夏目漱石―菫程な小さき人に生れたし
寺田寅彦―天災は忘れた頃にやって来る
永井荷風―白魚に発句よみたき心かな
竹久夢二―恋はほのかにありぬべし
平塚らいてう―女性は実に太陽であった
初代・中村吉右衛門―弓も引くなり句も作る
久保田万太郎―いのちのはてのうすあかり
佐藤春夫―春愁に秋思に老を忘れたる
吉屋信子―老いてなほ夢多くして
宮沢賢治―あらゆる透明な幽霊の複合体
三好達治―柿うるる夜は夜もすがら水車
五所平之助―生きることは一と筋がよし
大久保橙青―今生にホ句浄土あり菊枕
松本清張―わが道は行方も知れず霧の中
檀一雄―モガリ笛いく夜もがらせ花ニ逢はん〔ほか〕