読んでいると、目が冴え冴えしてきてしまう。
もっと読まれるべき本だと思う。
文革の頃の中国の、陰湿・残忍さがよくわかる。
ないことを告白させるために使われる、
あの手この手の手段の詳細。表向きの表現と裏の実態。
独房の細かな描写。粗末な食事。
特殊な手錠を囚人の手首にきつく締め付けて、
肉体的、精神的に傷つける。
看守や取調官の恫喝や誘導。
毛沢東語録が、どのように使われていたのか。
当時、流通していた理論。人々の言動。
文革が終わって40年たってるけど、まだかなりの人が生きてるのだ。
それにしても、
策術を練って陥れようとする権力者に対し、
毛沢東語録の言葉そのもので対抗しよう、
と考えて勉強する筆者の賢さ。
手錠による損傷で手が不具になる恐れが出てきた時、
しかも、看守たちは「そんなことは意図しなかった」と言えば、
責任を逃れられる、
そうとわかっている状況の中で、筆者がどう考えたかと言うと、
「手のことは忘れよう。不具になるならそれに甘んじることにしよう。
この世には、手が不自由だったり、あるいは両手がなくても
立派な人はいるのだから」
と、両手を失った兵隊が描いた絵を思い出す。
とても常人にはできない。
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上海の長い夜 上: 文革の嵐を耐え抜いた女性の物語 単行本 – 1988/7/1
- 本の長さ347ページ
- 言語日本語
- 出版社原書房
- 発売日1988/7/1
- ISBN-104562019484
- ISBN-13978-4562019489
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登録情報
- 出版社 : 原書房 (1988/7/1)
- 発売日 : 1988/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 347ページ
- ISBN-10 : 4562019484
- ISBN-13 : 978-4562019489
- Amazon 売れ筋ランキング: - 618,349位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 564位中国史
- - 100,902位ノンフィクション (本)
- - 164,508位文学・評論 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一気に引き込まれ、読みました。なんと言っても、この著者のGood Family の香りが好きです。
そして、感性も。
頭のいい人です。しかし、ここまで堪えて堪えてこれた不屈の精神。かなわぬことながら(死亡)会って
お話しをしてみたいと思いました。
そして、感性も。
頭のいい人です。しかし、ここまで堪えて堪えてこれた不屈の精神。かなわぬことながら(死亡)会って
お話しをしてみたいと思いました。
2005年11月22日に日本でレビュー済み
まず、日本人が経済成長に励み、平和を享受し、大阪万博などに浮かれていたころ、隣の中国でこのような地獄図が展開していたことを知り驚かされる。
しかし、著者の言う「私たち自身の性格のなかになにかが欠けていて、そのため毛(沢東)につきまとう悪霊がはびこることができたに違いない」という意味では、けっして他人事とは思えない。
日本の戦時中にも似たような状況はあったであったろうし、現代の会社や学校でもこれに類したことがまったく無いとは言えまい。人間性の不可思議さ、恐ろしさを思い知らされる。
「弁証法的唯物論に基づく闘争」を勝ち抜いてきた現在の中国共産党の発言(一方的な断罪、謝罪の要求など)にも同じ論理が貫かれているような気がしてならない。
しかし、著者の言う「私たち自身の性格のなかになにかが欠けていて、そのため毛(沢東)につきまとう悪霊がはびこることができたに違いない」という意味では、けっして他人事とは思えない。
日本の戦時中にも似たような状況はあったであったろうし、現代の会社や学校でもこれに類したことがまったく無いとは言えまい。人間性の不可思議さ、恐ろしさを思い知らされる。
「弁証法的唯物論に基づく闘争」を勝ち抜いてきた現在の中国共産党の発言(一方的な断罪、謝罪の要求など)にも同じ論理が貫かれているような気がしてならない。
2013年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在読んでいるところですが、非常に興味を持ち読んでいます。
この作家の他のものを読んでみたい。
この作家の他のものを読んでみたい。
2017年5月30日に日本でレビュー済み
the Life and death in shanghai should be one of the trilogy of the modern histry of chaina. another two are the Sorrow mountain by Ani Pachen and the Wild swans by Jung Chan. author is a widow, her husband was a diplomat, had been living with a daughter of fascinating actress. all of a sudden, a peaceful days was over. a group of high school students and college ones broke into her house and said she was wrong. so she must have a rehabilitation. sooner than her considering what they said, she was driven out of her home and confined a jail after a rite of court-like .death or getting mad was her option to choose for getting out of this infamous prison. hereafter you would try to read for yourself. you must be worried about the fate of her daughter. taste of her superb graceful and elegant english that we have never read of in english textbooks. this IS english.
