小学生の頃にこの本と出会いました。
それから10年経ち、学校で考古学の講義を受けた際に突然読み返したくなり購入しました。
正直、『児童文学だし、今読んで面白くなかったら…』と思っていましたが、小学生だった時のように夢中で読みました。
本の装丁も綺麗ですし、文章も読みやすいです。
読み終えたあとも数日は余韻に浸ることの出来る本だと思います。
疲れた時にこの本を読むと自然や緑とふれあい暮らす主人公たちの心にそっと癒してもらえます。
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月神の統べる森で 単行本 – 1998/12/16
神も、人も、精霊たちも、心かよわせ、ともに生きていた……神秘な森のとき──縄文時代。
たつみやファンタジーの源流。連作長編スタート!
はるか太古の昔。
山も、川も、木々も、獣も……みな、心をもった存在だった。人もまた、月神の統べる森の恵みを受け取って生きていた。ある時、海からきたヒメカの民は、土地をかこってクニとし、敵意をむき出しにしてムラに襲いかかった。
そして、ムラの若き長(おさ)アテルイと、美貌の巫者(ふしゃ)シクイルケは、流亡(りゅうぼう)の旅の途中、翡翠(ひすい)色の目をもつ少年ポイシュマと運命的な出会いをするのだった……。
かつて語られることがなかった神秘の縄文時代に光をあて、人々の愛と闘争を描く、たつみやファンタジー待望の新作!
夜空を照らす月というのは、昔の人々にとっては、たいへんたいせつなものであったにちがいないのに、『古事記』や『日本書紀』の中には、月の神様の話はほんのちょっぴりしかありません。このお話は、月にまつわる神話が消えてしまった謎を、私なりに考えてみたいと思って書き始めました。それと同時に、私たちの先祖の歴史である縄文と弥生という2つの文明が出会った時代を描きだすことで、私たちの現在と未来を考えてみたいという思いもあります。なぜなら、縄文時代には、人間と自然は共生していたからです。──(著者あとがきより
野間児童文芸賞
たつみやファンタジーの源流。連作長編スタート!
はるか太古の昔。
山も、川も、木々も、獣も……みな、心をもった存在だった。人もまた、月神の統べる森の恵みを受け取って生きていた。ある時、海からきたヒメカの民は、土地をかこってクニとし、敵意をむき出しにしてムラに襲いかかった。
そして、ムラの若き長(おさ)アテルイと、美貌の巫者(ふしゃ)シクイルケは、流亡(りゅうぼう)の旅の途中、翡翠(ひすい)色の目をもつ少年ポイシュマと運命的な出会いをするのだった……。
かつて語られることがなかった神秘の縄文時代に光をあて、人々の愛と闘争を描く、たつみやファンタジー待望の新作!
