グイグイ引き付けられて一気に読みました。
5歳の子どもが迷子になった絶望感を想像しては時折涙が出そうになりました。
小さい時の記憶をこんな風に、鮮烈な記憶で分かりやすい文章にすることが出来た著者の才能にも感服。
約40年前の貧しいインドの人達の暮らしも
生々しい描写で胸に迫りました。戦前戦後すぐの日本もきっとこんなふうだったろうなと思いました。
ここ数年で一番の衝撃的な本でした。
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25年目の「ただいま」 単行本(ソフトカバー) – 2015/9/18
サルー・ブライアリー
(著),
舩山 むつみ
(翻訳)
5歳の時、兄とはぐれて迷子なったサルー。彼は運よくオーストラリア人夫妻の元へ養子にいき、幸せな暮らしを送っていた。しかし、彼はインドの家族を忘れたわけではなかった。立派な青年へと成長した彼は、わずかな記憶を頼りに、自分の故郷を探すためグーグル・アースという「地図の旅」をはじめた――
25年の歳月と1万キロの距離を超えて彼は家族と再会を果たすことができるのか?
25年の歳月と1万キロの距離を超えて彼は家族と再会を果たすことができるのか?
- 本の長さ292ページ
- 言語日本語
- 出版社静山社
- 発売日2015/9/18
- 寸法13 x 1.9 x 18.9 cm
- ISBN-104863893140
- ISBN-13978-4863893146
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商品の説明
著者について
サルー・ブライアリー Saroo Brierley
インド中央部にあるマディア・プラデーシュ州カンドワ生まれ。オーストラリアのタスマニア州ホバート在住。彼の奇跡的な家族との再会は、ニュースや新聞で報じられ大きな話題となった。本書『25年目の「ただいま」(原題A Long Way Home)』は、ドイツ語、フランス語、イタリア語などに翻訳され、各国で出版されている。2016年1月には本書を原作とした映画がオーストラリアで公開予定。
インド中央部にあるマディア・プラデーシュ州カンドワ生まれ。オーストラリアのタスマニア州ホバート在住。彼の奇跡的な家族との再会は、ニュースや新聞で報じられ大きな話題となった。本書『25年目の「ただいま」(原題A Long Way Home)』は、ドイツ語、フランス語、イタリア語などに翻訳され、各国で出版されている。2016年1月には本書を原作とした映画がオーストラリアで公開予定。
登録情報
- 出版社 : 静山社; 初版 (2015/9/18)
- 発売日 : 2015/9/18
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 292ページ
- ISBN-10 : 4863893140
- ISBN-13 : 978-4863893146
- 寸法 : 13 x 1.9 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 462,731位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 82,336位ノンフィクション (本)
- - 129,823位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
25年の歳月をかけて自分の生まれた故郷に帰れたのに感動
2018年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本のつくりはプロの作家さんのようなつくりではなくて、
起きたことを実直に書かれているものです。
続きが気になって気になって、いっきに読みきってしまいました。
途中では何度も涙が浮かび。
仕事や興味などでインドには詳しいつもりでしたが、まだまだ知らない世界がたくさんあると実感しました。
