気鋭の倫理学者によるクールな一冊。
哲学的に生命倫理を問うたもので、考える視座を高めてくれる。
今の時代だからこそ必読すべきなのかもしれない。
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ハンス・ヨナス 未来への責任:やがて来たる子どもたちのための倫理学 単行本 – 2021/7/15
戸谷 洋志
(著)
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▼科学技術文明において、現在世代は未来世代を滅ぼすことができる。
アウシュヴィッツの惨禍を生きた哲学者が描く、テクノロジー時代の新たな倫理学
▼気候変動、ゲノム編集、放射性廃棄物――
テクノロジーは、遠い未来にまで影響を及ぼす。
したがって私たちは、まだ生まれていない未来世代に対し、責任を負わなければならない。直感的にはそう思える。
しかし、存在していない者とは合意形成ができず、またそこに人権を認めることもできない。
ここに、ハンス・ヨナスの提唱した、まったく新しい未来倫理学の考え方が呼び出される。
ユダヤ人として二〇世紀を生き、自ら戦場に立った彼は、なぜ「未来への責任」を見出し、そしてどのような思索を重ねたのか。
気鋭の若手による、ヨナス研究の新たな地平。
【目次】
はじめに
第1章 人間と想像力――哲学的人間学I
1 動物と人間の境界
2 反転する想像力
3 墓と形而上学
第2章 歴史をめぐる問い――哲学的人間学II
1 歴史とは何か
2 ユートピアに抗して
3 歴史の予測不可能性
第3章 死の存在論とニヒリズム――哲学的生命論I
1 「死の存在論」の誕生
2 亡霊と化す精神
3 人間と世界の断絶
第4章 テクノロジーの脅威――技術論
1 テクノロジーとはなにか?
2 テクノロジーの脅威
3 テクノロジーと倫理
第5章 生命とは何か――哲学的生命論II
1 新たな生命論を目指して
2 生命と自由
3 傷つきやすさと実存
第6章 傷つきやすさへの責任――未来倫理学I
1 責任とは何か
2 責任の対象
3 責任の主体
第7章 未来世代への責任――未来倫理学II
1 未来世代への責任の基礎づけ
2 開かれた歴史への責任
3 未来の予見
第8章 アウシュヴィッツ以降の神――神学
1 なぜ神話を語るのか
2 無力な神の神話
3 神と記憶
おわりに――やがて来る子どもたちのために
註
あとがき
参考文献
索 引
アウシュヴィッツの惨禍を生きた哲学者が描く、テクノロジー時代の新たな倫理学
▼気候変動、ゲノム編集、放射性廃棄物――
テクノロジーは、遠い未来にまで影響を及ぼす。
したがって私たちは、まだ生まれていない未来世代に対し、責任を負わなければならない。直感的にはそう思える。
しかし、存在していない者とは合意形成ができず、またそこに人権を認めることもできない。
ここに、ハンス・ヨナスの提唱した、まったく新しい未来倫理学の考え方が呼び出される。
ユダヤ人として二〇世紀を生き、自ら戦場に立った彼は、なぜ「未来への責任」を見出し、そしてどのような思索を重ねたのか。
気鋭の若手による、ヨナス研究の新たな地平。
【目次】
はじめに
第1章 人間と想像力――哲学的人間学I
1 動物と人間の境界
2 反転する想像力
3 墓と形而上学
第2章 歴史をめぐる問い――哲学的人間学II
1 歴史とは何か
2 ユートピアに抗して
3 歴史の予測不可能性
第3章 死の存在論とニヒリズム――哲学的生命論I
1 「死の存在論」の誕生
2 亡霊と化す精神
3 人間と世界の断絶
第4章 テクノロジーの脅威――技術論
1 テクノロジーとはなにか?
2 テクノロジーの脅威
3 テクノロジーと倫理
第5章 生命とは何か――哲学的生命論II
1 新たな生命論を目指して
2 生命と自由
3 傷つきやすさと実存
第6章 傷つきやすさへの責任――未来倫理学I
1 責任とは何か
2 責任の対象
3 責任の主体
第7章 未来世代への責任――未来倫理学II
1 未来世代への責任の基礎づけ
2 開かれた歴史への責任
3 未来の予見
第8章 アウシュヴィッツ以降の神――神学
1 なぜ神話を語るのか
2 無力な神の神話
3 神と記憶
おわりに――やがて来る子どもたちのために
註
あとがき
参考文献
索 引
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社慶應義塾大学出版会
- 発売日2021/7/15
- 寸法13.5 x 2.4 x 19.5 cm
- ISBN-104766427556
- ISBN-13978-4766427554
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商品の説明
著者について
戸谷 洋志(とや・ひろし)
1988 年生まれ。哲学専攻。関西外国語大学・准教授。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。単著に『Jポップで考える哲学――自分を問い直すための15曲』(講談社、2016年)、『ハンス・ヨナスを読む』(堀之内出版、2018年)、『原子力の哲学』(集英社、2020年)、共著に『棋士と哲学者――僕らの哲学的対話』(イーストプレス、2018年)、『漂泊のアーレント 戦場のヨナス――ふたりの二〇世紀 二つの旅路』(慶應義塾大学出版会、2020年)がある。第31回暁烏敏賞(2015年)、第41回エネルギーフォーラム賞優秀賞(2021年)受賞。
1988 年生まれ。哲学専攻。関西外国語大学・准教授。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。単著に『Jポップで考える哲学――自分を問い直すための15曲』(講談社、2016年)、『ハンス・ヨナスを読む』(堀之内出版、2018年)、『原子力の哲学』(集英社、2020年)、共著に『棋士と哲学者――僕らの哲学的対話』(イーストプレス、2018年)、『漂泊のアーレント 戦場のヨナス――ふたりの二〇世紀 二つの旅路』(慶應義塾大学出版会、2020年)がある。第31回暁烏敏賞(2015年)、第41回エネルギーフォーラム賞優秀賞(2021年)受賞。
登録情報
- 出版社 : 慶應義塾大学出版会 (2021/7/15)
- 発売日 : 2021/7/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 288ページ
- ISBN-10 : 4766427556
- ISBN-13 : 978-4766427554
- 寸法 : 13.5 x 2.4 x 19.5 cm
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- - 12,526位哲学・思想 (本)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年8月10日に日本でレビュー済み
ここ最近、責任という概念をどう捉えたらよいのか引っかかり書店にて購入。自分なりの答えが出た訳ではないが良いヒントになった。
2022年4月6日に日本でレビュー済み
ヨナスを紹介しようとする努力は評価するが、ヨナスの思想をきちんと読んで、理解しているのだろうか疑問に思う。「未来倫理」「責任」、どれをとってもヨナスの解釈として正しいとは思えない。先行研究に基づかない独断的な解釈をしていないか。「未来倫理」は「未来の子どもたちのための倫理」ではないし、「責任」もこれまでの過去「遡及的責任」ではなく、事前の「配慮的責任」であり、「本当の人間らしい生き方」とか、「未来世代が何者であるか」などという問いにみられる形而上学的問いをヨナスは問題としていないのではないか。「未来世代が現在世代と同様に存在すること(Dasein)」がヨナスにとり問題なのであり、現に存在する「進化の遺産を守るべきだ」というのではないのか。