第1部 アビ・ヴァールブルクからイメージ学へ
- アビ・ヴァールブルクにおける歴史経験―イメージ学と歴史理論の接点をめぐって
- 「精神的同化」、「無意識的記憶」、アビ・ヴァールブルク『ムネモシュネ・アトラス』
- 記憶の体制とイメージの寄生―ヴァールブルクの動物画探訪
- インタビュー 形成することは思考すること、思考することは形成すること
第2部 「行為主体(エージェンシー)」としてのイメージ
- 点になること―ヴァイマル時代のクラカウアーの身体表象
- 不実なる痕跡―原寸大写真の歴史
- 「アニメイメージング」と身体表現―CGアニメにおける「不気味なもの」の機能
- 君主の補綴的身体―一六世紀における甲冑・解剖学・芸術
- 転倒の芸術
第3部 イメージ知と形式
- 太陽の下に新しきものなし―グラフィカルユーザーインターフェイスへの美術史的アプローチ
- メディウムを混ぜかえす―映画理論から見たロザリンド・クラウスの「ポストメディウム」概念
- 道・無框性・滲み―美術における「日本的なもの」をめぐる省察
- ゆがみの政治学―マニエリスムとメランコリーの肖像
第4部 イメージと自然
- 視覚化と認識のあいだ―リヒテンベルク図形と科学のイメージ研究の射程
- 「ある地域の全体的印象」―アレクサンダー・フォン・フンボルトによる気象の総観的視覚化
- イメージと自然との共生―ネオ・マニエリスムにむけて考える
第5部 神経系イメージ学
- 神経美学の“前形態”
- 言語と文学の経験美学―旧来の文学研究よりうまく処理できること、そしてできないことは何か?
- 神経美学の功績―神経美学はニューロトラッシュか
- 一瞬の認識力―ネグレーベの場景視と一望の伝統
- イメージの内在―僕と知覚の弁証法