レビュアーは医師3年目の内科医です。漢方は全くの初心者で、入門書になればと思い購入。
病院での急性期医療から診療所での外来も経験するようになり、「それでも困る」というしつこい症状を抱える患者の診療で漢方がオプションにならないかと勉強中です。
おそらく医師・医療職を読者対象に書かれているはずなのに、一般の方にもわかる言葉遣いと説明で、途中からは面白いエッセイを読むように一気に読み終えました。漢方の診療の教科書やマニュアル本ではなく、日本で漢方医学が辿った歴史から科学論まで話が広がって行きます。それを通して漢方医学とはどんな考え方なのか、どう使っていけばいいかが伝わってきます。著者自身が漢方だけでなく、西洋医学としての膠原病を専門とされており、ニュートラルな立場からの発言であることに好感を感じます。
「方法」と「作法」の章(第9章)が印象的で、私自身が西洋医学の実践をしながら、そのときに感じている感情・直感的なものを見直す契機になりました。爽やかであたたかい読後感があり、初心者だけれども気楽に漢方を実践していこうと思える、良い意味での開き直りがもらえる本です。
結果として漢方が好きになる本で、とてもおすすめです。
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漢方水先案内: 医学の東へ (シリーズケアをひらく) 単行本 – 2015/2/16
津田 篤太郎
(著)
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購入オプションとあわせ買い
上橋菜穂子さん 激賞!
私は『鹿の王』という物語を書く中で、西洋医学的な
思考と技術の基礎をもつ医術師と、そういう医学とは
全く異なる思想をもつ祭司医とを描きました。
このふたつの医学は「病を治療する」という一点では 一致しているけれど、根の部分がかなり大きく異なっ
ているのかもしれない、と感じていたのです。
そのぼんやりとした思いを解き明かし、目の前に置い
てくれたのが、『漢方水先案内』でした。(中略)
読み始めたとたん強烈にひき込まれて、貪るように読 んでしまう本というのがあるものですが、『漢方水先
案内』は、まさにそういう一冊でした。
(週刊 医学界新聞 第3120号 4ページより)
なぜか臨床がうまく行く。
臨床の海で「シケ」に巻き込まれたら教科書を見ればよい。
では原因がはっきりせず、成果もあがらない「ベタなぎ漂流」に追い込まれたら?
最先端の臨床医がたどり着いたのは、《漢方》というキュアとケアの合流地点だった。
病気の原因は様々でも、それに対抗する生体パターンは決まっている。
ならば、生体をアシストするという方法があるじゃないか!
どんなときでも「アクションが起こせる」医療者になるための知的ガイド。
私は『鹿の王』という物語を書く中で、西洋医学的な
思考と技術の基礎をもつ医術師と、そういう医学とは
全く異なる思想をもつ祭司医とを描きました。
このふたつの医学は「病を治療する」という一点では 一致しているけれど、根の部分がかなり大きく異なっ
ているのかもしれない、と感じていたのです。
そのぼんやりとした思いを解き明かし、目の前に置い
てくれたのが、『漢方水先案内』でした。(中略)
読み始めたとたん強烈にひき込まれて、貪るように読 んでしまう本というのがあるものですが、『漢方水先
案内』は、まさにそういう一冊でした。
(週刊 医学界新聞 第3120号 4ページより)
なぜか臨床がうまく行く。
臨床の海で「シケ」に巻き込まれたら教科書を見ればよい。
では原因がはっきりせず、成果もあがらない「ベタなぎ漂流」に追い込まれたら?
最先端の臨床医がたどり着いたのは、《漢方》というキュアとケアの合流地点だった。
病気の原因は様々でも、それに対抗する生体パターンは決まっている。
ならば、生体をアシストするという方法があるじゃないか!
