85年発表。世界の終末を迎え、ガラパゴスの孤島にたどり着く一握りの人類。語り部〇〇が百万年かけて目撃した彼ら彼女らの進化とは。いつも人類の愚行愚考・静かなる絶望をユーモアに包みこんで提示し続けてきた著者。本作もやっかいな「巨大脳」を持つ人類へ贈るひねくれたラヴレター。あるいはヴォネガット流の聖書?なのだろうか? 百万年をさすらう〇〇がラストから3頁目で遭遇する出来事は「タイタンの妖女」を少し思わせる「救済」。救済は本人が救われることだけではない。あまりに不意を衝く言葉に胸が締め付けられる。いつだってヴォネガットは優しかった。ちょっと退屈しても、最後まで読んでください。
どんな影響であれ、世界・歴史に影響を与えない人間はいないことを結局、本作は告げている。
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ガラパゴスの箱舟 (ハヤカワ文庫SF) 文庫 – 1995/10/1
- 本の長さ386ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1995/10/1
- ISBN-104150111189
- ISBN-13978-4150111182
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1995/10/1)
- 発売日 : 1995/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 386ページ
- ISBN-10 : 4150111189
- ISBN-13 : 978-4150111182
- Amazon 売れ筋ランキング: - 217,170位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月11日に日本でレビュー済み
スケールの大きいストーリーを
ほんのみみっちい要素でしめくくって、
ハッピーエンドにする、
そんなボネガットの離れ業が炸裂する傑作。
最初読んだ時は本当にボネガットは
これで引退するんじゃないかと思いました。
お土産にまたひとつ、笑えて泣けて考えさせられる話を、
やれやれ、って雰囲気で、やさしいおじさんが
教えてくれた。
そんな感じの、穏やかな終末ストーリーです。
あくまでSFのジャンルに入れられるのを
拒んだボネガットですが、
これを読んでウェルズの名作「タイムマシン」を
思い起こさないほうがむつかしいです。
影響されてるとか似た部分あるとか、
じゃなしに。
素敵な、本当に素敵なおじさんでした。
ありがとうボネガット!!ハイホー!!
ほんのみみっちい要素でしめくくって、
ハッピーエンドにする、
そんなボネガットの離れ業が炸裂する傑作。
最初読んだ時は本当にボネガットは
これで引退するんじゃないかと思いました。
お土産にまたひとつ、笑えて泣けて考えさせられる話を、
やれやれ、って雰囲気で、やさしいおじさんが
教えてくれた。
そんな感じの、穏やかな終末ストーリーです。
あくまでSFのジャンルに入れられるのを
拒んだボネガットですが、
これを読んでウェルズの名作「タイムマシン」を
思い起こさないほうがむつかしいです。
影響されてるとか似た部分あるとか、
じゃなしに。
素敵な、本当に素敵なおじさんでした。
ありがとうボネガット!!ハイホー!!
2017年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヴォネガットの著書は図書館にも少なく、特にこの作品は全くなく助かりました。
ページは剥がれ寸前のところがありましたがオーケーです。
ページは剥がれ寸前のところがありましたがオーケーです。
2016年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
鎮静剤が必要なほど。
紙版でむかし読んでいるが、事情があって内容についての記憶が不鮮明だった。
憶えている部分と、初めてと感じる部分と。
「人間のデザイン面でのある修正」そのことが、始まるのを見ることになるのだろうか。
この物語のようなら、私は見てみたいと思う。
紙版でむかし読んでいるが、事情があって内容についての記憶が不鮮明だった。
憶えている部分と、初めてと感じる部分と。
「人間のデザイン面でのある修正」そのことが、始まるのを見ることになるのだろうか。
この物語のようなら、私は見てみたいと思う。
2021年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
レビューには最後まで読んでと書いてあるが、無理でした。
