人が太りやすい理由を生物学観点から説明している一冊。
学者が書いているのか、和訳者が下手なのかは分からないが非常に読みづらい。節の前後で言っていることに矛盾があったり、筆者の言いたいことが推論で終わってしまっている章があったりする。
しかしながら内容は面白い。進化過程を考えると人間が太ってしまうのは仕方がないことだと思わざる得ない。
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人はなぜ太りやすいのか――肥満の進化生物学 単行本 – 2017/7/19
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人類は太り続けてきた。
肥満人口は1980年から倍増し、肥満を含む過剰体重者の割合は1位のクック諸島で81%、
ファストフード大国アメリカで72%に上る(WHOのデータ)。肥満自体は新しい現象ではない
が、これほどの流行は近年の事象である。
種としての誕生以来、人類は食物獲得のためによく身体を動かし、あり余る食物に恵まれる
ことが稀な環境で数十万年を生き延びた。生存のための適応は、当然エネルギー摂取効率を
高める方向に働いた。現代になって初めて、高カロリー食が市場に溢れ、身体活動は
余暇のスポーツという贅沢に変わったが、身体は過去の進化の刻印をとどめている。
エネルギーの過剰蓄積への歯止めが弱い体で、人類は飽食の時代を迎えたのである。
進化の過程で大型化した脳を支えたのが脂肪だったこと、
脳の発達のために赤子が脂肪を豊富に蓄えて生まれてくることも、
太りやすさの背景にある。
本書は人の肥満に進化生物学的アプローチを中心に迫った先駆的な仕事。
代謝、内分泌、熱力学、遺伝、エピジェネティクスに及ぶ膨大な知識を集約し、
複雑に相関する人体の生理を解き明かした。肥満は様々なリスク要因となるが、
脂肪は人に必須である。病気への抵抗や女性の生殖に利益をもたらす。
過度の痩身は逆に不健康を招く。カロリーや血糖値ばかり気にすることも、
バランスを崩す可能性がある。
どうしたら健康でいられるのか。近道はないが、確実な道へのヒントを本書は示している。
[目次抄]
はじめに――ヒューマンバイオロジー・進化・肥満
第1章 肥満への道
第2章 私たちの遠い昔の祖先
第3章 食事の進化
第4章 進化、適応、ヒトの肥満
第5章 進化、適応、現代の試練
第6章 エネルギー、代謝、生命の熱力学
第7章 情報分子とペプチド革命
第8章 食欲と飽満
第9章 食べるための準備を整える
第10章 食べるということの逆説
第11章 脂肪の生物学
第12章 脂肪と生殖
第13章 肥満の遺伝子とエピジェネティクス
結論 訳者あとがき 参照文献 索引
肥満人口は1980年から倍増し、肥満を含む過剰体重者の割合は1位のクック諸島で81%、
ファストフード大国アメリカで72%に上る(WHOのデータ)。肥満自体は新しい現象ではない
が、これほどの流行は近年の事象である。
種としての誕生以来、人類は食物獲得のためによく身体を動かし、あり余る食物に恵まれる
ことが稀な環境で数十万年を生き延びた。生存のための適応は、当然エネルギー摂取効率を
高める方向に働いた。現代になって初めて、高カロリー食が市場に溢れ、身体活動は
余暇のスポーツという贅沢に変わったが、身体は過去の進化の刻印をとどめている。
エネルギーの過剰蓄積への歯止めが弱い体で、人類は飽食の時代を迎えたのである。
進化の過程で大型化した脳を支えたのが脂肪だったこと、
脳の発達のために赤子が脂肪を豊富に蓄えて生まれてくることも、
太りやすさの背景にある。
本書は人の肥満に進化生物学的アプローチを中心に迫った先駆的な仕事。
代謝、内分泌、熱力学、遺伝、エピジェネティクスに及ぶ膨大な知識を集約し、
複雑に相関する人体の生理を解き明かした。肥満は様々なリスク要因となるが、
脂肪は人に必須である。病気への抵抗や女性の生殖に利益をもたらす。
過度の痩身は逆に不健康を招く。カロリーや血糖値ばかり気にすることも、
バランスを崩す可能性がある。
