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1945年のクリスマス 日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝 (朝日文庫) 文庫 – 2016/6/7

4.4 5つ星のうち4.4 78個の評価

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日本の女性が幸せになるために必要なことは何か。
23歳の若さで日本国憲法GHQ草案の作成に加わり、
現在の人権条項の原型を書いた女性の自伝。
50年ものあいだ口にすることができなかった、
日本国憲法草案作成9日間の迫真ドキュメント!

【目次】
『1945年のクリスマス』文庫版出版によせて/ジョン・ダワー
ジョン・ダワーから ベアテ・シロタ・ゴードンを偲ぶ会へ送られたメッセージ

プロローグ 再会――1945年12月24日
I.焦土の日本に帰る
II.父と母の町・ウィーン
III.乃木坂の家の日々
IV.大戦下のアメリカで暮らす
V.日本国憲法に「男女平等」を書く
VI.既婚女性とやりがいのある仕事
VII・新しい道 アジアとの文化交流
エピローグ ケーディス大佐と日本を訪れて――1993年5月
ベアテさんとの出会い――あとがきにかえて/平岡磨紀子

母 ベアテ・シロタ・ゴードンのこと
――文庫版によせて/ニコール・ゴードン
『1945年のクリスマス』以降のベアテさん
――文庫版出版にあたって/平岡磨紀子

参考文献
ベアテ・シロタ・ゴードン関連年譜
主な活動記録
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2016/6/7)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2016/6/7
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 400ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022618574
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022618573
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 1.6 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 78個の評価

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2020年1月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本国憲法がどのようにしてつくられたか女性の立場から書かれていて知らないことの多さに情けなくなりました。読んで良かったです。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年6月23日に日本でレビュー済み
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こんなことがあったなんて、知らなかった!! という感じです。日本国憲法に記載されている男女同権は、実はアメリカの若い女性が原案を作成していたとは知りませんでした。当時の日本を考えると、実に革新的な内容だったのだと思います。今を生きていると、なぜそんな不平等があったのか?と思えるほどですが。また、著者の若々しい感性もとても魅力的です。事実ベースの自伝ですが、ドラマよりも面白いかもしれません。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年1月15日に日本でレビュー済み
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ベアテ・シロタ・ゴードンが戦後GHQが作成した憲法に男女平等を書き込んだ女性だということは、一応知っていた。しかし彼女の人となりについては、全く知らなかった。日本人の編集者が書いた伝記とはいえ、色々なことを知ることができた。ユダヤ系ドイツ人、父が有名なピアニスト、彼女の身内の何人かは、アウシュビッツで亡くなっていること、もっとも驚いたのは、彼女が日本女性の地位を書くに当たり、参考にしたのは、ソビエトの憲法とワイマール憲法だったということであった。彼女が書き込んだ日本女性の地位は、世界的にみても、当時最高だったという。市川房枝女史が渡米した時は、彼女が通訳を務めたというが、アメリカの女性のために、日本憲法に書き込まれた日本女性の地位について、数回以上も講演したという。
彼女の功績が知られたのは、最近のことだが、GHQでこの仕事にかかわった時、秘密にするように言い渡されたのを、忠実にまもったためだということもわかった。
今、GHQに押し付けられた憲法だから、改正しなければならないと語られることが多いが、その憲法のもとで、60年間築いてきた現在をもっと重視した方がいいと思う。
27人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年12月9日に日本でレビュー済み
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おそらく憲法24条は13条と共に現在の憲法の核心である。その制定に関わった若いアメリカ人女性の半生。日本で幼少期を過ごしたことで日本語が話せ、日本の女性の置かれた状況を知っていたベアテは、GHQの民生局のメンバーとして来日し、24条の草案を書くことになる。本としては、全6章のうち、1章と5章の二章のみがGHQ時代と憲法制定に関わりのある部分で、他の章は彼女の半生GHQ前と後の時期の回想になっており、それらは24条を知る資料としては必ずしも必要はないと感じたので、星は三つとしました。
2016年10月9日に日本でレビュー済み
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『日本国憲法を生んだ密室の九日間』とそのドキュメンタリからのスピンオフ作品です。主役は若くて元気な女性で、数奇な運命を経て日本国憲法作成に関わることになり、"男女平等"の理念を世界で初めて憲法の条文として日本国憲法に入れることになります。なぜ彼女にそれが出来たのかといえば、幼少期に日本で育ち、庶民目線で日本の女性の悲惨さを知っていたからです。映画向きの非常に良い題材だと思いますが、本書の文章も写実的で情景が浮かぶような描かれ方をしています。個人的にはクリントイーストウッド監督などでハリウッドで映画化してほしいかなと思ったりもします。