夜空を照らす月というのは、昔の人々にとっては、たいへんたいせつなものであったにちがいないのに、『古事記』や『日本書紀』の中には、月の神様の話はほんのちょっぴりしかありません。このお話は、月にまつわる神話が消えてしまった謎を、私なりに考えてみたいと思って書き始めました。それと同時に、私たちの先祖の歴史である縄文と弥生という2つの文明が出会った時代を描きだすことで、私たちの現在と未来を考えてみたいという思いもあります。なぜなら、縄文時代には、人間と自然は共生していたからです。──(著者あとがきより
野間児童文芸賞
- 本の長さ294ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1998/12/16
- 寸法13.7 x 2.2 x 19.5 cm
- ISBN-104062094487
- ISBN-13978-4062094481
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
海からきたヒメカの民に襲われたムラの人々は流亡の旅に出た。途中、ムラの若き長アテルイと巫者シクイルケは、翡翠色の目をもつ少年ポイシュマと運命的な出会いをする。縄文時代を舞台に人々の愛と闘争を描くファンタジー。
著者について
1954年生まれ。明治大学史学地理学科卒。投稿生活の中から、小説ウィングス優秀賞、アニメディア大賞などを受賞する。『ぼくの・稲荷山戦記』で1991年度の講談社児童文学新人賞を受け、本格的にデビュー。その後、『夜の神話』『水の伝説』(以上いずれも講談社)の《神さま3部作》を発表、『水の伝説』で、1996年度の産経児童出版文化賞JR賞を受賞する。他の作品に『じっぽ』『すずめぼうし』(あかね書房)がある。熊本県在住。
【画家紹介】
佐賀県生まれ。東京芸術大学デザイン科卒。エッチングでイラストレーターとしてのスタートを切る。以後、ドローイング、造形などでも独自の世界を開拓。主な作品に、『マザーグース・ファンタジー』(矢川澄子/訳 すばる書房)『グリム幻想』(古井由吉/文 パルコ出版)『左手のパズル』(萩尾望都/文 新書館)などがある。『光と闇の結婚』『テュリス』などの個展で銅版画作品を発表。神奈川県在住。
【画家紹介】
佐賀県生まれ。東京芸術大学デザイン科卒。エッチングでイラストレーターとしてのスタートを切る。以後、ドローイング、造形などでも独自の世界を開拓。主な作品に、『マザーグース・ファンタジー』(矢川澄子/訳 すばる書房)『グリム幻想』(古井由吉/文 パルコ出版)『左手のパズル』(萩尾望都/文 新書館)などがある。『光と闇の結婚』『テュリス』などの個展で銅版画作品を発表。神奈川県在住。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1998/12/16)
- 発売日 : 1998/12/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 294ページ
- ISBN-10 : 4062094487
- ISBN-13 : 978-4062094481
- 寸法 : 13.7 x 2.2 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 250,117位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 527位こどものSF・ファンタジー
- - 4,012位日本文学研究
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年3月18日に日本でレビュー済み
昔、ヒトは、自然を尊敬し、
自然に感謝し
自然の中に「神」を見、
ともに生きていた。
水を使うたびに、
水の神様にお礼をささげる美しい風習から始まる物語に、
「ああ、そうだった。これが、ヒトと自然のありかただった!」と深く、共感しました。
今、私たちに、必要なメッセージだな・・・と思います。
このシリーズで 一番好きな1冊です。
自然に感謝し
自然の中に「神」を見、
ともに生きていた。
水を使うたびに、
水の神様にお礼をささげる美しい風習から始まる物語に、
「ああ、そうだった。これが、ヒトと自然のありかただった!」と深く、共感しました。
今、私たちに、必要なメッセージだな・・・と思います。
このシリーズで 一番好きな1冊です。
2014年9月18日に日本でレビュー済み
縄文後期が舞台のファンタジー小説。
縄文というと未開で穴ぐらに住んで、というイメージだった。 ところが、ここに登場する縄文人は
現代人よりはるかに優れた精神や教えを持ち、その気高さに圧倒され言葉を失ってしまう。
このお話を、この気高く美しい物語を是非とも映画化してもらいたい。
今ならCGなんかを駆使しながらできるのではないかと思うのですが・・・
縄文というと未開で穴ぐらに住んで、というイメージだった。 ところが、ここに登場する縄文人は
現代人よりはるかに優れた精神や教えを持ち、その気高さに圧倒され言葉を失ってしまう。
このお話を、この気高く美しい物語を是非とも映画化してもらいたい。
今ならCGなんかを駆使しながらできるのではないかと思うのですが・・・
2002年5月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小学校中高年向けでしょうか、やさしく読みやすい文章で書かれた物語りです。
主人公ポイシュマはじめ、登場人物たちがとても魅力的で「これからどうなるのかしら?」とついつい4巻、あっという間に読んでしまいます。
また描かれているポイシュマたちの素朴な信仰や生活態度に、今の自分は? と考えさせられました。
食べるという行為は他の生き物の命を奪うこと・・・
この「月神の統べる森で」の巻で一番印象に残ったことです。
主人公ポイシュマはじめ、登場人物たちがとても魅力的で「これからどうなるのかしら?」とついつい4巻、あっという間に読んでしまいます。
また描かれているポイシュマたちの素朴な信仰や生活態度に、今の自分は? と考えさせられました。
食べるという行為は他の生き物の命を奪うこと・・・
この「月神の統べる森で」の巻で一番印象に残ったことです。
2012年5月8日に日本でレビュー済み
たつみや彰先生の神話は、一級品ですよね(涙)!!
