さすがにウィーズナー！とうならされること、間違いなし！です。
表紙左のトカゲがアーサー、右がマックスですが、絵の上手なアーサーのことをマックスは最初アートと呼んだりします。マックスは単なる名前のようですが、英語の『マックス』からイメージするようなキャラクターでもあると思います。
珍しく文章の多くある絵本ですから、この名前にもウィーズナーならではのこだわりがあったのではないかと思います。
上手なアーサーの絵を見てマックスも描きたいと思うのですが、何を描いたら良いかわかりません。「ぼくを描いたら？」とアーサーに言われて、いきなりアーサーの身体に絵の具を塗り重ねるマックス。
いい加減にしろ！と怒鳴ろうとしたアーサーの身体からうろこ（？）が飛び散ったかと思うと、いろんな色が残りました。気分が悪いと言うアーサーに水を飲ませたら、アーサーの身体に残っていた色が流れ落ちて、とうとう線だけになりました。
立ち去ろうとしたアーサーをマックスが引き留めたら、線だけになったアーサーの身体の線がほつれて…。
この絵本では、実際３Ｄのアーサーが２Ｄとなり無となってしまうけれども、それが又２Ｄとなり３Ｄとなります。アーサーは最初とは似ても似つかぬ（？）ようでいて、ゴキゲンな二人になってます。
絵とはこう描くもの、芸術とはこうあるもの、という既成概念が吹っ飛ぶゴキゲンな絵本です。
是非ご自分の目で見て、楽しんで下さい。
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