無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
世界遺産 ユネスコ事務局長は訴える 単行本 – 2008/7/1
松浦 晃一郎
(著)
「世界遺産」指定を最前線で見つめてきた男 ユネスコ事務局長として9年間活動してきた元外交官が、世界的文化遺産をいかにして守ればいいかを現場の体験を通して「島国育ち」の日本人へ警鐘を打ち鳴らす!
- 本の長さ314ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2008/7/1
- ISBN-104062147483
- ISBN-13978-4062147484
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2008/7/1)
- 発売日 : 2008/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 314ページ
- ISBN-10 : 4062147483
- ISBN-13 : 978-4062147484
- Amazon 売れ筋ランキング: - 682,585位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は日本人初のユネスコ事務局長であり、無形世界遺産を推進し、これを設立した人としても知られている。この松浦氏が世界遺産についての基礎知識を解説し、自分の体験談を記述している本。ただ、文章は練られておらず、図は自分が行った場所の写真が貼られている程度で、分かりやすい図もなく、教科書的な役割としては落第点の本。ユネスコ事務局長時代に原稿を書いているため、時間が余り掛けられていないのだろう。ある意味、仕方がない。
この本で注目したいのは松浦氏が描く、界遺産を通じた政治的な判断や駆け引きである。世界遺産が学術的な文化財保存の論理よりも、政治的な判断が優先されることを直接は言わないまでも、実際はそうであることの内情を示している。
世界遺産取得は政治的なゲームである。作業指針やノミネーションや世界遺産委員会、ICOMOSなどその基礎となるルールブックがあるという程度である。このルールを、守るではなく、参考にしつつ、全ては政治的に決定される。あくまで、世界遺産が存在することで世界が少しは、より「良い」方向に進むのであれば、ユネスコは世界遺産というツールを活用しようということだ。世界遺産を学べば、色んな所に矛盾点があることが分かる。しかし、そんな矛盾を考えること自体が無意味である。
世界遺産に対して、文化的な価値の大小や論理性を求めること自体が無意味であることが読み取れる一冊。
この本で注目したいのは松浦氏が描く、界遺産を通じた政治的な判断や駆け引きである。世界遺産が学術的な文化財保存の論理よりも、政治的な判断が優先されることを直接は言わないまでも、実際はそうであることの内情を示している。
世界遺産取得は政治的なゲームである。作業指針やノミネーションや世界遺産委員会、ICOMOSなどその基礎となるルールブックがあるという程度である。このルールを、守るではなく、参考にしつつ、全ては政治的に決定される。あくまで、世界遺産が存在することで世界が少しは、より「良い」方向に進むのであれば、ユネスコは世界遺産というツールを活用しようということだ。世界遺産を学べば、色んな所に矛盾点があることが分かる。しかし、そんな矛盾を考えること自体が無意味である。
世界遺産に対して、文化的な価値の大小や論理性を求めること自体が無意味であることが読み取れる一冊。
2016年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
早々と送ってくれました。予定より早目に着いたので助かりました。
2011年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界遺産条約ができるまでの流れや条約が発効されてからの世界遺産の概念の変化などがわかりやすく解説されています。
評価基準6がなぜそれだけでの登録は望ましくないとされたのかや、文化的景観・グローバル戦略・真正性の解釈の変化などの背景も説明されています。
わたしは、ポーランドのワルシャワの歴史地区と同じように第2次世界大戦後に復興されたヨーロッパ都市の遺産は今後認められないと決められていたことを知らなかったので勉強になりました。それ以外にも勉強になります。
ただ、毎年登録の基準がほぼ毎年少しずつ変わっていることにはいろいろな国の思惑が感じられますし、世界遺産には美しい側面だけではないことが伺えました。世界遺産は登録されること以上に、登録されたら保護していくことが大切だと改めて感じました。
危機遺産と聞くといい印象はありませんが、世界遺産を保護するには危機遺産という考えこそが重要なのかなと思います。でも、危機遺産に自ら登録を申請する国があれば、危機遺産に登録されることに激しく抵抗する国もあるそうで…、興味深いです。
