素粒子論と宇宙論がどういう関係にあるのか、
おおよその論理構成の把握・理解ができるよ
う、工夫された好著です。
村山斉さんは説明の天才です。詳細の理解を
保留した上で、読み手は前に進むことができ
ます。
余談ですが、、
私は第7章から読み始めました。結果的にこ
れが良かったと思っています。
更に余談、、
村山斉さんの本書と朝日新書の宇宙論入門
書は共に2013年に出されました。10年の
間の研究成果を取り込んだ新しい入門書が
出されることが望まれます。
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宇宙になぜ我々が存在するのか (ブルーバックス 1799) 新書 – 2013/1/18
村山 斉
(著)
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宇宙の見方が変わる最新宇宙論私たちは星のかけらからできています。では、その星たちは何からできているのでしょうか。宇宙のはじまりにどんどん近づきながら、ニュートリノの不思議な性質をさぐりながら、ヒッグス粒子やインフレーション、そして暗黒物質との関わりを解き明かし、宇宙はどうやってできたのか、どうして私たちがこの宇宙に生まれ、存在することができたのかを考えていきましょう。(2013年1月刊)
宇宙の根源に迫る壮大なストーリー
この宇宙に存在する「私」の起源に迫る
私たちは宇宙の塵からできているといわれています。じつは、宇宙が原子よりもっと小さくて熱かったころ、塵のもとになった物質と、その反物質が衝突しては消え、新しい物質と反物質が生まれては消えて……、そんなことを繰り返していました。
それがあるとき、宇宙の温度が少しだけ下がると同じ数だけあった物質と反物質のバランスが崩れ、ほんのわずかな反物質が物質に変わり、私たちが存在する物質だけの世界ができたお蔭で、私たちが生まれてきたというのです。その鍵を握っているのが、いままで質量がゼロだと思われていたニュートリノにあったのです。
・いったいニュートリノにどうして質量が生まれたのか?
・ニュートリノはどうしてこんなにたくさん宇宙に存在しているのか?
・なぜニュートリノには左巻きしか存在しないのか?
・右巻きニュートリノはどこへ消えたのか?
・ヒッグス粒子によってニュートリノはどうやって質量を得たのか?
・右巻きニュートリノがインフレーションを起こしたって本当?
・ヒッグス粒子は「顔なし」ってどういうこと?
これらの謎を解き明かしていくと、そこには思いもよらない結末が……。
最新の素粒子理論を駆使して、最新の宇宙像に迫る、村山先生の最新作!
スラスラといっきに読めて、しかも読み終わったあと、
宇宙の見方がぜったいに変わります。
宇宙の根源に迫る壮大なストーリー
この宇宙に存在する「私」の起源に迫る
私たちは宇宙の塵からできているといわれています。じつは、宇宙が原子よりもっと小さくて熱かったころ、塵のもとになった物質と、その反物質が衝突しては消え、新しい物質と反物質が生まれては消えて……、そんなことを繰り返していました。
それがあるとき、宇宙の温度が少しだけ下がると同じ数だけあった物質と反物質のバランスが崩れ、ほんのわずかな反物質が物質に変わり、私たちが存在する物質だけの世界ができたお蔭で、私たちが生まれてきたというのです。その鍵を握っているのが、いままで質量がゼロだと思われていたニュートリノにあったのです。
・いったいニュートリノにどうして質量が生まれたのか?
・ニュートリノはどうしてこんなにたくさん宇宙に存在しているのか?
・なぜニュートリノには左巻きしか存在しないのか?
・右巻きニュートリノはどこへ消えたのか?
・ヒッグス粒子によってニュートリノはどうやって質量を得たのか?
・右巻きニュートリノがインフレーションを起こしたって本当?
・ヒッグス粒子は「顔なし」ってどういうこと?
これらの謎を解き明かしていくと、そこには思いもよらない結末が……。
最新の素粒子理論を駆使して、最新の宇宙像に迫る、村山先生の最新作!