日本国憲法の改憲論者には、「日本国憲法の作成にユダヤ人(本書の主人公)が関わっていた」ということを、改憲の理由として挙げる純血主義者がいます。そういう批判をまともに相手にするべきではないのは当然ですが、そのような主張から改憲論者の中にナチスと同じ思想を持った集団が幅を利かせていることがよく分かります。特に、戦前回帰・復古主義を目指す自民党憲法改正草案や産経新聞改憲草案などを押す集団です。『憲法改正誓いの儀式』あるいは『日本会議 動画 憲法改正 人権削除』でググると、色々な動画が見れます。「国民主権、基本的人権、平和主義を削除しよう」など、民主主義国家の政治家の発言とは思えない、自民党議員のとんでも発言が多く聞けます。安倍首相もこの場に同席していることが分かります。自民党や日本会議がどういう意図で、憲法改正・戦前回帰を目論んでいるかは明白です。安倍晋三記念小学校の問題から、安倍政権と日本会議は本気で恐ろしい計画を実行していることが分かります。自民党と維新の会の改憲派は、憲法改正による教育無償化を叫んでいますが、その本当の目的は、公立学校を潰して森本学園のような私立学校を増やし、「教育をコントロールすることによる国民の洗脳」と「私学利権を自分たちで独占」することなのでしょう。非常に恐ろしいことです。安倍晋三・日本会議・軍国主義から、女性と子供を守りましょう。

『戦争中の暮しの記録―保存版』と併せて読むと分かりますが、憲法改正で戦前回帰し国家主義が復活した場合、ほぼ全ての女性にとっては何のメリットはありません。「日本国憲法の改憲を主張する者は、女性の敵!」と思っていいです。改憲論者には女性閣僚などもいますが、自分たちは特権階級になり被害者になることはないと思っているのです。実際、総務大臣T氏は『HITLER ヒトラー選挙戦略』というナチス礼賛本(発売直後に発禁)に推薦文を書いていたり、防衛大臣I氏はT氏と一緒にネオナチと記念撮影をしたり、正常な大人の判断とは思えない言動を過去に多くしています。一億総活躍社会というのは、本当の意図を隠しそれを達成するまでのカモフラージュです。自民党憲法改正草案には家族条項が入っていますが、日本を代表する家族といえば天皇家です。自民党は女系天皇を否定しています。自民党憲法改正草案の本当の意図は、男尊女卑なのです。

2016年12月のFacebook世論調査が本当の国民の声です。良識ある大人の90%以上は味方ですので、怖がらず自信を持って安倍政権の憲法改正を阻止しましょう。安倍政権を支持する集団は声が大きいだけで、本当は少数派です。反支持派にそのことに気づかれ、反支持派が連携するのが怖いのです。ツイッター炎上も数%の男尊女卑オヤジがやっているのが実情です。
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年3月21日に日本でレビュー済み
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この人の人生は、まことにドラマチックで興味深いもので、かつ日本の現在の社会にも多大な影響を与えている点、NHKの新作ドラマ向きです。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年7月19日に日本でレビュー済み
『1945年のクリスマス――日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝』(ベアテ・シロタ・ゴードン著、平岡磨紀子構成・文、朝日文庫)は、ベアテ・シロタ・ゴードンの自伝であると同時に、1946年2月4日から12日までの9日間に凝縮した日本国憲法草案を巡るドキュメントでもある。

1945年12月24日、日本育ちの22歳のベアテは、留学先の米国から、太平洋戦争で焦土と化した日本に5年ぶりで帰ってくる。なお、ベアテの両親はロシア人(ユダヤ人)である。

1946年2月4日(月)、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)民政局長のホイットニー准将から、民政局員25名が日本国憲法草案作成の指令を受ける。「『これからの1週間、民政局は、憲法草案を書くという作業をすることになる。マッカーサー元帥は、日本国民のための新しい憲法を起草するという歴史的にも意義深い仕事を、民政局のわれわれに命じられた』」。「あとを引き継いだケーディス大佐は、用意していた憲法草案作成の組織を発表し、担当者を任命、仕事の進め方を説明した。・・・25人のメンバーは、8つの委員会に分けられた。・・・(ケーディス大佐は)その当時40歳。凄い秀才で、物事の把握が速く、決断も速いという、参謀型にはうってつけの人だった。その割には、いつも気軽に誰とも言葉を交わし、すごいハンサムだということもあったが、私たち女性仲間にも人気があった」。