God may heal her sorrowful mind.
God may heal her sorrowful mind.
2004年6月16日に日本でレビュー済み
the Life and death in shanghai should be one of the trilogy of the modern histry of chaina. another two are the Sorrow mountain by Ani Pachen and the Wild swans by Jung Chan. author is a widow, her husband was a diplomat, had been living with a daughter of fascinating actress. all of a sudden, a peaceful days was over. a group of high school students and college ones broke into her house and said she was wrong. so she must have a rehabilitation. sooner than her considering what they said, she was driven out of her home and confined a jail after a rite of court-like .death or getting mad was her option to choose for getting out of this infamous prison. hereafter you would try to read for yourself. you must be worried about the fate of her daughter. taste of her superb graceful and elegant english that we have never read of in english textbooks. this IS english.
God may heal her sorrowful mind.
God may heal her sorrowful mind.
2011年11月12日に日本でレビュー済み
中国の文化大革命を生き抜いた女性の回想記。
一気に読めます。
文化大革命を中国国内から見た、貴重な視点から書かれていて、
人が、どうやって変わって行くのかを垣間みることができます。
人の考え方が変わってゆく…これは、戦時中の他の国にも見られた現象と、似た部分があるのではないかと思います。
民主主義や、表現の自由、やはりその2つは大切なのだなと考えさせられます。
「多様性」を認め合える世界こそ、平和なのだろうと。
文化大革命自体、アジア人として知っておきたい歴史を知るには最高の一冊。
一気に読めます。
文化大革命を中国国内から見た、貴重な視点から書かれていて、
人が、どうやって変わって行くのかを垣間みることができます。
人の考え方が変わってゆく…これは、戦時中の他の国にも見られた現象と、似た部分があるのではないかと思います。
民主主義や、表現の自由、やはりその2つは大切なのだなと考えさせられます。
「多様性」を認め合える世界こそ、平和なのだろうと。
文化大革命自体、アジア人として知っておきたい歴史を知るには最高の一冊。
2004年8月14日に日本でレビュー済み
上下巻合わせてかなりのページ数なのですが、あっという間に読んでしまいました。文革で政治的に揺れる中国の様子が著者の立場を通して描かれており、大変興味深く読みました。無実の罪で6年半も投獄され、様々な苦難を受けながらもそれに耐え、決して自尊心を捨てることのなかった著者の精神力には感動しました。独房の中で、手が使えない時は動物のように食べ、足腰を弱らせない運動を工夫し、精神を保つために詩の暗誦をし、なんとしても生き抜こうとするその姿勢には思わず涙が出るのですが、泣き言的な言葉は全くといっていいほどなく、終始冷静な目で物事を描写しており、それがかえって感動的でした。
他の国からのトップレビュー
Casual Reader
5つ星のうち5.0
A great read…
2022年8月2日にカナダでレビュー済みAmazonで購入
A very interesting biography but also a wonderful insight in the Cultural Revolution and the mindset of the Chinese leaders. Highly recommend this book.
Bustthematrix
5つ星のうち5.0
If you enjoy learning the history of social development, you'll love this.
2021年7月20日に英国でレビュー済みAmazonで購入
Amazing and incredibly insightful book. Very well written, revealing the mind and experience of the author in a very educational and yet entertaining way. Highly recommended read.
Snapdragon
5つ星のうち5.0
Incredible story
2017年12月14日にオーストラリアでレビュー済みAmazonで購入
This remarkable story was written by an intelligent woman who had incredible strength of character. Once an employee of Shell in Shanghai, she was imprisoned for over six years during Mao’s Cultural Revolution. Despite extreme pressure she refused to admit to any wrong-doing. The China she describes reads like a combination of 1984 and Brave New World on steroids. It was a world where political twists and turns meant people could never say what they really thought. And, of course, millions died unnecessarily, thanks to Mao’s disastrous policies. Very sobering.
Jayaraman
5つ星のうち5.0
Superb recollection and a great narration
2015年11月8日にインドでレビュー済みAmazonで購入
A recommended read -- One realizes what it is to experience the deprivation and human degradation educated & professional class went through when the cultural revolution in China under Mao went berserk. Remarkable that Ms Nien Cheng held on to her integrity and human values to come out and share her tormented years.
Amazon Customer
5つ星のうち5.0
Un libro bellissimo
2015年6月26日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
Consiglio questo libro a chi è interessato alla storia della Cina e a chi pensa che il maoismo sia stato un blando regime.
L'autrice racconta senza astio vicende terribili, ma riesce a stupirmi per la orientale pazienza e lucidità.
L'autrice racconta senza astio vicende terribili, ma riesce a stupirmi per la orientale pazienza e lucidità.