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時間と自由 (岩波文庫 青 645-9) 文庫 – 2001/5/16
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- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2001/5/16
- 寸法10.8 x 1.9 x 15.2 cm
- ISBN-104003364597
- ISBN-13978-4003364598
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2001/5/16)
- 発売日 : 2001/5/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4003364597
- ISBN-13 : 978-4003364598
- 寸法 : 10.8 x 1.9 x 15.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 91,242位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 69位フランス・オランダの思想
- - 173位西洋哲学入門
- - 664位岩波文庫
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上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は変わらないですが、漢字の表現が一昔前のものが三件されるため、別サイズの書籍のほうが読みやすいと思います
2020年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おばに、購入したものですが、面白くもあり勉強になると喜んでもらえました。
2015年3月29日に日本でレビュー済み
フランスの哲学者ベルクソン(1859〜1941年)が1888年にソルボンヌ大学に学位論文として提出した著作。原題は『意識に直接与えられたものについての試論』。
本書の主題は、序言に「多くの問題のうちから私たちは形而上学と心理学とに共通の問題、すなわち自由の問題を選んだ」と書かれている通り、「自由」、そして「時間」である。
ベルクソンは、まず、量的多寡の区別ができるものとそうでないものを分け、区別できるものを「大きさ」で示し得る「量」(=「空間」)、区別できないものを「強さ」で示す「質」と明確化した。そして、「時間」とは前者と後者の両方の側面を持ったものとして、以下のよう述べている。
「要するに、自由に関しては、その解明を要求するすべての問題は、それと気づかれることのないまま、「時間は空間によって十全に表されうるか」という問いに帰着する。これに対して、私たちはこう答えよう。流れた時間が問題なのであれば、然り、である。流れつつある時間が話題になっているのであれば、否、である。ところで、自由行為は流れた時間のなかではなく、流れる時間のなかでおこなわれるものである」
即ち、時間には、時計で測定できる「物理的時間」(流れた時間)と、それぞれの人間が感じる「心理的時間」(流れつつある時間)があるが、人間が自由であり、より良く生きるためには、流れつつある、今この瞬間を大切にすることが大事なのだと言っている。
この二つの時間については、後に、前者は「ニュートン時間」(更には、相対性理論を考慮した「アインシュタイン時間」)、後者は「ベルクソン時間」と呼ばれるようになったという。
同時代の大哲学者カントは、「時間」は科学的なものであり哲学の対象ではないと考えたというが、それに真っ向から反論し「生の哲学」と呼ばれたベルクソンの思想は、従来にも増して「生きる意味」を問われる現代において、大いに参考となるものだと思う。
(2012年12月了)
本書の主題は、序言に「多くの問題のうちから私たちは形而上学と心理学とに共通の問題、すなわち自由の問題を選んだ」と書かれている通り、「自由」、そして「時間」である。
ベルクソンは、まず、量的多寡の区別ができるものとそうでないものを分け、区別できるものを「大きさ」で示し得る「量」(=「空間」)、区別できないものを「強さ」で示す「質」と明確化した。そして、「時間」とは前者と後者の両方の側面を持ったものとして、以下のよう述べている。