どうしたら健康でいられるのか。近道はないが、確実な道へのヒントを本書は示している。
[目次抄]
はじめに――ヒューマンバイオロジー・進化・肥満
第1章 肥満への道
第2章 私たちの遠い昔の祖先
第3章 食事の進化
第4章 進化、適応、ヒトの肥満
第5章 進化、適応、現代の試練
第6章 エネルギー、代謝、生命の熱力学
第7章 情報分子とペプチド革命
第8章 食欲と飽満
第9章 食べるための準備を整える
第10章 食べるということの逆説
第11章 脂肪の生物学
第12章 脂肪と生殖
第13章 肥満の遺伝子とエピジェネティクス
結論 訳者あとがき 参照文献 索引
- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2017/7/19
- ISBN-104622085534
- ISBN-13978-4622085539
商品の説明
出版社からのコメント
著者について
マイケル・L・パワー(Michael L. Power)
米国産婦人科学会上級研究員。スミソニアン国立動物園上級研究員。
ジェイ・シュルキン(Jay Schulkin)
米国産婦人科学会研究部長。ジョージタウン大学生理学・生物物理学研究教授。
山本太郎(やまもと・たろう)
1990年長崎大学医学部卒業。東京大学大学院医研究博士課程国際保健学修了。
京都大学、ハーヴァード大学、コーネル大学を経て現在長崎大学熱帯医学研究
所・国際保健分野主任教授。著書に『感染症と文明』『新型インフルエンザ』
(いずれも、岩波新書)他。訳書にジャック・ペパン『エイズの起源』、マーティ
ン・J・ブレイザー『失われてゆく、我々の内なる細菌』(いずれも、みすず書房)
他。
米国産婦人科学会上級研究員。スミソニアン国立動物園上級研究員。
ジェイ・シュルキン(Jay Schulkin)
米国産婦人科学会研究部長。ジョージタウン大学生理学・生物物理学研究教授。
山本太郎(やまもと・たろう)
1990年長崎大学医学部卒業。東京大学大学院医研究博士課程国際保健学修了。
京都大学、ハーヴァード大学、コーネル大学を経て現在長崎大学熱帯医学研究
所・国際保健分野主任教授。著書に『感染症と文明』『新型インフルエンザ』
(いずれも、岩波新書)他。訳書にジャック・ペパン『エイズの起源』、マーティ
ン・J・ブレイザー『失われてゆく、我々の内なる細菌』(いずれも、みすず書房)
他。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2017/7/19)
- 発売日 : 2017/7/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 400ページ
- ISBN-10 : 4622085534
- ISBN-13 : 978-4622085539
- Amazon 売れ筋ランキング: - 840,382位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 11,470位生物・バイオテクノロジー (本)
- - 109,370位暮らし・健康・子育て (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年7月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヒトが長い期間掛けて選択した遺伝的、生物的要因は、劇的に変化した現代の環境との相互作用の結果、体重増加を起こした。
本書は、肥満が引き起こす身体的要因を解剖から開始し、食事、エネルギー代謝などから考察するとともに、時間軸を長くし、ヒトの進化の過程でなぜ体重だけが急激に増加してきたかに言及している。私たちが何気なく「飽食になったから」という理由だけでなく、多くの要因が絡み合っていることを教えてくれる。現代の人間が抱える体重増加・肥満といった「疾病」の基盤となる書類であり、最新的な知見に基づき、科学が「何が分かっていて」、「何が諸説ある」かを丁寧に記述している。