スラスラといっきに読めて、しかも読み終わったあと、
宇宙の見方がぜったいに変わります。
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2013/1/18
- 寸法11.4 x 1 x 17.4 cm
- ISBN-104062577992
- ISBN-13978-4062577991
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ブランド紹介
講談社 KODANSHA
Inspire Impossible Stories.
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KODANSHAは
「おもしろくて、ためになる」
にあふれた世界を創ります。
Inspire
Impossible
Stories.
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World meets KODANSHA
北野武
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商品の説明
著者について
1964年東京生まれ。東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の初代機構長、特任教授。米国カリフォルニア大学バークレー校物理教室教授。理学博士。東北大学大学院理学研究科物理学科助手、ローレンス・バークレー国立研究所研究員、カリフォルニア大学バークレー校物理学科助教授、准教授を経て、同大学物MacAdams冠教授。専門は素粒子物理学。2002年、西宮湯川記念賞受賞。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2013/1/18)
- 発売日 : 2013/1/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 192ページ
- ISBN-10 : 4062577992
- ISBN-13 : 978-4062577991
- 寸法 : 11.4 x 1 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 173,411位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 41位原子・素粒子物理学
- - 480位宇宙学・天文学 (本)
- - 558位ブルーバックス
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年2月28日に日本でレビュー済み
2015年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
元々、著者の講演は聞いたことがあり、その印象そのままの書籍であった→講演の方がジョークもあっておもろいが(笑)。
読み進めると、へー、ほー、なのだが、実は基礎的な学力がないと理解は簡単ではない。簡単そうで難しい。まあ、最先端の理論を素人にわかるように、っていうことを考えるとある一定のことは仕方がないか。もっともブルーバックスだから、普通の人が手に取らないのかもしれないが。
この内容をニュートンで出てくるとうれしい(笑)。
余談ですが、この本、寄生獣の完結編。寄生獣のリーダーの女性が赤ちゃんのそばで読んでいる本なのです。まさにタイトルと映画がマッチしていて上手だな、って思いました。
読み進めると、へー、ほー、なのだが、実は基礎的な学力がないと理解は簡単ではない。簡単そうで難しい。まあ、最先端の理論を素人にわかるように、っていうことを考えるとある一定のことは仕方がないか。もっともブルーバックスだから、普通の人が手に取らないのかもしれないが。
この内容をニュートンで出てくるとうれしい(笑)。
余談ですが、この本、寄生獣の完結編。寄生獣のリーダーの女性が赤ちゃんのそばで読んでいる本なのです。まさにタイトルと映画がマッチしていて上手だな、って思いました。
2021年5月31日に日本でレビュー済み
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これまで村山斉さんの著作のレビューを私が復元した「釈尊の教法の真義」の観点から述べてきた。釈尊の教法であるから、「欲界(第三密度)」というこの世界に暮らす我々凡夫が「純粋色界(第四密度)」の阿羅漢(第一段階のブッダ)に進化し、さらに「純粋無色界(第五密度)」の第二段階のブッダに進化する方法を示している。「欲界」から「純粋色界」への進化には「心の量子トンネル効果」を活用する。「欲界」は二元性が支配する世界であり、それ故に時間が生成する物質界のことである。本書の素粒子論はすべて「欲界」の枠組で議論されている。
この「欲界」の二元性を離れ、非二元性を確立すれば時間が消滅し物質は意識によって制御される「純粋色界」へ進化する。「欲界」から「純粋色界」への移行には「心の量子トンネル効果」を活用し、「純粋色界」から「純粋無色界」への進化(移行)には「心の量子もつれ効果」を活用する。第二段階のブッダは第六段階(第九密度)まで進化することが明らかになっている。