評価基準6がなぜそれだけでの登録は望ましくないとされたのかや、文化的景観・グローバル戦略・真正性の解釈の変化などの背景も説明されています。
わたしは、ポーランドのワルシャワの歴史地区と同じように第2次世界大戦後に復興されたヨーロッパ都市の遺産は今後認められないと決められていたことを知らなかったので勉強になりました。それ以外にも勉強になります。
ただ、毎年登録の基準がほぼ毎年少しずつ変わっていることにはいろいろな国の思惑が感じられますし、世界遺産には美しい側面だけではないことが伺えました。世界遺産は登録されること以上に、登録されたら保護していくことが大切だと改めて感じました。
危機遺産と聞くといい印象はありませんが、世界遺産を保護するには危機遺産という考えこそが重要なのかなと思います。でも、危機遺産に自ら登録を申請する国があれば、危機遺産に登録されることに激しく抵抗する国もあるそうで…、興味深いです。
2013年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世界遺産の生まれる歴史やこれからのことについて考えさせられる。単なる観光物としてではないということがわかり、今までの世界遺産の見方とは変わってきた。
2012年10月7日に日本でレビュー済み
世界遺産になったもの、世界遺産登録を目指して活動した側の、個々の事例の経緯を語ったものは数多くありますが、ユネスコ側の事情を知るならこの本です。松浦氏の活動、氏の役職の方のスケジュールの片鱗が垣間見えて興味深かったです。
編集内容として、図版が多いのが気に入りました。世界遺産になるともなれば有名なものが多いのですが、やはり議論されている時にさっとその場で現物の写真が見れるというのは手軽でイメージが湧きます。
出版から約4年経った2012年現在、絶版のようですし、新しい展開もあったのかと思いますが、2008年時点でのユネスコ、世界遺産の様子、ということならまだまだ充分一読の価値のある本です。
編集内容として、図版が多いのが気に入りました。世界遺産になるともなれば有名なものが多いのですが、やはり議論されている時にさっとその場で現物の写真が見れるというのは手軽でイメージが湧きます。
出版から約4年経った2012年現在、絶版のようですし、新しい展開もあったのかと思いますが、2008年時点でのユネスコ、世界遺産の様子、ということならまだまだ充分一読の価値のある本です。
2008年8月30日に日本でレビュー済み
何やらの意図をこめたと言えそうな、少々微妙な時期に発刊された本ですね。でも、深刻ぶらずに読みやすく「世界遺産」の考えかたやあゆみが手際よく、テンポよく述べられています。
なかには、個人的な見解も明示された個所もありますが、全体としては立場がありますから、否定的・悲観的な書き方はされていませんし、巧みに避けているものもあります。しかし、本来の主眼は「ユネスコ事務局長は訴える」というサブタイトルが示すように、「今後の課題」と題された後ろ2章なのでしょう。これもグズグズしたところのない端的な記述ですが、現在の世界が抱える複雑多岐な背景をもつ問題に関わります。現ユネスコ事務局の考えかたが示されているととれます。
重箱の隅をつつくと「?」な記述も皆無とは言えませんが、個々には、石見銀山登録に関する話題、極めて端的に述べられたな彦根城の件など、興味をひくものもあります。
面白いのは、「世界遺産」が観光地の御守札・権威づけということで反対意見や疑問が呈されているなか、著者は、世界遺産めぐりのツアーが世界的に盛んになっていることについて、「ユネスコ憲章が謳う「国民間の相互理解を深めることに貢献する」わけで、大いに歓迎したいと思う。」(P242)とし、世界遺産登録に向けてのマスコミを巻き込んだブームの必要性まで説いている(P158)ことでしょう。
なかには、個人的な見解も明示された個所もありますが、全体としては立場がありますから、否定的・悲観的な書き方はされていませんし、巧みに避けているものもあります。しかし、本来の主眼は「ユネスコ事務局長は訴える」というサブタイトルが示すように、「今後の課題」と題された後ろ2章なのでしょう。これもグズグズしたところのない端的な記述ですが、現在の世界が抱える複雑多岐な背景をもつ問題に関わります。現ユネスコ事務局の考えかたが示されているととれます。
重箱の隅をつつくと「?」な記述も皆無とは言えませんが、個々には、石見銀山登録に関する話題、極めて端的に述べられたな彦根城の件など、興味をひくものもあります。
面白いのは、「世界遺産」が観光地の御守札・権威づけということで反対意見や疑問が呈されているなか、著者は、世界遺産めぐりのツアーが世界的に盛んになっていることについて、「ユネスコ憲章が謳う「国民間の相互理解を深めることに貢献する」わけで、大いに歓迎したいと思う。」(P242)とし、世界遺産登録に向けてのマスコミを巻き込んだブームの必要性まで説いている(P158)ことでしょう。