1 中国の近代国家建設と国宝形成(ミュージアム概念の受容―清末中国における「博物館」(一八四〇年代‐一九〇〇年代)
「保護」の思想と歴史の継承―清朝皇室コレクションの「博物館」化(一九〇〇年代‐一九二八)
文物の移動と「国宝」化―南京国民政府による接収と「故宮文物」形成(一九二八‐一九四九)
近代的シンボルの創出―南京国民政府期における「パンダ外交」の形成(一九二八‐一九四九))
2 分断国家の国宝をめぐる中台関係の展開(国際冷戦体制下の文化内戦―故宮文物をめぐる国共対立の展開(一九四九‐一九七二)
文化内戦の脱冷戦化と国際レジーム化―中華人民共和国による「パンダ外交」の継承(一九四九‐二〇一一)
分断の解消、肯定、迂回をめぐる力学―「台湾化する台湾」における中国国宝問題(一九七二‐二〇一六))