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荒地の家族ハードカバー – 2023/1/19

佐藤　厚志 (著)

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第168回芥川賞受賞作！
あの災厄から十年余り、男はその地を彷徨いつづけた。
元の生活に戻りたいと人が言う時の「元」とはいつの時点か――。40歳の植木職人・坂井祐治は、災厄の二年後に妻を病気で喪い、仕事道具もさらわれ苦しい日々を過ごす。地元の友人も、くすぶった境遇には変わりない。誰もが何かを失い、元の生活には決して戻らない。仙台在住の書店員作家が描く、被災地に生きる人々の止むことのない渇きと痛み。

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本の長さ

160ページ
言語

日本語
出版社

新潮社
発売日

2023/1/19
寸法

19.1 x 13 x 2 cm
ISBN-10

4103541121
ISBN-13

978-4103541127
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出版社より


	象の皮膚	荒地の家族

カスタマーレビュー	23	249
価格	￥1,551	￥1,668
【新潮社】佐藤厚志　作品	肌を見られたくない、でもこの苦しみを知って欲しい。五十嵐凜、非正規書店員6年目。アトピーの痒みにも変な客にも負けず、今日も私は心を自動販売機にして働く。そこに起こった東日本大震災。本を求める人々。彼女はそのとき、人間の本性を目撃する。現役書店員が描く、圧倒的リアリティで各紙絶賛の話題作。	あの災厄から十年余り、男はその地を彷徨い続けた。仙台の書店員作家が描く、止むことのない渇きと痛み。第168回芥川賞候補作。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2023/1/19)
発売日 ‏ : ‎ 2023/1/19
言語 ‏ : ‎ 日本語
ハードカバー ‏ : ‎ 160ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4103541121
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103541127
寸法 ‏ : ‎ 19.1 x 13 x 2 cm

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SK

一気読み2時間

2023年8月16日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

地元が舞台であることを知らずに購入しました
描写が絶妙で絵が浮かぶよう
読みやすくて一気に読んじゃいました

2023年7月19日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

それなりで悪くもなく思った通りです。だいたい本の内容ではないレビューってよくわかりません。

2023年9月5日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

母親にプレゼントするのに、
かいました　よかったと言ってました。

役に立った

茄子三郎

次々に襲う厄災ににめげずに懸命に生きる主人公に共感！

2023年3月20日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

長い間芥川賞の作品は自分には分からないと思ってきた。中学生時代に6歳年上の兄が買った石原慎太郎氏の『太陽の季節』以来久しぶりに手にした芥川賞の作品。
　最初のページの造園業の主人公の身体や彼の作業のきめ細かな描写に思わず引き込まれた。仙台の書店の社員の著者には地元の読者やフアンも多いに違いない。東日本大震災から今年で12年だ。著者が厄災と呼ぶあの天変地異によって多くの人々や家族、そして地域が恐ろしい名状し難い影響を受けた。災害地から遠く離れていた私には当事者の苦しみや悲しみなど分かるはずはない。
　だが本書は著者の研ぎ澄まされた感性と類稀な表現力によって、主人公と家族の苦しみを読者に追体験させてくれる。主人公の人生の苦労は災害がもたらした不運だけではなく、全く不条理な出来事から生ずる不幸もある。最近読んだカミュの『ペスト』を思わせる作品だ。
　随所に自然や街の光景に死と生を分つ記述があり印象的である。「祐治は阿武隈川河口へ向かって歩いた。ある地点で電信柱が新しくなった。そこが境界だった。海が人の暮らしを舐めた形跡、生と死、この世とあの世の境目だった」は印象的な文章だ。妻の晴美の死んだ頃の回想の3行の体現止めの文章は心に残る。「少ない食器。近所の犬の遠吠え。満ち足りた夜。病気。死。」
　妻に先立たれて、再婚した妻も流産の衝撃で家出しした。妻と普通に話そうとする主人公はストーカ扱いを後妻の職場の人々に受ける。一粒種の息子との父子関係も切ない。だが主人公と息子、主人公の母の三世代の家族と近隣の人々との交流が温かい。息子の手袋に穴が空いているのを見て、近所の奥さんが代わりの品を届けてくれるシーン、それに気づかなかったことを恥じる主人公の心根も良い。
　この作品は仙台、宮城県、東北の人々だけでなく全ての日本人に勇気を与えてくれる作品だ。優れた翻訳がつけば、世界中の人々の共感を呼ぶに違いない。英国の長編作家アントニー・トロロープは郵便公社での勤務の傍ら、作家として成功したが、本書の著者は仙台の丸善の書店員である。
　職業を持ちながら作家としてもその才能を発揮しているのは、大谷選手の二刀流に匹敵する快挙である。是非続けて欲しいと思う。　
　想像という脳の働きのみから紡がれた作品ではなく、身体性の面からも深く考察されている作品で久しぶりに手応えのある文学作品を味わった満足感が残る。