覚えている限りでは50頁あたりから明確に読んでいることに苦痛を感じ始め、最後まで読めば楽しめるというレビューを信じてその後100頁ほど読み進めましたが、ふと、もう半分を苦痛を感じながら読み進めるくらいなら他のもっと面白いものを読めばいいんじゃないかと冷静になってしまいました。
具体的には、ユーモアにキレがある訳でもなく個人的には狙いすぎて薄ら寒くさえ感じ、ガラパゴスを題材にしたからには突飛な設定ないしあっと思わせられるような知識があるのかと思えばそうでもなく、ただ淡々と登場人物(しかも話の中でその日の内に死ぬと明言され、その死因もバックグラウンドと至って無関係)のバックグラウンドを一人一人長々と書かれているだけで150頁もの間特に大きな進展もなし。
結局、人間を「巨大脳」の持ち主と揶揄する程度の、中途半端な賢さの持ち主故に著者は不満を感じているだけなのではないか、というどうでもいい結論止まりの作品。
この長文レビューを読み切った人にはおすすめできるかもしれません。
覚えている限りでは50頁あたりから明確に読んでいることに苦痛を感じ始め、最後まで読めば楽しめるというレビューを信じてその後100頁ほど読み進めましたが、ふと、もう半分を苦痛を感じながら読み進めるくらいなら他のもっと面白いものを読めばいいんじゃないかと冷静になってしまいました。
具体的には、ユーモアにキレがある訳でもなく個人的には狙いすぎて薄ら寒くさえ感じ、ガラパゴスを題材にしたからには突飛な設定ないしあっと思わせられるような知識があるのかと思えばそうでもなく、ただ淡々と登場人物(しかも話の中でその日の内に死ぬと明言され、その死因もバックグラウンドと至って無関係)のバックグラウンドを一人一人長々と書かれているだけで150頁もの間特に大きな進展もなし。
結局、人間を「巨大脳」の持ち主と揶揄する程度の、中途半端な賢さの持ち主故に著者は不満を感じているだけなのではないか、というどうでもいい結論止まりの作品。
この長文レビューを読み切った人にはおすすめできるかもしれません。
2015年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヴォネガットのお得意の人類滅亡の危機的話。語り部は、おなじみのキルゴアトラウトの息子!
シニカルな語り口と、めくるめく展開に最後まであきさせません。
シニカルな語り口と、めくるめく展開に最後まであきさせません。
2006年5月3日に日本でレビュー済み
生物学的な繁殖可能限界や、遺伝病問題なども考慮に入れた上で書かれたと思わしき「生物学SF」。読み過ごす人も多いと聞いたが、多様な遺伝子を強引に残すシーンが序盤にあり、故にリアリティが出てくる。
そして、いかに「人類」が変貌するのか。予測ができたとしても、それでも魅力的な作品。
そして、いかに「人類」が変貌するのか。予測ができたとしても、それでも魅力的な作品。
2008年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この世界では人類は「正体不明」のウイルス
(細菌だったかな?ま、どっちでもいいか、正体不明だし)
に滅ぼされかけています。
ありきたりな話なら、トム・クルーズみたいなひとが
何故か生き残り、不可能に近いワクチンを開発したり、
ブルース・ウィリスみたいな何でも出来る人が人類の存続を守る、
みたいなヒーローの逸話で終わりそうなものですが、
最後まで読んだ個人的感想は
「えー、こんな人が生き残っていいの!?(不謹慎)」でした。
筒見康隆のようなブラックジョークが好きな人にお勧めできますが、
ありきたりなSFに慣れてしまっている人は、アレルギーが出ると思いますので、
余りお勧めしません。
まー私としてはあまのじゃく的にそういう人にこそ手にとって欲しい本ですけど。
進化論についての知識は読む際の前提ではありませんが、
既出のレビューにあるように、ボトルネック効果(創始者効果か?)くらいは
知っておいてもいいかもしれません。
(細菌だったかな?ま、どっちでもいいか、正体不明だし)
に滅ぼされかけています。
ありきたりな話なら、トム・クルーズみたいなひとが
何故か生き残り、不可能に近いワクチンを開発したり、
ブルース・ウィリスみたいな何でも出来る人が人類の存続を守る、
みたいなヒーローの逸話で終わりそうなものですが、
最後まで読んだ個人的感想は
「えー、こんな人が生き残っていいの!?(不謹慎)」でした。
筒見康隆のようなブラックジョークが好きな人にお勧めできますが、
ありきたりなSFに慣れてしまっている人は、アレルギーが出ると思いますので、
余りお勧めしません。
まー私としてはあまのじゃく的にそういう人にこそ手にとって欲しい本ですけど。
進化論についての知識は読む際の前提ではありませんが、
既出のレビューにあるように、ボトルネック効果(創始者効果か?)くらいは
知っておいてもいいかもしれません。