シリアスで重めのお話ですが、読み終わってみれば最初から最後までひたすらに甘かった。
玖島のムッツリが過ぎるせいで『気のないそぶりしてるけどやっぱ好きなんじゃーん』的な感じもなく、
好きなのか？ 憎んでるのか？ なかったことにしているのか？ ただの仕事馬鹿なのか？ って、
真智と一緒になって、玖島の一挙手一投足に振り回されながら読んでました。
BLだからとりあえずハッピーエンドなんだろうとは思いつつも、
何をどうやってどんなハッピーエンドに至るのかが読めなくて、最後までダレることなく楽しめました。
たとえ二度と会えなくなるとしても、大切な人に恥じない自分であろうとする真智の芯の強さが、
かつて玖島によって真智のなかに根付いたものであるってところにふたりの絆の強さを感じて、
ちょっと切ない結末にさえ揺るぎない未来を想像できるのがすごくよかった。
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