「要するに、自由に関しては、その解明を要求するすべての問題は、それと気づかれることのないまま、「時間は空間によって十全に表されうるか」という問いに帰着する。これに対して、私たちはこう答えよう。流れた時間が問題なのであれば、然り、である。流れつつある時間が話題になっているのであれば、否、である。ところで、自由行為は流れた時間のなかではなく、流れる時間のなかでおこなわれるものである」
即ち、時間には、時計で測定できる「物理的時間」(流れた時間)と、それぞれの人間が感じる「心理的時間」(流れつつある時間)があるが、人間が自由であり、より良く生きるためには、流れつつある、今この瞬間を大切にすることが大事なのだと言っている。
この二つの時間については、後に、前者は「ニュートン時間」(更には、相対性理論を考慮した「アインシュタイン時間」)、後者は「ベルクソン時間」と呼ばれるようになったという。
同時代の大哲学者カントは、「時間」は科学的なものであり哲学の対象ではないと考えたというが、それに真っ向から反論し「生の哲学」と呼ばれたベルクソンの思想は、従来にも増して「生きる意味」を問われる現代において、大いに参考となるものだと思う。
(2012年12月了)
2024年3月8日に日本でレビュー済み
原題は「意識に直接与えられたものについての試論」で、英訳時の慣例に従って「時間と自由」とされたものとのこと。
「自由」の定義において、決定論的な定式化の中、「時間は空間によって十全に表されうるか」という問いに帰着するらしい。
どちらの題も適切でないような気もする。
「自由」の定義において、決定論的な定式化の中、「時間は空間によって十全に表されうるか」という問いに帰着するらしい。
どちらの題も適切でないような気もする。
2014年12月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
見事な翻訳で、原文が良く理解出来る、。
内容が翻訳の素晴らしさで、良く理解できた。
素晴らしい本です。
内容が翻訳の素晴らしさで、良く理解できた。
素晴らしい本です。
2014年4月3日に日本でレビュー済み
カントの空間と時間の思想を受けて、時間は空間とは別な特徴を持っていることを論じている。
さらに、決定論と自由論について論じ、双方の問題点を論じている。
哲学の伝統的なテーマである、空間と時間、決定論と自由論について、
新たな視点で、独自の見解を披露する、ベルクソンのセンスはさすが。
その一方で、本来自由になれるべき人間が、慣習などに流されて、自由を発揮せず、
漫然と行動していることを批判もしている。
さらに、決定論と自由論について論じ、双方の問題点を論じている。
哲学の伝統的なテーマである、空間と時間、決定論と自由論について、
新たな視点で、独自の見解を披露する、ベルクソンのセンスはさすが。
その一方で、本来自由になれるべき人間が、慣習などに流されて、自由を発揮せず、
漫然と行動していることを批判もしている。
2024年4月13日に日本でレビュー済み
※原題は「意識に直接に与えられたものについての試論」。ベルクソンの処女作である。
山崎正和『 リズムの哲学ノート 』は、本書へ手向けられた批判として一読に値する。レビュアーなりにまとめると、
①「直観」と「直接所与」、および「行動」と「世界理解」について、定義がトートロジーを起こしている(45; 62頁)。
② 第2章におけるゼノン批判は「牛刀をもって鶏を割く観を否め」ない(47頁)。
③「持続そのものはいかに始まって終わるか」という問いが未解決である(48-49頁)。
④「およそ人間の身体運動に関して十分な観察をしていない」ことが災いして、「具体的な身体」の有り様を軽視している(48; 55頁)。
⑤ 純粋持続の概念は明晰さへの「固執」の産物であり、意識に「直接与えられたもの」とは言い難い(54; 64頁)。
⑤などは、逆説を好む山崎らしいクリティカルな言明と言えよう。いわく、ベルクソンは「デカルトの使徒」(64頁)に他ならない。
山崎正和『 リズムの哲学ノート 』は、本書へ手向けられた批判として一読に値する。レビュアーなりにまとめると、
①「直観」と「直接所与」、および「行動」と「世界理解」について、定義がトートロジーを起こしている(45; 62頁)。
② 第2章におけるゼノン批判は「牛刀をもって鶏を割く観を否め」ない(47頁)。
③「持続そのものはいかに始まって終わるか」という問いが未解決である(48-49頁)。
④「およそ人間の身体運動に関して十分な観察をしていない」ことが災いして、「具体的な身体」の有り様を軽視している(48; 55頁)。
⑤ 純粋持続の概念は明晰さへの「固執」の産物であり、意識に「直接与えられたもの」とは言い難い(54; 64頁)。
⑤などは、逆説を好む山崎らしいクリティカルな言明と言えよう。いわく、ベルクソンは「デカルトの使徒」(64頁)に他ならない。