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妻たちの二・二六事件 (中公文庫 M 9) 文庫 – 1975/2/10
澤地 久枝
(著)
- 本の長さ255ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日1975/2/10
- ISBN-104122001854
- ISBN-13978-4122001855
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1975/2/10)
- 発売日 : 1975/2/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 255ページ
- ISBN-10 : 4122001854
- ISBN-13 : 978-4122001855
- Amazon 売れ筋ランキング: - 170,905位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 74位その他の事件・犯罪関連書籍
- - 1,149位中公文庫
- - 4,229位日本史 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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ノンフィクション作家。1930年東京に生まれ、4歳で渡満。敗戦の翌年引揚げる。1949年中央公論社経理部員となり、早稲田大学第二文学部に学ぶ。卒 業後『婦人公論』編集部へ転属。63年、編集次長で病気退職、のち五味川純平氏『戦争と人間』の資料助手。72年『妻たちの二・二六事件』刊行、73年、 フリーのライターに。『火はわが胸中にあり―忘れられた近衛兵士の叛乱 竹橋事件』(第五回日本ノンフィクション賞)(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 きもの箪笥 (ISBN-13: 978-4473036506 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2017年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何時の時代にも、最も過酷な運命を背負わされるのは、弱者特に女性であることを明らかにした労作です。
2009年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色々な興味から読むべきかと思い1円にて購入(送料340円は高くありませんでした)
筆者、澤地久枝様(昭和5年生まれ)の足で取材された本物の妻の事件後が見て取れます。
文字の中に情景が浮かび、数本の人間ドラマを見せていただいたような感慨がありました。
決起が成功していれば1500名あまりの兵士と共に英雄にも成り得たものが頓挫して官位剥奪
により戦後の遺族の苦労が忍ばれます。
後日、御遺族のその後を心配されたある中将が妻には養老保険、女子には嫁入り保険、男子にも
軍が一括前払いで徴兵保険を肩代わりで支払、今後一切軍への批判で請求をしない由を約束したと
言うことでした。それを読みまして戦後、何の責任もとらない将官の非力にあの今村均大将が感激を
しておられたようで隠れた美談は多いことを知ります。
A級戦犯と違い、遺骨が家族に戻されたのは救いでもありますが明朝、処刑と知らされてからの
数時間の人間の思いはいかばかりでしょうか。髪の毛1本、爪のひとかけらも残されなかったのか
不明ですがマッカーサーの指揮の諸事に無条件降伏の与えた日本の復興までの道のりは文献で知り得る
のみです。
妻の立場から・・・の書籍と思っておりましたが1971年夏に二十二名の志士の関係者30余名が
麻布賢崇寺に集い菩提を弔う前書きから一気に読める内容でした。
人名が多く出てきますので整理しながら読み、複読することで筆者の想いに近付けるかと思います。
高橋是清蔵相を襲撃した中橋基明中尉の悲恋の女性の事にも触れてあり、昭和43年33回忌法要で
仏心会の河野司様(河野寿兄)に偶然紹介されて託された書類が遺族の元へ還ることが出来たことも
ドラマチックでした。
事件の詳細をご存じの方も知らない方も著者によりまして受け止め方が違いますので是非お読み
くださいませ。
当時21歳の少尉でただ一人戦後を生きられた<二・二六事件裁判記録-蹶起将校公判廷
:池田俊彦 著>に処刑者の真実も詳しいです。
【 また、当事者は銃殺を命令された側の同期、先輩の士官にもいたわけで介錯人は近親者という理想により
”2・26事件介錯人の告白”というタイトルで検索して頂きますと林八郎少尉についての事実が拝読できます】
筆者、澤地久枝様(昭和5年生まれ)の足で取材された本物の妻の事件後が見て取れます。
文字の中に情景が浮かび、数本の人間ドラマを見せていただいたような感慨がありました。
決起が成功していれば1500名あまりの兵士と共に英雄にも成り得たものが頓挫して官位剥奪
により戦後の遺族の苦労が忍ばれます。
後日、御遺族のその後を心配されたある中将が妻には養老保険、女子には嫁入り保険、男子にも
軍が一括前払いで徴兵保険を肩代わりで支払、今後一切軍への批判で請求をしない由を約束したと
言うことでした。それを読みまして戦後、何の責任もとらない将官の非力にあの今村均大将が感激を
しておられたようで隠れた美談は多いことを知ります。
A級戦犯と違い、遺骨が家族に戻されたのは救いでもありますが明朝、処刑と知らされてからの
数時間の人間の思いはいかばかりでしょうか。髪の毛1本、爪のひとかけらも残されなかったのか
不明ですがマッカーサーの指揮の諸事に無条件降伏の与えた日本の復興までの道のりは文献で知り得る
のみです。
妻の立場から・・・の書籍と思っておりましたが1971年夏に二十二名の志士の関係者30余名が
麻布賢崇寺に集い菩提を弔う前書きから一気に読める内容でした。
人名が多く出てきますので整理しながら読み、複読することで筆者の想いに近付けるかと思います。
高橋是清蔵相を襲撃した中橋基明中尉の悲恋の女性の事にも触れてあり、昭和43年33回忌法要で