「そして、人権に関する委員会は、ロウスト中佐とワイルズ博士、それに私の3人が任命された。私の役目は秘書でもタイピストでもなかった。私は、自分の名前が読み上げられた時、『これは凄いことになった! 今、私は人生のひとつの山場にきている』と感じた。全力を尽くしてあたらねばならないという、強い使命感が、私の沸き立つような興奮を抑え、冷静にさせていた。・・・大部屋に戻ると、ロウスト中佐が、『あなたは女性だから、女性の権利を書いたらどうですか?』と言ってくれた。嬉しかった。飛び上がるほど嬉しかった。『教育の自由についても書きたいのです』。『いいですよ』。ロウスト中佐は、にこやかに頷いた。私は、方針を立てた。まず日本の女性にとって、どんな条項が必要なのか?・・・英語、フランス語、ロシア語、ドイツ語、スペイン語、日本語。私は自分が読める6か国語を駆使し、人権に関する条文で役に立ちそうな箇所を、片端から抜き出しメモをつくった。・・・その夜、私は憲法草案のことを考えて何回も寝返りをうった」。

2月5日(火)。「私は、各国の憲法を読みながら、日本の女性が幸せになるには、何が一番大事かを考えた。赤ん坊を背負った女性、男性の後をうつむき加減に歩く女性、親の決めた相手と渋々お見合いをさせられる娘さんの姿が、次々と浮かんで消えた。子供が生まれないというだけで離婚される日本女性。家庭の中では夫の財布を握っているけれど、法律的には、財産権もない日本女性。『女子供』とまとめて呼ばれ、子供と成人男子との中間の存在でしかない日本女性。これをなんとかしなければいけない。女性の権利をはっきり掲げなければならない。まず、男女は平等でなくては・・・。婚姻も、親ではなく自分の意思で決められるように・・・」。

「私は、『男性も女性も人間として平等である』をキーワードに据えたらよいことに気づくと、すぐにタイプに向かった。私は、人権条項中の<具体的な権利と機会>に関することを担当した。私は、生きていく人間にとって一番大切なものは、『家庭』であり、その家庭の中では『男女は平等である』ことを謳っておかなければならないと考えた」。「私は、女性が幸せにならなければ、日本は平和にならないと思った。男女平等は、その大前提だった」。

2月6日(水)。「私は、日本の国がよくなることは、女性と子供が幸せになることだと考えていた。だから、いろいろな国の憲法を読んでも、その部分だけが目に入ってきた」。「私は、女性の権利を具体的に憲法に書いておけば、民法でも無視することができないはずだと考えた。官僚になるのは、大半が男性であるだろうし、その男性たちは、保守的であることがわかっていたからだ」。

2月7日(木)。「気づかなかったばかりに、後で日本の女性たちが苦労することがないように、と念を入れた。私は、自分の肩にかかっている責任を強く感じていた。日本女性の味方は私一人しかいない。それは、孤独感ではなかった。励みとか決意とかいう、血の熱くなるものだった。赤茶けた焦土だからこそ、第一歩から新しいことが心機一転可能なのだ。日本が変わるまたとないチャンスだと思われた」。

2月8日(金)。「戦勝国の軍人が、支配する敗戦国の法律を、自分たちに都合よくつくるのだなどという傲慢な雰囲気はなかった。自分たちの理想国家をつくる、といった夢に夢中になっていた舞台だったような気がしている」。「激論の中で、私の書いた『女の権利』は、無残に、一つずつカットされていった。一つの条項が削られるたびに、不幸な日本女性がそれだけ増えるように感じた。痛みを伴った悔しさが、私の全身を締めつけ、それがいつしか涙に変わっていた」。

