とても読みやすくてすらすら読めたのでよかったです!
白洲梓さん流石っす!
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最後の王妃 (コバルト文庫) 文庫 – 2015/10/30
名家に生まれた少女ルクレツィアが皇太子シメオンに嫁ぎ、ほどなく王が崩御した。国母となった彼女は重責を果たそうと努力を重ねるが、夫との関係は冷めきっていて…? 2015年度ノベル大賞受賞作!
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2015/10/30
- ISBN-104086018802
- ISBN-13978-4086018807
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2015/10/30)
- 発売日 : 2015/10/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 240ページ
- ISBN-10 : 4086018802
- ISBN-13 : 978-4086018807
- Amazon 売れ筋ランキング: - 777,076位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読後感はわるくありません。
ハッピーエンドですから、楽しかったです。ただ
他の方のレビューがあまり、良く書いていなかったので、
3作、読んでから、再度読み返して、
書いています
中間までは、さして魅力のない、生真面目な
王妃の心の葛藤は、きちんと書かれています。
ただそれだけの矜持を持っているなら、
国の政事や民の暮らし、隣国との外交に
もう少し関心を持ってもいいのではないでしょうか。
そうでなければ
城の明け渡しの場面は、感動ですが、深みにかけます。
その後の暮らしも具体的にどうなったか、心境の変化など
書いて欲しかったです。
メルヴィンがただ魅力的な容姿だけではないことも、
クラリスとの
関わりも書いて欲しかった。
後半、少女漫画っぽく、キレイな王子様にドキドキで
終わったのは残念です。
2.はともかく、3の人間関係を理解するために
1と2の後日談とか、外伝をいくつか書いて繋がりをわかるようにしていただければより楽しいと思います。
ハッピーエンドですから、楽しかったです。ただ
他の方のレビューがあまり、良く書いていなかったので、
3作、読んでから、再度読み返して、
書いています
中間までは、さして魅力のない、生真面目な
王妃の心の葛藤は、きちんと書かれています。
ただそれだけの矜持を持っているなら、
国の政事や民の暮らし、隣国との外交に
もう少し関心を持ってもいいのではないでしょうか。
そうでなければ
城の明け渡しの場面は、感動ですが、深みにかけます。
その後の暮らしも具体的にどうなったか、心境の変化など
書いて欲しかったです。
メルヴィンがただ魅力的な容姿だけではないことも、
クラリスとの
関わりも書いて欲しかった。
後半、少女漫画っぽく、キレイな王子様にドキドキで
終わったのは残念です。
2.はともかく、3の人間関係を理解するために
1と2の後日談とか、外伝をいくつか書いて繋がりをわかるようにしていただければより楽しいと思います。
2015年12月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悪くはなかった。
だけど主人公とヒーローに接点がなさすぎて、最後の章の半年の一部でも巻末番外編として追加してくれたらよかったのにと思った。
値段の割に、本が意外と薄かったから、余計にそう感じた。
話としては自分は好きですが、少し物足りなかった。
だけど主人公とヒーローに接点がなさすぎて、最後の章の半年の一部でも巻末番外編として追加してくれたらよかったのにと思った。
値段の割に、本が意外と薄かったから、余計にそう感じた。
話としては自分は好きですが、少し物足りなかった。
2015年11月21日に日本でレビュー済み
……という超超正統派ヒストリカルロマン。
そうなんですよ、コバルトに求めているのは若干センスの古いラブコメではなく、こういう正統派作品なんですよ!
表紙どおり重厚なストーリーで最後までページをめくる手が止まりませんでした。
真面目でいい子なヒロインに押し掛かる苦難の連続がせつなくてせつなくて。運命は残酷とはいいますが、これは本当に可哀想。シリアスなのでネタバレは控えますが、最後の最後でようやく救いになる結末が訪れてくれて本当によかったです。
難点があるとしたらラブが薄いことでしょうか。でもそんなこと全然気にならないくらいのめり込めました。
次回作では、ぜひこの良さを失わずに、作者さんならではのラブロマンを書いていただきたいですね。
そうなんですよ、コバルトに求めているのは若干センスの古いラブコメではなく、こういう正統派作品なんですよ!