仏心会の河野司様(河野寿兄)に偶然紹介されて託された書類が遺族の元へ還ることが出来たことも
ドラマチックでした。
事件の詳細をご存じの方も知らない方も著者によりまして受け止め方が違いますので是非お読み
くださいませ。
当時21歳の少尉でただ一人戦後を生きられた<二・二六事件裁判記録-蹶起将校公判廷
:池田俊彦 著>に処刑者の真実も詳しいです。
【 また、当事者は銃殺を命令された側の同期、先輩の士官にもいたわけで介錯人は近親者という理想により
”2・26事件介錯人の告白”というタイトルで検索して頂きますと林八郎少尉についての事実が拝読できます】
2012年11月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2.26事件に決起した兵士達の若さに改めて驚く。リーダー格の野中・香田・村中各大尉が32歳、安藤大尉31歳、磯部30歳、中橋中尉28歳。田中・坂井中尉に至っては25歳という若さである。彼らは決起し、当初事が成るかに見えたが、程なく反乱軍の烙印を押され、二名は自決し他は収監され銃殺された。が、これが「事件」の全て、ではない。男たちは「大義」に殉じて散ったが、あとに呆然として取り残された女たちがいた。若い反乱者の伴侶はもっと若い。彼女たちの前には、長い長い険しい道のりが待っていた。
「反乱者」の妻子に対する世間の目。生命保険はわずかばかりの見舞金に、給与は停止、年金は望めない。結婚して間もない彼女らに頼るべき蓄えはない。
歴史書に現れることのないこの「事件の空白部分」・・逝き別れた女たちの長く苦しみに満ちたそれぞれの人生・・を探り・記録した労作が本著である。工藤美代子などとは異なり、澤地さんの視線は常に抑圧された弱者・悲運に見舞われた人間に注がれてきた。
自刃した河野航空大尉の実兄・仏心会の河野司氏の支援を得ながら、澤地さんは各地に散らばった未亡人達を訪ね歩く。訪ね当ててようやく会ってからも「今さら何も語りたくない、そっとしておいてほしい」という妻たちの切実な思いに寄り添いながら、ためらい、「歯をかみしめながら」原稿を書いている。
それぞれが重くドラマティックな人生であり、ここで詰らぬ要約はしない。直接本書をお読みください。私には、決行の雪の朝、中橋中尉が別れを告げようとしてしかも会えなかった愛人が辿ったその後の流転の人生(「秘められた喪章」)、香田大尉夫人を扱った章「母としての枷」がとりわけ印象的だった。特に後者は涙なくして読めなかった。なお「事件」そのものについては最近出版された 禁断 二・二六事件 が最も優れる。
「反乱者」の妻子に対する世間の目。生命保険はわずかばかりの見舞金に、給与は停止、年金は望めない。結婚して間もない彼女らに頼るべき蓄えはない。
歴史書に現れることのないこの「事件の空白部分」・・逝き別れた女たちの長く苦しみに満ちたそれぞれの人生・・を探り・記録した労作が本著である。工藤美代子などとは異なり、澤地さんの視線は常に抑圧された弱者・悲運に見舞われた人間に注がれてきた。
自刃した河野航空大尉の実兄・仏心会の河野司氏の支援を得ながら、澤地さんは各地に散らばった未亡人達を訪ね歩く。訪ね当ててようやく会ってからも「今さら何も語りたくない、そっとしておいてほしい」という妻たちの切実な思いに寄り添いながら、ためらい、「歯をかみしめながら」原稿を書いている。
それぞれが重くドラマティックな人生であり、ここで詰らぬ要約はしない。直接本書をお読みください。私には、決行の雪の朝、中橋中尉が別れを告げようとしてしかも会えなかった愛人が辿ったその後の流転の人生(「秘められた喪章」)、香田大尉夫人を扱った章「母としての枷」がとりわけ印象的だった。特に後者は涙なくして読めなかった。なお「事件」そのものについては最近出版された 禁断 二・二六事件 が最も優れる。
2017年6月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もう古い本で私などには活字が小さく読むのに苦労していますが、残された妻たちの動静や、決起した将校たちの出生地が関西方面の幼年学校出身者であることも、ある意味興味深いく読みました。若いときの著者の意欲作品のようにも思いました。
2019年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
字が小さくてよみづらい。おかげでハズキルーペを買わねばなりませんでした。
2015年2月23日に日本でレビュー済み
純粋な226事件の兵士たち。それを悪の戦争に利用した戦犯たち。国民にただ死ににいけと、特攻隊に行かせ勝つ見込みもないのに国民〒をだました当時の指導者たち。東京裁判は間違っていたとしても、彼らの責任は別です。226の将校たちは靖国に葬られることがない。その一方で天皇が参拝できなくなった、理由を作った安倍のじいさんら、A級戦犯が合祀されている。そんな泰邦に平気でいける閣僚たち。政治家たち。あいつらも国賊そのもの。226の戦士には理念があった。この国よくしようと、そのことを私たちは忘れてはならないと思いました。
2012年5月14日に日本でレビュー済み
今とは比べることさえできない統制された時代に、逆賊の汚名を着せられながら志に殉じた男たちの妻。遺されて夫の遺志を継ぐべく生きる人、堪えられず全てを忘れて生きようとする人、その人生は様々だが、妻たちはそれぞれによき家庭人でもあった人の面影を抱いて生きてきたはずである。重い内容ながら、同じ女性の観点からよく取材され、他のどの二、二六事件関係の書物とも被らない。だからといって妻たちの物語に終始しているのではなく、事件の概要も詳しい。この本を契機として様々な関係書物を読んできたが、最初にこの本に出会えてよかったと思う。
澤地さんはこの本の後にも、事件で殺害された渡辺錠太郎教育総監のご息女の渡辺和子さんとの交流や、磯部浅一の妻のその後などを書いている。そちらも読むことをおすすめしたい。
澤地さんはこの本の後にも、事件で殺害された渡辺錠太郎教育総監のご息女の渡辺和子さんとの交流や、磯部浅一の妻のその後などを書いている。そちらも読むことをおすすめしたい。
2016年8月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
命に焦点を当て、壮絶な中にあらわれ残された者と犠牲者の鎮魂の思いが迫ってくる。澤地の多感な時代の作品。