古代から近世の中国史を概観するには、最良だと思えたのが陳舜臣さんの「小説十八史」です。
春秋戦国時代の群雄割拠と諸子百家、秦の始皇帝による中華統一、漢の成立に至る項羽と劉邦の争い、覇権を争う三国志等々、歴史書、歴史小説、個人に焦点を当てた小説も含め、面白いものが数多くありますが、概観を頭に入れておくと、それぞれの理解が深まり、きっとより一層楽しめますね。
個人的には十八史略をつまらない歴史ダイジェストとして後回しにしたのは失敗だったと思わされました。
こういう風に中国という国が出来上がってきたのかという気づき、日本でよく使われることわざ等の由来の発見もあります。興味が尽きない内容でした。
他方、ローマ帝国の盛衰を読んだときと同じように、今日に至っても相変わらず同じような争いを続けている人間に進歩がないとも思わされます。簡潔に記されますが示唆に富む読書体験を味わえるとも言えそうです。
中国に関心を持ち、中国の歴史に触れようと思う方には、最初の一冊として「小説十八史略」をお勧めしたいと思います。
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小説十八史略 1 単行本 – 1977/11/30
陳 舜臣
(著)
- 本の長さ254ページ
- 言語日本語
- 出版社毎日新聞出版
- 発売日1977/11/30
- ISBN-104620103411
- ISBN-13978-4620103419
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登録情報
- 出版社 : 毎日新聞出版 (1977/11/30)
- 発売日 : 1977/11/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 254ページ
- ISBN-10 : 4620103411
- ISBN-13 : 978-4620103419
- Amazon 売れ筋ランキング: - 829,467位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 215,062位文学・評論 (本)
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著者について
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1924(大正13)年、神戸に生まれる。大阪外語大学印度語部卒業。同校西南亜細亜語研究所助手を勤めるが終戦によって辞職し、家業の貿易に従事。 1961年、『枯草の根』により江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。69年、『青玉獅子香炉』により直木賞、70年、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』に より日本推理作家協会賞、71年、『実録アヘン戦争』により毎日出版文化賞、76年、『敦煌の旅』により大佛次郎賞、89年、『茶事遍路』により読売文学 賞(随筆・紀行賞)、92年、『諸葛孔明』により吉川英治文学賞、93年、朝日賞、さらに95年、「作家としての業績」により日本芸術院賞をそれぞれ受賞 する。日本芸術院会員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『秘本三国志(六) 』(ISBN-10:4122052157)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月6日に日本でレビュー済み
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2024年5月19日に日本でレビュー済み
この小説を夢中になって読んだのは、高校生の通学中の電車の中であった。自身の中に世界史の時間軸に一本の柱が出き、同時代の西洋史やイスラム史と比較してゆき世界史が自然と得意になった。その後成人した後、実際に目で見てみたいと中国のあちらこちらの都市に足を運んだのが懐かしい。中国の歴代王朝が勃興し、栄え、衰退していく様が、神話の時代から元王朝まで体感することが出来る。人には寿命があるが、主人公も老いてゆき、また若い新たな人材が誕生してくるのも楽しみ。今でも書斎にあるこの本をパラパラめくり読んでいます。
2024年1月25日に日本でレビュー済み
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十八史略自体が読みやすいが、小説としてリメイクしているのでさらに分かりやすい。
2021年9月25日に日本でレビュー済み
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せっかく小説と断っておられるのに、史実に近いところを淡々と並べているだけで抑揚に欠けていたので、大変ガッカリしました。この著者の他の作品を数々読んで大いに楽しませていただきました経験から、著者の見識で資料至上主義を超越した物語を期待しておりましたので残念です。
[十八史略]を読んだことがない人には適当と思いますが、私は第1巻だけで十分で続きは読みません。
[十八史略]を読んだことがない人には適当と思いますが、私は第1巻だけで十分で続きは読みません。
2023年5月20日に日本でレビュー済み
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日本の作家の中国を舞台にした歴史物語は18史略をもとにしていることがよくわかりました
2022年6月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とにかく、面白い
中国の歴史が、である。
この本で、呉越の戦いや、項羽と劉邦の争い、あるいは三国志、あるいは隋唐の物語などを、学んだ。
文体がいい。丁寧で読みやすい。
後で知った事だが『18史略』という古典が、中国にあって、
それを、本書の著者が、日本の読者向けに、優しく書きおろしたみたいだ。
小説という形式を取って。
読みましたよう、寝食忘れて。20年以上前の事である
今回、キンドルに取り入れられ、再度、購入した。
何回、読んでも、新鮮である。
特に、1巻目が、いい。春秋戦国時代だ。
歴史上の人物が、これでもかと、出て来るのだが、
キャラクターに、躍動感がある。
生々しいし(中国人も)人間なんだな、と思ってしまうし、親近感が湧く。
著者は元々、作家なので、そう思わせる、技量がある。納得である。
本書で、一通りの、歴史の流れをつかんだ後は。
『論語』などの、思想にハマってもいいし。
三国志を代表とした、戦記物の、登場人物を覚える事も、可能だ。
これ、このように、楽しく読めて、なおかつ、使える本書。
入門書に最適です。ぜひ、ご覧あれ。
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これ、このように、楽しく読めて、なおかつ、使える本書。
入門書に最適です。ぜひ、ご覧あれ。
2023年1月8日に日本でレビュー済み
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正直、学生の頃に教科書かテキストで一部読んだ記憶があり、少し退屈なイメージがありましたが、改めて通して読んでみると予想外に面白かった。歳のせいもあるのかな?
2022年4月14日に日本でレビュー済み
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はじめの書き出し 人、人の追求、人なのだこれがすべて 若い子ほど読んでほしい 環境は違えど 人の行いはあまり変わらず 人生の教養を増やして生きてほしい