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世界を変えた14の密約

著者:ジャックペレッティ  関美和 
出版社:文藝春秋
単行本:485ページ
発売日:2018/05/30
分類: ジャーナリズム  ノンフィクション  ビジネス・経済  国際政治情勢  投資・金融・会社経営  政治入門 
キーワード: 世界  密約 
評価 3.7   読者数 2.7
世界を変えた14の密約
       

<マイリスト>

<目次>

現金の消滅―それは1998年、スタンフォード大学の講堂で、のちのペイパル創業者となるふたりが出会ったことから始まった。彼らが目指した戦慄すべき世界とは?
小麦の空売りとアラブの春―アラブの春は、小麦価格の高騰が引き起こした。チュニジア青年を焼身自殺に追い込んだのは、生活苦だった。投機家たちが世界を混乱に陥れる。
租税回避のカラクリ―租税回避はどのように合法化されたのか。発端は1969年、重税に首を絞められたビートルズのジョン・レノンに、ふたりの男が魅力的な提案を持ちかける。
貧富の格差で大儲けする―2006年、ハドソン川を見下ろす49階会議室でシティグループの凄腕バンカーが貧富の二極化を予言。顧客たちは驚き喜ぶ。カネ儲けのチャンス到来だ、と。
肥満とダイエットは自己責任か―1945年NY、生命保険会社の統計家が昼休みに閃いた。肥満の基準を変えれば、一夜にして保険料を高くできる。結果、アメリカ人の半分が“太り過ぎ”となった。
国民全員を薬漬けにする―国民全員を“患者”にして儲けたい製薬業界。1980年、ファイザーの雇われ弁護士事務所がある法案を提出。政府が国民を製薬業界に売り渡した瞬間だった。
働き方が改革されない理由―われわれが働き過ぎになったのはいつからか?1878年、工場の労働管理職が上司へある提言をする。のちにドラッカーも賞賛したこの概念、それが“効率”だ。
終わりなき“買い替え(=アップグレード)”―1935年、世界の電球メーカー5社がカルテルを結ぶ。電球の寿命を6か月に縮めるべし、と。今や“アップグレード”の対象は車やiPhoneのみならず人間にも及ぶ。
権力を持つのは誰か―1971年、米の弁護士が革張り机で書いた未来メモ。これからは企業が政治を主導する。この思想は、サッチャー、レーガン時代に新自由主義として現実化した。
企業が政府を支配する―1958年、ISDS(=国家と投資家の間の紛争解決手続)が設立。政府を秘密裡に訴えることが可能に。グローバル企業による国境を越えた支配の始まりだ。〔ほか〕

<別版>

<関美和の本>

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