『宇宙に終わりはあるのか』では、広中平祐氏の「特異点解消」を説明し、その手法が通常の二次元平面における特異点を有する図形をメビウス帯上の平面に投影することであると述べた。メビウス帯上の図形は二次元だが、メビウス帯は三次元に存在する。これが最も重要で、通常平面の二次元図形が有する特異点付近を三次元のメビウス帯上の平面に投影することで特異点が消えるのである。故に、メビウス帯は三次元と呼ばずに第三密度と呼ぶ。同様に、三次元時空の特異点はその近傍を第四密度のクラインの壺の空間に投影することで解消する。これが広中氏による「次元を上げて特異点を解消する」手法である。
こうした観点で本書のコメントを幾つか述べる。
[1]p.92の「光速」について。「欲界(第三密度)」では光速を超えることは出来ない。しかし、「純粋色界(第四密度)」では光速を超えることが可能。「純粋無色界」では、「光速」の概念は不要で、一瞬で宇宙の果てから反対の果てに移動できる。
[2]p.96の「超ひも理論」について。点が二個なら線かひもになる。ひもが二本なら面が出来る。つまり、メビウスの帯やクラインの壺のように次元が一つ上がっている。
[3]p.97の「物質をつくるフェルミオンと力を伝達するボゾン」について。フェルミオンは「欲界(第三密度)」に存在し、ボゾンは「純粋色界(第四密度)」に存在する。ただ、上記したように、「欲界」と「純粋色界」の間には移行領域があるので、両者とも存在するのである。ただ、第四密度の存在は第三密度の影響を受けて擬似第四密度の状態になっている。
[4]p.171の「スティーブン・ホーキング博士の特異点解消」について。博士は「宇宙に広がる時間や空間には境界や端がない」と考え、虚数の時間軸を想定したが、「欲界」で界を見つけようとするので無理が生じるのである。「純粋色界」に入れば、時間は消失する。「純粋無色界」に入れば、空間の広がりは消失する。
この「欲界」の二元性を離れ、非二元性を確立すれば時間が消滅し物質は意識によって制御される「純粋色界」へ進化する。「欲界」から「純粋色界」への移行には「心の量子トンネル効果」を活用し、「純粋色界」から「純粋無色界」への進化(移行)には「心の量子もつれ効果」を活用する。第二段階のブッダは第六段階(第九密度)まで進化することが明らかになっている。
『宇宙に終わりはあるのか』では、広中平祐氏の「特異点解消」を説明し、その手法が通常の二次元平面における特異点を有する図形をメビウス帯上の平面に投影することであると述べた。メビウス帯上の図形は二次元だが、メビウス帯は三次元に存在する。これが最も重要で、通常平面の二次元図形が有する特異点付近を三次元のメビウス帯上の平面に投影することで特異点が消えるのである。故に、メビウス帯は三次元と呼ばずに第三密度と呼ぶ。同様に、三次元時空の特異点はその近傍を第四密度のクラインの壺の空間に投影することで解消する。これが広中氏による「次元を上げて特異点を解消する」手法である。
こうした観点で本書のコメントを幾つか述べる。
[1]p.92の「光速」について。「欲界(第三密度)」では光速を超えることは出来ない。しかし、「純粋色界(第四密度)」では光速を超えることが可能。「純粋無色界」では、「光速」の概念は不要で、一瞬で宇宙の果てから反対の果てに移動できる。
[2]p.96の「超ひも理論」について。点が二個なら線かひもになる。ひもが二本なら面が出来る。つまり、メビウスの帯やクラインの壺のように次元が一つ上がっている。
[3]p.97の「物質をつくるフェルミオンと力を伝達するボゾン」について。フェルミオンは「欲界(第三密度)」に存在し、ボゾンは「純粋色界(第四密度)」に存在する。ただ、上記したように、「欲界」と「純粋色界」の間には移行領域があるので、両者とも存在するのである。ただ、第四密度の存在は第三密度の影響を受けて擬似第四密度の状態になっている。
[4]p.171の「スティーブン・ホーキング博士の特異点解消」について。博士は「宇宙に広がる時間や空間には境界や端がない」と考え、虚数の時間軸を想定したが、「欲界」で界を見つけようとするので無理が生じるのである。「純粋色界」に入れば、時間は消失する。「純粋無色界」に入れば、空間の広がりは消失する。
2015年12月22日に日本でレビュー済み
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宇宙本としては優しい部類に入ると思うので、物理に多少の興味があれば読みやすいと思う。
ただ、後半の理論になってくると難しさは感じる。
宇宙本はどれも、昨今のノーベル賞の受賞理由あたりのテーマになるとついていけない印象があるが、そこも他の本よりは丁寧に説明していると感じた。
宇宙本の入りとしてはおすすめ。
ただ、後半の理論になってくると難しさは感じる。
宇宙本はどれも、昨今のノーベル賞の受賞理由あたりのテーマになるとついていけない印象があるが、そこも他の本よりは丁寧に説明していると感じた。
宇宙本の入りとしてはおすすめ。
2013年9月25日に日本でレビュー済み
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文句なしに面白い本でした!