表紙どおり重厚なストーリーで最後までページをめくる手が止まりませんでした。
真面目でいい子なヒロインに押し掛かる苦難の連続がせつなくてせつなくて。運命は残酷とはいいますが、これは本当に可哀想。シリアスなのでネタバレは控えますが、最後の最後でようやく救いになる結末が訪れてくれて本当によかったです。
難点があるとしたらラブが薄いことでしょうか。でもそんなこと全然気にならないくらいのめり込めました。
次回作では、ぜひこの良さを失わずに、作者さんならではのラブロマンを書いていただきたいですね。
2015年11月3日に日本でレビュー済み
ヒーローもヒロインもわがままを言わず、年齢相応に自立しているので応援したくなりました。この作家の次回作にも期待します。
2015年11月3日に日本でレビュー済み
格好いいタイトルと、荘厳さを感じさせる表紙につられて、購入。まあ、受賞作なので前々から気になっていたということもありますが....。
移動中にばばばって読んだので、細部まで評価することはできないのですが、まあ参考までにどうぞ。
情景・心理描写や政治事情が、簡潔な文章のおかげで分かりやすかったです。
ヒロインはとっても努力家で、生真面目な子です。王妃となるべく厳しく育てられてきて、いざ国王に嫁げば、国王には好きな人がいてヒロインを冷たく扱います。
だいたい三分の一、いや四分の一かな?は、この話で、ヒロインが可哀想過ぎて感情移入できました。まあ、生真面目すぎるヒロインは、お仕事大変な国王様からすれば、プライベートでも息抜きもできずにやりづらかったでしょうね。でも、だからと言ってあれはない。
まあ、そんな感じのヒロインの結婚生活は、他国の侵略によって終わります。あっさりと敗北してしまったヒロインの国。
国王とその愛妾は自害、ヒロインはただ一人残されて、侵略してきた国に対し、国民の保護を求めます。で、まあその要求は呑まれますが。
このときの和平会談?みたいなので、初めてヒーローが出てきて、ヒロインに一目ぼれします。ヒーローは侵略国の王子様です。
その後、王妃の座を失ったヒロインは村で軟禁生活を送ります。
今までの疲れや、もともと生真面目だった性格も相まって、ちょっと病気がちになったりもしますが、さまざまな出会いを経て成長していきます。まあ、ここら辺がストーリーのメインです。
で、なんやかんやあって、和平会談後出会ってなかったヒーローと再会したり、どたばたがあったりするわけです。
ラブは少し少なめですね。ヒロインの成長が重視されてると思います。
ヒーローは、一目ぼれしてからずっと、ヒロインのことを思い続けていますが、ヒロインがヒーローをはっきりと認識したのは、本当に物語の後半の方なので(ヒーローが不憫....。苦笑)。
結構長い時間を描いている物語です。終盤には、ヒロインが、もう26歳なので。
総括としましては、分かりやすく読みやすく感情移入もできるので、おすすめです。
ですが、恋愛モノを読みたい方には、ちょっと不向きかも。けど、歴史ものにしては読みやすいので、お試し感覚でさらっと読んでみるのもいいかも。
長々と書いてしまいましたが、参考になれば幸いです。
移動中にばばばって読んだので、細部まで評価することはできないのですが、まあ参考までにどうぞ。
情景・心理描写や政治事情が、簡潔な文章のおかげで分かりやすかったです。
ヒロインはとっても努力家で、生真面目な子です。王妃となるべく厳しく育てられてきて、いざ国王に嫁げば、国王には好きな人がいてヒロインを冷たく扱います。
だいたい三分の一、いや四分の一かな?は、この話で、ヒロインが可哀想過ぎて感情移入できました。まあ、生真面目すぎるヒロインは、お仕事大変な国王様からすれば、プライベートでも息抜きもできずにやりづらかったでしょうね。でも、だからと言ってあれはない。