この本を読んだ後に自分でもGoogle earthを使って、作者さんの出身地を探してみました。
ヒントがたくさんある状況なのですぐ見つかりますが、5歳の頃の記憶に頼り数年かけて探し出した作者さんの強い思い。
そして作者さんのインドのお母さんとオーストラリアの養父母の気持ち。
重い気分になる部分もありましたが、読んでよかった。
おすすめ出来る本です。
起きたことを実直に書かれているものです。
続きが気になって気になって、いっきに読みきってしまいました。
途中では何度も涙が浮かび。
仕事や興味などでインドには詳しいつもりでしたが、まだまだ知らない世界がたくさんあると実感しました。
この本を読んだ後に自分でもGoogle earthを使って、作者さんの出身地を探してみました。
ヒントがたくさんある状況なのですぐ見つかりますが、5歳の頃の記憶に頼り数年かけて探し出した作者さんの強い思い。
そして作者さんのインドのお母さんとオーストラリアの養父母の気持ち。
重い気分になる部分もありましたが、読んでよかった。
おすすめ出来る本です。
2017年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ライオンという映画のタイトルは、最後に明かされます。
ストリートチルドレンがどの様なリスクを日々くぐり抜け行き続けているのか、少年時代の彷徨は、真っさらな子供というより一人の人間として大人のいやらしさを教えてくれます。
人は帰るべきところを探求し続けて、出逢うまで歩み続けるものである事を美しく教えていただきました。
ストリートチルドレンがどの様なリスクを日々くぐり抜け行き続けているのか、少年時代の彷徨は、真っさらな子供というより一人の人間として大人のいやらしさを教えてくれます。
人は帰るべきところを探求し続けて、出逢うまで歩み続けるものである事を美しく教えていただきました。
2016年2月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
嘘のような本当のお話が、丁寧な日本語で臨場感たっぷりに語られていきます。選び抜かれて魂を宿した言葉一つ一つが、程よいテンポで物語を展開していくため、翻訳書であることを感じさせません。やめられなくなります。行ったことも見たこともない場所や登場人物の様子が、スクリーンに映し出されるような視覚効果を持ち、色彩や温度までも感じられるほど主人公に同化できです。自然で易しい表現ながらも、少しだけジャーナリスティックな雰囲気の文章が、ドキュメンタリー感を盛り上げています。主人公の強運、様々な人間模様、人の温かさ、目に見えない力、そしてグーグル・アースという現代ならではの文明の利器が一体となって紡ぎだされる奇跡の物語は、まさにタイムリー。この幸せな物語をぜひ皆さんも共有なさってください。”一念岩をも通す”、”事実は小説よりも奇なり”、を強く実感できます。
この作品は映画化され、アメリカとオーストラリアで公開、アカデミー賞6部門にノミネート後、日本でも2017年公開。日本語タイトルは『LION/ライオン ~25年目のただいま~』。
この作品は映画化され、アメリカとオーストラリアで公開、アカデミー賞6部門にノミネート後、日本でも2017年公開。日本語タイトルは『LION/ライオン ~25年目のただいま~』。
2017年5月14日に日本でレビュー済み
先に映画「LION」を観賞しました。
インドで迷子になった5歳の子供が、オーストラリアの夫婦の養子となり、大人になって幼い頃のあやふやな記憶を頼りにグーグルアースでインドの家族を探し出し再会を果たす、奇跡と感動の実話です。
あらすじは知っていたので覚悟はしていましたが、映画は序盤からラストまで感涙しっぱなしでした。
「事実は小説より奇なり」。原作は映画以上にそれを感じました。
私は特に義理の弟さんについて、彼の思いやその後彼が幸せなのかが気になっていたのですが、
少ない記述ながらも彼の背景と今を知る事が出来て良かったです。
原作はとても読みやすく、特にグーグルアースで故郷を見つけたときの描写は、作者の興奮と感動がダイレクトに伝わりました。
