第1章 復興のなかの「紅白歌合戦」
- 敗戦ショックと「紅白」の誕生
- 歌う女たち―占領期の歌謡曲
- 都会のムードと望郷の思い―高度経済成長期の歌謡曲
- 「紅白」が「国民的番組」となるとき
- マイホームと故郷のあいだで―永六輔の登場
- 一九六三年「紅白」の高揚―テレビが作り出す“日本”
- 勝利するテレビと美空ひばりの“落選”
- 新しい音楽と“脱‐安住の地”―フォーク、ロック、ニューミュージックの台頭
- 歌謡曲のニューウエーブ―「一億総中流」時代の心象風景
- 「紅白」というホームドラマ
- 「熱愛」と「引退」―ワイドショー化する「紅白」
- 転換期の「紅白」―『熱き心に』と歌謡曲の衰退
- 「紅白」生中継が映す“日本”―長渕剛、中島みゆき、そして戦後史
- 「ホームレス」であるということ―Jポップと分散化するコミュニティ
- “安住の地”の未来形―アニソンと初音ミク
- 童謡が「紅白」トリとなるとき
- 遊び場となった「紅白」―パロディと乱入ゲーム
- アイドルという希望―キャラクターの時代とSMAP