どんなときでも「アクションが起こせる」医療者になるための知的ガイド。
- 本の長さ220ページ
- 言語日本語
- 出版社医学書院
- 発売日2015/2/16
- ISBN-104260021249
- ISBN-13978-4260021241
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対象商品: 漢方水先案内: 医学の東へ (シリーズケアをひらく)
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登録情報
- 出版社 : 医学書院 (2015/2/16)
- 発売日 : 2015/2/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 220ページ
- ISBN-10 : 4260021249
- ISBN-13 : 978-4260021241
- Amazon 売れ筋ランキング: - 224,719位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年6月22日に日本でレビュー済み
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2015年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「漢方水先案内」上橋菜穂子さんのコメントで注目されました。先月読み終えました。漢方の本を読んでこんなに暖かい気持ちに包まれたのは初めてです。著者の津田篤太郎先生は1976年生まれ。この若さでなんと成熟した考えをお持ちなのでしょうか。医療人類学的な見地から伝統医学をながめると腑に落ちることが沢山あります。漢方好きの人にも、漢方食わず嫌いの人にもお勧めしたい一冊です。温かい手で脈をとられているような心地よさでした。今日は「未来の漢方」を読んでいます。森まゆみさんとの対談形式です。この方のファンなので嬉しいです。
2020年11月23日に日本でレビュー済み
西欧医学の医者で漢方を嫌がらない人は珍しかったのですが、今では大学に漢方科も設置され、医療従事者のなかでも偏見も減ってきてます。普及するにつれ、著者の師のそのまた師匠である大塚先生に診てもらっていた実はコアな漢方利用者からすると、中途半端な東洋医学医も増えてきて、私の知ってる東洋医学の治療と違うなぁと思うことも増えた。治療の説明も、教科書の文句のカットアンドペーストだとあぁ、まだ読書中か、、と。
でも選択肢が増えることは大事なことなので、この著者には医師にありがちな権威主義に陥らないでいただきたいと思います。派閥を組まない、中心にはなっても頂点に立たない、そんなことが東洋医学の治療に大きく作用しているように感じています。
東洋医学がどのように普及しているかがよくわかる本です。私の知ってる東洋医学は、患者を見捨てない、常にそばに立つ、副作用を出さないの三つです。
この本は、漢方ってどんなだろうという人に向けて書かれたもののようですし、読みやすいだろうとは思います。
そういう訳で、私には水先案内は必要なかったようです。
いい医師に出会えれば、ほんとうに漢方はいいものです。
でも選択肢が増えることは大事なことなので、この著者には医師にありがちな権威主義に陥らないでいただきたいと思います。派閥を組まない、中心にはなっても頂点に立たない、そんなことが東洋医学の治療に大きく作用しているように感じています。
東洋医学がどのように普及しているかがよくわかる本です。私の知ってる東洋医学は、患者を見捨てない、常にそばに立つ、副作用を出さないの三つです。
この本は、漢方ってどんなだろうという人に向けて書かれたもののようですし、読みやすいだろうとは思います。
そういう訳で、私には水先案内は必要なかったようです。
いい医師に出会えれば、ほんとうに漢方はいいものです。
2015年7月16日に日本でレビュー済み
著者は京都大学を卒業し、免疫をテーマにして東西両医学を研究している医師の津田篤太郎氏(1976-)です。
前著の「未来の漢方 ユニバースとコスモスの医学」が興味深かったので本書も手に取りました。
津田氏は性質の異なる両医学を偏らずに身につけることを目指してキャリアを重ね、和漢は富山大学、漢方は北里大学の花輪壽彦医師、鍼灸は岡部氏の系統の経絡治療を学び、現在は聖路加病院で膠原病外来を担当しています。
本書は「漢方という海を旅するためのガイド」というコンセプトで、どちらかというと専門家向けに編集されたようです。
自身の来歴を交えながら、現代医学とは異なる漢方の世界観を説明していました。
漢方は現代医学とは異なる視点で人体や病気を眺めています。
たとえば現代医学は「解剖のように分割を志向するので、恒常性などの体内ネットワークを考える時に全体バランスを考えることを不得意としている」のに対し、漢方は「陰陽五行といったエネルギー調和を目指すので全身を改善できるが、外敵への対抗手段としては弱い」などの特徴があります。
また漢方は古書の「傷寒論」の記述を根拠にして処方されますが、そこには「梔子豉湯(しししとう)は胸が苦しくて眠れない時に使え」などしか書かれていません。
つまり上の症状の時は、原因が「不眠症」だろうと「恋の悩み」だろうが効果があるのです。
これは「異病同治」という考え方ですが、病理を理解して処方するのではなく、実際に使いながら理解していくという方法論で、著者は衝撃を受けました。
漢方にはこのように「科学」という俎上で議論しにくい面があり、著者は「術者の経験と感覚を拠り所にしながら人体を眺める」という東洋医学の源流への探求を深めていきました。