実際に、グーグルアースを使い作者と同じように地図上を手繰りましたが、
まだ5歳と幼かった彼が覚えていたとおりの町や駅の名は地図上のどこにも無く、
「駅の前に給水塔があった」とか、わずかな景色の記憶を頼りに広大なインドから探し出せたのは、本当に奇跡のようだと思います。
しかし、生家での生活圏の景色や家へ帰る道順は、幼い頃から繰り返し思い出していたため記憶は鮮明で、彼の家族への想いの強さを感じました。
地図上で故郷を見つけたときの作者の気持ちを思うと、筆舌に尽くしがたいものがあります。
実際は、フェイスブックもかなり役にたったみたいですね。
読みごたえは幾つもの箇所であり、
幼い迷子の子供がインドで生き延びて行く章では、インドという国が見え、
良くも悪くも出会いが運命の向きを変え、
幼い彼の生命力、機転でそのチャンスを掴んでいく様はまさにサバイバルです。
大人になって新しい家族に愛し愛されるも、自分のアイデンティティについて苦悩する章は、帰れる「家」があるという事がどれ程大切な事かを考えるさせられました。
そして「義父母の物語」の章で描かれた、特に義母の「決して血の繋がりだけが家族を作るのではない」との信条は、なかなか持ち得ない尊いことだと思います。
彼らのその信念が、結果的に今の作者の活動へと実を結んだのではと思えてしまう。
彼は今仕事の傍ら、インドの孤児院や養子縁組の効率化について世界に発信、活動を行っているみたいです。
たくさんの人に読んで欲しい。映画、原作 共にオススメです。
インドで迷子になった5歳の子供が、オーストラリアの夫婦の養子となり、大人になって幼い頃のあやふやな記憶を頼りにグーグルアースでインドの家族を探し出し再会を果たす、奇跡と感動の実話です。
あらすじは知っていたので覚悟はしていましたが、映画は序盤からラストまで感涙しっぱなしでした。
「事実は小説より奇なり」。原作は映画以上にそれを感じました。
私は特に義理の弟さんについて、彼の思いやその後彼が幸せなのかが気になっていたのですが、
少ない記述ながらも彼の背景と今を知る事が出来て良かったです。
原作はとても読みやすく、特にグーグルアースで故郷を見つけたときの描写は、作者の興奮と感動がダイレクトに伝わりました。
実際に、グーグルアースを使い作者と同じように地図上を手繰りましたが、
まだ5歳と幼かった彼が覚えていたとおりの町や駅の名は地図上のどこにも無く、
「駅の前に給水塔があった」とか、わずかな景色の記憶を頼りに広大なインドから探し出せたのは、本当に奇跡のようだと思います。
しかし、生家での生活圏の景色や家へ帰る道順は、幼い頃から繰り返し思い出していたため記憶は鮮明で、彼の家族への想いの強さを感じました。
地図上で故郷を見つけたときの作者の気持ちを思うと、筆舌に尽くしがたいものがあります。
実際は、フェイスブックもかなり役にたったみたいですね。
読みごたえは幾つもの箇所であり、
幼い迷子の子供がインドで生き延びて行く章では、インドという国が見え、
良くも悪くも出会いが運命の向きを変え、
幼い彼の生命力、機転でそのチャンスを掴んでいく様はまさにサバイバルです。
大人になって新しい家族に愛し愛されるも、自分のアイデンティティについて苦悩する章は、帰れる「家」があるという事がどれ程大切な事かを考えるさせられました。
そして「義父母の物語」の章で描かれた、特に義母の「決して血の繋がりだけが家族を作るのではない」との信条は、なかなか持ち得ない尊いことだと思います。
彼らのその信念が、結果的に今の作者の活動へと実を結んだのではと思えてしまう。
彼は今仕事の傍ら、インドの孤児院や養子縁組の効率化について世界に発信、活動を行っているみたいです。
たくさんの人に読んで欲しい。映画、原作 共にオススメです。
2017年4月18日に日本でレビュー済み
観ようと思った映画の原作で、先に読んでみたら素晴らしかった。