現在の宇宙が存在するためには、宇宙創成期に物質と反物質の数の差が生じていなければなりません。その差を生じさせるための役割を果たしたのではないか?と言われているニュートリノを中心に、現代素粒子物理学の先端を解説しています。
ニュートリノを中心にここまで解説している本は初めてでしたし、現代物理学にとって、ニュートリノがこれだけ重要な対象になっているとは思っていませんでした。
今まで読んだ本で紹介されているニュートリノは、「ニュートリノ天文学」「重さがあるのかどうか(それに伴うニュートリノ摂動)」ということが主だった印象です(それでも面白かったですが)。
本書では、ニュートリノの重さの意味や左巻きスピンしか生じていないことの意味が解説されていますし、それに関連して、先ごろ発見されたと話題のヒッグス粒子についても解説されています。ニュートリノに重さがあることが、標準理論を揺るがすような事態だったというのも、知らなかったことだったので、「へぇ〜」といった感じでした。
しかし、その時の物理学者たちがスタンディングオベージョンで、変更を迫られている事態に対してポジティブであったという記述もあり、「物理学者っていうのは、どこまでも挑戦者なんだなぁ」とも思いました。
また、南部陽一郎博士、小林・益川両博士をはじめ、日本人研究者たちの活躍の記述は、やはり勇気をもらえますね。
本書の題名「宇宙になぜ我々が存在するのか」の「なぜ」は、人類の存在意義的なニュアンスを感じさせますが(私は感じてしまったのですが)、意味合いとしては「いかにして存在まで至ったか」ということのような気がします。その「いかに」の最初の瞬間の重要なキーファクターであるニュートリノが、現代の物理学の重要課題でもあるということでしょう。
文章も非常に平易で、それでも難しいことを解説している村山先生の筆力は大したものですよね。これからも、いろいろな最先端を紹介してもらえたらと思います(忙しいでしょうけど・・)。
未来を担う中学生、高校生に是非読んでほしい一冊です。
現在の宇宙が存在するためには、宇宙創成期に物質と反物質の数の差が生じていなければなりません。その差を生じさせるための役割を果たしたのではないか?と言われているニュートリノを中心に、現代素粒子物理学の先端を解説しています。
ニュートリノを中心にここまで解説している本は初めてでしたし、現代物理学にとって、ニュートリノがこれだけ重要な対象になっているとは思っていませんでした。
今まで読んだ本で紹介されているニュートリノは、「ニュートリノ天文学」「重さがあるのかどうか(それに伴うニュートリノ摂動)」ということが主だった印象です(それでも面白かったですが)。
本書では、ニュートリノの重さの意味や左巻きスピンしか生じていないことの意味が解説されていますし、それに関連して、先ごろ発見されたと話題のヒッグス粒子についても解説されています。ニュートリノに重さがあることが、標準理論を揺るがすような事態だったというのも、知らなかったことだったので、「へぇ〜」といった感じでした。