その意味で、栄養、運動に関わる科学者にとっては、知識を網羅的に習得することができる。また、健康に関わる企業や一般市民にとっては、ネットに蔓延る噂とは一線を画する、エビデンスに基づいた知見を得られると思う。つまり、肥満に対する教科書と言ってよく、特にこの分野の科学者にとっては必読書と思った。
日本語訳については、よく見受ける単に英語を日本語に直したという「分かりづらさ」がない。丁寧な日本語の文章に訳されており、違和感なく頭に入ってきて読みやすい。
本書は、肥満が引き起こす身体的要因を解剖から開始し、食事、エネルギー代謝などから考察するとともに、時間軸を長くし、ヒトの進化の過程でなぜ体重だけが急激に増加してきたかに言及している。私たちが何気なく「飽食になったから」という理由だけでなく、多くの要因が絡み合っていることを教えてくれる。現代の人間が抱える体重増加・肥満といった「疾病」の基盤となる書類であり、最新的な知見に基づき、科学が「何が分かっていて」、「何が諸説ある」かを丁寧に記述している。
その意味で、栄養、運動に関わる科学者にとっては、知識を網羅的に習得することができる。また、健康に関わる企業や一般市民にとっては、ネットに蔓延る噂とは一線を画する、エビデンスに基づいた知見を得られると思う。つまり、肥満に対する教科書と言ってよく、特にこの分野の科学者にとっては必読書と思った。
日本語訳については、よく見受ける単に英語を日本語に直したという「分かりづらさ」がない。丁寧な日本語の文章に訳されており、違和感なく頭に入ってきて読みやすい。
2018年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
肥満を考える際の考え方を整理する上で大変助けになる一冊!
ものの見方、考え方、という観点で刺激を与える良書!
ものの見方、考え方、という観点で刺激を与える良書!
2020年11月29日に日本でレビュー済み
グレリンやレプチンなどのホルモンが肥満と関わっているという内容がメインになります。2020年にこの本を読んだのですが、今ではよく他の本でも言われているので、そこまで目新しい内容には感じませんでした。値段もかなり高いので図書館で借りて読むことをオススメします。
2019年7月8日に日本でレビュー済み
著者らはアメリカの産婦人科医師である。本書はアメリカをはじめ、世界のほとんどの国々で急増している肥満の問題を、進化生物学的視点から解明したものである。肥満の原因を単純に過食や運動不足とせずに、脂肪を体内に蓄えることが進化的適応であるというヒトの進化の歴史があることを明らかにしている。
世界各国で肥満が急増している。アメリカでは低所得者に多く、本人のQOLの問題だけでなく糖尿病やがんの多発にも関連して、医療費増大の一因ともなっている。日本などアジア諸国では、BMI(ボディ・マス指数)で測定すると、体型的にはアメリカほどの肥満者は少ないものの軽度の肥満でも糖尿病の原因となっており、やはり医療費の増大をもたらしている。
肥満の急増についての通説は、過去の人類が食物確保に多くの身体的な努力を要し、また食物不足が一般的であったのに対して、高エネルギーの食事が容易に入手でき、かつ運動不足が一般的な現代の生活とのギャップに起因する、というものである。著者らはこの通説を否定はしないが、進化生物学的視点の重要性を強調する。つまり、過去の飢餓はヒトの肥満化傾向への選択圧としては不十分であり、女性の妊娠と出産、および胎児・新生児における脂肪の重要性を指摘している。女性の脂肪が下半身と皮下に蓄積されやすいことは、内臓脂肪蓄積を特徴とする男性よりも健康的である。現在の肥満の増大は、女性の場合は過去の適応の成功が大きく逸脱し、現在の生活環境に適応しすぎて、病気に至る肥満にまで至ってしまった、ということである。
著者らの提案は、肥満対策には進化生物学的視点が貢献する、というものである。過食や運動不足対策に加えて、全体的な視野が不可欠である。一方、著者らは薬による肥満対策には批判的である。ヒトの体内の総体的な生理はあまりにも複雑で、薬による短絡的な肥満治療は思わぬ健康被害をもたらす可能性があるからである。
