2009年に書かれた本なんですね。今2019に読んでも古びていません。
白川博士の早世、悔やまれるばかりです。
理工系に進学される方にぜひ読んでほしい、東工大希望生は必読だと思います。
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すべて僕に任せてください: 東工大モーレツ天才助教授の悲劇 単行本 – 2009/4/1
今野 浩
(著)
- 本の長さ205ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2009/4/1
- ISBN-10410314761X
- ISBN-13978-4103147619
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2009/4/1)
- 発売日 : 2009/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 205ページ
- ISBN-10 : 410314761X
- ISBN-13 : 978-4103147619
- Amazon 売れ筋ランキング: - 537,576位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 91,296位ノンフィクション (本)
- - 144,803位文学・評論 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年6月1日に日本でレビュー済み
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日本における金融工学の黎明期に八面六臂の活躍をしながら、2002年に42歳にして早世した東工大教授・白川浩の半生を追うことで「これまで知られることのなかった『20世紀エンジニア』と『理工系大学』の生態を紹介する(p.4)」。
著者と白川の関係には良好なときも軋轢・葛藤があったときもあったようだが、本書を通じて感じられるのは強い哀惜の念である。
本書に描かれる白川はまさに「天才」であり、かつ、「モーレツ」な働きぶりも尋常じゃない。「神に愛される者は若死にする」という言葉を思い出す。
著者と白川の関係には良好なときも軋轢・葛藤があったときもあったようだが、本書を通じて感じられるのは強い哀惜の念である。
本書に描かれる白川はまさに「天才」であり、かつ、「モーレツ」な働きぶりも尋常じゃない。「神に愛される者は若死にする」という言葉を思い出す。
2013年11月9日に日本でレビュー済み
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特に問題はありませんでした。
評価が必要だということを、ずっと、気付かなくて申し訳ありませんでした。
評価が必要だということを、ずっと、気付かなくて申し訳ありませんでした。
2015年2月7日に日本でレビュー済み
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一口で言えば、若く才能のある研究者がいじめられて苦労する、大学内の政治や文教行政の陰湿な部分を描いた本である。主人公は著者の弟子であったが、早逝してしまう。
タイトルに謳う程に、主人公が天才だったのかは疑問。というのも、いくら何でも業績が少なすぎるからだ。これは著者が苦労をかけた主人公への詫びとして称揚していると読み取った。
主人公と著者の専門である金融工学への厳しい批判が、隠すことなく随所に引用されている。中でも著者の恩師からの手紙は、金融工学の根底への不信感が示唆されており、著者としては身を斬られる思いだったろう。
通読して、「ブラック企業並みのモーレツ勤務環境への反省がない」という感想がまず浮かんだ。過労死とは断定できないが、この早逝は勤務状況に全く責任がないとは言えない。著者はその点、どう思っているのだろう?
タイトルに謳う程に、主人公が天才だったのかは疑問。というのも、いくら何でも業績が少なすぎるからだ。これは著者が苦労をかけた主人公への詫びとして称揚していると読み取った。
主人公と著者の専門である金融工学への厳しい批判が、隠すことなく随所に引用されている。中でも著者の恩師からの手紙は、金融工学の根底への不信感が示唆されており、著者としては身を斬られる思いだったろう。
通読して、「ブラック企業並みのモーレツ勤務環境への反省がない」という感想がまず浮かんだ。過労死とは断定できないが、この早逝は勤務状況に全く責任がないとは言えない。著者はその点、どう思っているのだろう?
2019年4月28日に日本でレビュー済み
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文系の私には縁のない世界ですが、エンジニアの世界の実情を大変興味深く読ませていただきました。
1回目も2回目も一気に読んでしまいました。
1回目も2回目も一気に読んでしまいました。
2009年4月26日に日本でレビュー済み
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著者の文才により、引き込まれて一気に読めてしまう本ではある。
帯には「元東工大教授が、共に勤務した研究者の半生を通じて明かす、理工系大学の実態」とある。確かに、理工系大学(特に、東工大)の実態をある教授の視点から垣間見ることはできる。博士課程(特に、金融工学)に進む学生は一読の価値があるだろう。
しかしながら、これは出版社のビジネス視点のリクエストによるものだろう。実態は、「あとがき」にもあるように、「若くして癌で亡くなったモーレツ天才助教授」への鎮魂歌であり、死者への複雑な思いを吐露した著者からの私信であるようにも思える。本来は、「私信」は時間が経過し関係者がいなくなってから公開されるべきものであるが、今回本になって公開されてしまった。
そんな印象の本である。
帯には「元東工大教授が、共に勤務した研究者の半生を通じて明かす、理工系大学の実態」とある。確かに、理工系大学(特に、東工大)の実態をある教授の視点から垣間見ることはできる。博士課程(特に、金融工学)に進む学生は一読の価値があるだろう。
しかしながら、これは出版社のビジネス視点のリクエストによるものだろう。実態は、「あとがき」にもあるように、「若くして癌で亡くなったモーレツ天才助教授」への鎮魂歌であり、死者への複雑な思いを吐露した著者からの私信であるようにも思える。本来は、「私信」は時間が経過し関係者がいなくなってから公開されるべきものであるが、今回本になって公開されてしまった。
そんな印象の本である。
2010年4月24日に日本でレビュー済み
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今野先生の著作には、毎度唸らせられます。今野先生が絶賛される野口悠紀雄氏に勝るとも劣らぬ文章力とストーリー構成力。「天は二物を与えず」とは言いますが、今野先生のように二物も三物も天賦の才をお持ちの方がいらっしゃるわけです。事実は小説より奇なり。エンジニアリング研究者集団の人間模様をビビッドに描く出す今野先生の筆力に心底参りました。「はっきり言おう。名誉教授は、大学というコミュニティのゾンビなのだ。(中略)大学では、創立記念日を名誉教授の記念日と定め、この日だけはゾンビたちが堂々と大学に出入りできるよう迎え火を焚いた」(p.172)には、文字通り抱腹絶倒した。大多数の文科系教員は、文章力においてさえこの数理工学の碩学に対して絶対優位を主張できないことを自覚するだろう。
2015年8月8日に日本でレビュー済み
20150808読了
白川先生を追悼する作品という印象だった。
氏は、挫折の果てに研究者という職を選び、数学と工学の間で揺れながらも才能を開花させ栄光をつかんだ。しかしそれは、病を押してワーカホリック生活をしていた上でのものだった。生き方は本人が選ぶものだが、早逝はやはり悲しい。
白川先生を追悼する作品という印象だった。
氏は、挫折の果てに研究者という職を選び、数学と工学の間で揺れながらも才能を開花させ栄光をつかんだ。しかしそれは、病を押してワーカホリック生活をしていた上でのものだった。生き方は本人が選ぶものだが、早逝はやはり悲しい。