2月9日(土)。「軍国主義時代の日本で育った私は、心配だったのだ。日本民族の付和雷同的性格と、自分から決して意見を言い出そうとしない引っ込み思案的な性格、しかも過激なリーダーに魅力を感じる英雄待望的な一面は、昭和の誤った歴史を生み出した根源的なもののように思う。日本が本当に民主主義国家になれるのかという点で不安を持っていた。だからこそ、憲法に掲げておけば安心といった気持ちから、女性や子供の権利を饒舌に書いたのだった。その気持ちは、当時の日本を少しでも知っている人なら、理解し賛成してくれるはずだ」。戦前の日本で育ち、日本人の性向を熟知していたベアテだからこそ、日本女性の権利を守ろうと必死に頑張ったのだ。

「『生涯の中で、一国の憲法を書くという、誰にも経験できないまたとないチャンス』と気持ちは張りつめていたが、体は連日の知的ハードワークで、どんよりと重かった。しかし、もうもうと立ち込める煙草の煙の中で、ロウスト中佐とワイルズ博士が運営委員会の3人と(議論で)闘っている姿を見ると、ここでへばっては申し訳ない気持ちになった。『今ガンバらねば、いつガンバるのだ!』。私は自分を叱った」。

「この日、ついに間に合わなかった地方自治の条項を除いて、マッカーサー元帥に草案が届けられたのは、もう夜中に近かったように思う。マッカーサー元帥は、今日的表現でいうと、将軍のくせにワーカホリックだった。いつも午後の昼寝を終わって、4時に執務室に戻っていたが、午後10時までは確実に働いていた。土曜も日曜もなかった人だ」。

「人権条項は運営委員会との会合のあと、もう一度書き直していわゆるマッカーサー草案として完成している。つまり第3稿まで修正が行われて、最後に完成案になった」。「全部で92か条だったマッカーサー草案のうち、人権条項はその3分の1を占めることになる。明治憲法に一字も入っていなかった『女性』や『児童』の文字を、とにかく新しい憲法の中に入れることはできたのだ。ケーディス大佐らに削られた条項のことはくやしかったけれど、やるだけはやったのだ。完全な92条の草案が完成したのは、12日火曜日の夜になった」。

「当時の民政局員は、私ばかりではなくみんな理想国家を夢見ていた。戦勝国の軍人とて、家族や恋人を失った人は多かった。私もその一人だし、みんな戦争には懲りていた」。

「密室の作業は、この12日の夜半に終わったが、執筆に心血を注いだ25人は、完成を喜びあう余裕などなかった。乾杯も何もなかった。みんな眠りたい一心で、よろめきながら宿舎に帰った。第一生命ビルの6階の灯が9日ぶりに消えた」。

「この憲法草案が、日本側の吉田茂外務大臣と松本烝治国務大臣の手に渡されたのは、2月13日、麻布の外務大臣官邸であった」。この後、日米の間で、長く緊迫したやり取りが行われ、ベアテは通訳として出席したが、こういう一幕もあった。「『マッカーサー元帥は、占領政策の最初に婦人の選挙権の授与を進めたように、女性の解放を望んでおられる。しかも、この条項は、この日本で育って、日本をよく知っているミス・シロタが、日本女性の立場や気持ちを考えながら、一心不乱に書いたものです。悪いことが書かれているはずはありません。これをパスさせませんか?』。ケーディス大佐の言葉に、日本側の佐藤達夫さんや白洲(次郎)さんらが一斉に私を見た。彼らは、私を日本人に好意を持っている通訳として見ていたので、びっくりしたのだった。一瞬、空白の時があった。『このシロタさんが? それじゃあ、ケーディス大佐のおっしゃる通りにしましょう』。日本側は、私の顔を見て承諾せざるを得なかった」。

著者の日本女性への熱い思いがひしひしと伝わってくる。
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2016年11月18日に日本でレビュー済み
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日本国憲法がどのような過程で創られていったか、作成に関わった本人の言葉で知ることができる歴史的に貴重な一冊です。日本国憲法を進駐軍の「押しつけ憲法」とけなす人々が政権を取っている現在、主権者国民の必読書と思います。日本国憲法は敗戦日本と連合軍によって、全世界の英知を結集して創ったものであり、私はこの時点での世界で最高の憲法と理解しました。これを戦争できるようにすることは、日本が大きな歴史的あやまちを犯すことになり、汚点を残すことになると考えます。むしろ、今こそれ、世界に向かって各国の憲法に日本国憲法のような戦争放棄の条文を入れるよう働きかけてこそ、世界史に記録される国になると考えます。我々国民は、もっともっとこの日本国憲法の制作過程を良く学び、歴史的な到達点より後退することなく、前進していきましょう。(杉浦公昭)
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