の、政治抗争である。
己の為に、今まで築きあげたものを変えるのか? いや、それぐらいの覚悟と度胸がないとダメなのか。ただの一般市民の私には、わからない、理解できない。
とにかく、面白い本である。
2021年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み始めると、面白くて、止まらなくなりました。中国では、発行は無理ですね。