まあ、そんな感じのヒロインの結婚生活は、他国の侵略によって終わります。あっさりと敗北してしまったヒロインの国。
国王とその愛妾は自害、ヒロインはただ一人残されて、侵略してきた国に対し、国民の保護を求めます。で、まあその要求は呑まれますが。
このときの和平会談?みたいなので、初めてヒーローが出てきて、ヒロインに一目ぼれします。ヒーローは侵略国の王子様です。
その後、王妃の座を失ったヒロインは村で軟禁生活を送ります。
今までの疲れや、もともと生真面目だった性格も相まって、ちょっと病気がちになったりもしますが、さまざまな出会いを経て成長していきます。まあ、ここら辺がストーリーのメインです。
で、なんやかんやあって、和平会談後出会ってなかったヒーローと再会したり、どたばたがあったりするわけです。
ラブは少し少なめですね。ヒロインの成長が重視されてると思います。
ヒーローは、一目ぼれしてからずっと、ヒロインのことを思い続けていますが、ヒロインがヒーローをはっきりと認識したのは、本当に物語の後半の方なので(ヒーローが不憫....。苦笑)。
結構長い時間を描いている物語です。終盤には、ヒロインが、もう26歳なので。
総括としましては、分かりやすく読みやすく感情移入もできるので、おすすめです。
ですが、恋愛モノを読みたい方には、ちょっと不向きかも。けど、歴史ものにしては読みやすいので、お試し感覚でさらっと読んでみるのもいいかも。
長々と書いてしまいましたが、参考になれば幸いです。
2015年11月4日に日本でレビュー済み
文章は読みやすくてセンスがあり物語も悪くないのは確かです。
次回作が出たら、この作家がどんな話を書くか読んでみたいです。
ただよく言えば、運命に翻弄されるヒロイン、悪く言えば、極端な設定で悲劇を生みだしているだけだと言えます。
また、短いページ数でキャラがコロコロ入れ替わって、物語の展開が早過ぎです。
最後の王妃という題名通り、ヒロインは王妃という立場で激動の人生を歩んでいくのだと思っていたのに、この薄い本の三分の一近くが農村暮らしで、ヒーローのメルヴィンとの出会いが、物語半ば近くな上に、ほとんど一度きりと言えるのと、最後だけというのが、非常に残念です。
人物紹介がルクレツィアとメルヴィンだけだったので、二人の恋愛に焦点を当てた話だと思っていたので、肩すかしをくらった気分です。
メルヴィンとのシーンより、どうでもいい最初の夫との愛のない夫婦生活と看護師のティアナとの関わりのほうが話が濃くて長かったです。
農村のシーン、こんなにいらないし、メルヴィンよりティアナのほうが存在感が際立っていました。
そして、ティアナの過去が重過ぎな上に、性格が生意気でかなり不快でしたが、ルクレツィアを守ろうとする姿勢だけは好感が持てました。
(作者的には、もともとティアナをヒロインにと考えていたらしいですが、正直、ティアナが主人公だと三流昼ドラみたいな残念な作品になっていたと思います。そう思わせるには十分の悲劇のごった煮設定でした)
また、作中、ティアナがルクレツィアに、最初の夫との関係が悪かったのは、ルクレツィアの堅苦しい態度にあると偉そうに説教したとき、全然共感できませんでした。
いやいや、夫のほうも全くヒロインと打ち解けようとしなかったし、結婚前から好きだった相手に操を立てるためにルクレツィアとの初夜を拒否し、さっさとその好きな相手を愛人にして子供まで産ませたあげく、本当は愛する唯一の人と生涯を共にしたかった、政略結婚はしたくなかったとわめくあたりは、自分の責任を放棄した頭の悪い夫だとしか思えませんでした。
国民の税金で愛人囲って贅沢に暮らしている王族の台詞ではありません。
そして、この夫の愛情を一身に浴びる愛人にもまた、別に間男がいて裏切られているという、本当に情けない夫でした。