後半では指圧の名人「故・増永静人氏」の著書を引用しながら考察されていました。
東洋医学では、望(見る)・聞(聞く)、問(尋ねる)、切(触れる)の4つの診断方法があります。
この人体を丸ごと理解していこうという手段を「恋愛のステップ」になぞらえて説明していました。
ぼんやりと相手の全体を眺め、声や衣擦れの音を聞き、漂う香を嗅ぎ、会話を楽しみ、そっと触れる、といった恋のステップは、相手を丸ごと理解しようという東洋医学と共通するものだという指摘には膝を打ちました。
また著者は「病気の意味」を突き詰めて考察していました。
たとえば脳梗塞は脳の血管が詰まったことで生じる病気ですが、そこに至るまでには患者の不摂生の積み重ねがあり、そこを改善しなければ再び同じような症状を繰り返すことになります。
そのように病気を全体的に眺めていくと、病気の因果関係を治療者と患者で逆転した「難治の患者は治療者と出会うために臨床の神さまが寄こした」という発想の転換が訪れました。
常に試されているゆえに治療者は「永遠の素人」で「万年研修医」のように振る舞わざるをえないとしていて、謙虚さに貫かれた独自の境地に達していました。
本書は漢方の本質に迫るような重厚な論が展開されていて、読み応えがありました。
内容は決して簡単ではありませんが、著者の巧みな喩え話と力の抜けたイラストに励まされながら一気に読了しました。
臨床家が丁寧に漢方を解説した好著だと思います。
前著の「未来の漢方 ユニバースとコスモスの医学」が興味深かったので本書も手に取りました。
津田氏は性質の異なる両医学を偏らずに身につけることを目指してキャリアを重ね、和漢は富山大学、漢方は北里大学の花輪壽彦医師、鍼灸は岡部氏の系統の経絡治療を学び、現在は聖路加病院で膠原病外来を担当しています。
本書は「漢方という海を旅するためのガイド」というコンセプトで、どちらかというと専門家向けに編集されたようです。
自身の来歴を交えながら、現代医学とは異なる漢方の世界観を説明していました。
漢方は現代医学とは異なる視点で人体や病気を眺めています。
たとえば現代医学は「解剖のように分割を志向するので、恒常性などの体内ネットワークを考える時に全体バランスを考えることを不得意としている」のに対し、漢方は「陰陽五行といったエネルギー調和を目指すので全身を改善できるが、外敵への対抗手段としては弱い」などの特徴があります。
また漢方は古書の「傷寒論」の記述を根拠にして処方されますが、そこには「梔子豉湯(しししとう)は胸が苦しくて眠れない時に使え」などしか書かれていません。
つまり上の症状の時は、原因が「不眠症」だろうと「恋の悩み」だろうが効果があるのです。
これは「異病同治」という考え方ですが、病理を理解して処方するのではなく、実際に使いながら理解していくという方法論で、著者は衝撃を受けました。
漢方にはこのように「科学」という俎上で議論しにくい面があり、著者は「術者の経験と感覚を拠り所にしながら人体を眺める」という東洋医学の源流への探求を深めていきました。
後半では指圧の名人「故・増永静人氏」の著書を引用しながら考察されていました。
東洋医学では、望(見る)・聞(聞く)、問(尋ねる)、切(触れる)の4つの診断方法があります。
この人体を丸ごと理解していこうという手段を「恋愛のステップ」になぞらえて説明していました。
ぼんやりと相手の全体を眺め、声や衣擦れの音を聞き、漂う香を嗅ぎ、会話を楽しみ、そっと触れる、といった恋のステップは、相手を丸ごと理解しようという東洋医学と共通するものだという指摘には膝を打ちました。
また著者は「病気の意味」を突き詰めて考察していました。
たとえば脳梗塞は脳の血管が詰まったことで生じる病気ですが、そこに至るまでには患者の不摂生の積み重ねがあり、そこを改善しなければ再び同じような症状を繰り返すことになります。
そのように病気を全体的に眺めていくと、病気の因果関係を治療者と患者で逆転した「難治の患者は治療者と出会うために臨床の神さまが寄こした」という発想の転換が訪れました。
常に試されているゆえに治療者は「永遠の素人」で「万年研修医」のように振る舞わざるをえないとしていて、謙虚さに貫かれた独自の境地に達していました。
本書は漢方の本質に迫るような重厚な論が展開されていて、読み応えがありました。
内容は決して簡単ではありませんが、著者の巧みな喩え話と力の抜けたイラストに励まされながら一気に読了しました。
臨床家が丁寧に漢方を解説した好著だと思います。
2015年5月1日に日本でレビュー済み
特に方法の医療と作法の医療に関するところは勉強になり、特に自分にとっては
しっくりくるところでした。質問コーナーの欄も非常に参考になる意見で一部過激に感じる
ところもありましたが面白かったです。まさに西洋医学と東洋医学の架け橋になるような
内容と感じました。
しっくりくるところでした。質問コーナーの欄も非常に参考になる意見で一部過激に感じる
ところもありましたが面白かったです。まさに西洋医学と東洋医学の架け橋になるような
内容と感じました。
2021年4月16日に日本でレビュー済み
読んだだけで「漢方」に対する先入観が変わってしまっま、嬉しかったのですが残念にもそこまで行かずですな。(._.)
他のケアをひらくのように頭でパラダイムシフトが起こって興奮でもみくちゃにされる不思議な体験は、残念なことに、無。
深い内容が欲しかったとは思うが勉強になるページは色々あったからこの星の数ですね。( ̄∇ ̄)
他のケアをひらくのように頭でパラダイムシフトが起こって興奮でもみくちゃにされる不思議な体験は、残念なことに、無。
深い内容が欲しかったとは思うが勉強になるページは色々あったからこの星の数ですね。( ̄∇ ̄)