縄文時代、人々は自然を神々として畏れ、感謝し、協力して暮らしていた。弥生時代をもたらした人々との出会いは、戦いをもたらす。神と人との子等は、異なる文化の民達との融和をはたせるのか。
シリーズ1巻のこの巻では、縄文時代の人々の、自然と共生する敬虔な姿に感動しました。アイヌ文化やネイティブアメリカンに似た祈りは、現代人から抜け落ちてしまったものです。
衣、食、住、すべてのものが命を分けて頂くものであり、それらに感謝を怠らないことで、自らも自然の一部として与え、共に生きられるというのは喜びである。そういうことを現代の子どもでも分かりやすく、魅力的に読ませてくれるこの書は貴重です。
表紙や装丁、挿絵も最高だと思います。ハードカバーがお勧めです。
それにしても、少年や男たちの描写が本当に素晴らしい!美しいけれど耽美ではない、逞しいけれど暑苦しくない。さすがです。
縄文時代、人々は自然を神々として畏れ、感謝し、協力して暮らしていた。弥生時代をもたらした人々との出会いは、戦いをもたらす。神と人との子等は、異なる文化の民達との融和をはたせるのか。
シリーズ1巻のこの巻では、縄文時代の人々の、自然と共生する敬虔な姿に感動しました。アイヌ文化やネイティブアメリカンに似た祈りは、現代人から抜け落ちてしまったものです。
衣、食、住、すべてのものが命を分けて頂くものであり、それらに感謝を怠らないことで、自らも自然の一部として与え、共に生きられるというのは喜びである。そういうことを現代の子どもでも分かりやすく、魅力的に読ませてくれるこの書は貴重です。
表紙や装丁、挿絵も最高だと思います。ハードカバーがお勧めです。
それにしても、少年や男たちの描写が本当に素晴らしい!美しいけれど耽美ではない、逞しいけれど暑苦しくない。さすがです。
2006年12月18日に日本でレビュー済み
縄文時代とおぼしき太古の世界を舞台にして、海の向こうからやって来たヒメカの民と、ずうっとこの地にカムイ(神)たちと生きてきたムラの民との対立。若きムラ長・アテルイと月の息子で巫者・シクイルケは話し合いにヒメカのクニに赴き、囚われ殺されそうになるが脱出。その逃亡の途中で出合った少年・ポイシュマの命を助ける事になる。ポイシュマは星の神の子であり、密かに森の中で森のカムイたちに育てられていたのだった・・・。
こう書いてくると何だかややこしそうであるが、決して複雑に読みにくいことはなく、むしろ様々な伏線がうまく展開していき、面白く読み応えがあります。
ポイシュマの優しさや勇気や怒りや憎しみなどの心の動きが巧く書かれていて、読んでいるうちに物語の中に引き込まれ、ワカヒコとの交流には、つい涙ぐんでしまいました。
壮大な物語の始まりの章として読み応えがあり、次章への期待でいっぱいになります。
シクイルケの美しさはさし絵がない方がよかったような・・・気もします。
こう書いてくると何だかややこしそうであるが、決して複雑に読みにくいことはなく、むしろ様々な伏線がうまく展開していき、面白く読み応えがあります。
ポイシュマの優しさや勇気や怒りや憎しみなどの心の動きが巧く書かれていて、読んでいるうちに物語の中に引き込まれ、ワカヒコとの交流には、つい涙ぐんでしまいました。
壮大な物語の始まりの章として読み応えがあり、次章への期待でいっぱいになります。
シクイルケの美しさはさし絵がない方がよかったような・・・気もします。
2006年10月20日に日本でレビュー済み
