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異国の客 単行本 – 2005/12/5
フランスはパリ郊外に居を定めて、新しい気持ちで世界を見つめ直してみる。移住で得られる知見をいかに深化させるか。変わる世界の諸問題を静かに考える多文化的エッセイ。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2005/12/5
- ISBN-104087747808
- ISBN-13978-4087747805
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2005/12/5)
- 発売日 : 2005/12/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4087747808
- ISBN-13 : 978-4087747805
- Amazon 売れ筋ランキング: - 792,762位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,702位日本文学(日記・書簡)
- カスタマーレビュー:
著者について
1945年、北海道生れ。埼玉大学理工学部中退。
二十代から世界各地を旅し、ギリシャ、沖縄、フランスで暮らす。現在は、札幌在住。公式サイトは[cafe impala]
http://www.impala.jp
1988年「スティル・ライフ」で芥川賞を受賞。詩、小説、随筆、翻訳(英・ギリシャ語)、書評と執筆は多岐にわたる。広く深い文学的教養と理系的知識を土台に、自然と人間の関わりについての示唆に富んだ作品を多く著している。
ワープロ原稿で芥川賞を受賞した初めて作家でもあり、9.11をきっかけに毎日メールマガジンを通じて意見を表明する(『新世紀へようこそ』に収録)など、早くからデジタル・メディアの活用に関心を持つ。2014年からは株式会社ボイジャーと共同で自身の著作の電子アーカイブ化にも取り組んでいる。
主な著書に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)『ハワイイ紀行』(JTB出版文化賞)『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)『イラクの小さな橋を渡って』『憲法なんて知らないよ』『言葉の流星群』(宮沢賢治賞)『静かな大地』(親鸞賞)『パレオマニア』等。2003年、著作活動全般について司馬遼太郎賞、「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」の編纂で朝日賞を受賞。
東日本大震災の後は被災地に通い、『春を恨んだりはしない』『双頭の船』『アトミック・ボックス』を執筆。震災をきっかけに日本と日本人について思索したいとの思いから、「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」に取り組み、2014年末から刊行開始。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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多分2004年頃だと思われます。
本書では居住者としてフランスで過ごした日々が生き生きと綴られていました。
私はフランスに対して断片的な知識しかないのですが、本書にあった個人がそれなりに自律していて、政治家や官僚に任せっきりにしていないことや、小さな個人や組織を守るために大企業に対して一定の規制をかけていること、などが印象に残っています。
池澤氏は引越しを繰り返して来た作家さんです。
北海道、東京や沖縄、海外でもギリシャ、そして今回のフランスと単なる旅行ではなく、移住という形で数年単位で根を下ろして生活し、異邦人としてその国や地域、そして母国日本を眺めているようです。
評者はこの著者の「色々な地域を数年後とに住んでみたいという衝動」「それゆえのミニマリストであること」「異邦人としての客観的な視野」に共感を持って同氏の著書をよく手にとっています。
本書もそうした意味で読み応えがありました。
「異国の客」からのエッセー集です。私のようにメールコラムを読んでいた方には
新鮮味がやや薄れてしまうと思いますが、それでもフランスへ移り住んだ著者が
時にフランスの社会を通して日本を再認識し、あるいは知的好奇心から多くの
活動を行う中に遠く日本を振り返る様子が深い洞察に裏打ちされていて
興味深いです。そうは言っても、やはりある一定の期間で発行される
メールコラムの内容も改めて読み直すとやや物証に乏しい中での断定的な
判断も散見されるのですが、それも新鮮なエッセーとしての面白みといえる
かもしれません。
これまでの池澤夏樹の書を読んでいる方には、思索の源泉を垣間見ることが
できる書としてお勧めしたいです。(併せてメールコラムも。)