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維新銃姫伝 - 会津の桜 京都の紅葉 単行本 – 2012/11/22
藤本 ひとみ
(著)
激動の明治黎明期、八重は再び銃を手に――NHK大河ドラマ「八重の桜」ヒロイン山本八重の半生を描いた『幕末銃姫伝』に続く歴史長篇。
- 本の長さ369ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2012/11/22
- ISBN-104120044432
- ISBN-13978-4120044434
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2012/11/22)
- 発売日 : 2012/11/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 369ページ
- ISBN-10 : 4120044432
- ISBN-13 : 978-4120044434
- Amazon 売れ筋ランキング: - 360,588位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 99,772位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とっても面白かったです。しかし、八重の桜(NHK)の魅力が少し褪せてしまいました…。
2015年6月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幕末編を読んで維新編が文庫で出てるのを知り購入しました。読み始めたところですがこれから一気に進みそうです。
2013年6月1日に日本でレビュー済み
新島八重といえば会津城の攻防という印象が刷り込まれていたので、
正直、会津落城後の話はあまり期待していなかった。
ところが、「報復」を胸に抱き精一杯生きていく八重や山川大蔵の
姿は想像以上に胸を打った。
大河ドラマのキャストとつい重ねてしまうので、場面場面が
映像的に想像しやすいというのも、作品に引き込まれる一因かと。
寝る時間を削って、一気に読んでしまいました。
この作品をきっかけに大河ドラマにも一層、興味が湧いてきました。
正直、会津落城後の話はあまり期待していなかった。
ところが、「報復」を胸に抱き精一杯生きていく八重や山川大蔵の
姿は想像以上に胸を打った。
大河ドラマのキャストとつい重ねてしまうので、場面場面が
映像的に想像しやすいというのも、作品に引き込まれる一因かと。
寝る時間を削って、一気に読んでしまいました。
この作品をきっかけに大河ドラマにも一層、興味が湧いてきました。
2013年1月30日に日本でレビュー済み
「八重の桜」制作発表より少し前に発表された前作「幕末銃姫伝」は、そのブームに乗ることなく終わった・・・と思いきや、しっかりと「八重の桜」本の一角で平積みになっていました・・・しかも、よく見たら、続編が!
前作はキッチリと会津落城で終わっていたのですが、本作はその夜から始まって、八重と山川大蔵(「八重の桜」でタマテツが演じている人だ)の二人の目を通じた様々な戦後の会津人の生きざまに多種多彩な幕末維新群像が絡んできて、読み応えタップリです。柴一郎の受難や雲井龍雄の奮闘なんて本人登場せずに聞いた話として登場する盛りっぷり。しかし、全然消化不良感がないのは、流石の藤本ひとみの一言に尽きます。
そして、なんといっても、「八重の桜」を観ている方なら、既に登場済みのキャストを思い浮かべ、あまつさえ未登場で配役のみ決定の役者まで思い浮かべて、「八重の桜in another story」を満喫できるのが一番の楽しみでしょう。なぜか当時ないはずの標準語しゃべりの八重はすっかり会津言葉@綾瀬はるかモードで脳内変換して喋りますし、秋月梯次郎=仙人=北村有起哉なんて絶妙のあてがきでしょう。
気になるといえば、会津本の定めで、主要な新政府関係者が俗物・悪人ばっかりな描き方(一方で、反乱起こす連中は薩長土肥でもチョーいい人描写)なんでゲンナリなんですが、ここで注目!は「復讐果たす!薩長土肥全員ぶっ殺す」という八重の目で見た印象にそれらがなっている点。客観的視点を持つ秋月や大蔵は、そんな単純な見方をしていないという解釈は、うまいなぁと思った。
白眉としては、282頁の覚馬の台詞「新政府は腐敗している。人間の精神そのものがダメなのだ。儒教教育の限界だろう。」終盤での新島襄登場の伏線ともなる言葉ゆえに、いささか牽強付会の感はあるが、会津松平家の徹底した儒教教育から弾かれることもあった覚馬がこれを言っていることに意味がある。八重にその想いはないが、覚馬にとっては滅びた会津は今の新政府と同じベクトルにあったといいたいのだろう。
それにしても、そんな展開からの終盤の「戦場のサスペンスラブロマン」はすっごいなぁと感心する。ベル薔薇もかくやである。俗だといえば、それまでだが、ここまで見事に一冊の本でこれをやれるのは、藤本ひとみの真骨頂だ。会津話となると早乙女先生の呪縛にかかったかのように自由なストーリーを失う多くの作品の中では、これは貴重だと思う。故に一つプラスでの5☆。