物があふれすぎている今の時代と比べ、
この本の時代はなにをするでも自らの手によって作り出し、
また自然を大いなる尊敬と畏怖を持って接していたのだろうか、、。
それに比べて今の自分は、と思ってしまいました。
とても読みやすくそれぞれの人物がどのようにその世界で生き抜いていくのか、
ストーリーもついつい引きこまれてしまう素敵な古代日本のファンタジー。
小学校の中高学年からとありますが、
お話好きの子ならば気にせず読んで欲しいです。もちろん大人でも。
すぐ続きを読みたくてあっというまにシリーズを読みきってしまいました。
この本の時代はなにをするでも自らの手によって作り出し、
また自然を大いなる尊敬と畏怖を持って接していたのだろうか、、。
それに比べて今の自分は、と思ってしまいました。
とても読みやすくそれぞれの人物がどのようにその世界で生き抜いていくのか、
ストーリーもついつい引きこまれてしまう素敵な古代日本のファンタジー。
小学校の中高学年からとありますが、
お話好きの子ならば気にせず読んで欲しいです。もちろん大人でも。
すぐ続きを読みたくてあっというまにシリーズを読みきってしまいました。
2005年1月14日に日本でレビュー済み
表紙の絵に惹かれて読んでみた。
舞台は縄文文化と弥生文化が溶け合う頃の時代。カムイ達に育てられた少年、ポイシュマは全く違う文化を持った国から来た少年、ワカヒコと知り合う。最初は敵同士であった二人だが、次第に心を通わせていく。
悪い心や憎しみを知らなかったポイシュマだが、ワカヒコの国やその他の恐ろしい国の人々と知り合い、初めて「憎しみ」という感情を覚えるのだった。
しかし、村の若き長、アテルイや不思議な力を持つシクイルケのおかげでポイシュマはそれを乗り越えていく。最終的にポイシュマとワカヒコと友達になって第一巻は終わる。しかし異文化の出会いと衝突は簡単には終わりそうに無いという予感を感じさせながら二巻に続く。
古き日本を舞台としたファンタジーシリーズの第一作。
話もそれなりに面白いし、何より舞台が縄文時代の日本と言うのが面白い。ポイシュマやアテルイの村の人たちが自然と共に生き、日々感謝して暮らしていく様子も丁寧に描かれている。
元々子供向けなので簡単で読みやすい。最初は自然保護関係の説教臭いファンタジーかと思ったがそうでもない。続きが読みたくなる本。
舞台は縄文文化と弥生文化が溶け合う頃の時代。カムイ達に育てられた少年、ポイシュマは全く違う文化を持った国から来た少年、ワカヒコと知り合う。最初は敵同士であった二人だが、次第に心を通わせていく。
悪い心や憎しみを知らなかったポイシュマだが、ワカヒコの国やその他の恐ろしい国の人々と知り合い、初めて「憎しみ」という感情を覚えるのだった。
しかし、村の若き長、アテルイや不思議な力を持つシクイルケのおかげでポイシュマはそれを乗り越えていく。最終的にポイシュマとワカヒコと友達になって第一巻は終わる。しかし異文化の出会いと衝突は簡単には終わりそうに無いという予感を感じさせながら二巻に続く。
古き日本を舞台としたファンタジーシリーズの第一作。
話もそれなりに面白いし、何より舞台が縄文時代の日本と言うのが面白い。ポイシュマやアテルイの村の人たちが自然と共に生き、日々感謝して暮らしていく様子も丁寧に描かれている。
元々子供向けなので簡単で読みやすい。最初は自然保護関係の説教臭いファンタジーかと思ったがそうでもない。続きが読みたくなる本。