評者の感想として、ヒトの新生児の脂肪率がアザラシなどの海棲哺乳類なみ、というデータには驚いた。進化生物学的視点の重要性に納得した。
世界各国で肥満が急増している。アメリカでは低所得者に多く、本人のQOLの問題だけでなく糖尿病やがんの多発にも関連して、医療費増大の一因ともなっている。日本などアジア諸国では、BMI(ボディ・マス指数)で測定すると、体型的にはアメリカほどの肥満者は少ないものの軽度の肥満でも糖尿病の原因となっており、やはり医療費の増大をもたらしている。
肥満の急増についての通説は、過去の人類が食物確保に多くの身体的な努力を要し、また食物不足が一般的であったのに対して、高エネルギーの食事が容易に入手でき、かつ運動不足が一般的な現代の生活とのギャップに起因する、というものである。著者らはこの通説を否定はしないが、進化生物学的視点の重要性を強調する。つまり、過去の飢餓はヒトの肥満化傾向への選択圧としては不十分であり、女性の妊娠と出産、および胎児・新生児における脂肪の重要性を指摘している。女性の脂肪が下半身と皮下に蓄積されやすいことは、内臓脂肪蓄積を特徴とする男性よりも健康的である。現在の肥満の増大は、女性の場合は過去の適応の成功が大きく逸脱し、現在の生活環境に適応しすぎて、病気に至る肥満にまで至ってしまった、ということである。
著者らの提案は、肥満対策には進化生物学的視点が貢献する、というものである。過食や運動不足対策に加えて、全体的な視野が不可欠である。一方、著者らは薬による肥満対策には批判的である。ヒトの体内の総体的な生理はあまりにも複雑で、薬による短絡的な肥満治療は思わぬ健康被害をもたらす可能性があるからである。
評者の感想として、ヒトの新生児の脂肪率がアザラシなどの海棲哺乳類なみ、というデータには驚いた。進化生物学的視点の重要性に納得した。
2017年11月19日に日本でレビュー済み
本書を読むとダイエット本によくある、●●してはいけない、××しさえすれば痩せる、という単純なメカニズムではないことが理解できる。
商品紹介に記載されているとおり本書は肥満を解決する回答は提示していないが、肥満に関連するメカニズムを詳細に記すことにより、読者にヒントを与えるものでした。
生理反応についての解説はかなり難しく、単純な問題ではないこと、個人差があること、人体の機能には未解明の意味が多く残されていることは理解できました。最後の薬による肥満の解消に対する警鐘は真摯に受け止めています。
商品紹介に記載されているとおり本書は肥満を解決する回答は提示していないが、肥満に関連するメカニズムを詳細に記すことにより、読者にヒントを与えるものでした。
生理反応についての解説はかなり難しく、単純な問題ではないこと、個人差があること、人体の機能には未解明の意味が多く残されていることは理解できました。最後の薬による肥満の解消に対する警鐘は真摯に受け止めています。
2018年1月20日に日本でレビュー済み
医師で訳者の山本太郎氏のテンポのいい文章が好きで岩波新書の三部作もみすずの訳書も読んでみたが、最新のこの本は原書出版時期が古い。ひとつ前に出た訳書「失われてゆく、我々の内なる細菌」(M・J・ブレイザー著)や山本氏自身が岩波新書「抗生物質と人間」で熱心に取り上げている腸内細菌叢の変化による肥満というテーマについてもほとんど取り上げられていない。訳者あとがきでもいつもの熱い感じがない。翻訳対象の選択ミス?それとも翻訳にとりかかったが、華がないのでなかなか仕上がらず出版時期が「失われてゆく・・」と逆転したのかも。山本先生、次に期待します。
2020年6月12日に日本でレビュー済み
脂肪組織は生理的な反応にエネルギー、生殖、免疫などさまざまな場面で深く関わっており、その必要性が故に蓄積されやすい。しかし、過剰な蓄積によってそれら生理活性のバランスが崩れることが現代の疾患につながっているのではないか。というところでしょうか。
内容も興味深く、脂肪の役割を大まかに理解するのに適した一冊だと思います。
内容も興味深く、脂肪の役割を大まかに理解するのに適した一冊だと思います。