古代遺跡から中世の城、近代の生糸産業から現代の音楽まで、16号線エリアで地形が人々の暮らしや文化を作ってきたというお話。音楽からモスラ、ポケモンなど内容が幅広いのも読んでて飽きない。
地理の面白さに築かせてくれたので星五つ。
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イメージ付きのレビュー
日本の発展の裏側を教えてくれます。
『国道１６号線 「日本」を創った道』は、16号線がいかに日本の発展に寄与したかを教えてくれるビジネス書です。「そごうやマイカル本牧が生き残れなかった理由：モータリゼーションの流れに乗り損ねたから」「バブル崩壊以降の商業施設：自動車で来店しやすい大きな駐車場・店構えは低層で１フロアの面積が広い」など、16号線の役割を過去の事例から学べます。特に「芸能プロダクション：16号線エリアの進駐軍クラブや米軍キャンプを経由して誕生」は、日本の音楽のルーツを教えてくれます。進駐軍クラブで演奏していた人たちが、東京に戻って日本人に対して音楽を披露したのが始まりだからです。音楽関係者は、16号線をもっと深掘りする必要があるのではないでしょうか。「１６号線沿線の街→都心：電車で40～50分程度」「ポケモン：16号線エリアの昆虫少年だった時代の体験をゲーム化」「人間という生き物：人工的な都市が大好き」などを通して、東京ではなく、16号線中心の世界観を見ることができます。特に「富国強兵：女性が生糸で生み出した」は、日露戦争の真相を解き明かしてくれます。たしかにバルチック艦隊を撃破したのは男ですが、その戦艦の購入資金は女性たちが生糸で生み出したものだったからです。日本の発展の裏側を見たい方にオススメです。
