第1章 建築の王政復古―一八世紀末の再建王宮を、どうとらえるか
第2章 後桜町天皇と光格天皇の譲位
第3章 福地桜痴と「尊号一件」の百年
第4章 「皇室の藩屏」は有用か?―近衛篤麿と谷干城の立憲君主制論
第5章 近代日本における天皇のコトバ―遼東還付の詔勅を中心に
第6章 神聖とデモクラシー―一九一〇年代の君主無答責をめぐって
第7章 象徴天皇の起源―柳田国男の旅
第8章 大正期皇室制度改革と「会議」―帝室制度審議会と「栄典」の再定置
第9章 戦中期の天皇裕仁と皇太后節子
第10章 「平成」が終わる時を迎えて―「研究者」と「決定者」の相剋から何が見えるか