前作はキッチリと会津落城で終わっていたのですが、本作はその夜から始まって、八重と山川大蔵(「八重の桜」でタマテツが演じている人だ)の二人の目を通じた様々な戦後の会津人の生きざまに多種多彩な幕末維新群像が絡んできて、読み応えタップリです。柴一郎の受難や雲井龍雄の奮闘なんて本人登場せずに聞いた話として登場する盛りっぷり。しかし、全然消化不良感がないのは、流石の藤本ひとみの一言に尽きます。
そして、なんといっても、「八重の桜」を観ている方なら、既に登場済みのキャストを思い浮かべ、あまつさえ未登場で配役のみ決定の役者まで思い浮かべて、「八重の桜in another story」を満喫できるのが一番の楽しみでしょう。なぜか当時ないはずの標準語しゃべりの八重はすっかり会津言葉@綾瀬はるかモードで脳内変換して喋りますし、秋月梯次郎=仙人=北村有起哉なんて絶妙のあてがきでしょう。
気になるといえば、会津本の定めで、主要な新政府関係者が俗物・悪人ばっかりな描き方(一方で、反乱起こす連中は薩長土肥でもチョーいい人描写)なんでゲンナリなんですが、ここで注目!は「復讐果たす!薩長土肥全員ぶっ殺す」という八重の目で見た印象にそれらがなっている点。客観的視点を持つ秋月や大蔵は、そんな単純な見方をしていないという解釈は、うまいなぁと思った。
白眉としては、282頁の覚馬の台詞「新政府は腐敗している。人間の精神そのものがダメなのだ。儒教教育の限界だろう。」終盤での新島襄登場の伏線ともなる言葉ゆえに、いささか牽強付会の感はあるが、会津松平家の徹底した儒教教育から弾かれることもあった覚馬がこれを言っていることに意味がある。八重にその想いはないが、覚馬にとっては滅びた会津は今の新政府と同じベクトルにあったといいたいのだろう。
それにしても、そんな展開からの終盤の「戦場のサスペンスラブロマン」はすっごいなぁと感心する。ベル薔薇もかくやである。俗だといえば、それまでだが、ここまで見事に一冊の本でこれをやれるのは、藤本ひとみの真骨頂だ。会津話となると早乙女先生の呪縛にかかったかのように自由なストーリーを失う多くの作品の中では、これは貴重だと思う。故に一つプラスでの5☆。
2021年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「よりによって陸奥とは。突端の地、恐ろしいほどの田舎ではないか。」
ええーっ、会津人の感覚では会津は陸奥国ではないのですか!?
これは同じ日本国内のお話ですからおかしいと分かるのですが、外国が舞台の小説で同じことをされてしまうとそのまま信用してしまいますね。編集者or校正スタッフさん、出版する前にきちんとチェックしましょうよ……
大河ドラマ『八重の桜』放送直前の2012年11月の刊行。
大河ドラマに合わせて急遽続編の企画が通ったのでしょうか、前作『幕末銃姫伝』の結末からは微妙に繋がっていないのであります。
会津戦争までの前半生を描いた前作の後を受け、こちらは明治に入ってからの、同志社女学校や日本赤十字社の活動といった山本八重の後半生が描かれることに……と思いきや、そんなことはぜんぜんなかった! 武家の女としての生き方から決別して、第二の人生を八重がどうやって踏み出すかが本書のテーマといえるでしょうか。
『幕末銃姫伝』が史実からの逸脱を極力避けた歴史伝記小説だとしたら、こちらは史実をフリーダムに脚色した歴史伝奇小説の領域に片足を突っ込んでしまったかも。佐賀の乱に参戦しちゃうし。
ストーリーの方は、会津藩や幕府のブラックな部分も描いていた前作からは一転、明治政府の首脳部は悪玉、明治政府に反逆した人たち(前原一誠、江藤新平)は善玉という、分かりやすいほどに白黒がはっきりしている善悪二元論。大久保利通といい、木戸孝允といい、板倉具視といい、何だか時代劇の悪代官みたいな薄っぺらな悪役扱いなんだから。困ったことに史実の八重が残した人物評は、木戸孝允、板倉具視、江藤新平、三人とも見事にあべこべなものでして、いくら脚色とはいえこれはいただけません。必ずしも史実には従っていないということを読者に釘をさしておく必要があるかもしれないですね……。
物語は西南戦争、大久保利通が暗殺された紀尾井坂の変まででひと区切りという形ですが、西南戦争の時点で八重はすでに新島襄と結婚しているため、さすがに史実から逸脱するわけにもいかず、一喜一憂しながら新聞報道を追いかけるだけでお話を盛り上げるというまさかの展開。紀尾井坂の変ももちろん八重は関与していないから、彼女とは関係のないところで物語が終わってしまったような印象なのであります。
前作は山本覚馬と八重の視点で物語が進んでいきましたが、本作は山川大蔵(山川浩)と八重の視点で物語が進むため、前作以上に二人のロマンスの扱いが大きくて、恋愛ドラマのような二人の行き違いでお話を引っ張っていくのですが、せっかくこのテーマで小説を書いたのに本当にそれでいいの……?