しかし、その時の物理学者たちがスタンディングオベージョンで、変更を迫られている事態に対してポジティブであったという記述もあり、「物理学者っていうのは、どこまでも挑戦者なんだなぁ」とも思いました。
また、南部陽一郎博士、小林・益川両博士をはじめ、日本人研究者たちの活躍の記述は、やはり勇気をもらえますね。
本書の題名「宇宙になぜ我々が存在するのか」の「なぜ」は、人類の存在意義的なニュアンスを感じさせますが(私は感じてしまったのですが)、意味合いとしては「いかにして存在まで至ったか」ということのような気がします。その「いかに」の最初の瞬間の重要なキーファクターであるニュートリノが、現代の物理学の重要課題でもあるということでしょう。
文章も非常に平易で、それでも難しいことを解説している村山先生の筆力は大したものですよね。これからも、いろいろな最先端を紹介してもらえたらと思います(忙しいでしょうけど・・)。
未来を担う中学生、高校生に是非読んでほしい一冊です。
2015年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルにつられて読んでみたところ、最初はニュートリノ(素粒子物理)の話ばかりで、ちょっと???と思ってしまいます。
ただ読み進んでいくと、ニュートリノの対称性のずれが、どう宇宙の誕生につながるのか…という話が出てきて、そこから一気に面白くなってきます。
「宇宙の扉をノックする」(リサ・サンドール)が詳細に描いた素粒子ストーリーを、解説や図を使ってポイントよくまとめていると感じました。
ヒッグス粒子に関する記事・ニュースでよくわからなかったことが、本書では明快に説明してくれています。
最新の素粒子論(こっちが主題ですよね…)を、一般向けに分かり易く示している良書です。
ただ読み進んでいくと、ニュートリノの対称性のずれが、どう宇宙の誕生につながるのか…という話が出てきて、そこから一気に面白くなってきます。
「宇宙の扉をノックする」(リサ・サンドール)が詳細に描いた素粒子ストーリーを、解説や図を使ってポイントよくまとめていると感じました。
ヒッグス粒子に関する記事・ニュースでよくわからなかったことが、本書では明快に説明してくれています。
最新の素粒子論(こっちが主題ですよね…)を、一般向けに分かり易く示している良書です。
2013年5月2日に日本でレビュー済み
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最新の情報満載で、宇宙好きの自分には満足度の高い本でした。
見方によれば、日常生活に何の役に立つのか?
税金を使う意味があるのか?等々
矢面に立つ事もある分野だと思いますが、
この本は、村山先生を始めとする多くの学者さん達が
大切な税金を使って活動した結果をレポートとして
発行してくれたようなものと理解しています。
巻末にもこの本の印税は、所属する機関に寄付する旨
記載がありました。
予算取得などいろいろと厳しい世の中と思いますが
この本を購入する事により少しでも今後の研究活動推進に
役立つのであれば、うれしく思います。
見方によれば、日常生活に何の役に立つのか?
