第1章 文学性・虚構性・偶然性―夏目漱石・国木田独歩・森鴎外
第2章 偶然という問題圏―昭和一〇年前後の自然科学および哲学と文学
第3章 昭和一〇年前後の「偶然」論―中河与一「偶然文学論」を中心に
第4章 通俗小説の偶然性―横光利一「純粋小説論」を中心に
第5章 偶然のロマンティシズムと文学―短歌と私小説をめぐって
第6章 詩の押韻と偶然―九鬼周造『偶然性の問題』を中心に
第7章 投機と相場の偶然―横光利一・獅子文六
第8章 ギャンブルの執着性と恋愛および嫉妬―久生十蘭・織田作之助
第9章 犯罪小説の蓋然性―谷崎潤一郎・江戸川乱歩