ところで、『八重の桜』でも同様の趣向が採用されていたのですが、自分が知らないだけで、山川大蔵と八重の関係には何か元ネタ(となる史実や逸話)があるのでしょうか?
本作の八重は男社会には反感を持っていても、侍社会には疑問を持っておらず、作中の描写だけでは男勝りではあるものの本人は旧弊に捉われた人なのですね。
新しい価値観の担い手という作中の評価には現代の読者の目から見るとどうしても違和感があり。会津人の生き方に共感を持つより、どうしようもない保守性にうんざりする読後感になってしまって、どうしてこうなった。
ええーっ、会津人の感覚では会津は陸奥国ではないのですか!?
これは同じ日本国内のお話ですからおかしいと分かるのですが、外国が舞台の小説で同じことをされてしまうとそのまま信用してしまいますね。編集者or校正スタッフさん、出版する前にきちんとチェックしましょうよ……
大河ドラマ『八重の桜』放送直前の2012年11月の刊行。
大河ドラマに合わせて急遽続編の企画が通ったのでしょうか、前作『幕末銃姫伝』の結末からは微妙に繋がっていないのであります。
会津戦争までの前半生を描いた前作の後を受け、こちらは明治に入ってからの、同志社女学校や日本赤十字社の活動といった山本八重の後半生が描かれることに……と思いきや、そんなことはぜんぜんなかった! 武家の女としての生き方から決別して、第二の人生を八重がどうやって踏み出すかが本書のテーマといえるでしょうか。
『幕末銃姫伝』が史実からの逸脱を極力避けた歴史伝記小説だとしたら、こちらは史実をフリーダムに脚色した歴史伝奇小説の領域に片足を突っ込んでしまったかも。佐賀の乱に参戦しちゃうし。
ストーリーの方は、会津藩や幕府のブラックな部分も描いていた前作からは一転、明治政府の首脳部は悪玉、明治政府に反逆した人たち(前原一誠、江藤新平)は善玉という、分かりやすいほどに白黒がはっきりしている善悪二元論。大久保利通といい、木戸孝允といい、板倉具視といい、何だか時代劇の悪代官みたいな薄っぺらな悪役扱いなんだから。困ったことに史実の八重が残した人物評は、木戸孝允、板倉具視、江藤新平、三人とも見事にあべこべなものでして、いくら脚色とはいえこれはいただけません。必ずしも史実には従っていないということを読者に釘をさしておく必要があるかもしれないですね……。
物語は西南戦争、大久保利通が暗殺された紀尾井坂の変まででひと区切りという形ですが、西南戦争の時点で八重はすでに新島襄と結婚しているため、さすがに史実から逸脱するわけにもいかず、一喜一憂しながら新聞報道を追いかけるだけでお話を盛り上げるというまさかの展開。紀尾井坂の変ももちろん八重は関与していないから、彼女とは関係のないところで物語が終わってしまったような印象なのであります。
前作は山本覚馬と八重の視点で物語が進んでいきましたが、本作は山川大蔵(山川浩)と八重の視点で物語が進むため、前作以上に二人のロマンスの扱いが大きくて、恋愛ドラマのような二人の行き違いでお話を引っ張っていくのですが、せっかくこのテーマで小説を書いたのに本当にそれでいいの……?
ところで、『八重の桜』でも同様の趣向が採用されていたのですが、自分が知らないだけで、山川大蔵と八重の関係には何か元ネタ(となる史実や逸話)があるのでしょうか?
本作の八重は男社会には反感を持っていても、侍社会には疑問を持っておらず、作中の描写だけでは男勝りではあるものの本人は旧弊に捉われた人なのですね。
新しい価値観の担い手という作中の評価には現代の読者の目から見るとどうしても違和感があり。会津人の生き方に共感を持つより、どうしようもない保守性にうんざりする読後感になってしまって、どうしてこうなった。