税金を使う意味があるのか?等々
矢面に立つ事もある分野だと思いますが、
この本は、村山先生を始めとする多くの学者さん達が
大切な税金を使って活動した結果をレポートとして
発行してくれたようなものと理解しています。
巻末にもこの本の印税は、所属する機関に寄付する旨
記載がありました。
予算取得などいろいろと厳しい世の中と思いますが
この本を購入する事により少しでも今後の研究活動推進に
役立つのであれば、うれしく思います。
2013年1月21日に日本でレビュー済み
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今や、宇宙論、素粒子論を素人向けに分かり易く解説する能力においては、この人を上回る人はいないという確固たる評価が定着した感のある村山斉氏の新刊が、またまた発売された。
今回の本のタイトル名からは、本書は一見、宇宙論の入門書のようにも見えるのだが、サブタイトルに「最新素粒子論入門」とあるように、内容的には、ほぼ大半が素粒子論の入門書となっている。もっとも、素粒子論と宇宙論は、同じコインの裏表の関係にあり、その素粒子論の解説を通して、本のタイトル名となっている「宇宙になぜ我々が存在するのか」を明らかにするという構成になっている。
その本書の中身の方なのだが、本書は、全7章のうち、実に何と4章がニュートリノの解説に当てられている。私は、かつて、これほどまでにニュートリノについて詳述した入門書には、お目に掛かったことがない。私のような素人からすると、我々が存在するために必要なものとしてはヒッグス粒子くらいしか思い浮かばないのだが、要は、それ以上に根源的な存在がニュートリノということのようだ。
村山斉氏の解説の特徴は、素人に具体的に解説しても理解は難しいだろうというようなものには深入りせず、分かり易いたとえで留め置くという点だと思う。専門家というものは、どうしても、あれも書きたい、これも書きたいと欲をかき過ぎてというか、理想を追い求め過ぎて、結局は素人には難解過ぎる解説に陥ってしまうものだが、村山斉氏は、この辺のさじ加減が絶妙なのだ。
私は、折角、村山斉氏の素人に非常に優しい解説で分かったつもりになっていたものが、他の著者の小難しい解説で深入りし過ぎて、結局、元に戻ってしまったという経験を何度もしているので、私と同じレベルの素人の方は、村山斉氏の著書だけを読まれれば、必要にして、かつ、十分だと思う。
ちなみに、村山斉氏の素粒子論入門書としては、既発の「宇宙は何でできているのか」もあるのだが、それは、素粒子物理学で宇宙の謎全般を解くことを目的としていた。それに対し本書は、なぜ我々が存在するのかの謎に特化し、かつ、より簡潔・平易に解説したものといえるだろう。
今回の本のタイトル名からは、本書は一見、宇宙論の入門書のようにも見えるのだが、サブタイトルに「最新素粒子論入門」とあるように、内容的には、ほぼ大半が素粒子論の入門書となっている。もっとも、素粒子論と宇宙論は、同じコインの裏表の関係にあり、その素粒子論の解説を通して、本のタイトル名となっている「宇宙になぜ我々が存在するのか」を明らかにするという構成になっている。
その本書の中身の方なのだが、本書は、全7章のうち、実に何と4章がニュートリノの解説に当てられている。私は、かつて、これほどまでにニュートリノについて詳述した入門書には、お目に掛かったことがない。私のような素人からすると、我々が存在するために必要なものとしてはヒッグス粒子くらいしか思い浮かばないのだが、要は、それ以上に根源的な存在がニュートリノということのようだ。
村山斉氏の解説の特徴は、素人に具体的に解説しても理解は難しいだろうというようなものには深入りせず、分かり易いたとえで留め置くという点だと思う。専門家というものは、どうしても、あれも書きたい、これも書きたいと欲をかき過ぎてというか、理想を追い求め過ぎて、結局は素人には難解過ぎる解説に陥ってしまうものだが、村山斉氏は、この辺のさじ加減が絶妙なのだ。
私は、折角、村山斉氏の素人に非常に優しい解説で分かったつもりになっていたものが、他の著者の小難しい解説で深入りし過ぎて、結局、元に戻ってしまったという経験を何度もしているので、私と同じレベルの素人の方は、村山斉氏の著書だけを読まれれば、必要にして、かつ、十分だと思う。
ちなみに、村山斉氏の素粒子論入門書としては、既発の「宇宙は何でできているのか」もあるのだが、それは、素粒子物理学で宇宙の謎全般を解くことを目的としていた。それに対し本書は、なぜ我々が存在するのかの謎に特化し、かつ、より簡潔・平易に解説したものといえるだろう。