インドの貧しい5歳の少年がカルカッタで迷子になり、オーストラリア人夫婦の養子になって成人後、グーグルアースで幼時の記憶をたどり、故郷で四半世紀ぶりに生母に会う。著者の体験に基づく感動的な話だ。読後、読者の心に残るものがあると思う。
インドでの幼年期の空腹を抱えた貧しい生活、カルカッタで数週間ストリートで一人生き延びる日々の描写は心に迫る。街の匂いや埃までが感じられる。主人公が幼いながらに注意深く、警戒しつつも生きるためのチャンスを見極めようとする眼差しが印象的で、今すべきことは何かを考え抜く集中力に感服した。
巻頭にグーグルアースでの故郷の写真、生母との再会の写真、養親の写真等が掲げられているので、読者は具体的なイメージを持って読み進んでいける。それにしても、グーグルがそのような幸いに寄与する時代を思わずにはいられなかった。再会時のインドの母が、質素な暮らしながら携帯電話を取り出し主人公の帰還を連絡するのも印象的だった。
この書は再会で終わるのでなく、その後に全体の4分の1のページがあてられている。再会は物語の終わりではなく始まりだったと著者は言う。著者はインドとオーストラリアの2国に家族を持ち、今はインドの孤児院経営や養子縁組組織にかかわっているようだ。自分が今、何をすべきか誠実に考え、実行する著者の人間性には、オーストラリアの養親の影響もあるだろう。家族、親子の在り方、一人の人間が成長していく過程がよく描かれ、考えさせられる物語だ。
著者は5歳で列車に乗って遠路カルカッタまで行き迷子になった道程や、収容された施設を訪ね、追体験を行う。なぜそれほどに追体験に拘るのかと思ったが、著者はそれらの行為を「過去の痛みを埋葬する」ために必要だったと言う。なるほどと思わされた。不実な実父も「僕という人間や僕の人生の一部」と否定しない。過去に痛みを持った人物が心をなだめ、自信を持って今を肯定的に生きるために、「心の平安」を得るために、「過去の痛みの埋葬」は大切なものなのだなとしみじみ思った。
心温まる感動的な実話の物語で、300ページ近いですが休日1日で読めるかと思います。
インドの貧しい5歳の少年がカルカッタで迷子になり、オーストラリア人夫婦の養子になって成人後、グーグルアースで幼時の記憶をたどり、故郷で四半世紀ぶりに生母に会う。著者の体験に基づく感動的な話だ。読後、読者の心に残るものがあると思う。
インドでの幼年期の空腹を抱えた貧しい生活、カルカッタで数週間ストリートで一人生き延びる日々の描写は心に迫る。街の匂いや埃までが感じられる。主人公が幼いながらに注意深く、警戒しつつも生きるためのチャンスを見極めようとする眼差しが印象的で、今すべきことは何かを考え抜く集中力に感服した。
巻頭にグーグルアースでの故郷の写真、生母との再会の写真、養親の写真等が掲げられているので、読者は具体的なイメージを持って読み進んでいける。それにしても、グーグルがそのような幸いに寄与する時代を思わずにはいられなかった。再会時のインドの母が、質素な暮らしながら携帯電話を取り出し主人公の帰還を連絡するのも印象的だった。
この書は再会で終わるのでなく、その後に全体の4分の1のページがあてられている。再会は物語の終わりではなく始まりだったと著者は言う。著者はインドとオーストラリアの2国に家族を持ち、今はインドの孤児院経営や養子縁組組織にかかわっているようだ。自分が今、何をすべきか誠実に考え、実行する著者の人間性には、オーストラリアの養親の影響もあるだろう。家族、親子の在り方、一人の人間が成長していく過程がよく描かれ、考えさせられる物語だ。
著者は5歳で列車に乗って遠路カルカッタまで行き迷子になった道程や、収容された施設を訪ね、追体験を行う。なぜそれほどに追体験に拘るのかと思ったが、著者はそれらの行為を「過去の痛みを埋葬する」ために必要だったと言う。なるほどと思わされた。不実な実父も「僕という人間や僕の人生の一部」と否定しない。過去に痛みを持った人物が心をなだめ、自信を持って今を肯定的に生きるために、「心の平安」を得るために、「過去の痛みの埋葬」は大切なものなのだなとしみじみ思った。
心温まる感動的な実話の物語で、300ページ近いですが休日1日で読めるかと思います。