7人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ゾンビルトゥイン

東北大震災に遭って人生が変わった40歳のおじさんの話。

2023年1月29日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

東北大震災に遭って人生が変わった40歳のおじさんの話。
震災後の風景と、住んでいるところ、そこにいる人たち、そして主人公の心情について書かれている。

私にとって本を読むことは、何かを得ること思っている。
そういう意味では、この本では得られるものは少なかった。
主人公の死に対する考え方、震災に被災した人や、そこに住む人たちがどんなことを考えている人たちなのか、それについて知ることができるのは良かった。
だけど、本を読む時間帯効果を考えると無駄にした気持ちの方が大きい。

この本がどういう人たちが面白いと感じるのか考えた。
被災した人たちへの共感か、あるいは文学を趣味としている人にとっての研究対象の一つなのだろうか。
主人公と明夫、晴海と知加子の違いについての考察。
だけど、色々と楽しいものがある中で、普通の人はそんな時間を使おうと考えるだろうか。

どんな人にも辛いことがあると思うが、私としては、過去を振り返ってあの時の行動を変えたとしても、人生は大きく変わるなんてことはないと思っている。
あれをすれば良くなる、起こらなかったのにと、そんな後悔なんて存在しない。
誰もがそうせざる追えない状況だったのだから、起こるべくして起こっている。
だから可能性について考えるのは無駄な時間で、それよりも起こってしまったことについて考えるべきではないか。

この本は敗北者への慰めのように思う。本読んだ時はこんな人もいるんだなあとか、そうそう俺と似ている、と共感し、一瞬落ち着いた気持ちになるかもしれないが、現実は変わってない。
辛い過去を振り返って自分を慰めるよりも、その困難や不運を自分の精神的成長の機会と捉えた方が良いのではないだろうか。

起こってしまった出来事は変えられないが、自分は変えることができる。
失ったものは多いのかもしれないが、それ以上にどこかの誰かに多くを与えられるかもしれない。

第168回芥川賞受賞作。
あまり本を読んでおらず、読解力が低いため、この作品の良さがわかっていない。
著者インタビューなどで、この本を書いた意味、この本を読むことで読者にどんな影響を与えたいのか、作品の補足などがあれば、是非読ませていただきたい。

9人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

yoshioki6

買いですが・・・。

2024年5月30日に日本でレビュー済み

東日本大震災による津波被害が作品全体を覆っているにしても、視点人物の祐治の高校の同級生で公務員の河原木以外の沈鬱さであったり、それぞれが抱えている事情からその沈鬱さもやむなしといった切迫感であったりにどこか既視感を覚え記憶の糸を手繰ってみると、「佐藤」つながりの佐藤泰志といいますか、高度経済成長の反動のＡＴＧ映画といいますか、作者は自身も被災された４０代の書店員の方とのことなので、そのどちらとも無関係であるのかもしれませんが、

2023年3月4日に日本でレビュー済み

正直に言えば嘘くさいというのが読後感の第一印象である。
文体は平易で無骨で好感が持てる。
ところが不幸の連続を味わう主人公にリアリティを感じない。
なぜだろうとずっと考えた。
まず最初に思ったのは、不幸イベントが計算されたかのように羅列されていることである。
作者は自身の体験したこととかを含めて真実しか書けないと言っている。
なのでその一つ一つのイベントはきっと自らが見聞きした実体験に基づいているのだろうと思う。
ところがそれらが配列されるとおかしな結果になって作りもの臭さが匂う。
そしてつい最近気づいたことがある。
主人公は植木屋でその作業の描写から物語は始まる。
これはこれでリアリティもあるしその先を期待させる。
しかしながら、主人公は植木屋という仕事を好きでもなくやっていると書かれる。
生活のためだろうが、先輩に暴力まがいのしごきを受けても耐えて独立する。
ここだと思った。
ここに嘘くささの原点があるのだ。
職人という仕事は、その仕事が好きで惚れ込まなければ続かない。
そこが作者も選者も全く分かっていない。
好きだから耐えられる。続くのだ。
作者はこれを書く際に、友人が植木職人であって、主人公にピッタリだと思ったと言っている。
つまりは友人を見て、聞き知ってはいるが表面的であったということ。
もし、不幸の続く主人公が気付かぬうちに仕事を愛してしまっていると書かれていたら
この作品の印象と評価は全く違ったものになっただろう。
それに何より、植木職人なのに好きでもなくてやっていると書いてはいけない。
その一点においても私はこの作品を良いものとは思えない。
芥川賞に選ばれるべきとはとても思えない。

14人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

伊藤孝秀

思い出しました

2023年4月18日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

震災から復興になり、

震災の悲惨な体験をまた思い出しました

役に立った

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