加えて優柔不断で政治的決断力もなく(と作中にあります)、ついには別の国に攻め滅ぼされて、愛人を道連れに自害しますが、ヒロインはけなげにも王妃としての責任を貫こうと立派な態度を見せます。
そんなわけで、努力家のヒロインに非はなく、ただ可哀想なだけです。
もっと夫に愛される努力をするべきだったとティアナは言いますが、わたしがヒロインならこんな無能な夫に愛されたいとは思えません。
ヒロインが王妃としての責務を真面目に果たそうとする姿もまた、夫である国王を支えようとする、ひとつの愛情というか、歩み寄りの形だと個人的には思います。
ただ、夫に一国の主としての自覚がなく、未来の王妃として厳しく育てられたヒロインと価値観が合わなかっただけでしょう。
この小説に必要なのは、メルヴィンの内面を掘り下げて、もっと二人の間にロマンスっぽい展開を作ることだと感じました。
そうでなければ、メルヴィンの視点を入れる意味がありません。
彼は出会ってすぐに、ルクレツィアに一目ぼれするのだから、もっと恋愛要素があってもいいはずです。
別に歴史的小説だからこういうラヴ少なめな展開になりました、というのとは違うと思います。
歴史っぽい流れでも、ロマンティックな話を作ることは十分可能で、農村のシーンは無意味に思えて、途中「メルヴィンとの恋はどうなった?」とかなりイライラしました。
最後になってようやくメルヴィンが登場したときは、今頃か!と思いました。
一目ぼれしてから、再会するまで5年も過ぎていて、ルクレツィアは26歳になっていたので、もっと早く幸せにしてやれよというのが正直な感想です。
そして、ラストでメルヴィンのルクレツィアへの愛情を示すエピソードが怒涛のように登場しますが、本当に今さらという感じです。
何より問題なのは、ルクレツィアが一度会ったきりのメルヴィンの顔を覚えていなくて、それは偶然再会しても続き、最後に求婚されることで恋を意識するので、ルクレツィアがメルヴィンを好きになる理由が弱いです。
全体の流れを見直すと、メルヴィンとルクレツィアの心の交流のようなものがとても短くて浅く、物足りませんでした。
イラストが池上紗京先生で、わたしは歴史少女小説作家の榛名しおり先生のファンなので、あらすじを読んだ時、榛名先生のようなときめきの恋愛要素のある、歴史に翻弄されるヒロインを想像していました。
たしかに、ヒロインは可哀想だし、部分的に共感もできます。
でも、やっぱり少女小説に求められるときめきに欠けています。
別に榛名先生を見習えとかいう意味ではなく、この作家さんの個性を生かしたロマンスを書いて、次こそきゅんとなる話を読ませてほしいです。
この先生にはきっと書けると思います。
次回作が出たら、この作家がどんな話を書くか読んでみたいです。
ただよく言えば、運命に翻弄されるヒロイン、悪く言えば、極端な設定で悲劇を生みだしているだけだと言えます。
また、短いページ数でキャラがコロコロ入れ替わって、物語の展開が早過ぎです。
最後の王妃という題名通り、ヒロインは王妃という立場で激動の人生を歩んでいくのだと思っていたのに、この薄い本の三分の一近くが農村暮らしで、ヒーローのメルヴィンとの出会いが、物語半ば近くな上に、ほとんど一度きりと言えるのと、最後だけというのが、非常に残念です。
人物紹介がルクレツィアとメルヴィンだけだったので、二人の恋愛に焦点を当てた話だと思っていたので、肩すかしをくらった気分です。
メルヴィンとのシーンより、どうでもいい最初の夫との愛のない夫婦生活と看護師のティアナとの関わりのほうが話が濃くて長かったです。
農村のシーン、こんなにいらないし、メルヴィンよりティアナのほうが存在感が際立っていました。
そして、ティアナの過去が重過ぎな上に、性格が生意気でかなり不快でしたが、ルクレツィアを守ろうとする姿勢だけは好感が持てました。
