第1章 演技する「私」―近代小説の始まり、二葉亭四迷の実験
第2章 「私」をかくす―「三人称」のつくり方、夏目漱石の試み
第3章 「あなた」をつくる―読者を誘導する仕掛け、志賀直哉と太宰治
第4章 「私」が「私」をつくる―回想の読み方、つくり方
第5章 小説を書く「私」―メタ・レベルの法則、『和解』を書いているのは誰か?
第6章 憑依する「私」―幻想のつくり方、泉鏡花、川端康成、牧野信一の世界
第7章 「私たち」をつくる―伝承のよそおい、『芋粥』の中の文壇
第8章 「作者」を演じる―「私小説」とは何か