この日記は多分、他人に読まれることを想定しないで書かれていて、それだけに素朴な日記になっている。神谷美恵子にこれといった思想があるわけではないが、単なる「知性」よりも広くて深い「精神性」を感じさせる人物である。そしてこの日記を読むとその豊かな精神世界を手短に体験することができる。
私の場合、特に印象に残ったのは次の4点。
①結婚後の marriage partner と2人の息子に対する愛情の健やかさ。
②若いころの、主婦、母、職業人としての vitality 。多分ほとんど寝なかったのではないか?
③狭心症を発症した後の、死を強く意識するようになった晩年の生活の深さ。
④信仰心のベースにはクエイカー・キリスト教の文化があるのであろうが、同時にキリスト教に対して批判的でもあって、特定の宗教にとらわれない「神」を持つという信仰心があった。人は「信仰」が深くなればなるほど「宗教」を必要としなくなることを実証するような生涯だったように見える。神谷美恵子がキリスト教徒だったと誤解しているキリスト教徒の神谷信者がいるが、本書を読めばそうではなかったことがわかるはずである。
総じて、いい読書をしたと思います。
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神谷美恵子日記 (角川文庫) 文庫 – 2002/1/24
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決して平坦ではありえない人生の、限りない美しさ。
『生きがいについて』などの著書を残し、美智子さまのご相談相手でもあった著者が、40年間書き続けた日記から抜粋、編纂した日記抄。苦しみと悲しみのあいだにひそむ、人生の静かな美しさを伝える稀有な記録。
『生きがいについて』などの著書を残し、美智子さまのご相談相手でもあった著者が、40年間書き続けた日記から抜粋、編纂した日記抄。苦しみと悲しみのあいだにひそむ、人生の静かな美しさを伝える稀有な記録。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2002/1/24
- ISBN-104043617011
- ISBN-13978-4043617012
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2002/1/24)
- 発売日 : 2002/1/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4043617011
- ISBN-13 : 978-4043617012
- Amazon 売れ筋ランキング: - 204,047位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2024年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
神谷先生の思想・哲学の伸展の過程がよく分かりました。著者の信仰する宗派に限らず、広い視野で宗教・思想を俯瞰されており、その結果が著作、行動に結実していることが理解できました。常に勉学と思考を重ねる姿に感銘を受けました。
2021年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これからゆっくり読ませていただきます。
2017年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
期待したいた以上の本ではなかったのが、残念でした・・・
ざっと、一読しただけでした・・・
ざっと、一読しただけでした・・・
2020年12月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
歴史的芸術作品集と思います。
日記ですので装飾なく、神谷先生の素の御心がそのまま伝わってきます。
日記ですので装飾なく、神谷先生の素の御心がそのまま伝わってきます。
2018年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日記は本来、personalなもの。それが読めるということは何と贅沢なことだろう。
25歳から晩年までの日記は、医師として、教師として、書き手や訳者として、通訳として、母として。悩む姿が見られる。
国立療養所「長島愛生園」にある神谷書庫を訪ねられた教会員の方から薦められて読んだ。医学などの専門用語が頻出するので、辞書を座右に置いておきたい。
25歳から晩年までの日記は、医師として、教師として、書き手や訳者として、通訳として、母として。悩む姿が見られる。
国立療養所「長島愛生園」にある神谷書庫を訪ねられた教会員の方から薦められて読んだ。医学などの専門用語が頻出するので、辞書を座右に置いておきたい。
2018年7月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハンセン病院の精神科医、生きがいについての深い洞察の本、ラテン語翻訳者、多彩な顔を持つ著者の生涯に興味を持って読み始めました。戦前の超エリートのお嬢さんが、生計のために語学教師をしながら学者の夫を支え、家族を持ち、勉強したいという熱情を著作に刻み込む。 その傍、キリスト者として愛を実践する。 医学志望の親戚の女の子に読ませようと思う反面、これを読んだら、あまりのストイックな生き方にたじろぐのではと思わせる本で、心に響きわたりました。
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John Manjiro
5つ星のうち5.0
L'Ikigaï vécu de près...
2023年12月2日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
この日記が、イキガイ効果に巻き込まれた傍観者として生きた人によって書かれたことは、とても残念なことです。日本女性の表現権がまだほとんどなかった時代に書かれたこの日記で、神谷美恵子は強く自立した思想を表現しています。一人の女性として、また、拒絶されたハンセン病患者の共同体のケアに心身を捧げる者として。彼女の体験は、ヴィクトール・フランクルの体験と似ています。生きることの極限の表現であるレジリエンス(回復力)の人間的で献身的な研究。
Il est bien dommage que ce journal écrit par celle qui a vécu en tant qu'observatrice impliquée dans l'effet de l'Ikigaï. Ecrit à une époque où les femmes japonaises avaient encore très peu le droit à l'expression, dans ce journal Kamiya Mieko exprime une pensée forte et indépendante. Elle s'exprime à la fois en tant que femme et que personne impliquée corps et âme dans le soin auprès de la communauté rejetée des lépreux. Son expérience est du même type que celle de Viktor Frankl. C'est une étude humaine et impliquée de la résilience qui est une forme extrême d'expression de l'Ikigaï.
It is a great pity that this diary was written by someone who lived as an observer involved in the Ikigai effect. Written at a time when Japanese women still had very few rights of expression, in this diary Kamiya Mieko expresses strong, independent thought. She expresses herself both as a woman and as someone involved body and soul in caring for the rejected community of lepers. Her experience is similar to that of Viktor Frankl. It is a human and committed study of resilience, which is an extreme form of expression of Ikigai.
Il est bien dommage que ce journal écrit par celle qui a vécu en tant qu'observatrice impliquée dans l'effet de l'Ikigaï. Ecrit à une époque où les femmes japonaises avaient encore très peu le droit à l'expression, dans ce journal Kamiya Mieko exprime une pensée forte et indépendante. Elle s'exprime à la fois en tant que femme et que personne impliquée corps et âme dans le soin auprès de la communauté rejetée des lépreux. Son expérience est du même type que celle de Viktor Frankl. C'est une étude humaine et impliquée de la résilience qui est une forme extrême d'expression de l'Ikigaï.
It is a great pity that this diary was written by someone who lived as an observer involved in the Ikigai effect. Written at a time when Japanese women still had very few rights of expression, in this diary Kamiya Mieko expresses strong, independent thought. She expresses herself both as a woman and as someone involved body and soul in caring for the rejected community of lepers. Her experience is similar to that of Viktor Frankl. It is a human and committed study of resilience, which is an extreme form of expression of Ikigai.