(作者的には、もともとティアナをヒロインにと考えていたらしいですが、正直、ティアナが主人公だと三流昼ドラみたいな残念な作品になっていたと思います。そう思わせるには十分の悲劇のごった煮設定でした)
また、作中、ティアナがルクレツィアに、最初の夫との関係が悪かったのは、ルクレツィアの堅苦しい態度にあると偉そうに説教したとき、全然共感できませんでした。
いやいや、夫のほうも全くヒロインと打ち解けようとしなかったし、結婚前から好きだった相手に操を立てるためにルクレツィアとの初夜を拒否し、さっさとその好きな相手を愛人にして子供まで産ませたあげく、本当は愛する唯一の人と生涯を共にしたかった、政略結婚はしたくなかったとわめくあたりは、自分の責任を放棄した頭の悪い夫だとしか思えませんでした。
国民の税金で愛人囲って贅沢に暮らしている王族の台詞ではありません。
そして、この夫の愛情を一身に浴びる愛人にもまた、別に間男がいて裏切られているという、本当に情けない夫でした。
加えて優柔不断で政治的決断力もなく(と作中にあります)、ついには別の国に攻め滅ぼされて、愛人を道連れに自害しますが、ヒロインはけなげにも王妃としての責任を貫こうと立派な態度を見せます。
そんなわけで、努力家のヒロインに非はなく、ただ可哀想なだけです。
もっと夫に愛される努力をするべきだったとティアナは言いますが、わたしがヒロインならこんな無能な夫に愛されたいとは思えません。
ヒロインが王妃としての責務を真面目に果たそうとする姿もまた、夫である国王を支えようとする、ひとつの愛情というか、歩み寄りの形だと個人的には思います。
ただ、夫に一国の主としての自覚がなく、未来の王妃として厳しく育てられたヒロインと価値観が合わなかっただけでしょう。
この小説に必要なのは、メルヴィンの内面を掘り下げて、もっと二人の間にロマンスっぽい展開を作ることだと感じました。
そうでなければ、メルヴィンの視点を入れる意味がありません。
彼は出会ってすぐに、ルクレツィアに一目ぼれするのだから、もっと恋愛要素があってもいいはずです。
別に歴史的小説だからこういうラヴ少なめな展開になりました、というのとは違うと思います。
歴史っぽい流れでも、ロマンティックな話を作ることは十分可能で、農村のシーンは無意味に思えて、途中「メルヴィンとの恋はどうなった?」とかなりイライラしました。
最後になってようやくメルヴィンが登場したときは、今頃か!と思いました。
一目ぼれしてから、再会するまで5年も過ぎていて、ルクレツィアは26歳になっていたので、もっと早く幸せにしてやれよというのが正直な感想です。
そして、ラストでメルヴィンのルクレツィアへの愛情を示すエピソードが怒涛のように登場しますが、本当に今さらという感じです。
何より問題なのは、ルクレツィアが一度会ったきりのメルヴィンの顔を覚えていなくて、それは偶然再会しても続き、最後に求婚されることで恋を意識するので、ルクレツィアがメルヴィンを好きになる理由が弱いです。
全体の流れを見直すと、メルヴィンとルクレツィアの心の交流のようなものがとても短くて浅く、物足りませんでした。
イラストが池上紗京先生で、わたしは歴史少女小説作家の榛名しおり先生のファンなので、あらすじを読んだ時、榛名先生のようなときめきの恋愛要素のある、歴史に翻弄されるヒロインを想像していました。
たしかに、ヒロインは可哀想だし、部分的に共感もできます。
でも、やっぱり少女小説に求められるときめきに欠けています。
別に榛名先生を見習えとかいう意味ではなく、この作家さんの個性を生かしたロマンスを書いて、次こそきゅんとなる話を読ませてほしいです。
この先生にはきっと書けると思います。
2019年9月9日に日本でレビュー済み
受賞作品だからと期待していたが、そのうちに何の話だか分からなくなった。ストーリーの尻すぼみ感がすごい。